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Post Date:2026年7月26日 

3万円台のシャワーヘッド、どれがいい? 本気で悩んでMYTREX HIHO FINE BUBBLE+eを選んだ理由

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

きっかけは、ホテルで使ったReFaのミストシャワーでした。顔に当てたときの、ふわっと包み込まれるような細かいミストは、とても印象的でした。

スーパーホテル京都・四条河原町 大浴場のReFaシャワーヘッド

天然温泉 御所の湯 スーパーホテル京都・四条河原町

京都・四条河原町に位置し、観光や街歩きの拠点として利用しやすいホテルです。大浴場にはReFaのシャワーヘッドが設置されており、旅行先でも心地よいミストシャワーを体験できます。

「ミストのシャワーが自宅にあったらいいな。」

そう考えたのが、シャワーヘッドを買い替えようと思った最初のきっかけです。

また、takagiの浄水シャワーヘッドを長年使ってきたので、塩素除去(浄水機能)も外せない条件でした。

「ミスト」と「塩素除去」という条件でのシャワーヘッド探しが始まりました。

ところが調べれば調べるほど、比較したいポイントが増え、それに合わせて候補も少しずつ変わっていきました。エントリーモデルは候補から外れ、機能が充実した上位モデルへと絞り込まれていき、気がつけば3万円台のシャワーヘッドばかりになっていました。

最終的な候補は、下記の3つです。

その中から選んだのは、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e です。

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e HIHOミスト

決め手は、旧モデルの HIHO FINE BUBBLE+ で高く評価されていたミストへの期待、塩素除去、そして他社にはないマイクロカレントでした。


ミストの気持ちよさは、数値だけでは分からない

今回の買い替えでは、ホテルで体験したReFaのような、やわらかく包み込まれるミストを最も重視しました。

ミストの魅力は、普通のシャワーよりも肌あたりがやわらかいことです。顔に当てても刺激が少なく、ふわっと包み込まれるような感覚があります。

ただ、ミストには弱点もあります。粒が細かいぶん、外気に触れる面積が大きくなり、通常のシャワーより冷たく感じやすいことがあります。

また、水圧が弱すぎると、気持ちいいというより物足りなさにつながることもあります。

つまり、ミストは「細かければ細かいほど良い」という単純なものではありません。

そこで、ミストの気持ちよさを左右すると考えた次の4つの観点から、公式情報や動画、利用者レビューを参考に比較しました。


肌あたりのやわらかさ

顔に当てたときの刺激の少なさや、やさしい浴び心地を重視しました。

  • ReFa FINE BUBBLE PURE

    実際に体験したところ、刺激が少なく、細かなミストに包み込まれるような浴び心地でした。

  • Mirable 潤

    「霧のよう」「刺激が少ない」「顔に直接当てても気持ちいい」といった評価が多く、洗顔との相性を評価する声が目立ちました。

  • MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

    「やわらかいお湯」「ミストなのに暖かい」「顔に当ててもやさしい」といったレビューが多く見られました。


ミストの広がり

公式動画やレビュー動画で、ミストの広がり方を確認しました。細かなミストでも範囲が狭いと浴びにくいため、顔や体に当てやすい広がりがあるかを比較しました。

  • ReFa FINE BUBBLE PURE

    扇状に広く広がり、顔から肩まで包み込むような印象です。

  • Mirable 潤

    外向きに広がるミストが特徴ですが、比較的まとまりのある噴射という印象です。

  • MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

    ミスト量が多く、広い範囲を覆うというレビューが多く見られました。


ミストの温かさ

ミストは粒子が細かいぶん、通常のシャワーより冷たく感じやすいことがあります。そのため、「寒い」「冷たい」といったレビューが多くないかも確認しました。

  • ReFa FINE BUBBLE PURE

    「ミストは気持ちいいが冷たく感じる」「冬は給湯温度を上げる」という声が比較的多く見られます。

  • Mirable 潤

    「ミストは冷たく感じやすい」というレビューがある一方、近づけて使えば気にならないという意見もあります。

  • MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

    「ミストなのに暖かい」「冬でも使いやすい」といったレビューが多く見られました。


洗い流しやすさ

ミストだけでは、シャンプーやボディソープを洗い流すには物足りない場合があります。そのため、ミスト以外の水流も含めて、普段使いしやすいかどうかも確認しました。

  • ReFa FINE BUBBLE PURE

    ミストの心地よさは高いものの、髪や体は他の水流を併用するというレビューが多く見られます。

  • Mirable 潤

    ミストは洗顔向きという評価が多く、全身ではストレート水流と使い分ける人が多いようです。

  • MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

    ミストの水量が比較的多く、普段使いしやすいというレビューが見られました。

実際に体験したのはReFaだけですが、ミストはやさしく包み込まれる一方で、少し冷たく感じました。また、髪や体を洗い流す際には、少し物足りなさも感じました。

レビューを見る限りでは、ミストの心地よさと実用性のバランスがよさそうだった MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e に最も魅力を感じます。

− 3機種のミストでの比較 −
製品肌あたりミストの広がり温かさ洗い流しやすさ総合的な印象
ReFa PUREホテルで実際に体験。ミストの気持ちよさは非常に印象的だったが、冷たさと洗い流しにはやや物足りなさを感じた。
Mirable 潤⚪︎ミストの繊細さへの評価は高く、洗顔向きという声が多い。一方で、全身ではストレート水流との使い分けが前提というレビューが目立つ。
MYTREX +e⚪︎⚪︎⚪︎レビューを見る限りでは、温ミストの心地よさと実用性のバランスが良さそうだと感じた。

ミストの広がりはヘッドサイズだけで決まるものではありませんが、参考として3機種のヘッドサイズ(メーカー公表値)も比較してみました。

− 3機種のヘッドサイズの比較 −
製品ヘッドサイズ備考
ReFa PURE約93 mm本体幅約93mm。吐水面単独の直径は公表されていない。
Mirable 潤約57 mmメーカーが「ヘッド幅:57Φ」と公表しています。
MYTREX +e約90 mm本体幅約90mm。吐水面単独の直径は公表されていません。

ミストと浄水を基準に比較した3機種を調べていると、どのメーカーも「ウルトラファインバブル」を大きな特徴として紹介していました。そこで次に、ウルトラファインバブルとは何かを調べてみました。


ウルトラファインバブルとは?

