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Post Date:2020年2月25日 

テレビはもういらない、動画配信サービスはテレビを駆逐できるか?

DMM.make 55インチ モニター

テレビはもういらない」の続編です。

Amazonプライムビデオ、Netfilx、Hulu、Paraviなど、日本でも随分と有料動画配信サービスが台頭してきましたが、先日、日経プラス10で「動画配信サービス急成長!」という特集がありました。

ちなみに日経プラス10の視聴は、テレビ東京が提供するBOD(ビジネスオンデマンド)で見ました。FireTVアプリからの登録であれば大画面でみることができます。

番組の中では、Hulu、Paravi、AbemaTVなどテレビドラマのスピンオフ、見逃し配信で需要が拡大しているとありました。Netflixは2019年9月に日本の利用者が300万人超と発表がありました。またNetflixを追いかけるHuluも「2018年度 決算説明資料」に契約者数が202.8万人(2019年3月)とあります。


日本で利用者の多い動画配信は?

dTV 2018年6月時点で400万人(dTVが劇場版映画を製作 独自性で海外勢に勝てるのか:日経クロストレンド)とありますが、2016年3月28日時点で500万人(dTV、会員数が500万人を突破--映像配信サービスとして国内初)という記事もあります。実態は????

プレス資料として明確に契約者数を掲載しているのは、Huluだけなので、他の調査資料を調べてみました。

ICT総研|市場調査・マーケティングカンパニー の「2019年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査」にある「利用している有料動画配信サービス」では、

  1. Amazonプライムビデオ(66%)
  2. Netflix(21%)
  3. Hulu(19%)

の順となっています。

また 映像メディア総合研究所の「映像メディアユーザー実態調査2019」有料動画配信サービスの利用率(回答者:5934人/複数回答)では、

  1. Amazonプライムビデオ(8.7%)
  2. Netflix(2.5%)
  3. Hulu(2.4%)

と、同順位となっています。

何れの調査資料もNetflixとHuluは僅差です。Netflix 300万人(2019年9月)、Hulu 203万人(2019年3月)という契約者数の公表値は発表時期が異なっているので、実際はもう少し差が小さいのかもしれません。また最も利用者が多いと思われるAmazonプライムビデオについては、契約者数(プライム会員数)は公表されていません。

そこで、ICT総研、映像メディア研究所の順位比率と公表されているHuluとNetflixの契約者数から推測してみます。Huluの契約者は、FY19は四半期毎に10万人増加し、2019年9月末で220万人と仮定しました。

ICT総研の調査結果の比率からAmazonプライムビデオの利用者数を計算すると、764万人(Huluを基準)~943万人(Netflixを基準)です。また映像メディア研究所の調査結果の比率からは、797万人~1,044万人となります。

Huluの公表値は2019年3月時点ですが、両社の調査からHuluとNetflixの差が小さいことから、Amazonプライムビデオの利用者数を850万人としてみました。

しかし、dTVの会員数の謎は不明のまま、、、。


動画配信サービスの比較

下表は、上位3社のサービス比です。コンテンツ数には差がありますが、下記3社は、海外ドラマ、日本ドラマ、洋画、邦画、アニメ、オリジナルコンテンツなどあります。4Kコンテンツに関しては、プライムビデオ、Netflixが対応していますが、Netflixはプレミアムプランでないと見られません。またコンテンツ数も多いわけでもないので現時点ではフルHDで十分かと思います。

またAmazonプライム・ビデオは月額500円とありますが、プライム会員サービスに含まれているので年会費4,900円だけで見られます。コンテンツも充実してきており、最近、ER緊急救命室 全15シーズンもアップされたので、可処分時間の配分に苦労しそうです。

月額(税込み)
フルHD
(1,080p)
4K
(2,160p)
Amazonプライム・ビデオ 500円
(年会費4,900円)
Netflix 1,320円
(スタンダード)
1,980円
(プレミアム)
Hulu 1,026円
×

さらに Amazon Prime Video チャンネルでは、別料金で楽しめるチャンネルがあり、NHKオンデマンド(月額990円 税込)、東京ビジネス オンデマンド Select(月額550円 税込)などもあります。ただ、BODは一部のコンテンツに限定されているので、Fire TV Stick を使うのであれば、アプリをインストールして閲覧する方がお得です。


動画配信サービスはテレビを駆逐できない?

Netflix、Hulu、Amazonプライムビデオもオリジナルコンテンツを作成していますが、各テレビ局や映画のコンテンツの配信が中心となっています。

また日経プラス10の中でも、テレビドラマのスピンオフ、見逃し配信によって動画配信サービスが成長していると言っていましたが、下表がテレビ局との提携状況になります。

動画配信サービス 提携TV局
Hulu 日本テレビ
Paravi TBS、テレビ東京
AbemaTV テレビ朝日
FODフジテレビ

ジャニーズのタレントが出演する番組も一部配信サービスの対象にもなったりと、テレビ放送コンテンツの再利用は拡大傾向です。またスピンオフでのコラボなど、日本のテレビ局は、動画配信サービスとの共存方向の姿勢です。

海外ドラマが観たいと思って契約したHuluでしたが、最近は、ドラマの見逃し配信、スピンオフ(番外編)、それにアニメが幅をきかせるようになってしまいました。


テレビ不要の最大ネックはテレビ?

