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Post Date:2025年11月10日 

炭酸水生活、再び。DrinkMate Series650 で感じた進化と快適さ

DrinkMate Series 650

自宅で手軽に炭酸水を作れる炭酸水メーカー、ドリンクメイト DRM1003 マグナムスマート を3年間使ってきました。

パッキンの部分が傷んで炭酸が抜けるようになってしまい、ついにお別れの時が。

使えなくなって初めて、“いつでも作れる自由さ”“自分好みの炭酸濃度” の心地よさに気づきました。

最近のモデルを調べてみると、ドリンクメイトは更に進化。

手持ちのガスシリンダーを有効活用するため――シリーズ650をポチリとな。


炭酸水メーカーとは

炭酸水メーカー(ソーダマシン)は、自宅で炭酸水や炭酸飲料を手軽に作れる機器です。炭酸の強さを自分で調整できるので、“自分好みのできたての 生炭酸水” を楽しめます。

近年は、健康志向環境意識の高まり物価上昇などが重なり、自宅で炭酸水を作れる炭酸水メーカーの人気が一段と高まっています。

  • 健康志向の継続:無糖・低カロリー・無添加の製品が引き続き支持されており、健康意識の高い消費者の需要を牽引しています。
  • 環境意識の高まり:ペットボトルの削減やリユースへの関心が広がるなか、使い捨て容器を減らせる炭酸水メーカーが「サステナブル家電」として注目されています。
  • 物価高への対応:飲料の値上げが続く中で、家庭で炭酸水を手作りできるソーダメーカーなど「自家製」の選択肢が見直されています。

毎日の炭酸を「買う」から「作る」へ。自分好みの炭酸水を楽しむことが、地球にも、お財布にもやさしい選択につながります。


drinkmate、それとも sodastrem

今回は買い替えなのでドリンクメイト一択でしたが、初めて購入する場合は「どちらを選ぶべきか」迷う人も多いと思います。

ここでは、選ぶときのポイントを整理してみます。

  1. ガスシリンダー交換が近くでできる?

    ガスシリンダーの交換には「使用済みシリンダー」が必要なので、近くに交換対応店舗があると便利です。

    ソーダストリームは、家電量販店以外でも百貨店、大手スーパー、ドラッグストアなど多くの店舗で取り扱われており、交換用ガスシリンダーの入手がしやすいです。

    それぞれ、下記リンクから取り扱い店舗を確認できます。

    ネットでもガスリシンだーの交換注文は可能ですが、使用済みシリンダーとの交換が必要なため、在宅が必須となります。

  2. 水以外で炭酸を楽しみたい?

    ドリンクメイトは、多くの機種が水以外(ジュース、紅茶、コーヒー、ワインなど)にも使用できるのが特徴です。一方、ソーダストリームは基本的に「水専用」です。

  3. コスパを意識するなら

    毎日炭酸水を飲むなら、142Lガスシリンダーに対応しているドリンクメイト の方がコスパが高いです。ソーダストリームには60Lシリンダーのみの対応です。

  4. 保証期間

    今回、3年で壊れてしまったので保証期間についても比較してみました。

    • ソーダストリーム:標準2年保証(ブランドサイト登録で最長4年)
    • ドリンクメイト:1年保証

    ソーダストリームが最長4年としているのは、

    長く使っても壊れにくく、万が一の際も保証があるという、品質への自信の表れのように感じます。

  5. デザイン

    デザインは好みが分かれるポイントです。ご自身の目で比較してみてください。

上記を基準に、何を重視するか を考えて選んでみてください。特に、ガスシリンダーを近くで交換できるかどうかは、長く使う際の重要なポイントです。

そして、もし自宅の近くにドリンクメイトのガスシリンダー交換対応店舗があるなら、142Lシリンダーに対応したドリンクメイトを選ぶのがオススメです。


ドリンクメイトの多彩なモデル

ドリンクメイトには複数のシリーズがあり、初めて購入する人はどれを選べばよいか迷ってしまうかもしれません。

ここでは、2025年11月現在の最新モデルを中心に整理してみます。

  • 60L・水専用モデル

    • シリーズ580

      60Lガスシリンダー専用。水専用モデルで、炭酸濃度はプッシュ時間と回数で調整します。

  • 新モデル(レバー式・142L対応)