ファインバブル」は、直径100μm(マイクロメートル)未満の微細な気泡の総称です。直径1μm以上100μm未満のものを「マイクロバブル」、直径1μm未満のものを「ウルトラファインバブル」と呼びます。

これらの名称は ISO 20480-1:2017 および JIS B 8741-1:2019 で定義されています。一般社団法人ファインバブル産業会(FBIA)でもファインバブルに関しての ISO/JIS発行規格リストが公開されています。

ウルトラファインバブル」という言葉だけを見ると、高性能なシャワーヘッドの証のように感じます。しかし、ウルトラファインバブルを採用していることだけで、シャワーヘッドの性能や使い心地が決まるわけではありません。

− 3機種のウルトラファインバブルの比較 −
製品ウルトラファイン
バブル径
個数(1mLあたり)発生方式、その他
ReFa PURE平均 約0.15μm
(最頻径 約0.10μm)
ミスト:約1,100万個(平均)
最大:約2,400万個
加圧溶解とキャビテーションを組み合わせた独自構造
マイクロバブルも同時生成
Mirable 潤約0.13μm外角度トルネードミスト:約3,600万個
ネットワークストレート:約2,300万個
外角度トルネード水流
(キャビテーション利用)
MYTREX +e0.046 μm非公表発生方式は非公表
温ミストモード

ReFa FINE BUBBLE PUREMirable 潤 は、FBIA(一般社団法人ファインバブル産業会)の認証を取得しています。

一方、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e は、ウルトラファインバブル径0.046μmと、旧モデルの0.052μmより小さい値を公表しています。しかし、ウルトラファインバブルの個数や発生方式については公表していません。


ウルトラファインバブルに期待される効果

ウルトラファインバブルは、直径1μm未満の非常に小さな気泡です。研究や各メーカーの資料では、主に次のような効果が報告・紹介されています。

  1. 洗浄性の向上

    微細な気泡が毛穴や肌の細かな凹凸に入り込みやすく、皮脂や汚れを落としやすいとされています。

  2. 保湿効果

    シャワー後の肌の水分量が維持されやすいことが報告されており、多くのシャワーヘッドメーカーでも保湿効果が訴求されています。

  3. 保温効果

    シャワー後も肌表面の温度が維持されやすく、湯冷めしにくいことが報告されています。

これらの効果を期待できるものの、ウルトラファインバブルを搭載しているだけで、効果や使い心地が同じになるわけではありません。比較する際は、ウルトラファインバブルだけでなく、水流や浄水機能なども含めて総合的に見ることが大切です。


塩素除去は外せない条件だった

もうひとつ、絶対に外せなかったのが 塩素除去機能 です。

水道水に含まれる残留塩素は、衛生面では必要なものです。 ただ、髪や肌への刺激が気になる人にとっては、シャワーで毎日浴び続ける水の質も無視できません。

takagiの浄水シャワーヘッドを使っていたこともあり、シャワーヘッドを買い替えるなら浄水機能は必須でした。最終候補の3機種は、いずれも専用カートリッジを装着することで塩素低減が可能ですが、低減率、カートリッジの構造、ランニングコストにも違いがあります。

  • ReFa FINE BUBBLE PURE

    亜硫酸カルシウムと複合繊維フィルターを組み合わせた二層カートリッジです。亜硫酸カルシウムで塩素を低減し、複合繊維フィルターで汚れを取り除きます。

  • Mirable 潤

    トルネードスティックの中にある亜硫酸カルシウムで塩素を低減します。

  • MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e

    亜硫酸カルシウムをろ材、ポリプロピレン繊維をフィルターに採用した二層カートリッジです。総ろ過能力は約4,080Lとされています。

− 3機種のウルトラファインバブルの比較 −
製品塩素除去率カートリッジ交換目安カートリッジ価格(税込)
ReFa PURE非公表約3か月(1日8分使用)2,500円
Mirable 潤約80%約3か月(1日8分使用)3,190円
MYTREX +e最大98.5%約3か月(1日8分使用)2,750円

ReFaとMYTREXは、亜硫酸カルシウムによる塩素除去に加え、フィルターでゴミや微粒子を取り除く構造です。一方、Mirableは亜硫酸カルシウムによる塩素除去のみです。いずれも交換時期に大きな差はありませんが、カートリッジの価格は若干異なります。

公表されている塩素除去率では MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e が最大98.5%と最も高く、塩素除去性能も購入を決めた理由のひとつになりました。


水流の種類と節水性能

毎日使うシャワーヘッドだからこそ、ミストだけでなく、普段使いしやすい水流が備わっているかも重要なポイントでした。

ReFa FINE BUBBLE PURE は、ミストに加えてジェット、ピュアストレート、ストレートの4種類を搭載しています。

Mirable 潤 は、外角度トルネードミストとネットワークストレートの2種類です。

一方、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e は、ストレート、ミストに加え、水流で発電した微弱電流(マイクロカレント)を発生させる「マイクロカレントモード」を備えています。

