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ラベル *中華万年筆 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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Post Date:2026年3月7日 

中華万年筆 第4弾|TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ(長刀尖)をポチり

3種類の中華万年筆 ロングナイフ、ミニふでニブ、#8ハートビート

中華万年筆は、独特なペン先が面白い

これまで中華万年筆として、3種類のペン先の万年筆を試してきました。

そして、4本目の中華万年筆として今回選んだのが、Amazonで見つけた TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 0.7mm / 1.0mm ロングナイフニブです。

最初に見つけたときの価格は 6,000円弱、それまで聞いたこともないブランドだったこともあり、購入を躊躇していました。ところが、しばらくして見てみると、価格が 2,000円強まで下がっているではありませんか。

そこまで下がると、もはや試してみない理由はありません。

というわけで、ポチり。


TAIUTYU万年筆とは?

Amazonでよく見かける中華万年筆メーカーには、HeroJinhaoHongdianMajohn などがあります。

以前レビューしたように、JinhaoHongdian の万年筆は使っていますが、中華万年筆は多彩なニブがあり、価格からは想像できないほど書きやすい、なかなか興味深い万年筆です。

中華万年筆を製造するメーカーの多くは、海外ブランドの製造に OEM / ODM として関わってきた背景があります。 そのためニブ加工などの技術も蓄積されており、そこから独自ブランドとして万年筆を販売するメーカーも増えています。

必ずしも「安かろう、悪かろう」というわけではなく、確かな技術を持つメーカーも少なくありません。むしろ、その技術力が独自ブランドへとつながっているとも言えそうです。

しかし、今回見つけた TAIUTYU は、検索しても万年筆ブランドとしての情報がほとんど見つかりませんでした。そこでペン先の刻印にある “xxxxSHILAI” という文字を手がかりに調べてみると、HUASHILAI という万年筆ブランドが見つかりました。

Huashilai(華仕来) は、中国の万年筆・筆記具ブランド、あるいは OEMメーカー系のブランド名 とされており、低価格帯のOEM系ブランド に位置付けられているようです。

またペン先の画像を見ると、Jinhaoの通常ニブと形状がよく似ています。ロングナイフニブとしても Hongdian よりもやや丸みを帯びているようにも見えますが、同じ角度の写真がないため断定はできません。実物が届いたら、Hongdian のロングナイフニブと比較してみたいと思います。


中華万年筆は待つ楽しみから

Amazonで中華万年筆を注文すると、中国から発送されるものが多くあります。そのため、手元に届くまで 2〜3週間ほど かかることもあります。

また、中華万年筆は 当たり外れ があることも覚悟の上で注文する必要があります。そのため、あまり高価なモデルには挑戦しない方がよいかもしれません。

もしトラブルがあった場合は、Amazon のカスタマーサービスに連絡すると対応してもらえます。

届くまでの時間も含めて、中華万年筆はちょっとした海外通販のような楽しみがあります。


ロングナイフニブとは?横太・縦細の不思議なペン先

TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリムの商品名にはロングナイフと記載があり、商品説明文にはロングブレード、そして画像には長刀1.0mmとの表記があります。

TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ
【引用】TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ | Amazon

これらはすべて、中華万年筆でよく見られる同じニブ形状の別翻訳です。

もとの中国語では長刀尖と書き、直訳すると長い刃のペン先という意味になります。そこから英語表記では Long BladeLong Knife となり、日本では ロングブレード、ロングナイフ、長刀ニブ といった表記が使われています。

こちらはHongdian N8 ロングナイフニブのペン先です。

このニブはペンポイントを長く伸ばして研ぐ形になっており、横線が太く、縦線が細くなるという特徴があります。これは欧米でいうアーキテクトニブ(設計図に使われるペン先)に近い性質です。

さらにペン先が斜めに研がれているため、書く角度によって字幅が変化します。そのため、同じ万年筆でも書く角度によって文字の表情が変わります。少し不思議で、そして面白いペン先です。

TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 1.0mmロングナイフ1.0mm は、おそらく字幅を表しているのだと思います。ただしロングナイフニブの場合、書く角度によって字幅が変化するため、この数値は最大幅を示している可能性が高そうです。

字幅が 1.0mm あると、通常のニブであれば BB(極太) に相当するかなりの太字です。しかし、手元にあるロングナイフニブの Hongdian N80.5mm〜1.0mm と記載がありますが、実際の書き味としては 中字から太字程度の可変幅ニブという印象です。

Amazonに掲載されている写真を見ると、1.0mmの方がペンポイントがかなり大きく見えます。中華万年筆には通常使いというより、面白みのあるペン先を求めているので 1.0mm のペン先を選びました。

ボディカラーは全9種類から選べます。

この TAIUTYU万年筆 がどのような字幅の変化をもたらすのか楽しみです。

TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ 1.0mm
【引用】TAIUTYU万年筆 ロングナイフニブ | Amazon

もし、細めの字幅が好みであれば、TAIUTYU万年筆 カジュアル ゴールドトリム 0.7mmロングナイフ を選ぶのが良いのかもしれません。


ロングナイフニブも筆圧をかけない方が書きやすい

Hongdian N8 のロングナイフニブも、筆圧をかけない方が細い線と太い線のコントラストを楽しめます。しかし、力を入れて書くと、せっかくの字幅の変化が生かせません。

ロングナイフニブは筆圧で線幅を変えるペン先ではなく、書く方向や角度によって線の太さが変化するタイプのペン先です。そのため、安定したインクフローが重要になります。

特にインクフロー(インクの出)がよいペンでは、筆圧をかけて書いてしまうと、せっかくの字幅の変化を楽しむことができなくなってしまいます。

金ペンと同じように、筆圧をかけず、ペン先の角度による線の変化を楽しむ書き方が向いています。

Hongdian N8 ロングナイフニブ

筆圧をかけない書き方は、正しいペンの持ち方から始まります。以前の記事でも紹介していますが、ぜひ正しいペンの持ち方を練習してみてください。


筆圧をかけないための万年筆の持ち方

ステンレスニブ(鉄ニブ)だと、かなり強く意識しないと筆圧をかけずに書くというのが難しいですが、筆圧をかけない書き方をするためには、先ずペンの持ち方を変える必要があります。

万年筆の持ち方
  1. 手の力を抜き、手首は 90° くらいの角度にする
  2. 中指の指先の横腹親指と人差し指の間に万年筆をバランスよく乗せる
  3. ペン先の刻印(ロゴ)は必ず上向き
  4. 親指人差し指で軽く支える
  5. ペン先が紙に触れるまで、手首を内側に曲げる

下記がGPT5で生成した正しい万年筆の持ち方です。

万年筆の正しい持ち方
万年筆の正しい持ち方:Created by GPT5

筆圧をかけない書き方をするには、万年筆を軽く持つことが何よりも重要です。強い筆圧の原因の多くはペンを強く握る持ち方にあります。

下の例では、ペンを持つ指に力が入りすぎて、人差し指が反り返ってしまっている悪い例です。実は、自分も以前はこのような持ち方をしていて、無意識に強く握り込んでいました…。

指に力が入いる悪い万年筆の持ち方
ペンを持つ手に力が入ってしまっている例:Created by GPT5

書道家・大江静芳氏の動画では、万年筆の持ち方がとても分かりやすく解説されています。文字や写真だけではイメージしづらい方は、こちらの動画を参考にしてみてください。

Post Date:2026年1月19日 

木製が好き。でも万年筆は……そして、世界樹に。

WANCHER 世界樹 サンダルウッド wz ステンレスソフトニブ

ボールペンは、Faber-Castell(ファーバーカステル)の Ambition(アンビション) と Emotion(エモーション) を、木軸で愛用してきました。

Faber-Castell Ambition & Emotion

木軸があれだけ好きだったのに、気がつけば木軸の万年筆が手元にありません……。

アンビションやエモーションには万年筆タイプもあります。

しかし、万年筆を選ぶときにはペン先、とくに軟調ニブ を基準にしてきました。自分が購入する量産モデルの軟調ニブは、コストや安定性の面から樹脂軸が主流となりやすく、結果として樹脂軸が中心となっていました。

