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ラベル *TivoliAudio の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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Post Date:2026年4月22日 

Tivoli Audio Model One Digital Gen.2を選んだ理由 ― BTと比べて見えた違い

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

Model One BTとDigital Gen.2でかなり悩みましたが、最終的に選んだのはModel One Digital Gen.2でした。

決め手になったのは、『定山渓で出会った、空間に溶け込む音』で触れた、旅行中の宿泊先で聴いたあの音です。

自然に空間へ広がる鳴り方が強く印象に残り、その体験が最終的な選択につながりました。

翠山亭倶楽部定山渓(すいざんていくらぶじょうざんけい)

客室にはTivoli Audioのスピーカーが備え付けられており、滞在中も心地よい音に包まれて過ごすことができます。ゲストラウンジのバータイムには、TANNOYのスピーカーから流れるジャズが空間に静かに溶け込み、特別な時間を演出してくれます。

BTのアナログ的な魅力も捨てがたかったのですが、ストリーミング音楽をBGMとして聴く自分の使い方には、スマートフォン連携を前提としたModel One Digitalの方が合っていました。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

開封の儀はいつもワクワクします。


Model One BTとDigitalの違い、そしてGen3の進化

今回悩んだModel One BTとDigital Gen.2には、機能面だけでなく、コンセプトや使い方にも違いがあります。

BT と Digital の違いは、以下の表の通りです。

− Model One BT と Model One Digital gen.2 の比較 −
項目 Model One BT Model One Digital(Gen.2)
コンセプト アナログラジオ+Bluetoothスピーカー ストリーミング再生に対応したラジオ
接続 Bluetooth 5.0 AirPlay 2 / Chromecast / Bluetooth
出力 6.0W 記載なし
音の傾向 丸みがあり空間に溶け込む 輪郭が明瞭で空間に広がる
ラジオ AM / FM(ワイドFM対応) FM(ワイドFM対応)
操作性 アナログダイヤル ベゼル+リモコン
ディスプレイ なし 小型ディスプレイあり
定価 ¥37,400 ¥62,700

WiFi環境があり、ストリーミング前提でBGM的に使うなら、Model One Digital Gen.2。アナログ的な操作感とFM/AMラジオ中心なら、Model One BTです。

Model Oneシリーズを調べる中で、よりデジタル化が進んだModel One Digital Gen.3 の存在も知りました。

Gen.3は、Gen.2よりさらにデジタル寄りになり、“クラシックなラジオ”というより"小型の本格デジタルスピーカー"に近い印象です。


ラジオとしての完成度の高さ

Tivoli Audio Model One Digitalを使って最初に驚いたのは、ラジオの音です。

"進化したClassicラジオ"と謳われていますが、実際に使ってみると、自宅にあるラジオと比べてもFMの受信感度が高く、音声も音楽も非常にクリアに聴こえます。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

これは、3インチのフルレンジスピーカーによる中域の明瞭さが、人の声を聞き取りやすくしている要因のひとつと考えられます。

加えて、バスレフ構造によって低音が適度に補われることで声に厚みが生まれ、単なる情報としての音ではなく、実在感のある音として再生されます。

リモコンの「FM Scan Strength Set」を「Strong Station」に設定すると、ラジオ局をスキャンした際に受信状態の良い局のみが検出されます。これらの局をプリセットしておくと、選局も簡単になります。

単に音が良いだけでなく、"長時間でも疲れずに聴けるラジオ"としての完成度も高く、Radikoの利用が中心になってから少し遠のいていたラジオのある生活に、再び戻りたくなります。


ラジオの感度をあげる

Tivoli Audio Model One Digitalは、全体として受信感度が高いと感じます。ただし、ラジオの受信状態は居住地や周囲の環境に大きく左右されます。

ロッドアンテナを伸ばして向きを変えたり、受信しやすい位置を探したりしても改善しない場合は、外付けアンテナを試す方法もあります。左右に伸びた2本の導線からなるダイポールアンテナは、シンプルで効果が得られやすいアンテナです。窓辺に設置すると、受信状態が改善されやすくなります。