下表で一覧をまとめています。

− 3機種の水流比較 −
製品水流モード
ReFa PUREミスト、ジェット、ピュアストレート、ストレート
Mirable 潤外角度トルネードミスト、ネットワークストレート
MYTREX +eHIHOストレート、HIHOミスト、マイクロカレント

節水性能を見ると、メーカー公表値では MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e が最大64%と最も高く、ReFa FINE BUBBLE PURE は約53%、Mirable 潤 は約50%となっています。

− 3機種の節水率と吐水量の比較 −
製品最大節水率吐水量(代表)
ReFa PURE約53%非公表
Mirable 潤約50%非公表
MYTREX +e最大64%ミスト:約3.06L/分、マイクロカレント:約5L/分、ストレート:約7L/分

吐水量を公表しているのは MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e のみで、ReFa FINE BUBBLE PURE と Mirable 潤 は公表していません。

節水率が高いことはメリットですが、水量が少なくなることで給湯器によっては湯温が安定しない場合もあります。

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e の取り扱い説明書にも下記のように記載されていました。

ミストモードには高い節水効果があります。そのため、水の流れるスピードが緩やかになり給湯器の着火流量に達することができず「燃焼せずに水になる」、「水流量が不足し熱いお湯になる」ケースがあります。

⇒ストレートモード(切替ダイヤルで左を選択)に合わせ送水量を増やし、着火するまで蛇口を開いてください。

【引用】MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e 取扱説明書


最終的に MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e を選んだ理由

比較を進める中で、どの製品にも魅力があり、最後までかなり悩みました。

ReFa PURE はホテルで実際に体験したミストが非常に印象的でしたし、Mirable 潤もミストの評価は高く、最後まで候補に残っていました。

価格面でも大きな差はありませんでした。ReFa と MYTREX は楽天公式ショップで5年保証を付けると、Mirable 潤とほぼ同じ価格帯になります。

それでも、最終的に MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e を選んだ理由は、次の4点です。


1. ミストの心地よさと実用性のバランス

今回、最も重視したのはミストの気持ちよさです。

ただ、ミストが気持ちよくても、少し冷たかったり、ミストだけでは洗い流しに問題があると、毎日使うには少し不便です。

レビューを見る限りでは、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e は「ミストなのに暖かい」「洗い流しやすい」といった評価が多く、心地よさと実用性のバランスが良さそうだと感じました。


2. 塩素除去に対応していること

今回の買い替えでは、ミストと並んで重視したのが塩素除去です。

比較した3機種はいずれも塩素除去に対応していますが、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e は、公表されている残留塩素の低減率が最も高かったことも、購入を後押ししました。


3. 他にはないマイクロカレントに魅力を感じた

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+eには、微弱電流(マイクロカレント)を発生させるモードがあります。

その効果については実際に使ってみないと分かりませんが、他の候補にはない特徴として試してみたいと思ったことも、最後のひと押しになりました。


4. ブランドへの信頼感

以前ブログでも紹介しましたが、MYTREXのハンディガンタイプのマッサージ器を愛用しています。

その使い心地に満足していたことから、ブランドに対する信頼感もありました。これも、購入を後押しした理由のひとつです。


MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e を実際に使ってみた感想

本体は約300gですが、手に持ってシャワーを浴びても重たいとは感じないレベルです。シャワーモードは、グリップ部分のレバーで切り替えます。左がストレート、中央がミスト、右がマイクロカレントになっています。

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e の切り替えレバー

そして、一番気になっていたミストですが、想像していた以上に気持ちよく、期待どおりの浴び心地でした。

一方で、気になった点もあります。

自宅の環境では、最初からミストモードにすると、吐水量が少ないためか給湯器が着火しません。

そのため、最初にストレートモードでお湯が出ることを確認してからミストへ切り替える必要があります。このひと手間だけは少し不便に感じています。ただし、これはシャワーヘッドの問題ではなく、給湯器との組み合わせによるものだと思われます。


それぞれの水流

シャワーヘッドの吐水部分は3つのエリアに分かれています。一番外側のリング状のノズルがミスト、その内側がストレート、中央部分がマイクロカレント用になっています。

MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e の吐水面

3つの水流の違いは、写真だけでは伝わりにくいため、動画も撮影しました。実際の水流の様子は、こちらをご覧ください。


  • HIHOストレート

    ストレートは、水量が最も多く、シャンプーやボディソープを洗い流すときに使いやすい水流です。

    MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e HIHOストレート

    水流がまとまって勢いよく出るため、洗い流しもスムーズです。ミスト使用前に給湯器を着火させるときにも、まずストレートを使っています。

  • HIHOミスト

    ミストは非常に細かな水滴が広い範囲に広がるため、顔だけでなく、頭や体にもそのまま使いやすい水流です。

    シャンプーのすすぎや全身に浴びる用途でも十分に使いやすく、普段のシャワーでも十分に使えます。ミストは洗顔向けという印象を持っていましたが、実際に使ってみると全身で使いたくなる水流でした。

    MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e HIHOミスト

    また、気になっていた湯温も、HIHOストレートと比べると少し冷たく感じるものの、「温ミスト」の名に恥じない温かさを保っています。

  • マイクロカレント

    マイクロカレントモードでは、中央部分からまとまった水流が出ます。使用中は中央部が紫色に光るため、マイクロカレントが作動していることを視覚的にも確認できます。

    MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e マイクロカレント

    マイクロカレントは、シャワーヘッドを手に持って使用したときに発生する仕組みで、フックに掛けたままでは作動しません。実際に使っても電流のような刺激を感じることはなく、通常のシャワーとして自然に浴びられます。

    また、マイクロカレントの効果とは別に、中央からジャバジャバとまとまって出る水流そのものも心地よく感じました。ストレートとは違った浴び心地で、気分を変えたいときにも使いたくなる水流です。


