ボタンインコは、1日に約10〜15グラムの餌を食べますが、その日の活動量や与える餌の種類によって変わることもあります。小型のインコながら活動的でエネルギーを多く消費するため、栄養バランスの取れた適量の餌を与えることが大切です。
ボタンインコの主食
ボタンインコの主食として与えるシードとペレットについて、それぞれの特徴と選び方のポイントを詳しく説明します。
シード(シードミックス)
シード(種子)は、多くのインコが好んで食べますが、ボタンインコは好きな種だけを選んで食べる傾向があります。そのため、シードミックスを主食とする場合は、栄養バランスを考え、ペレットや野菜も併用することが大切です。
シードの特徴
- シードミックス:シードミックスは、ヒマワリの種、アワ、ヒエ、カナリアシードなど、さまざまな種子が混合されています。インコにとって自然に近い食べ物ですが、自然に近い食べ物ですが、好きな種子だけを選んで食べやすく、栄養が偏ることがあります。
- カロリーが高い:シードには脂肪分が多い種(特にヒマワリの種)が含まれているため、カロリーが高くなりやすいです。肥満のリスクがあるため、適量を守ることが重要です。
シードを与えるときの注意点
- バランスの取れたミックスを選ぶ:ヒマワリの種が多く含まれているミックスは避け、カナリアシードやアワなど、脂肪分が少なく栄養バランスの良い種が含まれたものを選ぶと安心です。
- シード食のみは栄養不足に:シードだけではビタミンやミネラルが不足することがあるため、新鮮な野菜や果物、ペレットを併用して与えるのが理想的です。
- 食べ残しに注意:インコは好きな種だけを選んで食べることが多いため、シードミックスを与えた後は、選り好みしていないかを確認しましょう。
推奨されるシードミックス
ボタニカルヨーロピアンブレンドは、コジマのPB商品です。野菜や果物、食用花が含まれたこのシードミックスは、栄養バランスが良く、自然に近い食事を提供できるため、インコに適しています。
インコの自然な食性を考慮した多様な原料が含まれていて、主な成分とその特徴は以下の通りです。
- クロレラ入り乳酸菌:消化を助け、腸内環境を整える
- ビーポーレン(蜂花粉):ビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富で、栄養バランスをサポート
- フラックスシード(亜麻仁):オメガ-3脂肪酸を多く含み、羽毛の健康維持に役立つ
- 十数種のフルーツ:自然な甘みとビタミンを含み、食事に多様性をもたらす(例:りんご、ベリー類)
- 食用花:植物由来の栄養を補い、インコの食事に彩りと楽しみを与える(例:ヒマワリ、バラ)
さらに、50種類以上の原料が使用されているため、穀物(トウモロコシ、ヒエ、キビなど)、ナッツ類、ハーブ、野菜なども含まれていると考えられます。これにより、インコにとってより自然に近い、多様な食事を提供できる点が特徴です。
ペレット
ペレットは、インコの栄養バランスを保つために加工された総合栄養食です。シードに比べて栄養バランスが整っているため、特に栄養管理を考える際におすすめです。
ペレットの特徴
- 栄養バランスが良い:ビタミン、ミネラル、アミノ酸など、インコに必要な栄養素がバランスよく含まれているため、シード食のような栄養の偏りが少なくなります。
- カロリー管理がしやすい:ペレットはシードに比べて脂肪分が少なく、肥満予防にも役立ちます。ヒマワリの種を多く含むシードミックスと比較すると、低カロリーでヘルシーな食事になります。
- 消化に配慮が必要:ペレットは均一な形状で食べやすく、栄養が安定しています。ただし、水分含有量が少ないため、飲水量が不足すると消化しにくくなることもあります。十分な水と一緒に与えることが大切です。
ペレットを与えるときの注意点
- 最初は慣れないことが多い:シードに慣れているインコは、初めはペレットを嫌がることがあります。その場合、少量ずつ混ぜて慣らしていくと良いです。
- サイズを試す:小型インコ用のペレットがありますが、大きいと食べない場合には、それより小さいサイズのペレットを試してみると良いです。
- 主食として使える:ペレットは総合栄養食なので、主食として使えます。ただし、新鮮な野菜や果物も適度に与えることで、より良い栄養バランスを確保できます。
推奨されるペレット
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ニュートリバード B14
小型インコ向けのペレットで、ビタミンやミネラルが豊富です。成長期や繁殖期にも適した栄養が含まれており、健康をサポートします。
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ハリソン バードフード アダルト ライフタイム ファイン
高品質な天然素材を使用しており、消化吸収が良く、栄養価が高いです。ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれており、様々な種類の鳥に与えられます。
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ズプリーム (ZuPreem) ナチュラル
天然のフルーツや野菜を豊富に含んでおり、嗜好性が高いです。ビタミン、ミネラルに加え、抗酸化物質も豊富で、健康維持に役立ちます。
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ラウディブッシュ デイリーメンテナンス
様々な種類の種子をバランス良く配合しており、自然な食事に近い栄養バランスです。ビタミン、ミネラルに加え、プロバイオティクスも含まれており、消化をサポートします。
シードとペレットの組み合わせ
理想的には、シードとペレットを組み合わせて与えるのが良いとあります。ペレットを主食にし、シードを少量補助的に与えると、インコの食事がバランスよくなります。具体的には、80%をペレット、20%をシードや野菜、果物とする割合が推奨されています。
しかし、我が家のルリコシボタンインコは、ペレットをあまり食べてくれません。90%をシード(ボタニカルヨーロピアンブレンド)、10%をペレット(ニュートリバード B14)にしています。なので、バランスよく色々なものが配合されているにしています。
グリットとは?
