ゴールドマン・サックスが2013年8月に発表した「8つの創造的破壊」分野のひとつが電子タバコでした。いま電子タバコは世界的に広く普及してきています。少し前の資料になりますが、Vaping takes off as e-cigarette sales break through $6bn - Telegraph によると、2017年には世界で100億ドルの市場になると予想されています。
リキッド式の電子タバコ
日本では、JTやフィリップモリスの加熱式タバコが販売されていますが、欧米で普及している電子たばこは、Vape (ベイプ)と呼ばれる、リキッドを加熱して蒸気にして吸うタイプです。リキッド式の電子たばこを吸うことは Vaping といいます。日本でもVape(ベイプ)ということもありますが、一般的には電子たばこです。ちなみにWHO(世界保健機関)では、Electronic nicotine delivery systems(ENDS):電子ニコチン伝送システムと表記されています。
VAPEをcollins(英語辞書)で調べると
電子タバコでニコチンの蒸気を吸うこと
とあります。
Googleトレンドで検索ワードとして Vapeというワードが使われるようになったのは、2013年頃からです。
また WF-DallasMarch2014.ppt - E-Cigarette Politics によれば、米国では2021年に販売額で、2023年には販売数でタバコを電子たばこが上回ると予想されています。
欧米での電子タバコの普及は、紙タバコの高価格が要因のひとつと考えられるため、日本でもタバコの価格の上昇にともなって広く普及していくかもしれません。しかし、日本ではニコチンを含むリキッドの販売は薬事法で認められていません。
電子たばこの有害性
電子タバコの煙と戯れる(eGO-CE4) | 象と散歩 でも電子たばこの有害性について触れていましたが、2015年5月21日に厚生労働省から電子たばこの蒸気に発がん性物質の「ホルムアルデヒド」が、通常のたばこよりも多く検出されたいう発表がありました。電子たばこの蒸気に含まれる有害物質の詳細については、電子タバコ蒸気に含まれる有害化学成分にあります。また 電子たばこは普通のたばこより発がん性高い、ホルムアルデヒド悪影響、有力医学誌で警告|welq [ウェルク] には、ホルムアルデヒドの発生原因が記載されています。
電子たばこの蒸気を作り出す過程で、ホルムアルデヒドを含むヘミアセタールが形成される。電子たばこのリキッドを蒸気に変えるために電圧をかけることで発熱し、プロピレングリコールとグリセリンが酸素のあるところで熱せられる時に起きる。電圧が低い場合(3.3V)にはホルムアルデヒドを放出する物質は形成されなかったが、電圧が高い(5V)とホルムアルデヒド放出物質が検出された。
厚生労働省の発表では国内で流通する9銘柄中4銘柄で高い濃度の発がん物質が検出されたとありましたが、具体的な銘柄についての発表はありません。しかし、粗悪なリキッドが国内で流通しているということは認識した方がよさそうです。
上記の電子たばこの有害性についてまとめると、
ということになります。つまり電子たばこを利用する上では下記の注意が必要だということです。
- 粗悪品のリキッドは購入しない
- 電子たばこの電圧が5V以下のものを利用する
- アトマイザーはこまめに交換する
電子たばこのリキッドを選ぶ
日本ではリキッドタイプの電子タバコに対する規制がありませんが、電子煙草の表記の統一や安全管理や技術の向上などを目指して2010年に JECIA 一般電子たばこ工業会 が設立されています。
電子たばこのリキッドを購入するときには、上記の一般電子たばこ工業会に参加している企業、もしくは安全性が担保されているものを選びましょう。
最近、愛用している 電子タバコ リキッド ハイパーメンソール BI-SO Liquid 15ml は、国産ブランドでニコチン、ジエチレングレコール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドが未検出であるとの検査書を掲載しています。また主成分のプロピレングリコールと植物性グリセリン、そしてハッカ成分は国産品です。吸ってみると清涼感のあるしっかりとしたハッカ味の煙を楽しめます。
eGo-CE4 を使い続ける理由
電子タバコの煙と戯れる(eGO-CE4) | 象と散歩 を書いたのが2014年4月なので、eGo-CE4を使い始めてから2年近くが経ちます。eGO-CE4はシンプルな構造で、
- バッテリー
- リキッドタンクとアトマイザー
の2つのパーツで構成されています。アトマイザーは、リキッドを熱して蒸気を発生させるパーツです。
使い続けている理由は、2年間使用していても壊れることもありませんでしたし、香りや味だけではなく、煙を燻らせることで満足感を与えてくれています。
また 消耗品のアトマイザー、リキッドも Amazonで購入できるというのも大きな理由でした。
バッテリー部
eGo-CE4のカタログ上の電圧は3.3V-4.2Vです。この電圧であればリキッドを熱するときに懸念されるホルムアルデヒドの発生は抑えられていると考えられます。
アトマイザー
アトマイザーは消耗品です。交換時期は利用頻度によりますが、
- 煙の量が減ってきた
- 吸うと焦げた味がする
- タンクにひびがある
- リキッドが漏れる
などの症状がでたら交換が必要です。電子たばこの有害性でアトマイザーが焦げているとホルムアルデヒドの濃度が高くなるともあるので、焦げ臭くなったら早めに交換しましょう。
充電ケーブル
下記の充電器はeGo-CE4でも使えるUSB急速充電器です。
eGo-CE4 で禁煙を
タバコは成人として、その有害性を認識した上で個人で楽しむのであればいいのですが、周りの人にも匂いや副流煙で迷惑をかけてしまうことがあります。eGo-CE4は、煙とフレバーを楽しむことができますが、ニコチンは含まれていません。
eGo-CE4の使い方については、電子タバコの煙と戯れる(eGO-CE4) | 象と散歩 を参照してください。
現在、愛用している Joyetech eGo AIO (読み方:イーゴ アイオ)の方が圧倒的な爆煙量でエクトプラズムなみです。値段も実売価格で¥2,000 前後です。禁煙を検討されるのであれば、こちらも参考にしてみてください。
eGo AIO の煙に魅せられて | 象と散歩
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