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Post Date:2025年4月26日 

箒のある暮らし:一生もの「鬼毛箒 匠113」

吾妻棕櫚箒鬼毛 長柄 匠113

箒での掃き掃除を始めてから、部屋をこまめに掃除する習慣がつきました。愛用しているのは、アズマ工業の手編み 座敷ほうき「匠125」です。「品質にこだわり抜き、何十年もお使い頂ける箒です。」というメーカーの言葉通り、5年目経っても変わらぬ価値を実感できています。

箒への回帰:アズマ工業の素晴らしき座敷箒たち」で、「匠125」よりも少し軽い同じアズマの座敷箒「特選 AZ112」と比べた記事を書いていますが、穂のクオリティ差は明確です。長く使うのであれば、「匠125」が絶対です。

そんな箒での掃除にすっかり魅了されていますが、いつか手に入れたいと憧れていたのが鬼毛(おにげ)の棕櫚箒(しゅろほうき)です。

棕櫚の中でも希少で丈夫な繊維から作られる「鬼毛」の箒は、その高い耐久性から「一生もの」になるとも言われています。安価で品質の高い箒を提供するアズマ工業でも自社のオンラインショップで吾妻棕櫚箒鬼毛短柄 匠11416,820円長柄の匠11318,270円と高嶺の花でした。

Amazonの「あとで買う」にずっと入れたままでしたが、Amazonでの販売価格が1万円を下回るようになったので、長柄の「匠113」の購入を決意!



日本の伝統的な箒:座敷箒と棕櫚箒

日本の伝統的な箒には、主に「座敷箒(ざしきほうき)」と「棕櫚箒(しゅろほうき)」があります。どちらも天然素材から作られていますが、原料や特性が異なり、それぞれ得意な場所や使い心地が異なります。


座敷箒(ざしきほうき)

座敷箒は、江戸箒とも呼ばれていますが、江戸中後期以降に関東を中心に普及した箒で、「ホウキモロコシ」というイネ科植物の穂先を束ねて作られます。職人の手作業による繊細な作り(手編み)が特徴で、美しい模様を呈しています。ホウキモロコシの穂はコシがあり、しかも穂先が細かくしなやかなので、 畳、カーペットの塵埃をしっかりと掃き出します。もちろん、フローリングの掃き掃除でも使えます。


棕櫚箒(しゅろほうき)

棕櫚箒は、ヤシ科の植物である棕櫚(シュロ)の木の皮から採取される繊維で作られます 。棕櫚繊維には天然の油分(樹脂)が豊富に含まれており、水に強く腐りにくいという優れた特性があります 。この油分は、フローリングなどの床材を傷つけにくいだけでなく、使い込むうちに床に自然な艶を与える効果も期待できると言われています 。棕櫚箒は、使用する繊維の部位や加工方法によって、主に「皮(かわ)」と「鬼毛(おにげ)」の2種類に分けられます 。


皮(かわ)

皮の棕櫚箒は、棕櫚の樹皮を重ねて束ね、穂先となる部分をほぐしています。使い始めに棕櫚のクズが落ちるのが難点です。繊維が細く柔らかいため、床への当たりが優しく、畳やデリケートなフローリングにも使いやすいとされます 。鬼毛に比べると安価です。

高砂「棕櫚ほうき短柄5玉」

鬼毛(おにげ)

鬼毛箒は採取した棕櫚皮から良質な繊維のみ選別し束にしたものです。太く弾力性に富んだ繊維は棕櫚皮1枚から少量しか取れないため希少価値の高い箒です。この繊維はコシが非常に強く、耐久性に優れています。同じ棕櫚でも皮よりも繊維が太くボリュームがあります。

希少価値の高い鬼毛 - 匠113

短柄(たんえ)と長柄(ながえ)

箒を選ぶ上で、穂先の素材や種類と同じくらい重要なのが、柄の長さです。箒の柄の長さには、主に「長柄(ながえ)」と「短柄(たんえ)」の2種類があります。用途や掃除の場所、そして収納場所に合わせて選ぶことで、より快適に箒を使うことができます。