ボタンインコには歯がないため、食べ物を細かくすることができません。そのため、自然界のボタンインコは消化を助けるために小石や砂粒(グリット)を飲み込みます。
鳥の胃は前胃(腺胃;せんい)と後胃(筋胃:きんい・砂嚢:さのう・砂肝:すなぎも)の2つに分かれています。前胃では胃液が分泌され、食べ物と混ぜられた後、後胃へ送られます。後胃は強い筋肉で囲まれており、飲み込んだグリットを使って物理的に食べ物を砕きます。
グリット(小石や砂粒)は後胃で食べ物をすり潰す際に使われ、その後、小腸へ送られます。一部のミネラルは小腸で吸収されますが、大部分は消化されず、大腸を通って糞とともに排出されます。
シード食の鳥にとって、グリットは消化を助ける大切な存在です。しかし、ペレットが主食の場合は、ペレットは消化しやすく加工されているため、グリットは必須ではないとされています。
ボタンインコにカルシウムは必要?
ボタンインコにとって、カルシウムは骨やクチバシの健康維持、卵の殻の形成、筋肉や神経の働きに欠かせない栄養素です。不足すると、骨がもろくなる、産卵トラブル、神経や筋肉の異常が起こることがあります。
野生のボタンインコは食事からバランスよくミネラルを摂取していますが、飼育環境ではシード食中心だと不足しやすいため、補助的に与えることが推奨されます。
カルシウムを与えるときの注意点
カルシウムの過剰摂取は体に悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。ペレットにはカルシウムを含むものが多いため、主食がペレットなら成分を確認。シード中心の場合は、毎日少量を与えるとよいでしょう。
また、カルシウムの吸収にはビタミンDが必要です。日光浴をすることでビタミンDの生成を助け、カルシウムの吸収率を向上させます。ただし、一般的な窓ガラスはビタミンDの生成に必要なUVB(紫外線B波)をほとんど遮断してしまうため、窓を開けて直接日光に当てるか、UVBライトを活用するとよいでしょう。
Prestige ボレー&グリットとは?
ボレー粉とグリット(砕いた貝殻や石など)を混合した製品で、牡蠣殻をはじめ、貝殻、粉砕石(胃石)、赤石、木炭を配合し、鳥の健康維持にも役立つミネラルと微量元素の豊富な供給源となります。
カタカナ表記の商品名は、ボレー(牡蠣殻)&グリット(砂や小石)ですが、英語表記では、Grit(砂や小石)with Coral(サンゴ)で、原材料にもサンゴ15%とありますが、サンゴには海洋由来のミネラルを豊富に含んでいます。
ボレー粉やグリットには以下の効果があるため、通常の餌と一緒に与えることがよく勧められます:
- カルシウムの補給:ボレー粉(主に牡蠣の殻から作られる)はカルシウムが豊富で、インコの骨や卵の殻の健康に必要です。特に繁殖期や成長期には重要です。
- 消化の補助:ボレー粉やグリットは、インコが食べ物をすり潰し、消化を助ける役割を果たします。インコは歯を持たないため、胃で食べ物を物理的に砕くためにこのような硬い物質が必要です。
シードが主食であれば、インコの健康を保つために「Prestige ボレー&グリット」を少量追加しましょう。
ボタンインコにサプリメントは必要?
