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Post Date:2026年4月9日 

ページを半分に折る ── トラベラーズノートで思考ログを記録する

TRAVELER'S notebook Brown

使い始めたのは、空港で出会ったトラベラーズノート(茶)でした。

TRAVELER'S notebook 2015年 ワッペン

そのすぐ後に、限定のブルーエディションが発売、、、。

さすがにすぐに買い替える勇気はなく、「ブルーいいな」「欲しいな」と声に出していたら、当時の仕事仲間が誕生日にプレゼントしてくれました。

それ以来、ブルーを中心に10年以上使い続けています。

表紙の革は時間とともに表情が変わり、経年変化を楽しめます。結束バンドやリペアキットでパーツを交換しながら、長く使い続けられる文房具です。

トラベラーズノートは、ページを縦に半分に折り、左にログ、右に思考を書く使い方をしています。

単なるノートではなく、「思考を残すためのログ装置」です。


トラベラーズノートは「ログ」に向いている

トラベラーズノートは自由度の高いノートですが、実際に使い続けていく中で、最も相性が良いと感じたのが「ログ用途」でした。

打ち合わせの内容や会話の断片、ふと浮かんだアイデアなど、その場で消えていく情報をそのまま書き留める。この使い方において、トラベラーズノートは非常に扱いやすいです。

その理由のひとつが、MD用紙と万年筆の相性の良さにあります。

MD用紙の良さを知ったのも、トラベラーズノートのリフィルがきっかけでした。万年筆でもにじみや裏抜けがなく、インクの乗りも自然で、書くこと自体がストレスになりません。

普段は、温かみのあるクリーム色のMDクリームと、ページ数が倍の軽量紙(128ページ)を使っています。軽量紙は、万年筆で書いてもにじみや裏抜けはありませんが、裏の文字は多少透けます。

ただ、実用上は気にならないレベルです。

また、人前で広げても堂々とした風格があるのも、このノートの特徴です。


ページを半分に折る理由

トラベラーズノートをログ装置として使う中で、ログの取り方も試行錯誤を重ねてきました。その中で落ち着いたのが、ページを縦に半分に折って使う方法です。

013 トラベラーズノート リフィル 軽量紙 を縦半分に折る

書ける量が減ることで、要点だけが残る

ページを半分にすると、書ける量は当然少なくなります。トラベラーズノートは1ページを縦に折ると、左右とも実際に書けるのは5cmほどです。

しかしその制約によって、自然と要点だけを書くようになりました。

文章を書こうとせず、その場で必要な情報だけを残す。結果として、ログとして扱いやすい形に整っていきます。


今どこを書いているかが明確になる

新しいページを書き始めるときに半分に折ることで、ノートを開いたときに書き始めるページを容易に見つけることができます。

これは副次的な効果ですが、ノートを開いてすぐに書き始められるため、非常に便利です。

「新しいページに書き始めるときに折る」

たったこれだけで、使い勝手は大きく変わります。


バレットジャーナルもどき

書く領域が限られているため、バレットジャーナルを参考にした記号を使っています。

バレットジャーナルの詳細は「初心者でも簡単!バレットジャーナルの書き方の基本 - KOKUYO」にまとめられていますが、ここでは箇条書きで素早く簡潔に書くための記号だけを取り入れています。

自分なりの記号は以下の通りです。

  • ⬜︎ タスク
  • ☑️ 完了済みのタスク
  • ☆ 重要
  • ⚪︎ イベント
  • ? 疑問
  • ! アイデア
  • → 結論

記号を付けておくと、振り返りの際にタスク化したり、アイデアのキーワードを拾いやすくなります。


ログと考えを分けて書ける

半分に折ることで、自然と左右で役割が分かれます。

  • 左:事実や会話(ログ)
  • 右:気づきや解釈(思考)
 
左(ログ) 右(思考)
・カフェで作業
・大学生がノートで勉強
? 大人はなぜノートを使わない
☆ 思考整理は紙の方がよい
  ⬜︎ 思考整理方法を調べる
  ⬜︎ A5ノートパッドを検討
・ユーザーから「使いづらい」との声 モバイルファーストになっていない
  ⬜︎ インセプションデッキの確認
!新入社員に使ってもらう案