大画面で動画配信サービスをみようとすると、

  1. Fire TV、Apple TV などの利用
  2. Android TVの利用

のふたつに大別されるかと思います。Android TVは、テレビ受像機そのものです。

SONY BRAVIAでは、リモコンにHulu、Netflixなど動画配信サービスがチャンネルのひとつとして登録されているモデルがあります。テレビというハードウェアも、また動画配信サービスと歩み寄ろうとしています。

SONYブラビア リモコン

また、Fire TV、Apple TV、Chromecast の接続先もテレビという方が大半だと思います。

その理由は、テレビの普及率と大型モニターの選択肢の少なさです。


テレビ普及率

さよならTV、テレビはもういらない? | 象と散歩 では、平日にリアルタイムにテレビを見る人の割合を年代別にグラフしてみましたが、下図(グラフ)は、消費動向調査 平成31年(※長期時系列表は最新月を参照) 3月調査 にある「主要耐久消費財の普及率の推移」のテレビ普及率の推移です。

1975年に普及率90%を超え、99%以上の世帯で保有されていたテレビですが、2014年調査結果から下がり、2019年3月には97%弱になっています。下がったといっても97%の普及率です。

しかし、この統計値には、独り暮らしの世帯は含まれていないので、実際のテレビの普及率は、もう少し小さくなるのかもしれません。

テレビ普及率(消費動向調査)

また同資料の中に、「主要耐久消費財の買替え状況の推移(二人以上の世帯)」という項目があり、これをみるとテレビの買換えは約10年サイクルです。動画配信サービスが閲覧できるテレビが既にあり、買い替え時期でもなければ、あえてテレビ受像機を大型モニターにするという選択肢はなさそうです。


大型モニター(4K対応50インチ以上)

モニターは、以前はパソコンの外部ディスプレイという位置づけでしかありませんでしたが、ここ数年、リビングに置ける50インチ以上の4Kモニターも販売されるようになりました。しかし、まだまだ選択肢は少なく、Amazonで検索してみても、自分が使っているDMM.makeの55インチディスプレイを含めて、55インチの大型ディスプレイは4機種しか扱われていません。

これでは認知も進まない、、、。

下記は4機種の比較表となりますが、リビングで映像コンテンツを楽しむであれば、Fire TVやapple TVとモニターをHDMI接続ますが、サウンドバーなどで音声出力するには、モニターから出力する必要があるので、モニターの光デジタル出力は必須です。そう考えると選択肢は2機種しかありません。

メーカー 型番スクリーン入力端子 音声出力 スピーカー
DMM.make DKS-4K55DG355インチHDMI2.0×3
・AV入力
・VGA
・PC音声入力
・USB2.0×2
・イヤホン
光デジタル
10W×2
JapanNext JN-V5500UHDR55インチ・HDMI1.4×2
HDMI2.0×1
・VGA
・DisplayPort
・イヤホン
光デジタル
5W×2
I-O DATA EX-LD4K552DB54.6インチHDMI2.0×3
・RGB
・DisplayPort
・イヤホン 5W×2
AcerEB550Kbmiiipx54.6インチ・HDMI1.4×2
HDMI2.0×1
・DisplayPort
・Mini D-sub
・イヤホン5W×2

まだまだニッチ市場で、50インチ以上の大型モニターを購入するというのはかなりマニアックな世界なのかもしれません。

需要も少ないのかもしれませんが、安価でよい商品を出している DMM.make DISPLAY には頑張ってもらいたいところです。


テレビ局の方向性

在京民放5局は、見逃し配信を広告付き無料で TVer としてオンデマンド配信をしています。当初は、スマホやタブレット向けだけでしたが、Android TV、そしてAmazon Fire TVアプリにも対応し、テレビで見られるようになりました。

自分にとっては、日テレ以外のドラマもFireTVで見られるようになったわけですが、可処分時間には限りがあるので、実際に視聴する番組が増えているわけではありません。それでも、選択肢は広がりました。

更に民放各局は、TVerでリニア放送(ネット同時放送)の実験しています。ネットでリアルタイムにTVが視聴できるようになれば、テレビチューナーは無用の長物となります。


NHKの方向性

NHKは、NHKオンデマンドで「見逃し見放題パック」と「特選見放題パック」の二種類のオンデマンド配信を提供しています。Amazonプライムビデオチャンネルで提供しているのは、「特選見放題パック」です。

またNHKも2020年3月1日からNHKプラスとしてリニア配信を予定しています。ブラウザとアプリで視聴できるようになります。

放送受信料についての考え方が気になるところでしたが、

NHKプラスは、受信料を財源とする、 放送を補完するサービスで、受信契約者ご本人のほか、ご本人と生計を同一にする方は、利用申込みと認証の手続きを経ていただければ、追加のご負担なくご利用いただけます。NHKがご利用にあたって費用を請求するようなことはありませんので、ご注意ください。

と、いまのところテレビ放送を補完するサービスとして考えているようです。


テレビがない生活とは

テレビがないといっても別に世捨て人のような生活をしているわけではありません。

モニターをDMM.make の55インチディスプレイにして、サウンドバーを購入したことによって、好きな映画やドラマを楽しむ環境も充実しました。

ニュースはラジオと、Huluの日テレニュース24(リアルタイム配信)だったのですが、BODを契約してから経済ニュースについても充実させることができました。
もともと朝の時間帯は、ラジオを聴いていたのですが、少しだけ形を変えて、

アレクサ、J-waveをかけて

になりました。

若干、Amazonのサブスクリプションモデルにハマり気味かとも思いますが、大型モニターとサウンドバーにFire TV Stick、そしてAmazon Echoで映像、音楽ともに充実したものとなりました。

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