「復活!プロ野球」という特集記事が6ページにわたって掲載されていました。
記事の中で、球団の主な収入として、
1.チケット販売
2.放映権収入
3.広告・スポンサーシップ
4.飲食・物販
が、あげられています。パリーグは放映権収入が少なく、スポンサー企業に頼らざるを得ないのは、素人目にもわかります。
ここ数年、千葉ロッテマリーンズ、北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなど、地元密着型の経営を行い、ファンを大切にし、チケット収入や物販で収益を上げてようとしている努力は、報道などからも伺えます。しかし、パリーグの各球団の08年度の観客動員数が、前年比で上回っているということは知りませんでした。
各球団とも集客手段として、ファウルゾーンに拡張したフィールドシートを設置し、選手やボールの動きを間近に感じられるような工夫がされているようです。実際に見て、応援して楽しむというのが、スポーツ観戦の基本です。観客の安全面や、セキュリティの問題はあるのかもしれませんが、臨場感あふれる観戦は魅力的です。
一方で福岡Yahoo! JAPANドームの「シスコゾーン」のように情報端末を設置し、タッチパネルによるオンデマンド情報提供というテクノロジーとの融合も試みられています。(シスコゾーンを希望される方には、Ciscoという名には違和感ないのでしょう。)
その他にも映画館などでもブームとなったプレミアムシートのように、ワンランク上の贅沢が味わえるような席や、家族やグループでの観戦、カップルでの観戦など、様々な企画席があります。またチケット購入や、来場などでポイントが貯まる、FSP (Frequent Shoppers Program : フリークエント・ショッパーズ・プログラム)の仕組みも導入されています。
画一したサービスから多様化したサービスへの変化、顧客(ファン)の囲い込み、差別化など、プロ野球でもCRM的マーケティング要素が必要だということですね。
日本人が好む弁当シリーズでも、「駅弁」「空弁」に続く「球弁」(たまべん)も展開されているようです。パリーグではありませんが、中日ドラゴンズの球弁のページ には「女性向け球弁」など、様々なお弁当が紹介されています。
パ・リーグでは、事業会社である「パシフィック・リーグ・マーケティング (略称「PLM」)を設立しています。これは、チケット収入を考えた場合に、自チームファンの集客だけではなく、対戦相手ファンの来場も必要であることを考えると、球団間の連携は、至極自然なことだと思います。PLMでは、各種ネットサービスも展開し、パリーグの全試合をネットでリアルタイムに動画配信しています。
視聴率収入の激減(マスの崩壊)が、顧客を意識したサービスに繋がっているとは皮肉なものですが、CRMやネットサービスを勉強する上でも、今後も目が離せないプロ野球業界です。
来場観戦できない試合を楽しめるだけではなく、参加型のオンラインサービスなども面白そうです。集客では、当日来場を促す携帯メールによるエリアマーケティング。オンラインチケット販売の促進、当日の試合状況、天候などによるフレックス・プライスの多様化など、まだまだ色々できそうですね。
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