下の写真は Faber-Castell Ambition(ボールペン)です。傷も多くなりましたが、使い込むほど艶が増し、エイジングがとても美しい一本です。

Faber-Castell Ambition Ball Pen

WANCHERの万年筆でも、軸で選ぶというより、まずKEIRYU ニブ小太刀 といったペン先ありきで、エボナイトだから選んだわけではありませんでした。

WANCHER 世界樹は「木軸の万年筆が欲しい」と思って初めて選んだ万年筆です。もちろん、ソフトニブを選べたことも、背中を押した大きな理由でした。


日本メーカの木軸万年筆

日本の万年筆メーカーで、定番モデルとして木軸万年筆を展開しているのは、主に次の3モデルです。

いずれも高価なモデルです。そして残念ながら、通常モデルにはある軟調ペン先という選択肢は用意されていません。

『#3776センチュリー屋久杉』は実物を見ましたが、屋久杉の細かい木目が何とも言えない味わいを醸し出しています。

PLATINUM の公式サイトには「屋久杉万年筆の加工手順」が公開されていますが、それを見ると、素材の選別から乾燥、加工まで非常に手の込んだ工程が必要で、まさに一本モノの万年筆であることがよく分かります。


WANCHER の木軸万年筆

WANCHER は、ペン先の個性と素材の選択肢を重視した万年筆づくりを行う日本のブランドです。ペン先には JOWO のスチールニブを採用しつつ、KEIRYU ニブ小太刀研ぎなど、日本語筆記を意識した独自のニブも展開しています。

世界樹シリーズでは、サンダルウッド、黒檀、ベラウッド、チークウッドといったコスパの高い木軸モデルが用意されています。

  • サンダルウッド(白檀)
    • きめ細かく、手触りが非常にやさしい
    • 落ち着いた木目で、上品な雰囲気
    • 経年で自然な艶が出る
  • 黒檀(エボニー)
    • 非常に硬く、重量感がある
    • 木軸の中では寸法安定性が高い
    • 表情の変化は少なめ
  • ベラウッド
    • 明るめの色味と素直な木目
    • 軽量で取り回しが良い
    • 木軸らしいナチュラルさが強い
  • チークウッド
    • 油分を多く含み、水や湿度に比較的強い
    • さらっとした独特の触感
    • 使い込むと落ち着いた艶に変化

経年変化を楽しむならオリーブウッドも魅力的です。ただ、オリーブウッドは木目の個性が一本一本異なるため、オンライン購入では「好みと合うかどうか」は届いてみないと分かりません。

一方でサンダルウッド(白檀)は、落ち着いた色味と緻密な木目が特徴です。派手さはありませんが、光の当たり方で表情が静かに変わり、使うほどに艶が増していきます。

白檀の「控えめだけど、確実に育つ」感じに惹かれて、サンダルウッドを選びました。

WANCHER 世界樹 サンダルウッド wz ステンレスソフトニブ

キャップを閉めた状態で握ると、木そのものの温度が伝わってきます。とはいえ、実際に指が触れるグリップ部は樹脂で、木の質感を“触れて感じる”というより“眺めて味わう”万年筆です。

WANCHER 世界樹 サンダルウッド wz ステンレスソフトニブ

木軸万年筆は「新品が完成形」ではありません。手の油分や日々の使用によって、少しずつ艶と表情が育っていく。その変化を楽しめるのが、世界樹シリーズの大きな魅力だと感じています。

時間がそのまま表情になる──木軸ならではの楽しみです。


書き心地とバランス

世界樹 サンダルウッドは、キャップを外すと 12g前後。少し軽く感じますが、JOWO のペン先はインクフローが良く、筆圧をかけなくてもスッと線が出ます。

WANCHERの万年筆は、KEIRYUニブ(峰万年筆)、小太刀研ぎ(誠エボナイト)、ステンレスソフト(世界樹)と3本目です。

左)誠エボナイト 中央)世界樹 右)峰万年筆

キャップはねじ式です。WANCHERドリームペンはキャップ内部にスプリング機構があり、閉めたときにしっかり密閉されるため、インクの乾きが起きにくい構造になっています。

