ルリコシボタンインコと暮らしていると、パーチ(止まり木)の大切さを感じます。
ケージの中で鳥は、飛び回るわけではなく、パーチからパーチへ移動しながら過ごしています。だからこそ、どこに、どんな太さのパーチを置くかで、ケージの中での過ごしやすさは変わります。
また、放鳥時もずっと床の上にいるわけではありません。鳥は基本的に高い場所を好み、安心できる止まり場所を探します。
そこで、ケージの中のパーチ(止まり木)を見直し、放鳥時間に安心して止まれる外の小さな遊び場も用意しました。
鳥にとって少しでも心地よく、健やかに過ごせるようにケージの中と外に「居場所」をつくることはとても大切です。
パーチ(止まり木)の太さを考える
パーチ(止まり木)は、細すぎても太すぎても足に負担がかかります。目安としては、鳥が止まったときに爪同士が触れ合わず、指が止まり木の3分の2ほどを包み込むくらいが、安定して止まりやすい太さとされています。
ただし、ケージの中に同じ太さのパーチだけを置くよりも、太さや表面の違うパーチを組み合わせた方が、足の使い方に変化が出ます。
下表は、実際にケージ内で使っているパーチの太さです。今回、新しく追加した15mmと25mmのパーチも含めています。
| 太さ | ボタンインコのサイズ感 | 足への影響と役割 |
|---|---|---|
| 10mm | やや細め | 指が深く回り込みます。しっかり握る姿勢になるため、移動用や補助的なパーチとして使いやすい太さです。一方で、爪がパーチに当たりにくく、爪の摩耗は期待しにくいと感じます。 |
| 15mm | 基準になる太さ | 指がほどよく回り、安定して止まりやすい太さです。メインのパーチとして使いやすく、リラックスして過ごす場所に向いています。 |
| 20mm | やや太め | 15mmよりも指の回り込みは浅くなりますが、足裏でしっかり支えながら止まれる太さです。表面に凹凸がある自然木なら、爪もパーチに掛かりやすいと感じます。 |
| 25mm | 太め | 指を深く巻き込むというより、足を広げて支える太さです。細めのパーチとは足の当たる場所が変わるので、休憩場所や、足への刺激を変えるためのパーチとして使っています。 |
大切なのは、どれか一つの太さを正解にすることではなく、太さの違うパーチを組み合わせることだと思います。
細めのパーチは移動しやすく、太めのパーチは足の置き方が変わります。さらに、表面に凹凸のある自然木を使うことで、爪が掛かりやすくなります。
そこで今回は、ケージ内のパーチを「移動する場所」「休む場所」「餌や水を飲む場所」に分けて見直しました。
ケージ内のパーチ(止まり木)を見直す
餌入れ(フードフィーダー)の前には、もともとケージに付属していたパーチ(直径10mm程度)を使っていました。
しかし、水入れとして使っている「三晃商会 SANKO 小鳥の快適バスタイム」はケージの外側に取り付けるタイプです。水を飲むときには、ケージの内側から水入れの前まで移動できる足場が必要になります。
そのため、水入れの前には「KAWAI ニームパーチ SS」を短く切ったものを取り付けていました。
下の図は、見直す前の餌入れ・水入れまわりの配置です。
配置としては問題ありませんでした。しかし成長するにつれて、餌を食べるのに夢中になると前のめりになり、細いパーチをしっかり握って体を支えている様子が気になるようになりました。
そこで、もう少し太く、表面に凹凸のあるパーチに替えれば、爪が掛かりやすくなり、より安定して体を支えられるのではないかと考えました。
餌入れと水入れの前に、コジマ ブルーベリーパーチ 20cm を設置
餌入れと水入れの前には、「コジマ ブルーベリーパーチ 20cm」を設置しました。
ブルーベリーパーチは、無農薬栽培のブルーベリーの木を使った天然木のパーチです。表面の凹凸がそのまま残されているので、ケージに付属している均一な丸棒とは足裏への当たり方が違います。
直径はおおよそ15mm程度。ボタンインコにとっては、指がほどよく回り、安定して止まりやすい太さです。20cmという長さはメインのパーチとしては少し短めですが、水入れ前、餌入れ前、あるいは移動用のサブパーチとして使うにはちょうどよい長さだと思います。
これまで使っていた細めのパーチでも止まることはできていましたが、餌を食べるときや水を飲むときには、体を前に倒す姿勢になります。そのとき、パーチが細いと、指で強く握って体を支えるような止まり方になっていました。
しかし、ブルーベリーパーチに替えると、指を深く巻き込むというより、足裏でしっかり支えながら、爪を表面の凹凸に掛けて止まる感じになります。
実際に見ていると、餌入れに体を寄せたときも、爪をしっかりパーチに掛けて自分の体重を支えています。単に「止まる」だけでなく、食べたり飲んだりする姿勢を安定させる足場として、かなり使いやすそうです。
また、自然木の凹凸によって足裏への刺激に変化がつくのもよい点です。同じ太さに削られたパーチより、足の当たる場所が変わるため、足裏への負担を分散しやすいと感じています。
バンブルフット(趾瘤症)の予防を考えるうえでも、パーチの太さや表面に変化をつけることは意識したいところです。
爪を削る効果をはっきり断定することはできませんが、表面の凹凸に爪が掛かりやすいため、自然な摩耗は期待できます。うちではこのパーチに替えてから、以前より爪の伸びが気になりにくくなりました。