長柄(ながえ)の箒

長柄の箒は、立ったままの姿勢で両手でしっかりと柄を握るので、腰への負担が少なく、楽に掃き掃除ができます。フローリングや畳など広めの床面積の掃除に向いています。リビングや廊下などを広く掃くときに便利です。

小回りが利かないため家具の下や狭い箇所など、細かい場所の掃除には不向きな場合があります。また箒は穂先に曲がつかないように、吊るして収納する必要があるため、収納場所の確保が必要となります。匠113の全長は123cmなのでコート掛けがちょうどです。

鬼毛箒 匠113 収納場所

短柄(たんえ)の箒

短柄の箒は、両手で持つこともできますが、基本片手でササっと掃くのに向いています。柄が短いので掃くときは少し屈んだ形になります。コンパクトで小回りが利くのが特徴です。

部屋に一本吊るしておくと、思い立った時にサッといつでも手軽に掃除をすることができます。


どちらの柄を選ぶべきか

長柄と短柄、どちらの箒を選ぶかは、ライフスタイルや掃除の習慣、そして住んでいる環境によっても異なります。

どちらにも一長一短があるため、「これ一つあれば全てOK」とは限りません。広さや主な掃除場所、そして自分の掃除のスタイルに合わせて選ぶのが最も快適に使うためのポイントです。もし可能であれば、長柄と短柄の両方を用意して、場所や用途によって使い分けると、より効率的に、そして快適に家中をきれいにすることができます。

最初から2本を揃えるのが難しければ、サッと掃除をする習慣を身につけるためにも、最初は短柄、次に長柄と選ぶのがいいのではないでしょうか。


「匠113」を選んだ理由と、使ってみて感じたこと

これまで、短柄の座敷箒を主に使ってきました。最初の頃は、箒が重たいと思うこともありましたが、不便を感じることはありませんでした。

しかし、以前から気になっていた「鬼毛の棕櫚箒」を、そして、どうせなら「長柄」も試したいという気持ちが募ってきました。

アズマ工業は、品質と価格のバランスがとてもよい箒を提供してくれています。Aクラスの高級原料を使った「匠125」の品質を考えると、棕櫚の中でも特に厳選された素材で作られる鬼毛箒の品質にも期待できます。

ということで、鬼毛の棕櫚箒 長柄「匠113」を購入しました。

鬼毛は、棕櫚の木からわずかしか採取できない希少な繊維で、非常に高い耐久性を持つと知り、まさに「一生もの」として大切に使える箒だと感じています。

実際に「匠113」を使ってみると、座敷箒とは異なり、まさに「筆のようにしなやかで柔らかな掃き心地」に驚愕です。書道パフォーマンスの大筆のような感じすが、しなやかな穂先でしっかりと塵埃を掃き集めます。しかし、座敷箒のようにカーペットや敷物からかき出すほどの強いコシはありません。

筆のようにしならか - 鬼毛 匠113

長柄なので立ったまま楽な姿勢で掃除ができるし、両手を使って掃くので手が疲れることもありません。思い立ったときにサッと掃除するというより、部屋全体を大きく掃除するには便利だと感じています。まだ使い始めたばかりですが、鬼毛の高い耐久性にも期待して、これからこの「匠113」を長く大切に使っていきたいと思います。


まとめ:私にとっての「一生もの」箒

この記事では、自分が愛用する座敷箒「匠125」と交え、鬼毛の棕櫚箒「匠113」を迎えるまでの経緯、そしてそれぞれの箒の特徴や使い心地について紹介しました。

改めて、アズマ工業の箒、逸品2本を振り返ってみます。

座敷箒 匠125 と 鬼毛箒 匠113

まず、Aクラスのホウキモロコシの穂で作られた座敷箒「匠125」。穂先はしなやかで適度なコシがあり、畳やフローリングはもちろん、カーペットや敷物からも細かな塵埃をかき出すパワーを持っています。小回りも利き、思い立った時にサッと手軽に掃除ができる万能な一本です。丁寧に作られたその姿は、掃除道具としてだけでなく、部屋に吊るしておくだけでオブジェとしても映えます。