この分離によって、記録と考えが混ざらなくなり、後から読み返したときの解像度が上がります。

ページを半分に折ることで、ノートは単なる記録ではなく、「ログと思考を同時に扱うためのフレーム」に変わります。


ログの取り方のコツ

ページを半分に折ることで書き方の枠はできましたが、実際に使い続ける中で、いくつか意識しているポイントがあります。

特別なルールではありませんが、これらを意識することで、ログとして使いやすくなりました。


① 書き直さない(そのまま残す)

ログは整理しません。

  • 書き直さない
  • きれいにまとめない
  • 消さない

→ 思考の流れを残すことを優先


② 1行で書く

短文でまとめてなるべく1行で書く

  • 1行 = 1情報
  • 長く書かない
  • 改行を多めに使う

→ 後から読み返しやすくなる


③ 記号で軽く分類する

前述したバレットジャーナルを模した記号で分類します。

  • タスク
  • アイデア
  • 疑問

→ 見返したときに拾いやすい


④ 完成させない

ログは、きれいに仕上げることを前提にしていません。

  • 途中で終わってOK
  • ページを使い切らなくてOK

→ 思考の途中をそのまま残します


トラベラーズノートを長く使うためのメンテナンス

トラベラーズノートは構造がシンプルなため、修理やメンテナンスも比較的簡単です。

ゴムが伸びてきたため、リペアキット(009/010)を使って、本体のゴムと金具を交換しました。併せてリフィルノートを束ねる連結バンドも新しいものに交換しました。

リフィルのセット方法は、連結バンドを使ったリフィルのセット方法を参照してください。

TRAVELER'S notebook 連結バンド、リペアキット、クラフトファイル

また、外側に取り付けてポケットとして使えるクラフトファイル(020)も新調。

020 TRAVELER'S notebook クラフトファイル

さらに、羽田空港の文房具店で下敷きを見つけたためこちらも新調し、クリアホルダーも追加しました。

ちなにトラベラーズノートの下敷きですが、ネットでは和気文具のものしか見つかりません。東京駅にある TRAVELER'S FACTORY STATION で訊いたら、3月時点で「今年分はもう売り切れました」と言われました。しかし、たまたま訪れた羽田空港T1の南青山 Shosaikanで見つけ購入。

TRAVELER'S notebook 下敷き クリアホルダー

革製品なので、「ラナパー レザートリートメント」などで、汚れ落としや保護、ツヤ出しといったケアをしながら使っています。

手を入れながら、長く使い続けられるのも、このノートの魅力です。

TRAVERER'S notebookのメンテナンス

トラベラーズノートは「思考のログ装置」になる

トラベラーズノートは、好きなリフィルで自由に使えるノートですが、ページを縦に半分に折り、左にログ、右に思考を書く。

これだけで、記録と考えを同時に扱えるようになります。

書き直さない1行で書く完成させない。 この3つを意識することで、思考の流れをそのまま残せるようになります。

もともとトラベラーズノートは、「旅するように日常を記録する」というコンセプトで作られたノートブックです。TRAVELER’Sも旅行者ではなく、日常を移動しながら記録する人という意味です。

整理されたノートではなく、思考の過程そのものが残るノート。トラベラーズノートは、もともとそういう道具なのかもしれません。

Post Date:2026年4月6日 

「書いて捨てる」から「少し残す」へ ─ Mnemosyne A5ノートパッドという選択

マルマン ニーモシネ ノートパッド&ホルダー<A5> と ノートパッド&カバー<A5>

打ち合わせの内容や日々の気づきはトラベラーズノートにログとして残し、思考の整理や作業中のメモにはペーパージャケット flexでA4のコピー用紙を使ってきました。

「書いては捨てる」その手軽さが、考えを広げるにはちょうどよかったからです。

TRAVELER's notebook と Paper Jacket

しかし、A4サイズのペーパージャケット flexは、手狭な机の上ではやや扱いづらい。さらに、その場で捨ててしまう「思考プロセス」も、本当に全てをすぐに手放してよいのかと考えるようになりました。