楽天公式ショップでの購入がおすすめ

今回、MYTREX HIHO FINE BUBBLE+e は楽天の公式ストアで購入しました。

理由は、MYTREX公式ショップでは5年間の延長保証を付けられるためです。シャワーヘッドは長く使う製品なので、保証を付けておくと安心感があります。

また、楽天スーパーセールやお買い物マラソンのタイミングであれば、ポイント還元によって実質価格を抑えられることもあります。

同様に、ReFa FINE BUBBLE PURE も楽天公式ストアであれば延長保証を付けられます。Mirable 潤 は延長保証はありませんが、トルネードスティックが1本付属しています。

現時点では楽天公式ストアの保証や特典に魅力を感じました。ただし、Amazonでもプライムデーなどの大型セールでは大幅な値引きが行われることがあります。購入時には、Amazonと楽天の公式ストアの価格や特典を比較して、その時点で条件のよい方を選ぶことをおすすめします。

Post Date:2026年7月1日 

audible と audiobook.jp を徹底比較。小説派とビジネス書派で選び方は変わる

audible と audiobook.jp の違いを比較したイメージ。小説派・ビジネス書派におすすめのオーディオブックサービス

「本を聴く」という楽しさを実感したきっかけは、audible で最初に聴いた『小説 秒速5センチメートル』でした。続いて『小説 言の葉の庭』も聴きました。

『小説 秒速5センチメートル』では、アニメ映画で各章の主人公を演じた声優が、その章のナレーションから登場人物のセリフまでを一人で朗読しています。モノローグの切なさや作品への没入感は、紙の本とはまた違った魅力がありました。

一方、『小説 言の葉の庭』は、映画と同じ6人のキャストが朗読を担当しています。まるでラジオドラマのようですが、BGMや効果音がないからこそ情景を自分で思い描くことができ、想像力を掻き立てられる魅力があります。

映像で知っていた作品だからこそ、朗読によって登場人物の心情がより深く伝わり、「本を聴く」という体験の面白さを初めて実感しました。

当時の audible は、毎月1冊を選ぶコイン制でした。現在のような聴き放題ではなく、お気に入りの作品を毎月1冊ずつライブラリに増やしていくサービスという印象です。

その頃には、audiobook.jp はすでに聴き放題サービスを提供していました。しかし、聴いてみたい作品が audible にあったことに加え、まだ「本は所有するもの」という感覚もありました。

そのため、当時は audiobook.jp を利用することはありませんでした。実際に登録したのは、それからずいぶん後のことです。

現在、日本でオーディオブックを選ぶなら、実質的には audibleaudiobook.jp の二択です。

どちらも魅力的なサービスですが、実際に使ってみると得意なジャンルや使い勝手には違いがあります。本記事では、オーディオブックの魅力とともに、audible と audiobook.jp の違いを比較し、それぞれどんな人に向いているのかを紹介します。


本を聴くということ

文字情報の場合、単位時間あたりに取り込める情報量は、「読む速度」と「聴く速度」によって変わります。

日本語文章の読み速度の個人差をもたらす眼球運動」では、大学生200名を対象とした調査で、読む速度の平均は 653文字/分と報告されています。

自分の読む速度はどれくらいなのだろうと思い、日本速読力協会の「読書速度ハカルくん」で計測してみると 1,425文字/分でした。ただ、これはかなり集中して読んだ結果です。

そこで、SP速読学院の読書速度の計測ページで、小説を読む程度の速度で試したところ、800 - 1000文字/分という結果になりました。こちらの方が、普段の読書速度に近いように感じます。

一般的な朗読速度を300〜350文字/分程度とすると、1.25倍速で約375〜438文字/分、1.5倍速で約450〜525文字/分になります。

速度だけを見ると、読む方が単位時間あたりに取り込める情報量は多くなります。

しかし、自分にとってのオーディオブックの魅力は、小説の世界観や情景を耳から味わえることです。そのため、小説は情景や間を損なわない1.25倍速で聴くことが多くなっています。


オーディオブックのメリットは?

オーディオブックの最大の魅力は、本を開けない時間を読書時間に変えられることです。通勤や散歩、家事など、本を読むことができない時間でも、本の世界を楽しめます。

通勤電車で Audible のオーディオブックを聴きながら読書時間を楽しむイメージ

読むことと聴くことは競合するものではなく、読書の時間を広げてくれる存在です。

実際に使ってみて感じた主なメリットは次のとおりです。

  • 本を開けない時間も読書時間にできる
  • 小説の世界により没頭できる
  • 移動中や散歩中でも本を楽しめる
  • 疲れているときに聴くことでリラックスできる
  • 読書は目が疲れる、、

いちばん魅力を感じているのは、小説の世界により没頭できるということです。この魅力は、作品とナレーターの相性によるところが大きいのかもしれません。

前述した『秒速5センチメートル』では、アニメ映画版で各章の主人公を演じた声優が、そのまま各章を朗読しています。

  • 第一話「桜花抄」:水橋研二(遠野貴樹役)
  • 第二話「コスモナウト」:花村怜美(澄田花苗役)
  • 第三話「秒速5センチメートル」:水野理紗(水野理紗役)

新海誠監督自身が執筆した『小説 秒速5センチメートル』には、アニメ映画版では描かれなかった重要なエピソードや設定が数多く追加されています。

小説版を聴くことで、声優の朗読を通して映画では描かれなかったキャラクターの心情や背景への理解が深まり、作品全体の印象も変わりました。

また、『犬に聞いてみろ』では、ドラマ版『花咲舞が黙ってない』で主人公・花咲舞を演じた杏さんが朗読を担当しています。

このように、audible では作品に合わせて声優や俳優、プロのナレーターが朗読を担当している作品も多くあります。小説を「本で読む」のではなく「耳で味わう」楽しさは、ナレーターの表現力によって大きく変わると感じています。