Tivoli Audio Model One Digital の低音

Model One Digitalは、3インチのフルレンジスピーカーを1基だけ搭載していますが、低音も意外なほどしっかり再生します。Model One BTは出力6Wと公表されていますが、Model One Digital Gen.2は、それよりも余裕のあるスケール感で鳴っているように思えます。

Model One BTが底面ポート(円形)を採用しているのに対し、Digitalは背面に横長のバスレフポートを備えており、この構造が低音の厚みや広がりに効いているようです。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

実際にバスレフポートに指を当てると、低音に合わせて「ボン、ボン、ボン」と空気が押し出されるのがわかります。

前面のスピーカーから直接届く音に対し、低音はキャビネットとポートの働きによって少し空間に回り込むように広がるため、前に強く出るというより、全体を下から支えるように聴こえます。

こうした仕組みは一般にヘルムホルツ共鳴として説明されますが、Model One Digitalでも、その効果によって小型機とは思えない量感が生まれているのだと思います。

中域の明瞭さと、ふくらみすぎない低音の心地よさがいちばん伝わりやすいのが、レジーナ・スペクターのアルバム『11:11』に収録されている『Rejazz』です。

彼女のどこか危うげな歌声とダブルベースの組み合わせが印象的で、『Wasteside』や『Marry Ann』もとても気持ちよく聴けます。


接続方式で変わる低音の表情

BluetoothとAirPlayで低音の違いを聴き分けやすいのが、ビル・エバンス・トリオによる『Baubles, Bangles and Beads』です。

エディ・ゴメスの力強く、かつスリリングに動き回るベースラインが印象的な一曲です。スコット・ラファロのベースがアタックの強さと輪郭の明瞭さを特徴とするのに対し、ゴメスはガット弦らしい、やや丸みを帯びた落ち着いた質感が魅力です。

この曲をBluetooth接続で聴くと、ベースは「ボン…ボン…」と胴鳴りが中心に感じられ、全体としてまとまりのある響きになります。一方でAirPlayで聴くと、そのまとまりの中に、弦を弾いた際のわずかなアタックやニュアンスが少し感じ取りやすくなります。

Bluetoothは圧縮伝送とはいえ、イヤフォンで聴いている限りでは音質に大きな不満を感じることはありません。しかし、Tivoli Audio Model One DigitalでBluetoothとAirPlayを聴き比べてみると、低音の輪郭や空間的な広がりの面でわずかな違いが感じられます。


Amadana CDプレーヤーはBluetooth接続で

いままではAmadana CDプレーヤーをSONYのサウンドバーにBluetoothで接続していましたが、接続先をModel One Digitalへ変更しました。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

一度ペアリングしてしまえば、次回以降はBluetoothモードに切り替えるだけで、自動的にCDプレーヤーと接続されます。

Bluetooth接続は簡単で便利ですが、ラジオやAirPlayと比べると音量差が気になります。音量バランスとしては、ラジオ > AirPlay > Bluetooth の順で、特にAirPlayとBluetoothの差が目立ちます。

そこで、CDプレーヤーのBluetooth接続と比べて、Apple Musicに取り込んだ方がよりクリアに聴こえるのではないかと考え、試してみました。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

ロン・カーターのサントリー・ホワイトのCM曲を収録した日本企画のベストアルバム『The Man with the Bass』をApple Musicに取り込み、AirPlayで再生してみました。

CDからMusic Appに取り込んだ音源はApple Lossless(ALAC)で保存できるため、元のCDに近い情報を保ったまま扱えます。これをAirPlayで再生すると、Bluetooth接続よりも音の輪郭やニュアンスが感じ取りやすくなる場面がありました。