サイズだけを考えればA5のペーパージャケット flexが自然な選択です。

ただし、「少し残す」という使い方を前提にすると、まず一時的に保管できるスペースと、思いついた瞬間に書き出せる即時性、さらに思考を広げるための余白が必要になります――その条件を満たすのが、A5ノートパッド+パッドカバーでした。

ところが、いざ探してみると、この選択には驚くほど選択肢がありませんでした。


A5ノートパッドは選択肢が少ない

A5ノートパッドで探してみましたが、候補はそれほど多くありませんでした。Amazonで入手できる主な製品は以下の通りです。

ノートパッドを持ち歩く前提で考えると、カバーの存在も重要になります。そうなると実質的な選択肢は次の3つに絞られます。

  • ロディア No.16 + カバー
  • ニーモシネ ノートパッド&ホルダー <A5>
  • ニーモシネ ノートパッド&カバー <A5>

ロディアは専用カバー以外にも対応するカバーが多く、選択肢は比較的豊富です。ただ、紙の表面が非常に滑らかで書き心地は悪くないものの、インクフローのよい万年筆では乾きが遅く、手を置いたときにインクが付いてしまうことがありました。

一方で、ニーモシネは「万年筆でもにじみにくく、裏抜けしにくいマルマン社独自の高品質な国産筆記用紙を使用」と謳われていますが、実際に使った経験はまだありません。

また、ニーモシネのホルダーはPP(ポリプロピレン)、カバーはPVC(ポリ塩化ビニール)といった素材が使われており、実用性を重視した作りです。長く使い続けたくなる魅力という点では、やや物足りなさを感じます。


まずは、比較的安価に試せるニーモシネから

ロディア No.16用のカバーを使い、中身をツバメモやニーモシネに入れ替えるという選択肢も考えました。カバーの選択肢が豊富で、レザー製も含めて満足度の高い構成にできそうだったからです。

しかし、レザーカバーは高価で初期コストがかかるうえ、メモパッドの厚みやペンホルダーの有無など、実際に使ってみないと自分の使い方に合うかどうかは判断できません。

そこで、まずは比較的安価に試せるニーモシネのノートパッド&ホルダーを選ぶことにしました。

これまで方眼ノートを使ったことはありませんでしたが、横罫よりは自由度が高そうだと感じたこと、そしてホルダーの方がニーモシネのノートパッド&カバーより手を出しやすい価格だったことも理由です。


厳密にはA5ではないニーモシネ

ニーモシネ ノートパッド&ホルダーが届き、開封してみると「あれ、A5より大きい?」という違和感がありました。

MDノート<A5>と並べてみると、ホルダーは一回り以上大きい…。

マルマンのサイトで仕様を確認すると、カバーは縦238×横170×厚12mm、そしてメモパッドは<A5>と表記はあるものの、本体寸法は縦227×横148×厚9mm。一般的なA5サイズ(縦210×横148mm)よりも縦方向に約1.7cm長くなっています

ニーモシネ ノートパッド  A5 方眼罫 N188A

本文寸法の縦212×横148mmというのは、ミシン目から切り取った後のサイズのようです。

つまり、「本体はA5より大きく、切り取るとほぼA5になる」という構成のノートパッドです。

一方、ニーモシネのノートパッド&カバー<A5>は逆の仕様になっています。メモパッドの本体寸法は縦210×横148mmでA5サイズですが、本文寸法は縦195×横148mmと、切り取ったメモはA5より縦方向に約15mm短くなります。

詳細は下表を参照してください。

 
Mnenosymeノートパッド&ホルダー <A5>ノートパッド&カバー <A5>
型番HN188APH169
本体サイズ縦238×横170×厚12㎜縦227×横167×厚12㎜
素材PPPVC
ノートパッド型番N188AH169
ノートパッド縦227×横148×厚9㎜縦210×横148×厚20㎜
切り取ったあと縦212×横148㎜縦195×横148㎜
用紙80g/㎡(厚めの上質紙)70g/㎡(コピー用紙より上)
罫線の種類特殊5mm方眼罫8mm横罫マージン付
枚数70枚50枚