ボタンインコの健康維持には、バランスの取れた食事が最も重要です。しかし、栄養バランスが崩れがちな場合や体調に応じて、サプリメントを補助的に取り入れるのも一つの方法です。
「コジマ(PB) ラクトメイト クロレラプラス 乳酸菌とクロレラ 45g」は、乳酸菌とクロレラを補給できるサプリメントです。「大地の恵み ボタニカルヨーロピアンブレンド コニュア&中型インコ用」にもクロレラ入り乳酸菌を含まれているので、餌に少量振りかけて与えています。
乳酸菌とクロレラは、ボタンインコの健康維持に役立つ栄養素を含んでいます。
乳酸菌の効果
乳酸菌は腸内環境を整え、消化機能をサポートする役割があります。
- 腸内フローラのバランス維持:善玉菌を増やし、消化不良や下痢を防止
- 免疫力の向上:腸内の健康が全身の免疫機能を向上
- 便の状態の改善:消化吸収がスムーズになり、健康的な便の排泄を促進
クロレラの効果
クロレラはビタミンやミネラル、アミノ酸を含む栄養価の高い藻類です。
- 栄養補給:ビタミンB群、鉄分、葉緑素(クロロフィル)を含み、健康維持に貢献
- デトックス効果:体内の老廃物を排出し、肝機能をサポート
- 免疫力サポート:抗酸化作用があり、ストレスや病気への抵抗力を強化
ボタンインコにあげたい野菜と果物
ボタンインコの健康を維持するためには、バランスの取れた食事が大切です。シードやペレットだけでなく、新鮮な野菜や果物を取り入れることで、ビタミンやミネラルを補給できます。特に以下の野菜や果物は、栄養価が高く、ボタンインコにおすすめです。
ボタンインコにおすすめの野菜
- 小松菜:カルシウムが豊富で、骨やくちばしの健康をサポート
- チンゲン菜:ビタミンAやCが含まれ、免疫力維持に役立つ
- 豆苗:ビタミンKや葉酸が含まれ、栄養価が高い
- ブロッコリー:ビタミンCや抗酸化成分が豊富で、健康維持に適している
- 人参:βカロテンが豊富で、目や皮膚の健康をサポート
- パプリカ(赤・黄):ビタミンCやカロテンが多く、鮮やかな色で食欲を刺激
ボタンインコにおすすめの果物
- リンゴ:消化が良く、ビタミンCやカリウムが豊富(種は有害なので取り除く)
- バナナ:エネルギー源になり、カリウムが多く含まれる
- イチゴ:ビタミンCが豊富で、免疫力のサポートに適している
- オレンジ:ビタミンCが豊富ですが、酸味が強いので少量だけ与えるようにする
注意が必要な野菜・果物
- アボカド:有毒成分(ペルシン)が含まれているため絶対に与えてはいけない
- 玉ねぎ、にんにく:消化不良や中毒を引き起こす可能性があるため避ける
- さくらんぼ、桃、プラムの種:種に有害なシアン化合物が含まれているので種を取り除く
与え方のポイント
- 新鮮なものを生で与える(細かく刻むと食べやすい)
- 農薬が残らないようにしっかり洗い、可能であれば無農薬のものを選ぶ
- 果物は糖分が多いため、与えすぎに注意、週に2〜3回程度が適量
- 柑橘類は酸が強いため、様子を見ながら少量ずつ与える
野菜や果物を適量取り入れることで、ボタンインコの健康をより良いものにできます。シードやペレットと組み合わせながら、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
野菜や果物もあまり与えて食べませんが、幼鳥の頃はカイワレがお気に入りでした。
結局、ずっと与え続けているのは、、
幼鳥の頃からあげている餌は、結局、変えることなくコジマで購入しています。
- ボタニカルヨーロピアンブレンド
- ニュートリバード B14
- Prestige ボレー&グリット
- ラクトメイト クロレラプラス 乳酸菌とクロレラ
そして、おやつには、殻剥きひまわりです。
殻がついていると自分では割って食べません、、。
インコについて学ぼう
ルリコシボタンインコを飼育するのに「インコのことはインコに聞け!」ということでインコの気持ちで書かれたこちらの飼育本で学びました。
主人公は大型インコのヨウムですが、ボタンインコの気持ちの理解も進みました。
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