『36414』『Double Bass』で聴き比べてみると、AirPlay接続の方が、弦を指で弾くアタック音や音の輪郭をよりはっきりと感じ取ることができました。


使ってみてわかった、リモコンの便利さ

Model One Digitalは本体の電源ボタンとベゼルで操作できますが、リモコンでの操作はわかりやすく、使ってみると便利さを実感できます。

Tivoli Audio Model One Digital Generation 2

電源をオンにしたあと、2段目右側にある「Sourceボタン」で入力モードを切り替えます。FMラジオ → Wi-Fi(AirPlay)→ Aux In → Bluetooth の順に切り替えることができます。

FMラジオを聴く際は、プリセット呼び出しやスキャン機能が便利です。受信状態の良いラジオ局を登録したり、設定に応じて受信可能な局をスキャンできるため、聴きたい局へすぐに切り替えられます。

また、AirPlayで音楽を再生しているときには、リモコンから曲送りや音量調整ができるのも便利です。スマートフォンを毎回手に取らなくても操作できるため、BGMとして音楽を流す際の使い勝手の良さを実感しました。

見た目はクラシックですが、実際の使い勝手には現代的な快適さがきちんと備わっています。Model One Digitalは、音の良さだけでなく、こうした日常的な操作性の面でもよくできた製品だと思います。


まとめ:聴く体験に勝るものはなかった

最初にTivoli Audioに惹かれたのは、アナログチックなラジオとしての佇まいでした。

しかし、実際に“邪魔にならない心地よさ”の音を聴いて、音楽配信サービスをBGMとして流すスピーカーとしての使い方が自分に合っていることに気がつきました。

また、実際に使ってみると、ラジオとしての完成度の高さにも驚かされました。

Model One BTにはアナログ的な魅力があり、Digital Gen.2にはスマホ連携を前提とした現代的な使いやすさがあります。両者はコンセプトも使い方も異なっています。

Model One Digital Gen.2は、日常の中で長く使いたくなる一台です。


AirPlay設定で「WiFi Setup Enabled」にならない

AirPlay設定で「WiFi Setup Enabled」にならない場合は、本体背面の「SETUP」ボタン操作が必要です。

クイックスタートガイドのAirPlay 2設定手順には、この「SETUP」ボタンについての記載がなく、設定をやり直そうとしてもできませんでした。

オンラインのオーナーズマニュアルには、次の手順が示されています。

  1. 電源ボタンを押して本体の電源を入れる
  2. Wi-Fiモードで、本体背面の「SETUP」ボタンを短く押す
  3. 「Wireless Setup Enabled」が表示されるまで待つ

Model One Digital Generation 2 | Owner's Manual

「SETUP」ボタンの操作については、Gen.3のマニュアルの方が分かりやすく、「WiFiモードで“WiFi Setup Enabled”が表示されない場合は背面のSETUPボタンを押す」と明記されています。

マニュアルを読んで問題は解決しましたが、クイックスタートガイドだけでは分かりにくく、設定に時間がかかってしまったのは残念でした。


【追記:その1】Spotify対応の意味

仕様にもSpotify®対応と記載されていますが、AirPlay2 / Chromecast に対応しているため、スマホのSpotifyアプリから楽曲を再生できるのは当然だと思っていました。

しかし実際には、Spotifyのプレイリストやラジオを本体のプリセットに登録できることが、「Spotify対応」の意味でした。オーナーズマニュアルには、次のように記載されています。

Spotify プレイリストをプリセットに追加する:リモコンを使用して、保存したプリセットにプレイリストを追加します。 使用したい番号プリセットを長押しして、画面上の確認を待つだけです。 プリセットを削除するに、リモコンの番号プリセットボタンを押し続けます。

Model One Digital Generation 2 | Owner's Manual

  1. Tivoli Audio Model One Digitalに接続する
    Spotifyで楽曲を選択して、左下にあるスピーカーアイコンを選択

    SpotifyからModel One Digitalに接続

  2. Spotifyの"プレイリスト/ラジオ"をTivoliで再生
  3. Model Oneのリモコンでプリセットボタンを長押し
  4. 「Preset Added」の表示で登録完了

登録したプレイリスト/ラジオは、Wi-Fiモードでプリセットボタンを押すだけで再生できます。

Spotify®対応のTivoli Audio Model One Digital Gen.2

スマートフォンを操作しなくても、ラジオのような感覚でSpotifyのプレイリスト/ラジオを再生できるため、BGM用途としての相性が非常に良いと感じました。


【追記:その2】TuneInをChromecastで聴く

TuneInは、インターネット経由でラジオ番組を聴けるサービスで、ジャンル別の音楽専門局も多数あります。

Model One DigitalでTuneInを聴くのであれば、AirPlayよりもChromecastで接続した方が、BGMとしての使い勝手は格段によくなります。