一方で世界樹は、そこまで強い密閉構造ではないため、しばらく使わない期間があると、インクが乾いて書き出しがかすれることもあります。

ただ、毎日使っているぶんには、乾きはほとんど気になりません。


中華製 木軸万年筆

Hongdian N8、Hongdian 620、Jinhao Dadao と、中華万年筆も何本か試してきましたが、インクフローも安定しており、価格以上に満足できる万年筆でした。

そこで「中華万年筆でも木軸はないか」と探して見つけたのが Jinhao 9056(Ranvi) でした。

素材表記には Juglans regia / Rosewood / Ebony とあります。Juglans regia はヨーロピアンウォールナット(胡桃)、Rosewood は日本で 紫檀(したん) と呼ばれることも多い ローズウッド系(Dalbergia 属)の木材、Ebony は 黒檀です。

ニブはステンレスで、「イリジウムポイント」と記載があります。字幅は F(0.5mm)のみです。

ウォールナットの色味は好みです。

Jinhao Dadao はインクフローも良く、超ビッグサイズながら、意外と書きやすい一本でしたが、木軸のJinhao 9056はどんな書き味になるのか──。

あれ?

Post Date:2025年4月7日 

【中華万年筆】Hongdian 620 Bent Nib『ミニふでニブ』の魅力

Hongdian 620 Bent Nib ミニふでニブ

つけペンのHocoro 筆文字を持っていますが、筆のように抑揚のある線を生み出すのはとても魅力的です。一方で大きく湾曲したペン先は、扱いが難しいと感じることもあり、ペン先の曲がりがより少ないタイプのBent Nibを試してみたいと思うようになりました。

手頃な価格で、驚くほど多様なペン先に出会えるのが中華万年筆の大きな魅力ですよね。ついつい『これも試してみたい!』と手が伸びてしまいます。そんな中華万年筆の中から、写真で見た感じペン先の曲がりが比較的穏やかそうな『Hongdian 620 Bent Nib』を発見!

実際に使ってみると、Hocoroとはまた違った書き味で、抑揚は少ないながらもペン先の角度で線の表情が変わり、不思議と味のある、個性的な文字が書ける面白い一本です。


Bent Nib(ベントニブ)とは?

「Bent」は英語で、動詞「bend」の過去形・過去分詞であり、形容詞としても使われます。「曲がった」「湾曲した」という意味で「Bent Nib」はペン先が意図的に曲げられている形状です。

Bent Nibの中でも、特に大きく湾曲した形状のものは、日本では『ふでペン先』や、英語圏では『Fude Nib(フデニブ)』などと呼ばれることもあります。具体的には、このような形状をしています。

Jinhao 100 クラシック ベントニブ
【引用】Amazon - Jinhao 100 クラシック ベントニブ

こちらはセーラー万年筆「ふでDEまんねん」のペン先です。

WANCHER x SALOR ふでDEまんねん
【引用】Amazon - WANCHER×SAILOR ふでDEまんねん

そしてこちらWANCHER x 呉竹「長閑万年筆」のペン先です。

WANCHER x 呉竹 長閑万年筆
【引用】Amazon - WANCHER x 呉竹 長閑万年筆 - 黒霞

これらのペン先は、写真のように、ペン先が大きく上向きに湾曲しているのが特徴です。

ベントニブの主な特徴としては、以下の点が挙げられます。

  • 筆記角度による線幅の変化: ペンの角度を変えることで、細字から太字まで、様々な線幅を表現できるものが多いです。これにより、筆で書いたような抑揚のある表現が可能になります。
  • 個性的な表現: 手書き文字に独特のニュアンスや個性を加えることができます。
  • 独特の書き心地: ペン先が紙に当たる角度や面積が通常と異なるため、独特の引っかかりや滑り感を持つことがあります。好みが分かれるポイントですが、この書き心地に魅力を感じる人もいます。

