Markdown(マークダウン)で Latex を使って数式を書く方法について「象と散歩: TyporaでMarkdownを始めよう!」で紹介しましたが、利用頻度の低い LaTex の書式なんて、直ぐに記憶の彼方に、、、。
しかし、今は便利な世の中。オンラインで、ポチポチと式を選んでいくと簡単に LaTex を作成することができます。
アカウントを登録しなくて利用できるサービスには下記の2つがあります。
一長一短ありますが、操作性の観点では HostMath の方が使いやすいです。
LaTexの基本は押さえておく
オンラインサービスを使う前に、LaTexの基本は理解しておきましょう。
基本形は、
とシンプルです。これだけ理解していれば大丈夫です。
例えば、ルートを使う場合には、
\sqrt{数値 or 式}
と、記載すれば、下記のように表示されます。
HostMathでLaTexを作成
では、さっそくHostMath を使って数式を作っていきます。例題は分散です。
\[ \sigma^2 = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^n(x_{i} - \bar{x})^2 \]
σの二乗
"GK&Fun (Greek And Function)” からσを選択します。エディター画面に \sigma と表示されて、下のビューアー画面には、σ が表示されます。
べき乗は、”^” を使います。エディター画面で \sigma の後に ^2= まで入力します。
式の左側が完成です。
分数の入力
続いて1/nを入力するために、”Math” から ”ab/cd” を選択します。
エディター画面には \frac{ab}{cd} が追加され、プレビュー画面には、ab/cd が追加されています。
ab が分子、cd が分母なので、ab を 1 に cd を n に書き換えます。
Σの入力
続いては、Σの部分になります。”Math” から ”Σ” を選択すると、\sum_a^b が追加されました。
しかし、この形式は、これだけ理解すれば大丈夫といった基本形と異なります。値がひとつなので{}が省略されていますが、正しくは下記となります。
\sum_{下限}^{上限}
エディター画面で、下限を {i=1}、上限を {n} に書き換えます。
※{}で括らないで、a の部分を i=1 にしてしまうと違う解釈となってしまいます。
(x-x̄)^2
エディター画面で (x-x)^2 を追加します。
エディター画面で、2二つ目の x を選択して、”Logic” から ā を選択すると \bar{a} となります。
\bar{a} を \bar{x} とすれば、完成です。
完成した式(LaTex)をMarkdownで利用する
今回はTyporaではなく、Google Colaboratory で利用します。
Google Colaboratory については、「象と散歩: 1分でPythonの学習を始める!」で紹介していますが、Googleが提供する Python 実行環境です。テキストを Markdown で記載できます。
Google Colaboratory で LaTex を使う場合には、数式を $$ で囲みます。
$$ \sigma^2=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n(x_{i}-\bar{x})^2 $$
ブログで LaTex を使って式を書く
ブログでLaTexで記載した数式を表示するためには 「MathJax」 を利用します。
CDNサービスが提供されているので下記のコードを </head> の前に追加します。
<script async='async' src='https://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/mathjax/2.7.2/MathJax.js?config=TeX-MML-AM_CHTML'/
LaTex で記載した数式を使う場合には、下記のように “\[“ で囲みます。
\[ \sigma^2 = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^n(x_{i} - \bar{x})^2 \]
下記のように表示されます。