肩を上げるとズキッと痛む。腕を後ろに回すのもツラい―― 「ついに来たか、四十肩(五十肩)…」と覚悟を決めました。
整形外科では「肩関節周囲炎ですね」と診断され、処方されたのは痛み止めと「しばらく様子を見ましょう」と。でも、数ヶ月経っても一向によくなる気配がありませんでした。
そんなとき、知り合いにすすめられたのが SLACK RAIL(スラックレール)。正直、最初は半信半疑。でも、その場でプランクを試した瞬間、肩まわりがじんわりほぐれるような感覚がありました。
「これは…!」と感じ、その場で即ポチ。
さらに、体幹トレーニング用の Ubisla(ユビスラ) も気になって一緒に購入。こちらはまだ効果の実感が薄いものの、SLACK RAILには感謝しかありません。
体を整える“ゆらぎ”とは?SLACK RAILの仕組み
「不安定さが体にいい」と聞いても、正直ピンとこないかもしれません。 でも、バランスボールを思い浮かべてみてください。
インナーマッスルは、主に「姿勢を安定させる」「関節を正しく支える」役割を持っています。そのため、インナーマッスル(深層筋)を鍛えるには、不安定な状況で姿勢を保つような運動がとても効果的とされています。
実際に、バランスボールなどもその代表例ですが、SLACK RAILはそれよりもコンパクトで、より局所的な「揺らぎ」が生まれる点が特徴です。
バランスボールが全身の大きな動きに対して反応するのに対し、SLACK RAILは体の一部(腕・脚・肩など)だけを置いても繊細な反応が起きるので、ピンポイントで深層筋に効かせたい人にとっては非常に優れたツールです。
SLACK RAILは、カマボコ上の形をしていて、適度な柔らかさがあるので、まさに“ちょうどいい不安定さ”を生む道具。
固定されていない分、手や足を置くだけでも細かい揺らぎが起き、自然と体がそれに反応します。意識しなくても体幹の筋肉が働く状態がつくられるため、初心者でも「効いてる感覚」を実感しやすいのが特徴です。
SLACK RAILには、用途に合わせて選べる2つのタイプがあります。「T(通常タイプ)」と「COMPACT(コンパクトタイプ)」です。それぞれに特徴があるので、目的や使い方に合わせて選ぶ参考にしてみてください。
項目 | SLACK RAIL T | SLACK RAIL COMPACT |
---|---|---|
サイズ | 約 長さ50cm × 幅6cm × 高さ4cm | 約 長さ29.5cm × 幅6cm × 高さ4cm |
重量 |
約150g / 1本 | 約85g / 本 |
形状 | 半円形(かまぼこ型) | |
素材 | 特殊ポリエチレンフォーム | |
カラー | 全6種類(イエロー、レッド、ブルー、 グリーン、ブラック、ピンク) |
全7種類(イエロー、レッド、ブルー、 グリーン、ブラック、ピンク、モカブラウン) |
販売形態 | 1本 | 2本セット |
私は、SLACK RAILを使って前腕プランクをしたいという明確な目的があったので、上腕(肘から手首)の長さにフィットするCOMPACTタイプを選びました。長さがちょうどよく、前腕が安定して乗る安心感があり、無理のない姿勢で継続できています。
SLACK RAIL でプランクをすると肩がラクになる?
SLACK RAILは、体に“ちょうどいい揺らぎ”を与えることで、無理なく体を整える手助けをしてくれるセルフケアアイテムです。以下のような効果が期待されています。
- 姿勢の改善(特に骨盤や肩の位置が安定しやすくなる)
- インナーマッスルの活性化(体幹の深部に自然とスイッチが入る)
- 筋膜や関節周囲の動きの改善(可動域が広がる)
- 運動不足による体の“鈍さ”をリセットする感覚
こうした変化は、激しい運動をしなくても数分間SLACK RAILを使うことで、少しずつ実感できるのが特徴です。
なぜ肩痛に効くのか?