    • シリーズ640:炭酸強度設定 1段階(中)
    • シリーズ650:炭酸強度設定 4段階(弱・中・強・強強)
    • シリーズ660:充電式、炭酸強度設定 6段階、ガス残量表示付き

旧モデル(601・620・630など)も販売は続いていますが、今から購入するなら上記4機種から選ぶのが安心です。

下表は、現在も取り扱われている旧モデルを含めた比較表です。

Series発売年142L
シリンダー
水以外
の利用
電動 / 手動Pushボタン
レバー
炭酸強度設定ガス残量表示標準価格
6012020⚪︎手動
オートマチック
Pushボタン1-¥9,800
6202020⚪︎⚪︎手動
オートマチック
Pushボタン4-¥19,980
6302022⚪︎⚪︎電動
手動 オートマチック
Pushボタン6⚪︎¥28,900
5802024手動Pushボタン--¥9,900
6402024⚪︎⚪︎手動
オートマチック
レバー1-¥15,900
6502024⚪︎⚪︎手動
オートマチック
レバー4-¥19,800
6602024⚪︎⚪︎充電式
手動 オートマチック
レバー6⚪︎¥23,800

142L対応で電動の必要はないので、シリーズ640か650で悩みました。

しかし、自分の感覚に頼るよりは、いつも同じ炭酸水を作れるという点にメリットを感じ、4段階で炭酸強度を設定できるシリーズ650 にしました。

新規に購入する場合は、交換時に困らないように、ガスシリンダーは2本セットでの購入をオススメします。

ガスシリンダーは交換時に60Lから142Lへ変更が可能ですが、最初から142Lを購入した方が経済的です。

ドリンクメイトは142Lガスシリンダーが使える

シリーズ650を使ってみて

以前の水専用モデルと比べると、インフューザーが外付けになり、少し扱いに手間を感じる部分もあります。

それでも、レバーを1回倒すだけで設定した炭酸強度の炭酸水が作れるのは、とても便利です。

Series 650 のレバーは扱いやすい

シリーズ650の炭酸強度設定

シリーズ650は、ダイヤルを回して微炭酸から強炭酸まで、4段階(弱・中・強・強強)の炭酸強度を設定できます。

Series 650は4段階で炭酸強度が設定可能

使ってみると、想像通りとても便利でした。レバーを1回倒すだけで、設定した通りの微炭酸から刺激の強い炭酸水まで作れます。

一方、シリーズ640の炭酸強度設定は1段階(中)のみなので、より強い炭酸にしたい場合は、一度レバーを倒して炭酸強度を中で作ったあと、レバーを軽く複数回倒しながら炭酸を手動で追加する必要があります。

また、当然ながら弱炭酸の炭酸水を作ることはできません。

普段は炭酸強度「強強」でキレのある炭酸水を楽しんでいますが、食事中に飲むときなどは「中」にしています。


インヒューザー、洗浄可能とポジティブに捉えよう

シリーズ650では、インフューザー(減圧弁)が、取り外し可能です。これは水以外で利用できるモデルの共通した仕様です。

この取り外し可能なインヒューザーにより、水以外の飲み物にも対応し、清潔に保てるという大きなメリットがあります。さらに、スペア用のインヒューザーも販売されているため、壊れたときにも交換が可能です。

ただ、基本的に炭酸水しか作らないので、少し手間に感じます、、。

また、炭酸水を作ったあとは、本体からボトルを外し、インフューザー上部のレバーを向かって右にスライドしてボトル内の余分なガスを抜きます。

外付けインヒューザーはポジティブに捉える

そのあとで、インフューザーをボトルから外します。


ソーダストリームならART(アート)推し

改めてソーダストリームについても調べてみました。もしドリンクメイトではなくソーダストリームを選ぶとしたら、レバー式の ART(アート)推しです。

少し丸みを帯びたレトロなデザインに、鮮やかな赤は映えます。そして、ソーダストリームのラインナップの中で、唯一のレバー式モデルです。

炭酸ライフを楽しんでください。

Post Date:2025年11月3日 

抹茶をおいしくする小さなひと手間 ─ 「抹茶ふるい」選びで、儀式から日常へ

芳香園 - 抹茶専用 抹茶ふるい

抹茶を自宅で楽しむのにも、どうしてもお茶を点てる道具が必要になります。

  • 抹茶椀:お茶を飲むための器
  • 茶筅(ちゃせん):抹茶、お湯、空気を撹拌する
  • 茶杓(ちゃしゃく):抹茶をすくうための道具
  • 抹茶篩(ふるい):抹茶を点てやすくするために、粉を均一にほぐす道具
  • 湯冷まし:抹茶を点てやすい温度に整えるための器

