マイケル・ジャクソン死去でAIMやTwitterダウン ネットに大きな影響と、人々はニュースサイトを閲覧するだけではなく、インスタントメッセンジャーやTwitterでマイケル・ジャクソンの死を悼む自分の想いを書き、誰ともなく共感を求めているようです。
2009年06月26日 13時53分 更新
マイケル・ジャクソン死去のニュースを受け、インターネットのトラフィックが急増してAIMやTwitter、ニュースサイトがダウンした。
人気歌手マイケル・ジャクソンさんの死はインターネットでも注目の話題になり、複数のネットサービスをダウンさせるなど大きな影響をもたらした。
6月25日、ジャクソンさんが病院に救急搬送され、亡くなったニュースを受け、ニュースサイトやネットサービスにトラフィックが殺到した。AOLは、同社のインスタントメッセージングサービス「AOL Instant Messenger(AIM)」が、トラフィック殺到で約40分間ダウンしたことを明らかにした。
このほかにも、Twitter、ジャクソンさんの死を最初に報じた芸能ニュースサイトTMZ、Google News、LA Times、ABCなどのサイトも一時的にアクセスできなくなったり、表示が遅くなったりしたと報じられている。
ソーシャルニュースサイトDiggでは、ジャクソンさんの死亡を伝える記事が1万7000を超える「digg(投票)」を獲得し、digg数は1位となっている。このニュースに関連するブログも多数投稿されており、ブログ検索Technoratiで「Michael Jackson death」で検索すると9000件以上のブログ投稿が見つかる。
オンライン百科事典Wikipedia(英語版)では、25日からマイケル・ジャクソンさんのページが数分おきに書き換えられる状態が続いた。このため、運営側は26日にこのページを管理者しか編集できない「保護」モードに変更した。
人気SNSのFacebookのジャクソンさんのページには、多数のファンが追悼のコメントを書き込んでいる。
【引用:IT media News】
今回のイランのデモとマイケル・ジャクソンの死は、Twitterがコミュニケーション手段として大きな役割を担っていることを知らしめたのではないでしょうか。
情報発信手段としてのFlickrとYouTube
ブログ黎明期にも米英侵攻についてイラクから綴る日記が大きな話題となり、ブログが世の中に浸透していきました。今回、イランでも情勢を伝えようとより情報の伝搬力が高いFacebookやMySpaceなどのSNSが利用されています。しかし、今回の特徴は、何よりも写真投稿サイトのflickrや動画投稿サイトのYou Tubeに多くのコンテンツがアップされていることではないでしょうか。報道規制が敷かれ外国人ジャーナリストが拘束、国外追放されている中、反大統領派の市民が携帯電話を片手にデモに参加し、イランの現在進行形の瞬間を世界中に映像として配信しています。
マーケティングの世界では Consumer Generated Media と呼ばれる「消費者の声」が重視されてきていますが、報道でも Citizen Generated Media という「市民の声」が果たす役割が大きくなるのかもしれません。
日本では、市民記者、市民メディアを目指したオーマイニュースが今春に閉鎖されました。日本で成功しなかった理由は幾つかあるのでしょうが、flickrやYou Tubeにイランからアップされている写真や動画は、記事(ニュース)ではありません。しかし、そのメッセージは世界中の人に届き、今、何が起きているかを私たちは知ることができます。「We hear you.」というコメントを見ると Citizen Generated Media の役割を感じることができます。
※flickrやYouTubeで『iran election』, 『riots in iran』といったキーワードで検索すると多くの画像や動画が検索できますが、写真や動画には暴力的表現が含まれています。
増殖
FlickrやYouTubeにアップされたコンテンツは、複製、そして加工され増殖していきます。その広がり方は、鈴木光司氏の「リング」、「らせん」、「ループ」に描かれた世界を想起させます。コピー可能であることが増殖の速度を早めます。但し、複写、加工されたものがオリジナルを正確に反映しているかは定かではありません。
集合知の形成
6月20日にテヘランで大規模なデモがあり、1人の女性が凶弾に倒れました。YouTubeに投稿された動画はかなりショッキングなものでした。
【イラン騒乱】ネットに少女の死亡映像 民兵が銃撃か後に、年齢は26歳であり、本名は、Neda Agha-Soltan さんと判明していきます。そして彼女に関連する情報が次々とアップされていきます。CNNやTimeにも「Who was Neda?」という記事が掲載されていますが、Wikipedia(ウィキペディア)には、「Neda Agha-Soltan」、「Death of Neda Agha-Soltan」として、様々なリファレンスから集められた情報が集約されています。短時間で情報が収集され、再編されていく様相は、ネットにおける集合知の形成を垣間見ることができました。
2009.6.22 09:25
銃撃を受けて倒れるネダさん。21日付のイスラエル紙イディオト・アハロノトが動画投稿サイト「ユーチューブ」の映像として掲載した(共同)
イラン大統領選の結果をめぐる抗議行動で、16歳の少女が民兵の銃撃で死亡したとされる映像がインターネット上で公開され、当局による弾圧の象徴として大きな反響を呼んでいる。米CNNテレビも21日、この映像をトップ級ニュースとして報じた。
CNNがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手「ツイッター」上の情報として伝えたところによると、女性の名は「ネダ」で16歳。テヘランでデモを見ていた際、バシジ(強硬派の民兵組織)に胸部を撃たれたとされるが、事実関係は確認されていない。
動画投稿サイト「ユーチューブ」の映像によると、ジーンズと白いスニーカーをはいた女性が路上にあおむけに倒れ、2、3人の男性が胸部を押さえるなどして介抱。しかし女性は目を大きく見開いたまま動かず、吐血する様子が写っている。携帯電話で撮影されたとみられる。(共同)
【引用:産経ニュース】
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「from Tehran」は、「ソーシャルメディア」「モバイル」「動画」といった今後のネットの方向性をも示唆しているのではないかと思います。