そして、今回新たな相棒となった鬼毛 棕櫚箒「匠113」。同じ棕櫚でも皮箒よりも繊維が太くボリュームがありながらも、実際に使ってみると「筆のようにしなやかで柔らかい」掃き心地に驚かされます。長柄なので、腰に負担が少ない直立姿勢で両手を使って掃くことができ、疲れを感じにくいのが大きなメリット。特にフローリングの部屋の掃き掃除に最適だと感じています。棕櫚の繊維を銅線でまとめたデザインは素朴ながらも美しく、こちらも部屋のアクセントになります。

中国の職人技 - 鬼毛箒 匠113

アズマ工業の「匠125」「匠113」も、厳選された原材料を使用しながらも、価格を抑えるために海外での手製を取り入れている点が共通しています。これにより、品質の高い伝統的な箒を、私たちも比較的手に取りやすい価格で手に入れることができるのです。

どちらの箒もデザイン性が高く、壁に吊るしておけば場所を取らず、インテリアの一部としても楽しめます。そして何より、天然素材で作られた箒は、使えば使うほど手に馴染み、愛着が湧いてきます。大切に長く使える掃除具があることは、日々の掃除の時間を心地よいものにしてくれるだけでなく、自分の部屋や暮らしそのものをより愛おしく感じさせてくれるように思います。

暮らしにぴったりの「一生もの」の箒を見つけてみませんか?

Post Date:2024年5月25日 

エコでマインドフルな暮らしを、ほうき掃除から

MUJI 天然素材の掃除用具たち

江戸箒(座敷ほうき)との出会いをきっかけに、天然素材の掃除用具の魅力に惹かれています。最近MUJIで見つけた「竹柄のほうき」と「シダ材のデッキブラシ」は、テラス掃除に大活躍中です。さらに、狭い場所の掃除に便利な「ヤシ材荒神ほうき(ロング)」も仲間入り。

今回は、愛用しているアズマ工業の座敷ほうき、匠125(短柄)を中心に、箒を使った掃除の魅力を深掘りします。エコでサステナブルな暮らしを送りながら、シンプルライフとマインドフルネスなひとときを手に入れませんか?


箒を使う理由って?

新しい掃除用具を手に取るたびに、改めて「なぜ箒を使うのか」を考えてしまいます。別に理由なんてなくてもいいけれど、人は理由を求める生き物ですよね。


変わらないもの、確かな品質

情報があふれる現代だからこそ、変わらないものへの憧れが生まれます。ほうきは、高価な装飾品でも安価な模造品でもない、実用的な日用品であることが大切です。

長く使える品質の良さも重要。アズマ 匠箒 匠125 短柄は3年以上毎日使っていますが、まだまだ現役です。

部屋を彩る掃除用具たち(箒、カーペットクリーナー、フローリングワイパー)

地球に優しいエシカルな選択

地球の未来を考えると、江戸箒のような天然素材の製品を選ぶことは、小さな一歩かもしれません。でも、ホウキモロコシや竹といった自然素材で作られた箒は、地球への負担が少ないエコなアイテムです。

使い込むほどに風合いが増すのも魅力。もし寿命が来ても、焼却可能なゴミとして処分できます。


地球に優しいエシカルな選択

天然素材の製品を選ぶことは、地球への優しさへの小さな一歩です。ホウキモロコシと竹という自然が生んだ素材から作られた江戸箒(座敷ほうき)は、地球への負担が少ないエコなアイテムです。

プラスチックとは異なり、有限な石油資源を必要とせず、生産過程で発生するCO2排出量も少ないです。そして掃除のときにも電気を必要としません。そして箒の寿命が来ても、焼却可能なゴミとして処分できます。

また、天然素材の箒は、使い込むほどに風合いが増すのも魅力です。


箒が紡ぐ愛着と充実感

箒を使って丁寧に掃除することで、部屋の隅々まで意識が行き届き、普段見落としがちな部分に気づきます。

より深く部屋と向き合いながら掃き掃除をすることで、部屋への愛着が湧いてきます。箒自体も、毎日使うことで経年劣化も含めて愛おしく思えてくるから不思議です。


マインドフルネスなひとときを

箒を握る感触、床を掃く音、部屋の匂い...。ほうき掃除は五感をフル活用する行為です。

ほうき掃除することに集中することで、思考や感情から離れ、心身がリラックスし、まるで瞑想しているような感覚に。マインドフルネスな時間を、日常のほうき掃除で取り入れてみませんか?