これは、AirPlayがスマートフォンから音声データを送る仕組みであるのに対し、Chromecastは再生情報(URLなど)をデバイスに渡し、デバイス自身がインターネットから直接ストリーミングする仕組みだからです。

Tivoli側で再生が始まればスマートフォンに依存せず、アプリを閉じても再生が続きます。一方、AirPlay接続ではTuneInアプリを閉じると再生が停止します。

Chromecastの設定も難しくありません。iPhoneでAirPlayの設定が完了していれば、Google Homeアプリから簡単にTivoliへ接続できます。

Google HomeでCheomwcastを設定する

  1. Model One Digigitalの電源を入れてWiFiモードにします
  2. "Connecting to WiFi" が表示されたら設定開始です
  3. Google Home 右上の「+」ボタンから「デバイス追加」を選ぶとAirPlayで設定した同じWiFi上のTivoliを見つけてくれます
  4. デバイス名を付ければ完了です
Google HomeでChromecastを設定する

Chromecastの設定が終了したら、TuneInアプリからChromecastを選択してTivoli Audioに接続します。

ChromecastでTivoli Audio Model One Digital Gen.2に繋げる

Gen.2では、残念ながらTuneInはプリセットできませんが、一度スマホのTuneInアプリから接続すれば、そのラジオ局を聴いている限りはスマホは不要となります。

TuneInに接続中のTivoli Audio Model One Digital Gen.2

画面には、曲名とラジオ局(Love Songs Cafe)が表示されます。

Model One Digital Gen.2でTuneInをAirPlayとChromecastで接続して、再生をした場合の違いをまとめました。

− AirPlay と Chromecast の違い (TuneIn) −
項目 AirPlay Chromecast
必要アプリ なし Google Home
再生主体 iPhone Model One Digital
通信内容 音声データ 再生データ(URLなど)
音量調整 iPhone本体, Tivoli本体 Google Home, Tivoli本体
アプリ終了 停止 継続
スマホ依存 再生中は常時 再生開始時のみ

TuneInで聴きはじめるときにはスマホが必要ですが、「1.FM Adore Jazz」や「Love Songs Cafe」をずっとかけっぱなしにしてBGMとして使うのであれば、相性のよい使い方だと思います。

Post Date:2026年4月17日 

定山渓で出会った、空間に溶け込む音

翠山亭倶楽部定山渓のゲストラウンジに設置されているTANNOY

翠山亭倶楽部定山渓(すいざんてい くらぶ じょうざんけい)に宿泊したとき、バーラウンジに流れていたジャズの音に思わず足を止めました。

翠山亭倶楽部定山渓(すいざんていくらぶじょうざんけい)

客室にはTivoli Audioのスピーカーが備え付けられており、滞在中も心地よい音に包まれて過ごすことができます。ゲストラウンジのバータイムには、TANNOYのスピーカーから流れるジャズが空間に静かに溶け込み、特別な時間を演出してくれます。

ブックシェルフに囲まれたラウンジのカウンター奥に、 TANNOY のスピーカーが凛とした姿で佇んでいました。

翠山亭倶楽部定山渓 ゲストラウンジ

ANNOYはクラシックを聴くためのスピーカーという固定観念がありましたが、その音はジャズでも心地よく空間に響いていました。トランペットの音色は主張することなく、その場の空間に静かに滲んでいきます。

