豆乳の生産量が年々増加しています。
下図は、豆乳に関する調査 | 日本豆乳協会 から豆乳(無調整)、調整豆乳、豆乳飲料についての生産量をグラフにしたものです。
データは1980年からしかありませんが、スパイクが2箇所あるので1980年代初頭に「第1次豆乳ブーム」、2000年代初頭に「第2次豆乳ブーム」があったのではないかと思います。
第2次豆乳ブームの終焉は、大豆イソフラボンが女性ホルモンと類似することから健康への影響が懸念されたことによるものかもしれません。
2006年に食品安全委員会が「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A | 食品安全委員会」をまとめ、農林水産省は「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」という形で指針を示しました。
食品安全委員会には「大豆イソフラボンアグリコンの一日摂取目安量の上限値を70-75mg/日」とありますので気になるようであれば、厚生労働省の「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」の「問5:大豆イソフラボンは、どのような食品にどのくらい含まれていますか。」を確認してください。
味噌、醤油、納豆、おからなど、大豆食品は、古来、日本で親しまれてきた食品です。上記を読む限りは、「天然食品であっても節度を持って食べましょう」ということかと思います。
徐々に増加する豆乳人気
第2次豆乳ブームからの大きな変化は、無調整豆乳の増加です。2006年には全体の10%を占めるようになり、第2次豆乳ブーム後も無調整豆乳の出荷量は徐々に増え、2017年には全体の25%、2020年には30%を占めるようになりました。
青臭いと敬遠されていた豆乳も健康志向の高まりもあり、ここ10年で生産量が3.5 - 4倍となっています。
無調整豆乳で食生活を健康に
調製豆乳には糖分などが含まれていて飲みやすいですが、無調整豆乳であれば豆腐や湯葉、そして豆乳ヨーグルトも作れます。
最近よく使っているのは、スーパーBeLXで購入できる「ハギワラの無調整 濃厚豆乳」です。
珈琲多め(6:4)の豆乳ラテ(ソイラテ)にしても美味しいですし、ホットプレートで出来立ての湯葉をすくいながら食べるのも乙です。
毎朝の豆乳ヨーグルト
象と散歩: 黄金比で作る 自家製 豆乳カスピ海ヨーグルト(菌活生活のすゝめ)で紹介していますが、豆乳をニガリ(塩化マグネシウム)で凝固させたものが豆腐ですが、豆乳の植物性タンパク質は乳酸菌でも凝固します。
豆乳ヨーグルトを作り始めた頃は、長時間発酵させると落語の『酢豆腐』のようになってしまうのを嫌って発酵時間を4時間ぐらいにしていました。
しかし、最近ではしっかりと固めた豆乳ヨーグルトの方が好きになり、8時間、しっかりと発酵機で凝固させています。
種ヨーグルトには、市販されているカスピ海ヨーグルト(フジッコ カスピ海ヨーグルト、グリコ おいしいカスピ海)を使います。
✔ カスピ海ヨーグルト 200g
ヨーグルト200gに豆乳1リットルを注ぎながら攪拌します。あとは28℃で8時間発酵させれば、硬めのカスピ海豆乳ヨーグルトの出来上がりです。
✔ カスピ海ヨーグルト を容器に入れる
✔ 豆乳を注ぎながら攪拌
✔ 温度設定 28℃
✔ タイマー設定 8時間(冷蔵保存豆乳)
発酵機は、Kuvings(クビンス) ヨーグルト&チーズメーカーを使っています。
豆乳寒天はヘルシーなデザート
牛乳の代わりに豆乳を使った豆乳寒天はヘルシーなデザートです。寒天は全体量の80%近くが水溶性食物繊維です。
作るときには砂糖を加えず、象と散歩: 食べる玄米甘酒で菌活生活のすゝめ で紹介している『食べる甘酒』と『きな粉』をかければも和風デザートになります。
もちろん、象と散歩: 発酵あんこを発酵機でつくる の発酵あんことの相性も抜群です。
豆乳寒天と牛乳寒天を交互に作っていますが、牛乳寒天も砂糖は使わずに『食べる甘酒』と『きな粉』をトッピングしています。
寒天ってなにもの?
天草(テングサ)を煮溶かして固めたものが心太(トコロテン)で、これを凍らせて乾燥(フリーズドライ)したものが寒天です。
伊豆は天草で有名ですが、厳密にはテングサという海藻はなく、紅藻類(コウソウルイ)テングサ科の海藻です。
静岡県/水産・海洋技術研究所 によると5種類ほどのテングサがあるそうです。
テングサ類はその多くが世界の暖海に分布する多年生の海藻(紅藻)で80種近くが知られている。伊豆沿岸でのテングサ漁業の対象種は、マクサ、オニクサ、ヒラクサ、オバクサ(ドラクサ)、ユイキリ(トリアシ)などである。
【引用】天草ってなぁに?/静岡県/水産・海洋技術研究所
しかし、海なし県の長野県諏訪の名産品は寒天です。
Go NAGANO 長野県公式観光サイト によると、「寒ざらしのところ天」から「寒天」と命名されたとありますが、厳しい寒さで雪が少ない諏訪盆地の冬は、寒天を干すのに適しているそうです。
安価に購入できる粉末寒天は、オゴノリをアルカリ処理して作られています。折角の手作りデザートです。水で戻す手間はありますが、昔ながらの角寒天(棒寒天)で豆乳寒天を作ってみてください。
豆乳寒天の作り方
① 角寒天(棒寒天)を軽く洗って30分間水に浸す
② 水を絞って細く千切った寒天を鍋に入れ、水を200cc加える
③ 沸騰させながらかき混ぜてよく溶かす
④ 豆乳(400cc)を入れてよくかき混ぜて火を止める
⑤ 容器に入れて常温で固める
⑥ 冷蔵庫で冷やせば出来上がり
✔ 寒天を30分間水に浸す
✔ 水を絞って細く千切った寒天を鍋に入れ、水200ccを加える
✔ 沸騰させながらかき混ぜてよく溶かす
✔ 火を強めて豆乳(400cc)を入れてよくかき混ぜる
✔ 火を止めて容器に入れて常温で固める
✔ 冷蔵庫で冷やして出来上がり
寒天は、水を沸騰させながら溶かします。また溶けた寒天に冷たい豆乳を一気に入れると寒天が固まってしまいます。温度が急激に下がらないように火を強めて、少しづつ豆乳を注ぐと、仕上がりがなめらかな豆乳寒天になります。
硬めの豆乳寒天を作りたいというのであれば豆乳を300ccに減らしてください。
自分好みの硬さを見つけるのも楽しいです。