更に、朝のほうき掃除は、軽い運動として身体を動かすことになります。身体を動かすことで心拍数が増え、血液の流れが改善します。血液の流れが改善すると、全身への酸素供給が増え、脳への血流も良くなりますので、すっきりとした気分になれます。


深く考えなくてもメリットたくさん

色々と尤もらしい理由を考えてみましたが、箒を使うことは、実用的な利点も多いです。


時間を気にせずに掃除できる

箒を使えば、大きな音を立てることなく掃除ができます。そのため、早朝や深夜など、時間を気にせずに自分の生活スタイルに合わせて掃除することが可能です。


掃除用具を出しっ放しにできる

天然素材で手織りの江戸箒は、デザイン性も高く、部屋に掛けておいても、インテリアの一部として彩ります。また掃除機を出し入れする手間だけではなく、手の届く範囲に箒があることで、気になった時に、気になった場所だけをすぐに掃除ができます。


掃除機より価格が安い

アズマ工業 匠箒 短柄は、掃除機と比較して価格が安いです。また、箒には電源が不要なため、電気代も節約できます。


チリトリより長い柄のコロコロで

掃き集めた埃やゴミをチリトリで収集するのは、しゃがまなければならないし、一度では取りきれないので面倒です。また、チリトリでは細かいゴミをきれいに取りきれません。

大き目のゴミを取るためにチリトリも持っていますが、出番は少なく、普段の掃除では掃き集めたゴミをカーペットクリーナーでコロコロと粘着させています。フローリングでも、掃き集めた埃などがあれば、カーペットクリーナーが床に張り付いてしまうという事故も発生しません。

短柄の箒と同じぐらいの長さの無印良品の木製ショートポールとカーペットクリーナーを使えば、片手に箒、片手にコロコロと両刀使いで掃き集めと収集を繰り返しながら掃除ができます。

木製のショートポールも部屋の壁に立てかけていてもインテリアとして調和します。またカーペットクリーナーのホルダーもいい感じです。


最強の組み合わせで掃き掃除を

アズマ工業 匠箒 匠125 短柄は、穂の品質もよく、コシがあるので、フローリング、畳、カーペットとどこでも使えます。これに無印良品の木製ショートポールとカーペットクリーナーがあれば、部屋に常備できる最強の掃除用具です。

アズマ 座敷ほうき 匠125とMUJI カーペットクリーナーと木製ショートポール

木製ショートポールは楽天の無印良品公式で購入できます。


朝のひとときを無心に箒で部屋を掃いて、気持ち良い1日をスタートさせましょう。

こころを磨くSOJIの習慣

ほうき掃除を実践している方、あるいは興味を持っている方は、ぜひこの本「こころを磨くSOJIの習慣」も手にとってみてください。

この本では、掃除を世界に広げるために、CleaningではなくSOJIと表記しています。日本の掃除は、単なる汚れ取りではなく、心身の浄化や精神修養を目的とした側面も持ち合わせています。禅宗の「作務」や神道の「清め」の儀式など、掃除には深い精神性が根付いています。

この本は、掃除を通して心を整え、より豊かな人生を送るためのヒントを与えてくれる一冊です。

Post Date:2023年12月28日 

箒への回帰:アズマ工業の素晴らしき座敷箒たち

アズマ工業 手編みホーキ 特撰 短柄

掃除機を使うのをやめて、座敷箒を使うようになってから掃除が楽しくなり、掃除をする頻度が増えました。座敷箒でゴミを掃き集めるたびに、部屋がきれいになっていく様子を見るのは、とても気持ちが良いものです。