疲れているときでも本を楽しめることも、大きなメリットです。忙しいと本を読む時間がなくなりがちですが、単に時間がないだけでなく、疲れていると本を開く元気そのものがなくなることがあります。そんなときでも、耳からであれば本の世界に触れることができます。

また、目を休めながら本を楽しめることも、今では大きな利点だと感じています。これは加齢のせいかもしれませんが、文庫本を読むのがだんだん辛くなってきました。画面や紙面を見続けなくても本を楽しめるのは、オーディオブックならではの良さです。


オーディオブックを聴かない理由

オーディオブックは自分には向かないという意見も聞きますが、主な理由は次の3つに集約されるのではないでしょうか。

  1. 内容が頭に入りにくい
  2. 自分のペースで読めない
  3. ナレーターの好みに左右される

1. 内容が頭に入らない

テキストを目で追う読書とは異なり、音声では意識が離れた瞬間に聞き逃してしまいます。また、重要な箇所を読み返すように戻るには手間がかかるため、内容を理解しづらいと感じる方もいます。

ただ、これは慣れの部分も大きいのではないかと思います。本を聴くときは、「ながら聴き」であっても、内容を理解するにはある程度集中する必要があります。また、もし聞き逃してしまった場合でも、少し戻して聴き直すことができます。

2. 自分のペースで読めない

オーディオブックでは、ナナメ読みや飛ばし読みができず、ナレーターのペースに合わせて聴く必要があります。

ただ、小説を前提とすれば、もともとナナメ読みや飛ばし読みをすることは少ないため、あまり不便には感じていません。

3. ナレーターの好みに左右される

これは大きな要素です。どれほど内容が良くても、ナレーターの声や話し方が自分に合わないと、内容に集中できず、聴き続けることが苦痛になることがあります。

一方で、声や話し方が作品の雰囲気に合っていると、紙の本では味わえない没入感を得られることもあります。オーディオブックは「本を読む」のではなく、「朗読を聴く」サービスでもあるため、ナレーターとの相性は作品選びと同じくらい大切だと感じています。

こうした理由からオーディオブックが合わないと感じる人もいますが、デメリットを上回る大きな魅力を感じています。その理由を踏まえて、次に audible と audiobook.jp の違いを比較していきます。


audible と audiobook.jp の違いを比較

ここまでオーディオブックそのものの魅力について紹介してきましたが、実際に利用するとなると、audible と audiobook.jp のどちらを選べばよいのか迷う方も多いと思います。

どちらも定額プランを中心としたオーディオブックサービスですが、作品ラインアップや料金体系、対応デバイスにはそれぞれ特徴があります。

現在は audible をメインに利用していますが、小説を楽しみたいなら audible、ビジネス書やニュースを中心に聴きたいなら audiobook.jp という印象です。

− audible と audiobook.jp のサービス比較 −
比較項目 audible audiobook.jp
月額料金
(聴き放題)
プレミアムプラン
1,500円
聴き放題プラン 1,330円
年割:9,990円 (約833円/月)
所有プラン スタンダード:880円
毎月好きな1冊を選択
※退会後は利用不可
シングル:1,500円
(1冊+500ポイント)
ダブル:2,900円
(2冊+500ポイント)
※購入作品は退会後も利用可能
小説 ◎ 独占作品・人気作品が豊富
ビジネス書 ◎ 国内作品が豊富
ニュースコンテンツ ◎ 「聴く日経」「毎日新聞ポッドキャスト」
Amazon Echo Alexaから音声操作可能
AirPlay
おすすめの人 小説・文学・声優朗読を楽しみたい ビジネス書・自己啓発・ニュースを聴きたい

特に違いを感じるのは作品ラインアップです。同じ作品でも朗読の制作方針が異なることもあり、小説好きなら、この違いは意外と大きいと感じました。


料金プランを比較

オーディオブックは毎月料金を支払って利用するサービスですが、audible と audiobook.jp では料金体系の考え方が少し異なります。

audible は、数十万冊以上の対象作品が聴き放題になるプレミアムプラン(月額1,500円)と、毎月好きな作品を1冊選べるスタンダードプラン(月額880円)があります。ただし、スタンダードプランで選んだ作品は会員期間中のみ利用でき、退会すると聴けなくなります。また、会員であれば聴き放題対象外の作品も30%オフで購入でき、購入した作品は退会後も引き続き聴くことができます。

一方、audiobook.jp は、月額1,330円の聴き放題プランに加え、年間9,990円(約833円/月)の年割プランも用意されており、長く利用する場合は料金を抑えられます。

また、チケットプランでは、作品の価格に関わらずチケット対象作品を1冊(シングル)または2冊(ダブル)選ぶことができます。さらに毎月500ポイント(500円分)が付与され、作品の購入にも利用できます。チケットで交換した作品や購入した作品は、退会後もライブラリに残り、引き続き聴くことができます。

以前は「本は所有するもの」という考えでしたが、すっかりサブスクリプションサービスに慣れてしまった今では、オーディオブックを所有したいという気持ちはなくなりました。

気になった作品を気軽に楽しめる聴き放題プランの方が、自分の使い方に合っていると感じています。


作品ラインアップで比較

料金プランにも違いはありますが、両サービスの個性が最も表れるのは作品ラインアップです。

まず大きな違いは、ニュースコンテンツです。audiobook.jp では、『聴く日経』や『毎日新聞ポッドキャスト』を聴き放題プランで利用できます。『聴く日経』は単独でも月額550円で契約できますが、聴き放題プランに含まれているため、ビジネス書とあわせて利用するのであればお得です。