8mm横罫のA5ノートパッドは70g/㎡と、一般的なコピー用紙(64g/㎡)よりも厚いため、万年筆でも裏抜けしにくいかと思っていました。しかし、実際にはインクフローのよい万年筆では裏抜けが発生します。

そのため、両面仕様ではありますが、基本的には片面のみで使用しています。


ニーモシネ ノートパッド&ホルダーの使い勝手はいい

日付とタイトルを書き込めるフォーマットになっており、短期的な記録を整理するには十分な機能があります。5mm方眼も主張が強すぎず、思考の邪魔になることはありません。

ニーモシネ ノートパッド  A5 方眼罫 N188A

万年筆との相性もよく、細字から中字までしっかりと受け止めてくれます。

ノートパッドの良さを活かすには、表紙がない方がすぐに書き始められますし、表紙があると書くときにかなり邪魔になります。

表紙をぐるっと後ろに回して差し込むとすっきりします。

下記の製品紹介の写真では、表紙を切り取って使っているように見えます。

【引用】Amaon - ニーモシネ ノートパッド&ホルダー<A5>

…ってことで、切り取ってしまいました。

また、背表紙を逆に折りたたむことでコンパクトに使えるため、PC横に置いたときのサイズ感もちょうどよく収まります。

切り取ったメモは左側のポケットに保存できるので、短期保存にも向いています。

持つ楽しさを感じるタイプの文房具ではありませんが、機能性は非常に高いメモパッドです。一方で、リフィルは特殊5mm方眼罫のN188Aに限られており、選択肢がないのが残念です。


もう一つの選択肢、ニーモシネ ノートパッド&カバー

ニーモシネが意外といいかもしれないと思い始めた矢先、新生活セールで「ニーモシネ ノートパッド&カバー」が大幅値引きに。使い道も決めないまま、物欲の神に従ってそのままポチッと。

薄型のパッドカバーはPVC(ポリ塩化ビニール)製ですが、「塩ビですが、何か?」という割り切り方が逆に悪くありません。

ホルダーと比べると、全体的に一回りコンパクトなサイズ感です。

  • ホルダー:H238×W170×D12mm
  • カバー :H227×W167×D12mm

使い方として考えたのがToDoリストです。8mm横罫は一見すると幅がありますが、これまで使っていた無印良品のToDoリストは12mm罫なので、それと比べると行間はやや狭くなります。

その一方で横幅は広いため、タスクだけでなく補足も書けるようになりました。結果として、これまでより多くの情報を書き込めそうです。

また、これまで無印良品のToDoリストをカバンに無造作に突っ込み、すぐにヨレたり折れたりしていたことを考えると、カバー付きのノートパッドはそうしたトラブルの回避にもつながります。

ただ、長年無印のToDoリストを使ってきたため、この使い方には少し慣れが必要になりそうです。


ふたつのノートパッドで手書きライフを充実させる

ペーパージャケットのA4コピー用紙で行っていた思考整理は、A5ノートパッドへと移行しました。これまで使っていたペーパージャケットは、自宅で落書き帳として使っていこうと思います。

ニーモシネ ノートパッド&ホルダーは、「書いては捨てる」という軽さを保ちながらも、「少し残す」という使い方を可能にしてくれました。その結果、思考のプロセスにも変化が生まれてきています。

また、ニーモシネ ノートパッド&カバーは、これまでより多くの情報をToDoとして管理できるようになりそうです。

どちらも完璧ではありません。サイズの微妙な違いやリフィルの制約など、気になる点もありますが、役割を明確にして使い分けることで、手書きの「思考整理」と「タスク管理」の使い勝手は確実に向上しました

文房具としての楽しさという点では物足りなさを感じる部分もありますが、機能性という意味では非常によくできた道具です。そして何より、「書く楽しみ」を少し増やしてくれました。