また、手編みの座敷箒には伝統的な技術が息づいた風合いがあり、部屋に吊るしていても絵になります。掃除機を出す手間もかからず、音もしないので、いつでも気軽に掃除ができまる座敷箒は最強の掃除用具です。

掃除機を使うのをやめて、座敷箒で掃除をするようになった理由は主に3つあります。

  1. 掃除機の片付けが面倒

    掃除機を部屋に出しっ放しにするわけにもいかないので、掃除後に片付けますが、掃除をするたびに掃除機を出し入れしなければならないのは面倒です。

  2. 時間的制約

    掃除機は音が大きいため、夜遅くや朝早くに掃除をすると近所迷惑です。そのため朝出かける前とか、夜遅く帰って来てから掃除するということができません。

  3. 日常の儀式化

    掃除という日常の儀式化です。掃除機をかけることが、必然的な義務となってしまい、掃除をすることへの楽しさを感じられていませんでした。折角なら楽しく掃除をしたい!

もちろん、座敷箒で掃除するにもデメリットはあります。チリトリだと掃き集めた細かいゴミを取りきれない、掃除に時間がかかるなどです。

しかし、自分にとっては、掃除機をやめたメリットの方が大きいと感じています。掃除が楽しくなったことで、部屋も以前より片付けられています。


座敷箒(ざしきほうき)とは

座敷箒は、日本の伝統的な掃除道具であり、特に江戸時代に一般的に使われていたことから「江戸箒」とも呼ばれます。座敷箒は、ホウキ草(ホウキモロコシ)と呼ばれる植物の茎を束ねて手で編み込みます。ホウキ草の穂は柔らかく、しなやかで弾力があるので、畳、フローリングだけではなくカーペットなど敷物に溜まったゴミもかき出すことができます。また耐久性があり、長く使うことができます。


座敷箒のメリットとデメリット

手編みの座敷箒は、機械で作られたものとは異なり、職人の手仕事によって作られています。そのため、箒一本ひとつに手仕事の温もりや自然な風合いが感じられます。座敷箒を手にすると、日常の簡単な掃除が贅沢なひとときへと変わります。

座敷箒で掃除することのメリットには以下の点があります。

  • エコでサステナブル

    穂は座敷箒の素材は、地球にやさしいホーキ草と竹の柄です。天然の素材ですが、長く使える掃除用具で、また電力も必要としません。

  • 時間を気にせず掃除ができる

    掃除機と違って騒音がないので、深夜でも明け方でも、自分の都合のよい時間に掃除ができます。

  • 部屋に吊るせる喜び

    見た目が美しくので部屋に吊り下げていてもインテリアになります。出し入れの手間がないので、ちょっとした隙間時間に掃除できます。

座敷箒のデメリットは下記の3点です。

  • 吊るす場所の確保

    穂先にクセがつかないようにい箒を吊るして保管する必要があります。座敷箒には長柄と短柄の2タイプがありますが、柄が長いと箒を吊るす場所の確保に困ります。

  • 片手で掃除するには少し重い

    短い柄のタイプの箒は、片手で掃除するには少し重たく感じます。

  • チリトリの取り扱い

    掃き集めたゴミを取るのにチリトリを使うと、細かい塵や埃を取り残してしまいます。また時間もかかります。


実用的なアズマ工業の座敷箒

江戸時代から受け継がれ、日本の伝統文化である手編みの座敷箒をタイで職人を育成して生産しているのが、アズマ工業です。座敷箒は伝統工芸品ではなく実用的な掃除機用具です。手軽に使える価格で提供されているのは本当にありがたいと思います。

2023.12時点で販売されているアズマ工業の座敷箒には下記の種類がありますが、表は短柄だけを対象としています。価格はアズマ工業の通販サイト「アズマの快適百貨」での販売価格です。