翠山亭倶楽部定山渓 ゲストラウンジにあるTANNOY

音が良い、というよりも、空間に自然に溶け込んでいる。主張することなく、しかし確かにそこにある。そんな音のある空間でした。

バーテンダーのN氏によると、音量を上げれば低音の響きをより感じることもできるそうですが、静かな空間での会話を邪魔しない、その染み渡るような音の広がり方がとても印象的でした。


客室で再び出会った「邪魔にならない音」

客室には Tivoli Audio Model One Digital が置かれていました。

翠山亭倶楽部定山渓 客室にある Tivoli Audio Model One Digital

かつて、SoundLink Revolve に惹かれたのも、旅館の客室に設置されていたものを使ったことがきっかけでした。日常から離れた素敵な部屋で聴く落ち着いた音楽は、いつもよりも魅力的に感じられます。

翠山亭倶楽部定山渓(すいざんていくらぶじょうざんけい)

客室にはTivoli Audioのスピーカーが備え付けられており、滞在中も心地よい音に包まれて過ごすことができます。ゲストラウンジのバータイムには、TANNOYのスピーカーから流れるジャズが空間に静かに溶け込み、特別な時間を演出してくれます。

少し前にKITTEのアンジェ ビュロー(ANGERS bureau))で Tivoli Audio Model One BT を見かけて物欲が再燃していたこともあり、Model One Digital Gen.2 の奏でる音を試してみることにしました。

バーラウンジの余韻が残っていたこともあり、流したのは Scott LaFaro のベースが際立つ「Alice in Wonderland」。粒立ちのよいベースのフレーズが静かに身体に馴染んでいきます。

驚いたのは、この小さな木製キャビネットのスピーカーが、先ほどのTANNOYで感じた感覚と、どこか通じるものを持っていたことです。

ウッドベースの音は輪郭が立ちすぎず、それでいて埋もれることもない。音の立ち上がりと消え際が滑らかで、フレーズの流れが自然に感じられます。

だいぶ前の記憶なので正確ではないかもしれませんが、Model One BTにはどこかラジオのような懐かしさがありました。だからこそ「いいな」と感じたのだと思います。一方で、今回聴いたModel One Digital Gen.2は、音の輪郭や粒立ちが少し整い、より洗練された印象を受けました。


「邪魔にならない音」とは何か

今回、TANNOY と Tivoli Audio に共通して感じたのは、“邪魔にならない心地よさ”でした。それは単に音量が小さいということではありません。

  • 必要以上に自己主張しない
  • 音が前に出てこない
  • 空間に自然に馴染む

つまり、音が“聴く対象”ではなく、“そこにあるもの”として存在している状態です。そのため、長くその空間にいても、耳が疲れることがありません。


“聴かせる音”と“溶け込む音”の違い

Tivoliの音は、“音のある世界”と“音のない世界”の境界を曖昧にします。普段はAmazon Echo Studioのステレオ構成にEcho Sub(サブウーファー)を組み合わせて音楽を聴いていますが、これはこれで素晴らしい音楽体験が得られます。

Echo Studioで再生される音楽は、きれいに整えられた輪郭を持ち、トランジェント(音の立ち上がり)もやや際立っています。音は立体的に広がり、その存在を明確に感じさせます。さらにサブウーファーによって低音が加わり、全身を包み込むように音を“聴かせる”方向のスピーカーです。

この違いは、単なる音質の良し悪しではなく、設計思想の違いによるものだと思います。

Echo Studioは、DSPによって音の輪郭や低音、空間表現を積極的にコントロールし、“音を聴かせる”方向にチューニングされています。一方でTivoliは、フルレンジスピーカーと比較的シンプルな構成により、音を過度に加工せず、そのまま空間に溶け込ませるような鳴り方をします。


Tivoliの出発点はラジオから

Tivoliの出発点はラジオであり、「言葉を正確に伝える」という思想が設計の根底にあります。そのため、音は主張しすぎることなく、気がつけば音楽がそこにあるような自然さを感じさせます。

デジタル音源は、DSP(デジタル信号処理)によって音質が整えられていますが、その補正は過剰ではありません。“作り込まれた音”ではなく、あくまで自然さを損なわない範囲にとどめられています。