こうして並べてみると、道具の多さに少し身構えてしまいます。

この中で、自宅で抹茶を点てるときにも代えが利かないのが、茶筅(ちゃせん)と抹茶篩(ふるい)です。

抹茶篩(ふるい)は、抹茶の粉を細かく均一にして、なめらかな一服に整えるための道具です。点てる前に抹茶をふるうと、粉が細かくなるためお湯とよく混ざり、空気を含みやすくなって、口当たりがやわらかく、まろやかなお茶を楽しめます。

以前は下記の抹茶篩缶(ふるいかん)を使っていましたが、一回分のお茶をふるうには不便だし、抹茶篩缶の掃除も手間でした。

抹茶を点てる時間が特別であるのは確かですが、それでも、もう少し気軽に楽しめたらと思い、 茶こしタイプの抹茶篩にしました。


茶こしタイプの抹茶篩

抹茶篩缶と違って、毎回飲む分だけをふるいにかけられるのが、茶こしタイプの良さです。「日常的に抹茶を楽しむ」には、このタイプがいちばん気軽で扱いやすいでしょう。

形状は茶こしに似ていますが、抹茶篩は網目がより細かく、抹茶をなめらかなパウダー状に整えることができます。ただし、あまりに細かいと目詰まりしてしまいます。

芳香園 - 抹茶ふるいの適度なメッシュ

この抹茶篩は具体的なメッシュ数の記載こそありませんが、「抹茶をふるうのに最適なメッシュ幅を採用。」とあり、ちょうど良いパウダー状に仕上がります。

芳香園 - 抹茶ふるい でパウダー状の抹茶

日本製(新潟県燕市)で、素材は18-8ステンレス。18-8ステンレスとは、クロム18%、ニッケル8%を含む高品質なステンレスで、錆びにくく、においが移らず、手入れも簡単です。


🍵 茶こしタイプ抹茶篩の使い方

茶こしタイプの抹茶篩は使い方が簡単です。

  1. 抹茶椀の上にセットする

     抹茶椀の上に直接、抹茶篩をのせます。

  2. 抹茶を入れる

    茶杓2杯分(薄茶1杯分)を目安に、茶こしの中に抹茶を入れます。

    芳香園 - 抹茶ふるい 茶杓2杯の抹茶
  3. 軽く押しながらふるう

    茶杓の背で抹茶をやさしく押しながら金網を通します。無理にこすらず、撫でるように動かすと粉が均一になります。

    芳香園 - 抹茶ふるい でふるう
  4. 使用後は軽く洗い、しっかり乾かす

    金網に残った粉を軽く叩いて落とし、水ですすいでからよく乾かします。

これでお茶を点てる準備が完了です。あとは、お湯を注ぐだけです。但し、熱湯をそのまま使うと香りや味が損なわれてしまうため、ここでひと呼吸置いて、お湯を少し冷まします。


お湯を注ぐ前に冷ますことが大切

抹茶を点てるときは、熱湯をそのまま使うよりも、少し冷ましたお湯の方が味がやわらかくなります。熱すぎるお湯は抹茶の香りを飛ばし、苦味を強くしてしまうからです。

もちろん温度調整ができるケトルがあれば、湯冷ましは不要です。BALMUDA MoonKettle ー ちょっと焦がれています。鉄瓶を思わせるデザインは、抹茶を点てる所作にもよく似合います。

BALMUDA MoonKettleは50-100℃までを1℃単位で調節できる優れもの。一般的には抹茶を点てるときには、80℃前後で点てると、抹茶の甘みと香りが最も引き立つとされていますが、宇治抹茶などは、少し低めの温度の方が甘みが引き立ちます。