品名 販売価格 サイズ 穂幅
重量 特徴
手編みホーキ特撰短柄AZ112 ¥3,430 約30×78×5cm 約30cm 約320g 軽くて短柄タイプの手編みほうき、天然の厳選素材を使用
短柄手編みホーキ匠 ¥4,590 約32×82×5cm 約32cm 約400g 厳選した最上級のほうき草、一本一本が絹糸のようにきめ細かく、しなかやで掃きやすい
匠125匠箒短柄 ¥5,280 約32×82×5cm 約32cm 約400g Aクラスの高級原料を使用。適度なコシがあり穂先は絹のようにしなやか。

価格の差は、「穂の材質」と「穂の量」の違いです。「手編みホーキ特撰短柄AZ112」と「匠125匠箒短柄」の穂を比較するとAクラスの高級原料を使用と謳われている「匠125」は、穂の一本一本がきれいですが、「特選」は枝毛が目立っていることがわかります。

下の写真は「匠125」の穂です。

アズマ工業 匠125の穂

そして、こちらが「特選」の穂ですが、「匠125」との違いは明らかです。

アズマ工業 特選の穂

また、穂を纏めている部分を比較すると、ホーキ草の量が違うことがわかります。

特選と匠125の穂量の違い

写真の上が「特選」、下が「匠125」ですが、穂をまとめてコブになっている部分の大きさが随分と違います。


品質なら「匠125」、扱いやすさは「特選」

「匠125」と「特選」の中間に位置する「」は、保有していませんが、サイズと重量が「匠125」と同じなので、穂(ホーキ草)の品筆の違いではないかと思います。


80gの差は大きいけど、、

最初に購入した座敷箒が「匠125」です。とても気に入っていますが、400gは、片手で掃除をするには少し重いと感じていました。かと言って、簡易な「カバー箒」を部屋に吊るすのは、見た目的に抵抗があるため、手編みの座敷箒で最も軽い320gの「特選を購入しました。

カバー箒とは、ホウキ草の穂の部分だけを針金でまとめ、カバーで覆って作られる。軽くて扱いやすく、手軽な価格です。

アズマ工業 カバー箒

アズマ工業のカバー箒「NUS103」は270gと軽いですが、穂の量に物足りなさを感じます。しかし、特選」は、カバー箒よりも穂量があり、且つ、片手で掃き掃除ができる重さです

「しっかり」と掃き掃除ができる「特選」は、手編みの趣もあり、手軽に使える座敷箒としての地位を確立しています。

アズマ工業 手編みホーキ特撰短柄AZ112

アズマ工業の座敷箒の唯一最大の難点

アズマ工業の座敷箒には、唯一で最大の難点があります。

それが、柄に貼られたシールです。これを下手に剥がそうとすると粘着力が強いため、柄の塗装まで剥がれてしまいます。下の写真は「特選」に貼られていたシールですが、同様のシールが「匠125」にも貼られていました。

「特選」の柄に貼られているシール

ドライヤーで温めながらゆっくりと剥がすと、比較的きれいに剥がれます。

柄に貼られているシールをドライヤーで剥がす

シールが気にならない人には関係がありませんが、自分は二本とも剥がしました。せめて、剥がしやすくするなどの改善が望まれます。


掃き掃除を画期的に改善する木製柄のコロコロ

箒での掃き掃除のデメリットとしてチリトリを使うことをあげていますが、カーペットクリーナー(コロコロ)で集めた細かいゴミを吸着させることで、きれいにゴミをとることができます。

そして、カーペットクリーナーに柄を装着すれば、立位のまま使えるので掃除が劇的に楽になります。また、木製の柄であれば、部屋に出しっ放しにしても、座敷箒同様にインテリアとして収まりもとてもいいです。

無印良品 カーペットクリーナー&木製ショートポール

無印良品のカーペットクリーナーと木製ショートポールは、スタイリッシュでとっても素敵な組み合わせです。

木製ショートポールは楽天の無印良品公式で購入できます。



まとめ

アズマ工業の「匠125匠箒短柄」は、長く使える、しっかりとした品質で、見目麗しい逸品です。一方、「手編みホーキ特撰短柄AZ112」は、軽くて使い勝手がカバー箒に近いですが、座敷箒としての品格も保っています。

手編みの座敷放棄とMUJIのカーペットクリーナー+木製ショートポールで「掃く生活」に変えてみませんか?