太めのパーチ(止まり木)として、川井 穂がさせるニームパーチ short を追加
「コジマ ブルーベリーパーチ 20cm」とあわせて、「川井 穂がさせるニームパーチ short」も追加しました。
サイズは、直径約25mm、長さ約150mm。天然木なので、太さや形には多少の個体差がありますが、ボタンインコには太めのパーチになります。長さは短めなので、ケージを横断するメインのパーチというより、休憩場所や遊び場を兼ねたスポット的なパーチです。
このパーチは、インド原産のニームの木で作られています。ニームは、虫を寄せつけにくい特徴を持つ木として知られており、インドでは古くから生活の中で活用されてきた樹木です。
天然木らしい表面の凹凸も特徴です。パッケージでは、足裏の汚れや古い角質が落ちやすいこと、爪が削れやすいことなどがメリットとして挙げられています。
太めのパーチに止まると、細いパーチとは足の開き方が変わります。指で深く握り込むというより、足を広げて体を支える姿勢になるため、足裏への当たり方にも変化が出ます。
また、このパーチは穴に粟穂などを挿せるのも特徴です。パーチとして使うだけでなく、食べる・かじるといった動きにつなげやすく、ケージ内のちょっとした遊び場にもなります。
15mm前後のブルーベリーパーチと、25mm前後のニームパーチを追加したことで、ケージ内の足場に変化をつけることができました。
太さの違うパーチで導線をつくる
パーチを設置するときに意識したのは、ケージの中での導線です。
ケージ内では、鳥が大きく飛び回るわけではありません。パーチを伝って上下に移動できること、餌や水を飲むときに安定して止まれること、そして落ち着いて休める場所があることを意識しています。
下図がケージ内のパーチの全体像になります。
①② 上段左右の20mmパーチ
上段の左右には20mmのパーチを配置しています。ケージ上部を移動するときの足場になり、休む場所としてもよく使っています。
特に右奥のパーチにいると落ち着くようで、安心して過ごしていることが多い場所です。
③ センターのツリーパーチ
ケージ中央には、階段のように上下へ移動できるツリーパーチを配置しています。枝の太さは約10mmで、ケージ内を移動するための通路のような役割をしています。
④ 上段手前のパーチ
上段手前には、左右のパーチより少し細いパーチを配置しています。上段を移動する中でも太さに変化をつけることで、足の置き方が同じになりすぎないようにしています。
これは、百日紅(サルスベリ)の枝で作った自作のパーチです。
⑧ 太めの遊び場
今回購入した25mmの太めのパーチは、中段に配置しました。足の置き方に変化をつけられるだけでなく、上段とは違う高さで過ごせる小さな遊び場にもなっています。
同じ太さのパーチだけでそろえるのではなく、太さや表面の違うパーチを組み合わせることで、ケージの中にもいくつかの役割を持った場所ができました。
下にはウッドチップを敷いています。パーチの上だけでなく、下でも過ごせるようにしておくと、くちばしでカミカミしたり、足で蹴り上げたりして遊べます。
水分を含んだチップは色が変わり、その部分だけが小さく固まるので見分けやすく、掃除も楽です。
放鳥時間に安心して止まれる外の小さな遊び場
ケージの中の環境を整えたら、次は放鳥時間の居場所です。
部屋に出したとき、目を離すといろいろといたずらをするようになりました。鳥が安心して止まっていられる場所があると、飼い主としても目を配りやすくなります。キッチンで家事をしているときはリビングに目が届かなくなるので、キッチンにも鳥が過ごせる場所を用意しました。
最初はジオラマパーチを置こうと考えていたのですが、一箇所にじっとしているタイプではありません。
そこで、キッチン用のコーナーラックに自然木の枝を紐で括り付けて、遊び場を作りました。
近くには水浴び用の容器も置き、パーチと水浴び場を行き来できるようにしています。また、ラックにはキッチンペーパーを敷き、フン受けにしています。
枝が用意できない場合は、市販の自然木パーチを使ってもよいと思います。I型のまっすぐなものより、Y型や少し曲がっているものの方が、自然の枝のように取り付けやすいです。
パーチの金具は使わず、鳥が止まりやすい向きに調整して、紐でラックに括り付けます。
オンラインでパーチを購入すると実際の形状は確認できませんが、届いた形に合わせて工夫する楽しみもあります。
この遊び場も気に入ってくれています。放鳥中に一時的に止まったり、部屋の様子を見たり、少し休んだりするだけでなく、今ではわりと長い時間をこの枝の上で過ごすようになりました。
枝の太さや向きが一定ではないので、止まる場所によって足の置き方も変わります。ケージの中とは違う高さや角度のパーチがあることで、安心して過ごせる場所になっているようです。枝に身体をこすりつけるようにして掻いていることもあります。
まとめ:ケージの中と外に、安心できる居場所を
ケージの中のパーチを見直し、外にも小さな遊び場を用意したことで、鳥が過ごせる場所の選択肢が増えました。
パーチの太さや表面、置く場所を少し変えるだけでも、鳥の動き方は変わります。これからも様子を見ながら、少しずつ居心地のよい場所にしていきたいと思います。