ベントニブは、通常の万年筆とは異なる書き味や表現力を求めるユーザーに適しています。特に、手書きの文字に変化をつけたい方、カリグラフィーに興味がある方、インクの特性を最大限に楽しみたい方などにおすすめです。

ただし、ベントニブは一般的なペン先と比べて扱いが難しく、最適な筆記角度を見つけるのに少し慣れが必要な場合があります。また角度によっては紙への引っかかりを感じることもあります。


Hongdian 620 Bent Nib とは?

Hongdian 620 Bent Nib に興味をもったのは、Amazonで見かけたこのペン先の写真がきっかけでした。一般的な大きく曲がったBent Nib(ふでペン先)と比べて、ペン先が上向きに曲がっている部分がとても短く、まるで『ミニふでペン先』とでも呼びたくなるような形状です。

「これなら書きやすく、普段使いの万年筆になる?」そう思ったのが第一印象です。

Hongdian 620 Bent Nib
【引用】Amazon - Hongdian 620 Bent Nib

そして、こちらが実際に購入した Hongdian 620 Bent Nib のペン先です。

Hongdian 620 Bent Nib ミニふでニブ

大きめのペンポイントをペン先に付けて、固まらないうちにグイッと押し付けて曲げたような形状です。紙に当たる部分がやや広く、緩やかにカーブするように研がれているので、この面を紙に当てる角度で線の太さが変わるのだと思います。

Hongdian 620 Bent Nib ミニふでニブ

この形状は、セーラー万年筆の「hocoro 筆文字」と比べると、その違いがよく分かります。

hocoro 筆文字 と Hongdian 620 Bent Nib ミニふでニブ

hocoroのペン先は大きく反り返っていますが、Hongdian 620の曲がり具合はそれよりも穏やかです。それでも、先端がしっかり上を向いています。

こちらはニブの上からの写真です。

Hongdian 620 Bent Nib ミニふでニブ

ニブには1997 Hong Dianと刻印がありますが、その下は読めません。Bent NibにはF(細字)やM(中字)といった字幅を示す刻印はありません。

仕様についても見てみましょう。

  • 長さ(収納時): 約 136 mm
  • 太さ(最大径): 約 14 mm (グリップ部分は約13mm)
  • 重さ: 約 34 g
  • 材質: 金属(具体的な種類は不明)

細めのボディですが、金属製のため適度な重みがあります。カラーバリエーションには、自分が購入した銀色(シルバー)以外に、ライトグリーン赤色(レッドメタル)があります。キャップはネジ式なので密閉性が高いので、インクが乾いて書けなくなることもなさそうです。またコンバーターが付いているのでインクを充填すれば直ぐに使えます。


書き味はどう違う? Hocoro 筆文字 vs Hongdian 620 Bent Nib 書き比べ

前の章でペン先の形状の違いを見ましたが、ここでは実際にセーラーの「hocoro 筆文字」と、私が『ミニふでニブ』と称する Hongdian 620 Bent Nib の書き味を比べてみます。

まず、ペン先の角度によってどれくらい線の太さが変わるか見てみます。

  • Hocoro 筆文字は、ペンを立てれば細線、寝かせれば極太線と、ダイナミックに線幅が変化します。まさに筆で書いたような表現力です。変化の幅で言うと、感覚的には一般的な万年筆の中字から太字くらいまでをカバーします。
  • Hongdian 620『ミニふでニブ』も、ペンを立てれば細めに、寝かせれば太く書けます。しかし、Hocoroと比べるとその変化はかなり穏やかです。極端な太い線は出ませんが、変化が緩やかな分、線幅をコントロールしやすいというメリットがあります。こちらは細字から中字の範囲での変化が中心です。