下表は、ある時点での audiobook.jp の聴き放題ランキングです。

− audiobook.jp 聴き放題ランキング(比較時点)−
順位 タイトル ジャンル audible audiobook.jp
 1聴く日経ニュースなし聴き放題
 2稲荷山誠造 ハワイの空に虹を呼ぶ小説聴き放題聴き放題
 3マカン・マラン - 二十三時の夜食カフェ小説聴き放題聴き放題
 4満願小説聴き放題聴き放題
 552ヘルツのクジラたち小説聴き放題聴き放題
 6毎日新聞ポッドキャストニュースなし聴き放題
 7オトステポッドキャストなし聴き放題
 8願いをかなえるお清めCDブックスピリチュアル聴き放題聴き放題
 9傍聞き小説聴き放題聴き放題
10後悔はあの町に置いてきた小説聴き放題聴き放題

聴く日経』や『毎日新聞ポッドキャスト』を除くと、audiobook.jp のランキング上位を占めているのは小説でした。audiobook.jp にはビジネス書のイメージがありますが、実際によく聴かれている作品には小説も多いことが分かります。

そこで、audiobook.jp の「ビジネス書おすすめ」から上位5冊を比較すると、audible にあった作品は1冊だけでした。

ビジネス書を中心に聴くのであれば、audiobook.jp の方が向いているのではないでしょうか。

一方、小説はどうでしょうか。

2024年から2026年までの本屋大賞受賞作品で比較すると、audible にはすべて配信されていますが、audiobook.jp にあるのは『成瀬は天下を取りにいく』だけでした。

そして、2026年本屋大賞ノミネート作品を比較すると、audible では10作品すべてが配信されていましたが、audiobook.jp には1作品もありませんでした。この差を見ると、小説のラインアップでは audible の強さが際立っています。

− 2026年本屋大賞ノミネート作品の配信状況 −
順位 タイトル 著者 audible audiobook.jp
 1イン・ザ・メガチャーチ朝井リョウ
 2熟柿佐藤正午
 3PRIZE―プライズ―村山由佳
 4エピクロスの処方箋夏川草介
 5暁星湊かなえ
 6殺し屋の営業術野宮有
 7ありか瀬尾まいこ
 8探偵小石は恋しない森バジル
 9失われた貌櫻田智也
10さよならジャバウォック伊坂幸太郎

また、先に挙げた新海誠村上春樹村上龍の作品も audible にしかありませんでした。

村上春樹作品では、『スプートニクの恋人』を宮崎あおいさん、『ノルウェイの森』を妻夫木聡さん、『海辺のカフカ』を木村佳乃さん、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を向井理さんが朗読しています。作品そのものだけでなく、朗読キャストの豪華さも audible の魅力です。

作品ラインアップを比較してみると、ニュースやビジネス書なら audiobook.jp、小説なら audible という印象は、実際の配信状況から見ても変わりませんでした。


Amazon Echo で聴くなら audible

スマートフォンで聴くのであれば、どちらも専用アプリがあるため大きな違いはありません。

一方、自宅で Amazon Echo を使っているのであれば、audible は非常に便利です。Alexa に対応しているため、リビングや寝室で、音声操作だけでオーディオブックを楽しめます。

Amazon Echo に話しかけて Audible のオーディオブックを音声操作で再生するイメージ
アレクサ、オーディブルで本を読んで

と話しかけるだけで、今聴いている作品の続きを再生できます。

また、

アレクサ、オーディブルで『スプートニクの恋人』を読んで

のように作品名を指定して再生することもできます。

audible は、Echo をステレオペアで使っている場合でも、左右両方のスピーカーから再生されます。

スマートフォンを取り出さずに声だけで操作できるので、家事をしながらでも本を聴き始められるのは、audible の大きな魅力です。


Tivoli Audio で聴くのもいい

Tivoli Audio はラジオの音声も聞き取りやすく再生してくれるので、オーディオブックにも向いています。audible も audiobook.jp も AirPlay に対応しているため、iPhone からワイヤレスで再生できます。

Tivoli Audio model one digital に AirPlay で audiobook.jp を再生してオーディオブックを楽しむイメージ

Bluetooth 接続では、FMラジオを聴くときよりもかなり音量を上げないと聞こえませんが、AirPlay 接続なら音量差はあまり気になりません。

ラジオドラマを聴くような感覚で、Tivoli Audio でもオーディオブックを楽しめます。もちろん、お気に入りの Bluetooth スピーカーがあれば、それで聴くのもよいと思います。


まとめ

オーディオブックは、「本を読む時間がない人のためのもの」ではありません。本を開けない時間を読書時間に変えられるだけでなく、プロのナレーターや声優による朗読によって、小説の世界を新しい形で楽しめるのが大きな魅力です。

実際に両サービスを使ってみると、それぞれ得意分野が異なります。ビジネス書やニュースを中心に聴くのであれば audiobook.jp、小説を楽しみたいのであれば audible という印象は、作品ラインアップを比較してみても変わりませんでした。

小説を中心に聴いているため、小説が充実している audible を利用しています。また、寝室でも audible を楽しんでいるので、スマートフォンを使わずに音声操作だけで再生できる点も気に入っています。