肩というのは、実は体の中でも特に複雑で繊細な構造をした部位です。
肩関節そのものは「腕の骨(上腕骨)」と「肩甲骨」、さらに「鎖骨」などによって構成されていて、そこに20種類以上の筋肉が関わって動いています。
- 肩を上げる(肩甲挙筋:けんこうきょ・三角筋:さんかくきん)
- 肩を支える(棘上筋:きょくじょうきん・棘下筋:きょっかきんなどのローテーターカフ)
- 肩甲骨の動きをコントロールする(僧帽筋:そうぼうきん・前鋸筋:ぜんきょきん)
…などなど、非常に多くの筋肉が連携して動いているのが肩なんです。下図はChatGPTに肩の筋肉を描いてもらいました。
肩には多くの筋肉が連携しているので、どこか一部の筋肉が硬くなったり、動きが悪くなると、肩全体に痛みや動かしづらさが出やすいという特徴があります。
SLACK RAILでのプランクが効く理由
SLACK RAILの上に腕を乗せてプランクをすると、不安定な分、肩や肩甲骨まわりの深部の筋肉が“反射的に”動員され、自分では意識しづらい小さな筋肉にも「姿勢を保とう」とする働きが自然と生まれます。
その結果、肩まわりのインナーマッスル(特に肩甲帯周辺)が活性化されるのが特徴です。
こうした動きによって、次のような効果が期待されます:
- 肩甲骨の安定性向上
- 上腕骨と肩甲骨の位置関係の調整
- 普段うまく使えていない筋肉の再教育
結果として、
- 凝り固まった筋肉がじわっとゆるむ
- 動きの悪い筋肉が目覚める
- 肩甲骨の動きがスムーズになる
といった変化が起こりやすくなり、肩関節にかかるストレスが分散されて、肩の痛みの軽減につながるのではないかと思います。
SLACK RAILを使ったプランクのやり方
SLACK RAILは、ただの床よりもわずかに不安定なため、プランクをするだけでも肩・背中・お腹まわりの深層筋にじわっと効いてくるのが特徴です。
ここでは、実際に私が行っている「前腕を乗せるプランク」の方法をご紹介します。
やり方:前腕プランクの手順
-
SLACK RAILを床に2本並べる**
左右の前腕がしっかり乗るように、肩幅程度に配置します。
-
両前腕(肘から手首まで)をレールの上に置く
肘の中心がレールの中心付近にくるようにします。
-
つま先を立てて身体を一直線にキープ
首からかかとまで一直線。お尻が上がりすぎないよう注意。
-
呼吸を止めずに20〜30秒キープ
慣れてきたら時間を徐々に伸ばしてOK。
-
3セットから5セット繰り返す
20秒 x 3セットぐらいから始めましょう。
ポイント
- 前腕の位置を微調整することで、肩の刺激ポイントが変わります
- 背中や肩甲骨周辺に意識を向けると、自然と姿勢が整ってくる感覚があります
- 目線はやや前方の床を見ると、首に力が入りにくくなります
⚠️ 注意点
- 痛みが出る場合は無理をしないこと
- 腰が反ったり、お尻が落ちたりしないようにフォームを意識
- 肩がすくみやすい方は、肩甲骨を軽く内に寄せる意識を持つと安定します
無理に力を入れる必要はありません。わずかな揺れに“耐える”だけで、自然と効いてくる。これがSLACK RAILならではの、やさしくも深く効くセルフケアです。
Ubisla(ユビスラ)についても少しだけ
SLACK RAILと一緒に気になって購入したのが、Ubisla(ユビスラ)という、足指の間に挟むタイプのセルフケアアイテムです。
公式サイトによると、足指に挟むだけで足本来の力を引き出し、体幹の活性化や転倒予防、冷え性・むくみ対策にもつながるという、ちょっと不思議なトレーニングツール。
正直なところ、まだ明確な効果を実感できているわけではないのですが、足の指がじんわり広がる感じがとても気持ちよくて、ちょっとクセになります。
「普段、こんなに指が縮こまってたのか…」と、改めて気づかされます。素材は弾力のある発泡ゴムで、しっかりと足指の間に挟まってズレにくいのも安心ポイント。
お風呂あがりやストレッチのついでに挟んでおくだけでも、ちょっとしたリフレッシュタイムになります。
「これ1つで劇的に変わる」というよりは、体に意識を向けるきっかけとして、気軽に取り入れられるアイテムだと感じています。
まとめ:ちょっとした違和感に、ちょっとした習慣を
「そのうち治るだろう」と思っていた肩の違和感が、数ヶ月経ってもよくならなかったとき、何かひとつでも自分でできることがあればと思って試したのが、SLACK RAILでした。
結果的に、SLACK RAILを使ってプランクを取り入れただけで、肩の違和感は劇的に改善されました。何より、短時間でできるというのが、無理なく継続できた大きなポイントです。
一方で、Ubisla(ユビスラ)はまだ大きな変化を感じてはいませんが、足の指が広がる心地よさや、立ち方・バランスに気づくきっかけとしては、十分価値のあるアイテムだと感じています。
肩の違和感を何とか改善したい――
そんな方に、まずは“ちょっと試せる道具”としてのセルフケアツールをおすすめしたいです。