Post Date:2022年1月29日 

掃いて、拭く、掃除は意外と楽しい

アズマ工業 座敷箒 匠125

お正月に神田明神が監修している「掃き清める新しい暮らし 神様が宿る家の清め方」を読みました。本書の帯に「掃除は最強の厄除け!」とありますが、「掃き清める」とは確かに神々しい感じのするの言葉です。

八百万の神が宿らなくとも、朝の掃き掃除は、清々しい一日の始まりと、適度に身体を動かすことで活動意欲を与えてくれます。

掃き掃除だと集めた塵や埃を目に見えるので「部屋が、こんなにも汚れているのか!」と実感するので、こまめに掃除しようという気持ちになります。また掃除することで部屋にも愛着が湧きます。


必要な掃除用具は3つ

掃除の基本は、掃き掃除と拭き掃除ですが、

  • 箒(座敷箒・棕櫚箒)
  • 柄の長いコロコロ(高性能チリトリ)
  • 一本柄のフローリングワイパー(拭き掃除)

と、必要な掃除用具は3つだけです。

フローリング、畳、カーペットでも座敷箒で掃いて、コロコロで掃いたチリや埃をキャッチします。畳とフローリングは、仕上げにフローリングワイパーにウェットシートを装着して拭き掃除をします。


箒(ほうき)

箒には、座敷箒(ざしきほうき)と

座敷箒(江戸箒):アズマ 匠107

棕櫚(しゅろほうき)箒があります。

棕櫚箒(鬼毛):アズマ 匠114

歴史的には板間を掃除する棕櫚箒の方が古く、畳敷きが広まった江戸中期以降に座敷箒が生まれたとあります。座敷箒は江戸箒とも呼ばれていますが、東日本では座敷箒、西日本では棕櫚箒が普及しました。

棕櫚箒には皮(かわ)箒と鬼毛(おにげ)箒がありますが、皮箒は棕櫚の皮を束ねて穂先部分をほぐしたもので、鬼毛箒は棕櫚の皮を解して繊維状にしたものを束ねています。

鬼毛であれば穂のボリュームがあるので畳にも向いています。


短柄(みじかえ)と長柄(ながえ)

箒の持ち手には、短いもの(短柄)と長いもの(長柄)があります。柄の短い箒は片手で、柄の長い箒は両手で掃き掃除をするように作られています。

手軽に掃除ができるようにと軽めの座敷箒のアズマ 匠125(400g)を選びました。しかし、400gでも片手での掃き掃除にはちょっと重たく感じます。部屋中の掃き掃除をするのであればこの重さが限界です。

手の力に自信がなければ、両手で持って掃除をする長柄か、次に紹介するカバー箒の選択が無難です。


手軽なカバー箒

最初に購入したカバー箒もまだ活躍しています。

US103 床を優しく掃けるほうきS

カバー箒は、シンプルな作りなので、とても軽く、片手で ”ささっ” と掃除をするのに適しています。

棕櫚タイプのカバー箒もあります。

カバー箒は手編みの座敷箒よりも穂が少ないので、掃き心地と機能的には若干劣ります。しかし、「コスト」と「軽さ」を重視、セカンド箒として使う、という方にはオススメできます。


最初の1本としてお薦めする箒

アズマ工業の匠125は、普段使いの座敷箒としてオススメできる一本です。

タイの箒職人が作る手編み箒は、しっかりとした作りですが、400gと手編みの座敷箒としては軽い方です。しかし、穂量は適度にあるので掃き心地はしなやかです。

軽いといっても片手で部屋中を掃き掃除すると手首に疲労を感じる重さです。軽さを求めるのであればカバー箒ですが、掃除のモチベーションを高めるには見た目も重要です。また部屋に吊り下げておいてもいい感じです。