また、80℃といっても、実際に抹茶椀にお湯を注ぎ、茶筅で点てている間に温度は下がるので、お茶をいただく頃には、およそ70〜75℃前後になっています。

BALMUDA MoonKettleがなくても、湯冷ましを使って温度を整えることで、抹茶の粉がお湯になじみやすくなり、まろやかな泡と穏やかな香りが立ち上がります。ぜひ、自分好みの温度を探してみてください。


湯冷ましの使い方

お湯を冷ますといっても、難しいことはありません。沸騰させたお湯を湯冷ましに移し、湯気が落ち着くまで少し待つだけ。

陶器の湯冷まし(容量150-200ml程度)なら、1分でおよそ10〜15℃下がると考えるとわかりやすいです。室温が低い冬は早く、夏はゆっくり下がります。

以前は、陶器の片口の酒器(注器)を湯冷ましとして使っていました。

徳利型 片口 湯さまし

こちらの湯冷ましは、徳利(とっくり)型の片口です。

完全に主観ですが、持ち手のない湯冷ましの方が可愛い。お椀型の湯冷ましもありますが、かもしか道具店の湯冷ましは、どこか愛嬌のあるデザインです。

いまは、「静かな時間を淹れる珈琲道具 ― セラミックフィルターとドリップポット」で紹介したCORESトリップポットを、抹茶を点てるときにも使っています。

cores ドリップポット C470

抹茶を点てるときは、お湯を一気に入れるよりも、少しずつ注いで混ざり具合を調えるのが理想的。

注ぎ口が細く、湯量をコントロールしやすいCORESトリップポットは、その点でとても使いやすい道具です。

和洋折衷ですが、、。


抹茶の立て方

お湯は2段階で注ぎ、最後に表面を整えると、きれいな泡が立ちます。

  1. お湯を注ぐ

    茶杓2杯分の抹茶に対して、お湯は約60〜70mlが目安です。はじめに少量(20mlほど)を注ぎ、ペースト状になるまで茶筅でやさしく混ぜます。

    20mlの湯でペースト状に混ぜる

    そのあと、残りのお湯を静かに注ぎ入れます。

    cores ドリップポットで残り40mlの湯を注ぐ
  2. 茶筅で点てる

    茶筅を軽く立てて、手首を使って前後にすばやく動かすようにします。「M」または「W」を描くように動かすと、きめ細かな泡が立ちます。

  3. 表面を整える

    茶筅を少し持ち上げるようにして、「」を書くように表面を整えます。最後に中央からそっと茶筅を持ち上げると、こんもりとした泡に仕上がります。

    抹茶のクレマ

空気が混ざって生まれる微細な泡の層は、香りを閉じ込め、苦味をやわらげ、味をまろやかにします。それは、エスプレッソのクレマとよく似た役割です。


抹茶が危機的状況に、、

抹茶のもととなる茶葉は、碾茶(てんちゃ)です。

世界的な抹茶ブームを背景に、碾茶の生産量は増えているものの、需要に追いつかず、価格は年々高騰しています。

北米やヨーロッパ、中東などでも抹茶人気が広がり、輸出が増えたことで、国内の茶問屋や製茶業者の仕入れ価格にも影響が出ています。碾茶の価格は、この5年でおよそ2倍近くに上昇しました。

一方で、主産地の宇治(京都)・西尾(愛知)・八女(福岡)だけでなく、知覧(鹿児島)や静岡といった“煎茶どころ”でも、抹茶の原料となる碾茶づくりに力を入れる動きが広がっています。

煎茶は日光をたっぷり浴びて育てることで、爽やかな香りとほどよい渋みを生みます。一方、碾茶は収穫の20日前後から日光を遮る「覆下(おおいした)栽培」で育てられ、渋みを抑え、旨味成分(テアニン)を多く残す特別な茶葉です。

この碾茶を石臼で挽いたものが、私たちが口にする抹茶になります。


価格変動していない鉄瓶、、、

鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかで、白湯として飲んでもとても美味しいです。抹茶だけでなく、日本茶、紅茶、珈琲など、どんな飲み物でもひと味違う一杯に仕上げてくれます。

