鉄瓶を愉しむ | 象と散歩 で鉄瓶について触れましたが、空間鋳造の鉄瓶 Egg を使い始めてから2年が経ちます。鉄瓶で沸かしたお湯はとても口当たりがよく、白湯(さゆ)のままでも美味しく飲めますが、抹茶、緑茶だけではなく珈琲との相性もとてもよいです。
鉄瓶で沸かしたお湯が美味しくなる理由は、
鉄瓶で沸かしたお湯は、鉄の成分がナトリウムやカルシウム、カルキ(塩素)をほぼ除去してしまうので、今まで飲めなかった水道水が魔法のようにまろやかでおいしくなり、使えば使うほどお湯がおいしくなります。
と、あります。
水道水を美味しい白湯にする方法は簡単です。グツグツと沸騰した状態で5分間は火を付けたままにしましょう。
鉄瓶の錆び具合
鉄瓶を購入するにあたって気にしたのは錆についてです。南部鉄器では、鋳型から取り出した仕上げ前の鉄瓶を 800 - 1000度で真っ赤になるまでじっくりと蒸らし焼きをし、鉄瓶の内部に黒さび(酸化被膜)を作ることで錆を防ぐ「金気止め(かなきどめ)」・「釜焼き」という伝統的技法があります。
後は、鉄瓶で繰り返しお湯を沸かすことで湯垢(ゆあか)が付着して錆びにくくなるといいます。で、実際に2年間利用した鉄瓶の内側はこんな状態になりました。
内部には紫色と緑色のラインができていて綺麗です。下の方は白っぽくなっていますが、ところどころ茶色い斑点が見えるのは錆です。特に手入れはしていませんが、あまり錆ないんだというのが実感です。
鉄瓶の使用上の注意を払ってきたのは、
- 鉄瓶が熱いうちにお湯を空ける
- 空焚きをして内部を乾かす
- 洗わない
この3点だけです。
流石、日本の伝統技術です。鉄瓶の購入するのであれば、高い技術力を誇る日本産のものを選択した方が、高価でも、長く使え、結果的にお得な買い物になるのではないかと思います。
空間鋳造のEggも買って後悔しない逸品だと思いますが、鉄器の及源鋳造株式会社 - OIGEN(オイゲン)愉しむをたのしむ【公式】 のラインアップには、1万円で購入できる鉄瓶もあります。
ステンレスボトルで保温
シンプルなデザインが気にってインドで購入した MILTON thermo bottle(700ml)をポット代わりに使っています。
MILTON TERMO STEEL は、インドのHAMILTON社が製造する18/8規格のステンレスを使った二層構造のウォーターボトルです。空間鋳造のEggが0.9ℓで、八分目の水で湯を沸かし5分間煮沸させると湯量が若干減るので。700mlのボトル(写真左)がちょうどいい感じです。
性能的にも6時間の保温で80℃が保てる優れものです。
残念ながら日本では購入できなそうですが、Amazonでコスパの高い Amazonベーシックのステンレスボトル(750ml)がありました。
デザインはシンプル!容量はピッタリで、保温も6時間とポットとしても十二分な性能です。
美味しい珈琲を飲もう
さて、ここからが本題の鉄瓶で沸かしたお湯で美味しい珈琲の入れ方についてです。以前は紙フィルターを使っていましたが、いまは、金属フィルター(金メッキ)の Cores Gold Filter を使っています。
金属フィルターを使うと紙のフィルターでは吸収されていた珈琲の油分などを含めて珈琲本来の味わいをダイレクトに感じさせてくれます。
Cores Gold Fileter C240を愛用していますが、いまは、丸山珈琲との共同開発したC246BKが最新となっています。
美味しい珈琲の入れ方
✔ フィルター、サーバーをお湯で温める
✔ 珈琲カップに湯を注ぐ
✔ 粗挽きの珈琲粉を使用(1杯8g)
✔ 少量のお湯で珈琲を蒸らす(30-40秒)
✔ ゆっくりと満遍なくお湯を注いで粉を膨らませる
✔ 珈琲が下に落ちたら次のお湯を注ぐ
✔ カップの湯を捨て水気をふき取ってから珈琲を注ぐ
金属フィルターは紙フィルターよりも目が粗いため、珈琲豆は中~粗挽きにします。鉄瓶は珈琲ポットのように少量のお湯を注ぐことができるので、珈琲粉全体にお湯がいきわたるように、ゆっくりとお湯を注いで珈琲粉を膨らませます。珈琲が落ちたらまた湯を注いで、これを繰り返し、二杯分で3分ぐらいの時間をかけると、美味しい珈琲ができあがります。
珈琲も鉄瓶で沸かしたお湯を使った方が断然美味しいです。日本の伝統技術である鉄瓶で沸かしたお湯で珈琲をいれ、和洋折衷を愉しみましょう。
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