棕櫚(しゅろ)ほうきは、シュロ(ヤシ科植物)の繊維質の樹皮を束ねて先端をほぐしたシンプルな作りのほうきです。イネ科のホウキモコロシを束ねて作る江戸箒(座敷ほうき)より歴史は古く、日本古来のほうきですが、柔らかい繊維の穂先で細かいゴミまでしっかりキャッチできます。
そんな日本の伝統的な掃除道具が、100均のダイソーで440円という驚きの値段で販売されていました。
以前、安価な 棕櫚ほうき として高砂の5玉棕櫚ほうきを「安価な棕櫚箒(シュロホウキ)の実力は?」で紹介していますが、
「 440円の棕櫚ほうきってどうなの?」
という興味と好奇心から購入。
ダイソーの棕櫚ほうき
穂先は棕櫚(しゅろ)、柄は竹で、針金とピンを使っていますが、ほとんど天然素材です。中国製でブラジル向けに輸入されているようです。ダイソーブラジルからの逆輸入商品かもしれません。
長さは80cmと、立って掃くのに十分な長さがあります。しかし、玉は3つしかありません。同じ 短柄の高砂 棕櫚ほうき は5玉で穂幅は27cmですが、ダイソーの棕櫚ほうき は、3玉なので穂幅は狭く、実測値で約14cmです。
上の写真は2本の棕櫚ほうきを重ねて比べていますが、5玉の半分くらいの穂幅です。ダイソー 棕櫚ほうきの商品説明にも「家具の隙間に」とありますが、軽くて扱いやすく、小回りが利くため、狭い場所や細かい掃除に適しています。
高砂とダイソーの 棕櫚ほうき は似て非なるもの?
以前紹介した「高砂 棕櫚ほうき 短柄 5玉」と、「ダイソー 棕櫚ほうき」を比較してみました。
2つのほうきを見比べてみると、針金、ピン、柄の竹、ひもなど、多くの部品が共通しています。
高砂の棕櫚ほうきも中国製です。もしかしたら、同じ中国の工場で作られているのかもしれません。
棕櫚ほうきの特徴
下記5つが棕櫚ほうきの特徴となります。
1. 柔らかい繊維と優れた掃き心地
棕櫚(しゅろ)の樹皮の繊維は非常に柔らかく、穂先は密度と厚みを持っています。繊維が細く柔らかいので、畳やフローリングを撫でるように掃き掃除ができます。そのため、埃が舞い上がりにくく、細かい埃までしっかりキャッチできます。
2. 棕櫚ほうきと座敷ほうきの違い
イネ科のホウキモロコシの穂先で作られる座敷ほうき(江戸箒)は、コシがあるため、カーペットやマットなど繊維の敷物でも埃を掻き出すことができます。一方、棕櫚ほうきは柔らかい繊維のため、敷物類には不向きです。
3. エコでサステナブルな掃除道具
棕櫚ほうきは電力を必要とせず、静かに掃除できます。時間帯を気にせず掃除ができるのも魅力です。また、素材の大半が天然素材なので環境にも優しく、長く愛用できます。
4. インテリアとしても馴染むデザイン
棕櫚ほうきは日本の伝統的な掃除用具ですが、フローリングの部屋にも自然に馴染むデザインです。部屋に吊り下げておいても、「出しっ放し」ではなく「飾っている」状態になるため、ちょっとした時間にサッと掃除をすることができます。
5. 部分的な掃除にも最適
部屋に吊るしてあるホウキは、部屋全体を一度に掃除する必要もなく、気になった時に部分的な掃除をこまめにすることで、部屋をきれいに保つことができます。
棕櫚ほうきを使い始める前に
棕櫚ほうきを使い始める前に知っておきたいのが、使い始めは粉が落ちるということです。
棕櫚(しゅろ)皮は繊維が密集しており、掃除による摩擦で繊維が細かく砕け、粉が出ます。使い始める前に穂先を手で叩いたり、掃除機で吸い取ったりして、大方の粉を落としてから使用しないと、せっかく掃除した場所に粉が落ちてしまいます。
棕櫚(しゅろ)皮は繊維が密集しており、掃除による摩擦で繊維が細かく砕け、粉が出ます。使い始める前に、穂先を手で叩いたり、掃除機で吸い取ったりして、大方の粉を落としてから使用しないと、掃除した場所に粉が落ちてしまいます。
しばらく使っていれば、次第に粉は少なくなりますが、ダイソーの棕櫚ほうきを叩くと大量の粉がでてきました。
ダイソーの棕櫚ほうきの説明書きには、使い始めに粉が落ちるという記載がありません。そのため、知らないとびっくりしてしまうだけでなく、棕櫚ほうきが使い物にならないと思ってしまう人がいるとすると残念です。
「掃き清める」という言葉の奥深さ
「掃き清める」という言葉がありますが、物理的な汚れを取り除くだけではなく、心や精神も浄化し、清潔で健康な環境を作り出すという意味です。これは、日本の文化や価値観を表していますが、朝の時間に掃き掃除をするとスッキリとした気持ちになります。
また、掃き掃除では、集めた細かいゴミや埃を実際に目で確認できます。掃除という行為で部屋がきれいになることを実感できますので、こまめに掃除をしようという前向きな気持ちにもなります。
朝の掃き掃除で身も心もスッキリ
朝の気持ち良い時間帯に、掃き掃除をすることで、心身ともにリフレッシュし、一日をスッキリと始めることができます。夜中に空気中の埃が床に沈殿するため、朝は掃除的にも効果的な時間帯です。
朝の掃除は集中力アップにもつながる
掃除に集中することで、「いまここ」を感じられます。ゆっくりと呼吸をし、意識的に丁寧な動作を心掛け埃を掃き集めることに意識を集中させましょう。心と体が落ち着き、頭の中が整理され、仕事や勉強への集中力が高まります。
また、同じく「拭き清める」という言葉がありますが、週末には、掃き掃除のあとに、拭き掃除をすることで掃き掃除で取りきれなかった細かいホコリや汚れが、拭き掃除でしっかりと取り除けます。
下記のブログも参考にしてください。
掃いたゴミはコロコロに吸着させる
掃き集めた細かいゴミや埃はチリトリで取り切るのは難しいので、コロコロに吸着させると掃除が楽です。
無印良品のカーペットクリーナーと木製ショートポールを組み合わせれば見た目もお洒落な粘着式チリトリになります。付属ケースはスタンドにもなるので収納にも便利です。
木製ショートポールは楽天の無印良品公式で購入できます。
|
ダイソー棕櫚ほうきを最初の一歩に
ダイソー棕櫚ほうきは、440円という価格ながら、棕櫚ほうきをでの掃き掃除をしっかりと体感できます。朝の掃き掃除は、心身をリフレッシュし、集中力アップにもつながりますので、
ダイソーの棕櫚ほうきで掃き掃除への第一歩を始めてみませんか?