空間鋳造 鉄瓶 EGG 大 - 沸騰する鉄瓶

10年前に一目惚れして手に入れた空間鋳造 鉄瓶 EGG 大は、いまも現役で活躍中です。正確な値段は覚えていませんが、たしか3万円ほどだったと思います。

空間鋳造 鉄瓶 EGG 大 と 抹茶椀

鉄瓶は長く使える道具なので、決して高い買い物ではありませんでしたが、現在の販売価格も30,800円と、物価高の中でも価格が維持されているのには驚かされます。

空間鋳造 EGG 大は900mlの容量で、可愛らしい丸みのあるデザイン。それでいて重さは約1.6kgあり、手に取ると鉄瓶ならではの重みと存在感をしっかりと感じます。

Post Date:2025年10月13日 

静かな時間を淹れる珈琲道具 ― セラミックフィルターとドリップポット

波佐見焼 セラミックコーヒーフィルター&coresドリップポット

CORES(コレス)のゴールドフィルター C246BKで淹れるコーヒーは、表面にオイルが浮かび、豊かな香りと力強いコクが楽しめます。

cores ゴールドフィルター C246BK

しかし齢を重ねていくと、“まろやか” で “澄んだ後味”を求めるようになってきました。

そんなときに見つけたのが、陶器が持つ多孔質という特徴を生かした、SANCERA139の陶器製フィルターです。

波佐見焼 セラミックコーヒーフィルター

日本の伝統的な焼き物(波佐見焼)がフィルターになる――そこには、日本ならではの知恵と技術、そして美しさが詰まっています。


波佐見焼とSANCERA139

SANCERA139 は、長崎県東彼杵郡波佐見町(はさみちょう)に本社を置く「株式会社 燦セラ(SANCERA Co., Ltd.)」が、波佐見焼の技術と多孔質セラミック技術を組み合わせて製造している製品です。

波佐見焼は、実用性と美しさを兼ね備えた長崎県の焼き物。陶器ならではの温かみと、現代の暮らしに寄り添うデザイン、そして新しい技術を柔軟に取り入れる姿勢が特徴です。

近年では「SANCERA139」「HASAMI」「natural69」など、モダンでシンプルな波佐見焼ブランドが多く登場しています。

その中でも、波佐見焼の伝統技術から生まれたSANCERA139 セラミックコーヒーフィルターは、まさにその精神を受け継ぎ、土の力と現代の感性が調和した逸品です。

AmazonなどではEthicalHouse(エシカルハウス)から波佐見焼 ニューセラミックコーヒーフィルター&ドリッパーとして販売されていますが、SANCERA(株式会社 燦セラ)のOEM製品です。

フィルター本体にSANCERA 139 MADE IN JAPANと刻まれています。

波佐見焼 セラミックコーヒーフィルター

セラミックフィルター × CORESドリップポット 理想のペアリング

SANCERA(燦セラ)Kuromaru|黒丸 セラミックコーヒーフィルタと、CORES(コレス)ドリップポット C470の相性はとてもよいです。

黒丸セラミックコーヒーフィルターは、とてもシンプルなデザイン。CORESのドリップポットも同じくミニマルで、取っ手がなく、容量も約300mlと小型です。どちらも機能性とデザイン性を兼ね備えた道具といえます。

CORES(コレス)ドリップポット C470

またCORESドリップポットは、持ち手のないすっきりとした形状で、注ぎ口も横に張り出していないため、使わないときも収納の邪魔になりません


☕️ なぜ相性が良いのか

セラミックフィルターとCORESドリップポット。このふたつが相性の良い理由は、互いの特徴を引き出し合っているからです。

① 黒丸 セラミックコーヒーフィルター:やわらかい抽出
  • フィルター部分が多孔質セラミックなので、お湯がじんわりと一定のスピードで自然に落ちる。
  • 紙を使わないため、コーヒーオイルがそのまま抽出され、味がまろやかで厚みが出る。
  • 抽出スピードがやや遅めなので、湯量と注ぎ方のコントロールが大切になる。
② CORES ドリップポット C470:細く安定した湯流
  • 約6mmという細口ノズルでピンポイントに注げるため、セラミックフィルターの抽出速度にぴったり合わせられる。
  • ハンドルがなく、掴み手から注ぎ口までの距離が近いので湯のコントロールがしやすく、粉の層を乱さず旨味の中心だけをじっくり引き出せる
  • ステンレス製で保温性が高く、安定した温度を保ちやすい。