実際に同じ文字を書いて並べてみると、その表現力の差は一目瞭然です

hocoro 筆文字 と Hongdian ミニふでニブの比較

Hongian 620 Bent Nib は、ペン先の曲がりが穏やかな分、Hocoro 筆文字よりも一般的な万年筆に近い感覚でペンを運べます。書き出しの引っかかりも少なく、スムーズに書けます。筆文字と比べると、格段にコントロールしやすいと感じました。

また字幅が細いので、細かい字でも字が潰れることがありません。手帳やノートなどにも使える万年筆です。


まとめ

Hongdian N8(ロングナイフニブ)、Jinhao Dadao 9019(心電図ビッグニブ)に続く、中華万年筆 第3弾として Hongdian 620(ミニふでニブ)の紹介でした。

Hongdianの特殊ニブは、ロングナイフニブも、今回の『ミニふでニブ』も、期待以上、お値段以上の価値を提供してくれます。特に、この『ミニふでニブ』は、ユニークな書き味でありながら扱いやすく、手帳のメモ書きもできる細い字幅は、使い勝手がよく、普段使いができる万年筆です。

Bent Nibに興味がある方、手書きの字により個性を加えたい方には、まさに一本持っていて損のない万年筆と言えるでしょう。

Post Date:2025年1月4日 

Jinhao Dadao 9019 #8 心電図ニブの魅力と書き心地

Jinhao(ジンハオ)Dadao 9019 心電図ニブ

長刀風ペン先の Hongdian N8に続き、中華万年筆第2弾としてJinhao Dadao 9019を迎え入れました。

「Dadao」は中国語で「大刀(大きな刀)」を意味し、その名にふさわしい#8サイズの迫力ある大きなペン先が最大の特徴です。また、心電図の波形を思わせるスリットデザインが目を引き、この独特な構造が生む書き心地に期待が高まりました。

鉄ニブ(スチールペン先)でありながら、大きなペン先と心電図スリットの柔軟性が相まって、しなやかな書き心地が得られるのではないかという期待から、このモデルを選びました。


#8サイズのビックペン先

JOWO #6も大きなニブですが、Jinhao #8はさらに一回り大きなサイズです。

Jinha Dadao 9019 #8 と Jowo #6の比較

一般的なニブと比べると親子ほどの差があります。

Jinhao Dadao 9019 と Faber-Castell Ambition ペン先の比較

Jinhao X159 / Dadao 9019 に採用されている#8サイズのニブは、一目でその迫力を感じることができます。ただし、Dadao 9019の特徴である心電図スリットは、このモデルだけのユニークなデザインです。


大きなニブが生み出す効果

鉄ニブであっても、大きなペン先が書き心地に与える影響は少なくありません。例えば、Waterman Phileasは鉄製のニブですが、ニブの大きさが「しなり」を生み出し、滑らかさを超えた「ぬらぬら」とした独特の書き味を体験できます。

さらに、大きなニブには下記の効果に期待があります。

  • 柔軟性としなり

    大きなニブはスチール製でも適度な「しなり」を生み、筆圧に応じた微妙な書き味の変化が楽しめます。

  • インクフローの安定性

    大型ニブはインクの保持量が多く、インクフローがスムーズです。

  • 存在感

    大型ニブには存在感を示すインパクトがあり、万年筆全体に高級感と力強さを与えます。


心電図の波形のようなスリット

万年筆のペン先には、インクを先端まで導くためのスリット(切り割り)が入っています。このスリットの幅が狭いほどインクフローは抑えられ、逆に広いほど潤沢なフローが得られます。

Dadao 9019の心電図波形スリットは、ハート穴付近が心電図の波形のような独特の形状になっています。

Jinhao(ジンハオ)Dadao 9019 心電図ニブ

この心電図波形スリットには、以下の効果が期待されます。

  • 柔軟性の向上

    通常のスリットよりも複雑な形状を持つ「心電図波形スリット」は、スチール製ペン先の硬さを軽減し、柔らかい書き味を実現する工夫と考えられます。これにより独特のクッション感が得られます。