また、声がよく聞こえる中域を重視した設計により、ベースは量感で押し出されるのではなく、音の輪郭やフレーズとして自然に浮かび上がります。

Scott LaFaro のような動きのあるベースのフレーズも、美しく表現されます。


フルレンジスピーカーが生む自然なつながり

Tivoli Audio Model One Digital Gen.2は、単一のフルレンジスピーカーで音を再生しています。

翠山亭倶楽部定山渓 客室にある Tivoli Audio Model One Digital

一般的なスピーカーは高音・中音・低音をそれぞれ別のユニットで分担しますが、フルレンジはひとつのユニットですべての帯域を鳴らします。

音の輪郭が過剰に際立つこともなく、音はひとつのまとまりとして空間に広がっていきます。それが、音のつながりの自然さとして感じられます。


Class ABアンプが生む滑らかな音

Tivoli Audio Model One Digital Gen.2 には、Class ABアンプが採用されています。

一般的な小型スピーカーで使われているデジタルアンプ(Class D)は効率に優れていますが、音の輪郭や立ち上がりが強調されやすく、音の存在感がはっきりと感じられます。

一方、Class ABアンプはアナログ的な特性を持ち、歪みが少なく、滑らかで自然な音を再生します。音のエッジが立ちすぎることがなく、やわらかく空間に広がっていきます。長時間聴いていても疲れにくい音です。

− Class AB と Class D の違い −
方式 音の傾向 歪み 効率 発熱 特徴
Class AB 滑らかで自然 少ない 中程度 中程度 切り替え時の歪みを抑えた設計
Class D 輪郭がはっきり・クリア 少ない 非常に高い 非常に小さい 小型・高出力・高効率

Model One BT と Digital Gen.2、どちらを選ぶか

ここまで書いてきたように、Tivoliの音の魅力は「主張しない自然さ」にあります。では、その音を楽しむうえで、Model One BT と Digital Gen.2 のどちらを選ぶべきかが悩みどころです。

比較のポイントは大きく3つあります。「音の方向性」「接続方法」「価格」です。

まず音の方向性ですが、アナログに強くこだわるのであれば BT だと思いますが、Digital Gen.2 は、DSPによって整えられた、より安定した音になります。

次に接続方法です。BT は、Bluetooth接続のため音声データを圧縮して再生しますが、Digital Gen.2は、AirPlayやChromecastに対応しており、より情報量を保ったまま再生できます。

そして価格。Model One BT は 37,400円(税込)、Model One Digital Gen.2 は 62,700円(税込)と、価格差も小さくありません。

− Model One BT と Model One Digital Gen.2 の比較 −
項目 Model One BT Model One Digital Gen.2
音の方向性 よりアナログ的 DSPで少し整えられた安定した音
接続方法 Bluetooth(圧縮) AirPlay2 / Google Cast
(高品質伝送), Bluetooth(圧縮)
ラジオ AM / FM / ワイドFM FM / ワイドFM
リモコン なし あり
価格 37,400円(税込) 62,700円(税込)

ラジオは受信環境によっては、うまく受信できないこともありますが、電波で聴く放送は自然で、耳に心地よく届きます。

また、Model One Digital Gen.2はAM放送には対応していませんが、ワイドFMに対応しているため、東京では「TBSラジオ」「文化放送」「ニッポン放送」をワイドFMで聴くことができます。

東京スカイツリーからは、以下のラジオ局が送信されています。

  • J-WAVE:81.3MHz
  • NHK-FM 東京:82.5MHz
  • TBSラジオ(ワイドFM):90.5MHz
  • 文化放送(ワイドFM):91.6MHz
  • ニッポン放送(ワイドFM):93.0MHz

また、東京タワーからは、以下の2局が送信されています。

  • TOKYO FM:80.0MHz
  • interfm :89.7MHz

Moel One Digital Gen.2 なら、スマホはAirPlay2で接続、Amadana CDプレーヤーはBluetoothで接続すればいいのかなあ、、、

嗚呼、物欲の神様…。

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