セラミックフィルターのゆっくりとした抽出に、CORESドリップポットの繊細な湯の流れがぴたりと合う。それぞれの個性が、まろやかで澄んだ一杯を生み出します。


🔧 ちょっとしたコツ

セラミックフィルターは、お湯の通りがゆっくり。そのため、温度と注ぎ方のひと工夫で味わいがぐっと変わります。以下のポイントを意識すると、よりまろやかで澄んだ一杯に仕上がります。

  1. フィルターをあらかじめ80〜85℃のお湯で温める
  2. 蒸らしは20〜30秒、少量ずつ注ぐ
  3. 抽出全体は2分30秒〜3分を目安に

セラミックフィルターはお湯の通りがゆっくりなので、蒸らしは短めに。約20〜30秒ほど待ち、ガスが抜けて粉が少し沈んだら、ゆっくりと抽出を始めます。


🌿 味わいの特徴

セラミックフィルター × ドリップポットで淹れたコーヒーは:

  • 苦味がまるく、酸味がやわらかい
  • コーヒーオイル由来の香りとコクがしっかり残る
  • 後味がとてもクリーンで、雑味がない

コレス ドリンクポットでゆっくりとお湯を注ぐと、陶器のフィルターから静かに立ちのぼる香りが広がり、まろやかで澄んだ一杯が静かに完成します。

美濃焼 ぶるー浪漫 デミダスカップ

お手入れと使い方のコツ

金属フィルターは洗うだけで特別なお手入れは必要ありませんが、セラミックフィルターは長く使うためのちょっとした手間が必要です。

Ethical House(エシカルハウス)の公式YouTubeに公開されている「珈琲フィルターのいつものお手入れ編」という動画では、正しいメンテナンスの方法が丁寧に紹介されています。ただ、これを毎回行うのは、正直なところ少し大変です。

以下は、そのお手入れを簡略化したバージョンです。時間がないときは、①〜②を行ったあとに水を張った鍋に浸しています

洗浄は、セラミックフィルターの多孔質構造に詰まった微粉やオイルを取り除くためのもの。つまり、「フィルターの孔を呼吸させる」作業です。


🫧日々の簡略お手入れ

セラミックフィルターは、使うたびに少しずつコーヒーオイルや微粉が孔に溜まります。日々の小さな手入れを重ねることで、いつでも澄んだ味わいを保つことができます。

簡単お手入れ手順
  1. 使い終わったら、すぐにぬるま湯で裏から洗う
  2. 内側を洗ってさっと濯ぐ
  3. 鍋にお湯を張り、フィルターを自重で沈める
  4. フィルター内部にお湯が溜まったら鍋の外に捨てる
  5. 3〜4を数回繰り返す
  6. 最後にもう一度、全体をお湯で流して完了
💡 ポイント
  • 洗剤は使わない(孔を詰まらせる原因になります)
  • 使い終わったらできるだけ早く洗うのが一番のコツ

🔥 月に1度は煮沸を

抽出速度が遅くなっていなくても、定期的な煮沸洗浄で目詰まりを防ぎましょう。

こちらもEthical House(エシカルハウス)の公式YouTubeに公開されている「珈琲フィルターのスペシャルケア編」を参考にするのがおすすめです。

お湯を沸かした鍋にフィルターを入れ、5〜10分ほど煮沸するだけでリフレッシュ。こびりついた微粉や油分が抜けて、抽出スピードと風味が蘇ります。

少し手間はかかりますが、その分だけ“土のフィルター”は息を吹き返し、次の一杯をより澄んだ味にしてくれます。


残念な点と工夫

セラミックフィルターは、機能的にもデザイン的にもとても魅力的なのですが、ひとつだけ残念なのは付属の樹脂製ホルダーです。

波佐見焼 セラミックコーヒーフィルター

見た目がややチープで、フィルターをしっかり支える形状にもなっていません。そのため、以前から使っている木製のコーヒードリッパーホルダーを合わせて使っています。

波佐見焼 セラミックコーヒーフィルター&木製ホルダー

陶器と木の組み合わせは、見た目のバランスもよく、何よりもコーヒーを淹れる時間が少しあたたかく感じられます。

またシンプルなデザインのHARIO(ハリオ)のサーバーも長年愛用しています。

コーヒーを淹れる時間を、少しだけ丁寧にしてくれる道具。SANCERA139とCORES C470は、そんな存在です。

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