  • 筆圧感知の微調整

    心電図波形スリットはペン先の剛性を部分的に調整することで、筆圧に応じたインクフローの変化を可能にします。この特性により、線の太さや濃淡を自由に操る楽しさが増します。

  • デザインの美観

    心電図波形スリットは実用性だけでなく視覚的な美しさも兼ね備えています。ユニークなデザインが個性を引き立てます。


Dadao 9019 のデカさはニブだけではない

Dadao 9019は、ニブの迫力だけでなく、ボディ全体も太くてしっかりとした存在感を持っています。Custom67と比較するとこんなにも違います。

Jinhao Dadao 9019 と PILOT Custom 64

以下はDadao 9019の主なスペックです。

項目 詳細
nib No.8(一部のモデルに心電図ペン先(Cardiogram nib)あり)
字幅 Extra Fine:極細字、Fine:細字、Medium:中字
キャップ ねじ式キャップ
インク充填方式 カートリッジ、コンバーター(付属)
胴軸の直径 約16.4 mm(グリップ部:約15 mm)
長さ 約147mm(キャップなし:約130mm)
重さ 約32g(キャップなし:約20g)

グリップ部分は約15mmとかなり太めです。この太さのおかげで力を入れて握ることが難しく、万年筆初心者が筆圧をかけず、軽い持ち方を練習するのに適しているかもしれません。

また、32gと重量感がありますが、万年筆が大きい分、筆記時にはキャップをポストせずに使用するため、キャップなしの約20gという重さは、自重でスムーズに書けるちょうどよいバランスといえます。


大容量コンバーター

Dadao 9019付属のコンバーターもそのサイズ感に驚かされます。コンバーターは差し込む形式ではなくネジ式です。

Jinhao Dadao 9019 コンバーター

コンバーターのタンク容量については記載がありませんでしたが、こちらの動画を見ると9016のコンバーターと同じ形式なので1.7mlなのでしょうか?

Drawing with Fountain Pens / Jinhao 9016 Update
【引用】Drawing with Fountain Pens / Jinhao 9016 Update

試しにシリンダーでコンバーターのインクを吸い上げると1.6ml強です。溢れないよう少し控えめに入れているので満タンでは1.7mlになるのではないかと思います。

Jinhao Dadao 9019 Converter容量

大きいなと思ったPILOTのCON-70Nが約1.1mlなので、それと比べても1.5倍以上大きいです。この大容量のおかげで、インク補充の頻度が減るので普段使いの万年筆としては便利です。


Dadao 9019 心電図ニブの書き味

Dadao 9019 の心電図ニブは、その独特な形状がもたらす柔軟性と滑らかなインクフローが特徴です。このペン先は鉄ニブながら、筆圧をかけると僅かな「しなり」が生まれます。しかし、筆圧をかけない書き方では流石に「しなり」は感じられません。

それでも、紙へのタッチは鉄ニブとは思えない柔らかさで、しなやかな書き味です。インクフローは良好だけど「ぬらぬら」まではいかない滑らかで心地よい書き心地を実現します。

しなやかな書き味のJinaha Dadao 9019 心電図ニブ

まとめ

Jinhao Dadao 9019は、心電図波形のスリットを持つ大きな#8サイズのニブが特徴で、その個性的なデザインは視覚的なインパクトだけでなく、実用性も兼ね備えています。柔らかな書き心地や滑らかなインクフローは、多くの筆記愛好者にとって魅力的なポイントとなるでしょう。

鉄ニブでも柔らかい書き味のJinahao Dadao 9019心電図ニブ

これが、2,000円以下という価格で手に入るのは驚きです。初めての大型ニブを試したい方や、鉄ニブでもしなやかな書き味をと思われている方には、おすすめの一本です。 この価格でこの品質、手に取らない理由はありません。

Jinhao Dadao 9019 心電図ニブには、F(細字)とM(中字)がありますが、万年筆らしい味わい深い筆致が出せるのはM(中字)です。

心電図スリットではありませんが、ペン先の交換も可能です。EF/F/M の3本セットを購入すれば、それぞれの字幅も試せます。

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