MOUSTACHE(ムスタッシュ)の持ち手が本革で、本体は合皮(合成皮革)のトートバックを使っています。合皮の鞄は、軽く、柔らかくてしなやかな手触りが特徴で、耐水性もあるので雨の日でも使えます。
デザインもシンプルで軽いバッグなので気に入っていたのですが、擦れやすい鞄の底の角と、物を出し入れする度に動く開口部の合皮が剥がれてきてしまいました。
トートバッグとは?
通勤の人を見ていると、女性は圧倒的にトートバックが多く、男性はトートバックとバックパック(ビジネスリュック)が大半を占めています。
「トートバッグ」の「トート」とは、英語の「to tote」(運ぶ、持ち運ぶ)という動詞から来ています。つまり、「トートバッグ」は手で持って運ぶことができるバッグのことです。トートバッグは、通常は持ち手が長く、開口部が広いのが特徴です。開口部が広いのでPCなど荷物の出し入れも簡単です。
合皮(PUレザー)とは?
合皮の鞄などで使われているPUレーザーは、フェイクレザーとも言われていますが、本物の皮革に似せて作られた人工素材で、Polyurethane Laser(ポリウレタンレザー)の略称です。
プラスチック系合成樹脂のポリウレタン(PU)を布地に貼り付けて作られているのがPUレザーです。本革の製品と比べると安価ですが、耐久年数では本革に劣り、次第に剥がれてきてしまいます。
合皮の修理
気に入っていた鞄なので「もう少し使いたい」と、自分で簡単に修理できる方法を調べてみると、合皮の修理方法には以下の2種類がありました。
- 補修シール
- 補修クリーム
破れているわけではないし、簡単そうな補修クリームを選択。
コロンブスの補修クリーム
靴のメンテナンス製品を販売している COLUMBUS のコロンブス 『アドカラー』と『アドベース』を購入。
アドカラーは、浅い傷用の補修クリームです。色々な色があるので、絵の具のように混ぜて色を作ることができます。
アドベースは、深い傷を埋めるための補修用クリーム(色味は白)で、密着性・耐屈曲性に優れていて、アドカラーと混ぜて使用可能です。
アドカラーは、合皮でも使用可能とあります。
Q:合皮にも使用できますか?
A:合皮にも使用可能です。しかし成分が水系のため、本革と違い、合皮のような水を弾く素材ですと密着しない可能性があります。
アドカラーとアドベースがセットになっているものを楽天で購入しました。
安価なので、とりあえず試してみるのにもちょうどいいですね。
補修クリームで簡単修理
修理の手順は簡単です。
- 修理する部分の汚れを落とす
- アドベースとアドカラーを混ぜる
- 補修部分に塗布する
- 乾かす(自然乾燥なら一晩)
- 皮革用クリームで仕上げる
アドペーストとアドカラーを混ぜる
どの位の比率で混ぜればいいのかわかりませんでしたので、とりあえずアドペーストとアドカラー(黒)を1:1にしてみました。
パレットがないので空き缶の上で、筆代りの綿棒でよく混ぜてから、剥がれていた部分の上から塗りました。綿棒は細かい塗布作業に向いています。
最初は薄く塗ってみましたが、乾かしてみるとまだ剥がれた部分が目立つので上から厚く塗り直しました。ドライヤーで乾かしてもいいようですが、そのまま一晩放置するとかなりいい感じです。
仕上げは靴クリーム
無印良品の『くつクリーム』で仕上げました。布に塗布して靴を磨くのと同じように使います。これで完成。
ポロポロと剥がれた箇所もキレイに
思った以上に、いい出来栄えです。
鞄の底の剥がれは下写真のようでしたが、
アドペーストとアドカラーでの修復作業後はこんな感じです。
パット見には修復跡はわかりません。
そして、こちらは開口部の剥がれですが、
拡大すると荒さが見えますが、使っている分には気になりません。
サステナブルな補修クリーム
コロンブス アドベースとアドカラーは、安価で簡単に合皮のポロポロ剥がれを修復できるサステナブルな補修クリームです。
乾いたら色移りもしません。合皮のカバンも補修クリームでこまめに修理しながら使えば長く使えそうです。合皮の鞄で補修クリームの実力を確認できたので、今度は本革の鞄も修理したいと思います。