一方で、ビジネス書やニュースを毎日の情報収集に活用したいのであれば、audiobook.jp の方が満足度は高いでしょう。

まずは無料体験を利用して、聴きたい作品がどちらにあるのかを確認してみることをおすすめします。

本を読むのが好きな方であれば、一度は「本を聴く」という体験を試してみてください。紙の本とは違った、新しい読書の楽しさが見つかるかもしれません。

Post Date:2026年6月22日 

再び、アナログ・スマートウォッチという選択

木製テーブルに置かれたWithings ScanWatch Vitals 42mm

以前、Withings ScanWatch についてブログを書きました。Apple Watchが主流の中で選んだ、「時計らしい」スマートウォッチです。

4年半使っていましたが、リューズ(クラウン)の操作ができなくなってしまったため、新しくスマートウォッチを選び直すことにしました。

候補として最初に考えたのは、やはり Withings 系です。しかし調べていくうちに、Garmin vívomove Trend の存在も気になり始めました。

どちらも「アナログ時計らしさ」を残したハイブリッドスマートウォッチですが、Withings は日々の健康変化を静かに見守る時計、Garmin は身体活動を支援する時計という印象で、根底にある思想は少し異なります。


スマートウォッチは健康管理デバイスになった

スマートウォッチは便利で、いまや欠かせないガジェットです。

NTTドコモ モバイル社会研究所の「モバイル社会白書 2025年版」によると、スマートウォッチの所有率は16.2%となっています。

20代・30代での所有率が高い一方で、60代でも一定の所有率があり、若い世代だけのガジェットではなくなりつつあります。

スマートウォッチは、通知や決済といった日常の利便性に加えて、歩数、心拍、睡眠などの健康管理、ランニングやウォーキングなどの運動記録にも使われています。若い世代にとってはスマホと連携する便利なガジェットであり、運動をする人にとっては活動を記録するツールでもあります。

一方で、生活や体調の変化を日常的に記録できることを考えると、60代の所有率が高い背景には、健康管理への関心の高さも関係しているのかもしれません。


それでもスマートウォッチはデジタル化した

スマートフォンの普及によって、腕時計は不要になると言われた時期もありました。しかし世界の腕時計生産を見ると、その中心は今もアナログ時計です。

2020年から2024年までの腕時計生産数量に占めるタイプ別構成比の推移。アナログ・ウォッチが約7割を占め、デジタル・ウォッチが約3割、機械式は約3〜4%で推移している。
【引用】一般社団法人 日本時計協会:2024年 ウオッチの世界生産

2024年でも、腕時計生産数量の約70%が針を持つ時計です。

興味深いのは、腕時計の世界ではアナログが主流であり続けているにもかかわらず、スマートウォッチではデジタル表示が中心になっていることです。

それは、スマートウォッチが形としては腕時計でありながら、実際には情報端末として進化してきたからだと思います。

通知を表示し、メッセージを読み、アプリを操作するためには、自由に表示内容を変えられる大きな画面が有利です。その結果、Apple Watch に代表される全面ディスプレイ型が主流になりました。

一方で Withings や Garmin のハイブリッドスマートウォッチは、あえて時計としての見た目を残しています。

腕時計市場では今もアナログが多数派です。それにもかかわらずスマートウォッチ市場では少数派になっているところに、Withings の面白さがあるのかもしれません。


なぜアナログ・スマートウォッチなのか

スマートウォッチには、生活を便利にし、健康や活動を記録できるという大きな魅力があります。

ただ、その便利さの一方で、日常的に使う道具としては気になる点もあります。

  • 毎日充電が必要
  • 常に画面が光る
  • 通知に意識を引っ張られる
  • 時計というより情報端末になる
  • 多くの人と同じものを選ぶ(Apple Watch)

普段は普通の腕時計として静かに存在しながら、必要な時だけスマート機能を使う。さらに、時計としてのデザインや質感にも個性を感じられます。

この距離感が、自分には合っているように感じます。


Withings のアナログスマートウォッチ

Withings のアナログスマートウォッチには、現在大きく分けて次の3つのラインアップがあります。

  • ScanWatch Healthmaster
  • ScanWatch Vitals(海外名:ScanWatch 2)
  • ScanWatch Light

いずれもアナログ時計をベースとしながら、活動量や睡眠、心拍数などの健康データを記録できる点は共通しています。しかし、それぞれ目指している方向は少し異なります。


ScanWatch Healthmaster

Withings の最上位モデルです。

Vitalsと利用できる健康機能に大きな差はありませんが、サファイアガラスや回転ベゼルを採用するなど、より高級時計らしい外装を特徴としています。

健康管理だけでなく、時計そのものの質感や所有感も重視したい人向けのモデルです。


ScanWatch Vitals

シリーズの中心となる標準モデルです。海外ではScanWatch 2として販売されています。

血中酸素濃度や体温トラッキング、睡眠分析など、日々の健康管理に必要な機能を備えながら、価格と機能のバランスが取れています。

アナログ時計らしい見た目と約1か月のバッテリー駆動を両立しており、Withingsらしさを最も感じられるモデルと言えます。

今回比較対象として選んだのも、このモデルです。


ScanWatch Light

シリーズのエントリーモデルです。

活動量計や睡眠記録、心拍数測定といった基本的な機能に絞ることで、価格を抑えています。

健康管理を始めてみたい人や、通知と活動量計があれば十分という人に向いています。

一方で、体温トラッキングや血中酸素濃度測定などの機能は搭載されていないため、健康データを積極的に活用したい人には、Vitalsの方が適しているでしょう。


Withings と Garmin、思想の違い

Withings以外でアナログスマートウォッチを展開しているメーカーとして、Garminがあります。Withings ScanWatch Vitals(海外名:ScanWatch 2)に近いモデルが、Garmin vívomove Trend です。

下表に両機種の主な機能をまとめました。どちらもアナログ針を持ち、心拍や睡眠、血中酸素を記録できるほか、GPSはスマートフォン連携という共通点があります。

項目Withings ScanWatch VitalsGarmin vívomove Trend
方向性健康管理活動・ライフログ
デザインアナログ時計寄りハイブリッド
表示小型OLED隠しOLEDディスプレイ
バッテリー約30日約5日
心拍測定
睡眠分析
血中酸素
GPS接続GPS接続GPS
通知