何よりも伝統工芸品としてではなく、実用的な箒としての価格設定がありがたいです。

箒があれば掃除機は必要ありませんが、セカンド掃除機の代替としてもアズマ工業の座敷箒はオススメできます。

匠125はアズマ工業のサイトでは取り扱いがなくなっています。穂量も多いひとつ上のランクの匠107という選択肢もありかと思いますが、少しでも軽さを求めるのであれば、いまのうちに購入することを勧めます。


柄の長いコロコロ

柄の長いコロコロ(カーペットクリーナー)は掃き掃除には必需品です。

象と散歩: 箒(ほうき)のある生活でも記載しましたが、掃いたゴミは、コロコロで取るのが楽です。チリトリではきれいにゴミをとりきれません。現代の家での掃き掃除では、箒と長柄コロコロ(粘着式チリトリ)は不可分の関係にあります。

通常のコロコロだと、掃いた後に「かがむ・しゃがむ」そして「立つ」といった一連の動作が必要となり苦痛です。

柄が長いコロコロであれば立ったまま使えるので、掃きながらゴミを粘着させることができます。

無印良品のカーペットクリーナーと木製ショートポールを組み合わせれば見た目もお洒落な粘着式チリトリになります。付属ケースはスタンドにもなるので収納にも便利です。

アルミのポールもありますが、木製ショートポールがオススメです。

木製ショートポールは楽天の無印良品公式で購入できます。



一本柄のフローリングワイパー

最後が拭き掃除に使う、一本柄のフローリングワイパーです。一本柄タイプのフローリングワイパーは数多くありません。

象と散歩: 掃除の基本は「掃いて」「拭く」(フローリングワイパー編)でも紹介していますが、Amazonで購入できる 山崎産業(コンドル) DailyCleanフローリングワイパー300 は実用性、耐久性ともにお薦めできるフローリングワイパーです。

山崎産業(コンドル) DailyClean フローリングワイパー

掃き掃除のあとにウェットシートを装着して拭き掃除をします。また、ドライシートを装着をすればちょっとした掃き掃除代わりにもなります。

無印良品が近くにあるのであれば、象と散歩: 最強のフローリングモップで紹介している無印良品 掃除用品システム・木製ポール(110cm)は、簡易シートだけでなく、ドライモップやウェットモップも取り付けられるので、掃除の幅が広がります。


やっぱり欲しい棕櫚箒

鬼毛の棕櫚箒も使ってみたいなと思いながらなかなか手を出せずにいます。

棕櫚の皮を解してコシのある繊維だけを選んで束ねた鬼毛の棕櫚箒は、価格もそれなりに高価です。

アズマ工業は、実用的な箒を低価格で提供してくれているので、棕櫚箒を買うなら匠114かと思っていますが、アズマの中でも鬼毛の棕櫚箒は高価です。

それでも欲しいなあ、、、


スキマ掃除用の箒

部屋のコーナーや、家具の隙間など、掃き掃除がしにくい場所ように、穂幅が10cmのモダンブルーム短柄を購入しました。

アズマ工業 モダンブルーム 短柄

家具の多い入り組んだ洋間に」とありますが、まさに下写真のような感じで使っています。座敷箒を縦にして使うよりも断然に掃除しやすいです。

アズマ工業 モダンブルーム 短柄 MB135

大きな床面を履くのには不便すぎる箒ですが、スキマ掃除にはとても重宝しています。


掃き掃除のメリット

象と散歩: 箒(ほうき)のある生活では、掃き掃除での掃除体験には、イケア効果(IKEA Effect)があると記載しました。

しかし、脱掃除機生活になってから掃除が丁寧になったのは間違いがありません。また手軽にいつでも掃除できることから、こまめに掃除をするようになりました。

箒を使った掃き掃除によって、下記の5つのメリットが得られます。

  1. 朝の掃除で清々しい1日のスタート
  2. 部屋の汚れを知る
  3. 時間帯を気にせず掃除ができる
  4. こまめに掃除をするようになる
  5. 掃除が楽しくなる

箒はエシカルな掃除用具であるとともに、何よりも”掃除を楽しく”してくれる素晴らしい道具です。箒で履くと不思議と拭き掃除もと思えます。

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