トラベラーズノートと共に書くことを楽しんでいきたいと思います。

Post Date:2026年3月7日 

中華万年筆 第4弾|TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ(長刀尖)をポチり

3種類の中華万年筆 ロングナイフ、ミニふでニブ、#8ハートビート

中華万年筆は、独特なペン先が面白い

これまで中華万年筆として、3種類のペン先の万年筆を試してきました。

そして、4本目の中華万年筆として今回選んだのが、Amazonで見つけた TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 0.7mm / 1.0mm ロングナイフニブです。

最初に見つけたときの価格は 6,000円弱、それまで聞いたこともないブランドだったこともあり、購入を躊躇していました。ところが、しばらくして見てみると、価格が 2,000円強まで下がっているではありませんか。

そこまで下がると、もはや試してみない理由はありません。

というわけで、ポチり。


TAIUTYU万年筆とは?

Amazonでよく見かける中華万年筆メーカーには、HeroJinhaoHongdianMajohn などがあります。

以前レビューしたように、JinhaoHongdian の万年筆は使っていますが、中華万年筆は多彩なニブがあり、価格からは想像できないほど書きやすい、なかなか興味深い万年筆です。

中華万年筆を製造するメーカーの多くは、海外ブランドの製造に OEM / ODM として関わってきた背景があります。 そのためニブ加工などの技術も蓄積されており、そこから独自ブランドとして万年筆を販売するメーカーも増えています。

必ずしも「安かろう、悪かろう」というわけではなく、確かな技術を持つメーカーも少なくありません。むしろ、その技術力が独自ブランドへとつながっているとも言えそうです。

しかし、今回見つけた TAIUTYU は、検索しても万年筆ブランドとしての情報がほとんど見つかりませんでした。そこでペン先の刻印にある “xxxxSHILAI” という文字を手がかりに調べてみると、HUASHILAI という万年筆ブランドが見つかりました。

Huashilai(華仕来) は、中国の万年筆・筆記具ブランド、あるいは OEMメーカー系のブランド名 とされており、低価格帯のOEM系ブランド に位置付けられているようです。

またペン先の画像を見ると、Jinhaoの通常ニブと形状がよく似ています。ロングナイフニブとしても Hongdian よりもやや丸みを帯びているようにも見えますが、同じ角度の写真がないため断定はできません。実物が届いたら、Hongdian のロングナイフニブと比較してみたいと思います。


中華万年筆は待つ楽しみから

Amazonで中華万年筆を注文すると、中国から発送されるものが多くあります。そのため、手元に届くまで 2〜3週間ほど かかることもあります。

また、中華万年筆は 当たり外れ があることも覚悟の上で注文する必要があります。そのため、あまり高価なモデルには挑戦しない方がよいかもしれません。

もしトラブルがあった場合は、Amazon のカスタマーサービスに連絡すると対応してもらえます。

届くまでの時間も含めて、中華万年筆はちょっとした海外通販のような楽しみがあります。


ロングナイフニブとは?横太・縦細の不思議なペン先

残念ながら、今回届いたTAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 長刀1.0mmは、ロングナイフニブではなく、ペン先が上向きに大きく曲げられたベントニブ(Bent Nib)でした、、。(2026.3.21追記)

この大きく湾曲しているニブで書くと、上の写真のように字幅に大きな変化が生まれます。これはこれで面白いニブだとは思いますが、ロングナイフニブではありません。

今回届いた製品がたまたまベントニブだった可能性もありますが、1.0mmがベントニブで、0.7mmのモデルはロングナイフニブなのかもしれません。あるいは、ベントの曲げ具合の違いによるものかもしれません。こうした当たり外れがあるのが中華万年筆の難しいところです。

ベントニブでも問題ないという場合を除き、購入は慎重に考えてください。

TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリムの商品名にはロングナイフと記載があり、商品説明文にはロングブレード、そして画像には長刀1.0mmとの表記があります。

TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ
【引用】TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ | Amazon

これらはすべて、中華万年筆でよく見られる同じニブ形状の別翻訳です。

もとの中国語では長刀尖と書き、直訳すると長い刃のペン先という意味になります。そこから英語表記では Long BladeLong Knife となり、日本では ロングブレード、ロングナイフ、長刀ニブ といった表記が使われています。