機能だけを見るとよく似ています。しかし、アナログ針を持つハイブリッドスマートウォッチといっても、その方向性は大きく異なります。

Withingsは、体調の変化を静かに記録する健康管理寄りの時計です。日々の心拍や睡眠、血中酸素、体温トレンドなどを無理なく蓄積していく感覚があります。時計としての見た目もアナログ寄りで、スマートウォッチらしさは控えめです。

一方で Garmin vívomove Trend は、Garmin Connect を中心に活動量や運動を記録するための時計です。アナログ針を持っていますが、その思想はフィットネスウォッチに近いと感じます。文字盤の下にはOLEDディスプレイが埋め込まれており、必要なときだけ情報が表示されます。アナログ時計らしさを残しつつ、スマートウォッチらしさも内側に潜ませているモデルです。

つまり、

  • Withings は「健康管理のためのアナログ時計」
  • Garmin は「活動記録のためのハイブリッド時計」

という違いがあります。

自分がスマートウォッチに求めているのは、運動記録よりも日々の体調変化を静かに追えること。そして時計としての佇まいです。そう考えると、GarminよりもWithingsの方が、自分には合っているように感じました。


健康機器メーカーの時計、ScanWatch Vitals

ScanWatch Vitals には 38mm と 42mm の2つのサイズがあります。

サイズだけでなくケースのデザインも異なり、38mm(下図左)は全体的に丸みを帯び、バンド取付部にも柔らかな印象があります。一方の42mmは、より直線的でステンレスの質感を強調したデザインです。

Withings ScanWatch Vitalsの38mmモデルと42mmモデルの外観比較。38mmは丸みのあるケース、42mmは直線的でシャープなデザインを採用。
【引用】Amazon - ScanWatch Vitals

下の写真は、左が初代 ScanWatch 38mm、右が ScanWatch Vitals 42mm です。文字盤や針のデザインは変更されていますが、ケース全体の雰囲気は初代モデルのイメージを受け継いでいます。

初代Withings ScanWatch 38mmとScanWatch Vitals 42mmの文字盤デザイン比較。Vitalsでは分目盛りが追加され、視認性が向上している。

ScanWatch Vitals では、文字盤に分単位の目盛りが入り、時刻が読み取りやすくなりました。さらに針が蓄光仕様になったことで、初代 ScanWatch では見づらかった暗い場所でも時刻を確認しやすくなっています。

健康機能もアップデートされています。心拍測定、睡眠分析、血中酸素測定に加えて、体温トラッキングに対応し、皮膚温度の変化を継続的に記録できるようになりました。

こうした健康管理機能を備えながらも、普段は静かなアナログ時計として存在している。この「控えめさ」が、ScanWatch Vitals の魅力です。

また、約1か月というバッテリー駆動時間も大きな魅力です。専用充電器を使い、約2時間で100%まで充電できます。

ScanWatch Vitals 42mmを専用USB充電器にセットした様子

Apple Watch Series 11 もバッテリー性能が向上し、1日から2日程度は使えるようになりました。それでも旅行や出張の際には、充電を意識する必要があります。

その点、ScanWatch Vitals は何週間も充電を気にせず使い続けることができます。朝起きて身につけ、日中は時計として使い、夜はそのまま睡眠を記録する。そんな使い方を続けても、充電のことをほとんど意識しません。

この感覚は、スマートフォンに近いデバイスというより、普通の腕時計に近いものです。

毎日、あるいは数日ごとに充電する前提ではなく、「普通の時計の延長」として使えるように設計されている。そこに、Withings らしさを感じます。


最後まで悩んだポイント

実は、機能面だけで見ると vívomove Trend の方がよりモダンです。

Garmin Connect の完成度は高く、体力や回復度を 0〜100 の数値で見える化する Body Battery のような機能もかなり魅力的でした。

それでも最終的には、ScanWatch Vitals を選びました。

理由は単純で、「時計だった」からです。

これはスペックでは説明しづらい部分です。

  • 針の動き
  • 通知との距離感
  • “情報端末感” の少なさ

そうした要素を含めて、自分の生活には Withings の方が馴染むように感じました。


スマートウォッチを“減らす”という方向

最近のスマートウォッチは、どんどん多機能になっています。

しかし、アナログ・スマートウォッチの面白さは、むしろ逆方向にあるのかもしれません。

必要最低限だけスマートで、普段は静かな時計として存在する。

万年筆や手帳と同じように、「便利だから使う」というより、「自然に使い続けられるから使う」という感覚です。

そう考えると、アナログ・スマートウォッチというジャンルは、今でも独特の価値を持っているように思います。


がんばれ日本、健康ウォッチ

最近気になっているのが、2026年7月9日にシャープから発売される健康管理デバイス「からだメイト」です。

シャープの「からだメイト Watch」は、手首の皮膚から「細胞間の水分移動」と「糖(ブドウ糖)の変化」を読み取り、摂取カロリーを推定するというユニークな仕組みを採用しています。

摂取カロリーと消費カロリーを管理できるだけでなく、水分バランスなどの独自のヘルスケア管理機能に加え、バイタル・運動・睡眠の管理にも対応しています。

主な測定項目は、次のとおりです。

  • 水分バランス
  • 心拍数
  • 血中酸素レベル(SpO₂)
  • 皮膚温度
  • ストレス・心拍変動

Apple Watch、Garmin、Withings など海外メーカーの健康ウォッチが進化する中で、日本人を中心とした解析データをもとに、日本人の健康管理に寄り添うデバイスになれるのか。

日本発の健康ウォッチとして、これから注目していきたいと思います。

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