こちらはHongdian N8 ロングナイフニブのペン先です。

このニブはペンポイントを長く伸ばして研ぐ形になっており、横線が太く、縦線が細くなるという特徴があります。これは欧米でいうアーキテクトニブ(設計図に使われるペン先)に近い性質です。

さらにペン先が斜めに研がれているため、書く角度によって字幅が変化します。そのため、同じ万年筆でも書く角度によって文字の表情が変わります。少し不思議で、そして面白いペン先です。

TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 1.0mmロングナイフ1.0mm は、おそらく字幅を表しているのだと思います。ただしロングナイフニブの場合、書く角度によって字幅が変化するため、この数値は最大幅を示している可能性が高そうです。

字幅が 1.0mm あると、通常のニブであれば BB(極太) に相当するかなりの太字です。しかし、手元にあるロングナイフニブの Hongdian N80.5mm〜1.0mm と記載がありますが、実際の書き味としては 中字から太字程度の可変幅ニブという印象です。

Amazonに掲載されている写真を見ると、1.0mmの方がペンポイントがかなり大きく見えます。中華万年筆には通常使いというより、面白みのあるペン先を求めているので 1.0mm のペン先を選びました。

ボディカラーは全9種類から選べます。

この TAIUTYU万年筆 がどのような字幅の変化をもたらすのか楽しみです。

TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ 1.0mm
【引用】TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ | Amazon

もし、細めの字幅が好みであれば、TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 0.7mmロングナイフ を選ぶのが良いのかもしれません。


ロングナイフニブも筆圧をかけない方が書きやすい

Hongdian N8 のロングナイフニブも、筆圧をかけない方が細い線と太い線のコントラストを楽しめます。しかし、力を入れて書くと、せっかくの字幅の変化が生かせません。

ロングナイフニブは筆圧で線幅を変えるペン先ではなく、書く方向や角度によって線の太さが変化するタイプのペン先です。そのため、安定したインクフローが重要になります。

特にインクフロー(インクの出)がよいペンでは、筆圧をかけて書いてしまうと、せっかくの字幅の変化を楽しむことができなくなってしまいます。

金ペンと同じように、筆圧をかけず、ペン先の角度による線の変化を楽しむ書き方が向いています。

Hongdian N8 ロングナイフニブ

筆圧をかけない書き方は、正しいペンの持ち方から始まります。以前の記事でも紹介していますが、ぜひ正しいペンの持ち方を練習してみてください。


筆圧をかけないための万年筆の持ち方

ステンレスニブ(鉄ニブ)だと、かなり強く意識しないと筆圧をかけずに書くというのが難しいですが、筆圧をかけない書き方をするためには、先ずペンの持ち方を変える必要があります。

万年筆の持ち方
  1. 手の力を抜き、手首は 90° くらいの角度にする
  2. 中指の指先の横腹親指と人差し指の間に万年筆をバランスよく乗せる
  3. ペン先の刻印(ロゴ)は必ず上向き
  4. 親指人差し指で軽く支える
  5. ペン先が紙に触れるまで、手首を内側に曲げる

下記がGPT5で生成した正しい万年筆の持ち方です。

万年筆の正しい持ち方
万年筆の正しい持ち方:Created by GPT5

筆圧をかけない書き方をするには、万年筆を軽く持つことが何よりも重要です。強い筆圧の原因の多くはペンを強く握る持ち方にあります。

下の例では、ペンを持つ指に力が入りすぎて、人差し指が反り返ってしまっている悪い例です。実は、自分も以前はこのような持ち方をしていて、無意識に強く握り込んでいました…。

指に力が入いる悪い万年筆の持ち方
ペンを持つ手に力が入ってしまっている例:Created by GPT5

書道家・大江静芳氏の動画では、万年筆の持ち方がとても分かりやすく解説されています。文字や写真だけではイメージしづらい方は、こちらの動画を参考にしてみてください。

象と散歩:人気の投稿(過去7日間)