2013年12月30日月曜日

Word2013でブログを書く

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やっとBloggerユーザーもWord2013でブログを投稿できるようになりました。Word2007からブログ投稿ができるようになっていたのですが、Word2013では、Bloggerのアカウントを選択すると「アカウントを登録することができません。」と悲しくも拒絶されていたのです。

word2013 Bloggerアカウント登録(失敗)
もちろんWindowsマシンであればMicrosoftが提供する Windows Essentials に含まれている優れたブログライターである Windows Live Writer を利用することできるので、敢えてWordでブログを投稿する必要はないのですが、Surface/Surface 2 に搭載されている Windows RTではWindows Live Writerが利用できません。またWindowsストアにブログ・ライティング・ソフトはないので、Surface使いにはWordでブログの投稿できないというのは致命的?でした。

Word2013でBloggeの投稿が可能に

12月に修正プログラムがリリースされてやっとWord2013からBloggerに投稿できるようになりました。

Description of the Word 2013 update 2850060: December 10, 2013

  Issue that this update fixes (このアップデートで修正される問題)
  • You cannot register your Blogger account in Word 2013.
  • (Word2013でBloggerアカウントを登録できない)

さっそく試してみると、通常のWord2013でも Office RT のWord2013 でも Blogger アカウントの登録ができました。
  word2013 Bloggerアカウント登録(成功)

Wordでブログに投稿する

Word2013でブログに投稿するの簡単です。Wordを起動して「ブログの投稿」を選択します。

  word2013_1
後は前述のアカウント登録をすれば準備完了です。Wordと同じように文章を作成できるので難しいことがわからなくてもブログに投稿することができます。WordPress.com にも対応しています。

Wordでブログのメリット

  • ワープロ感覚でブログを作成
  • 図形、クリップアートなどの利用が可能
  • 表、グラフも簡単に作成
基本的な操作はワードと同じなので気軽にブログを作成することができます。表の作成、図の作成、グラフの作成なども容易です。例えば下記のようなブログを簡単に作成することができます。

  Word for blogger

Wordでブログのデメリット

  • プレビューができない
  • ビデオ、地図などが挿入できない
  • htmlが直接編集できない
  • 余分なHTMLタグ <span xlmns=’’’’></span>
プレビュー機能がないのでブログ上でどのように表示されるのかを確認するためにはブログに下書き保存をして確認するしかありません。またWordではYoutubeの動画を差し込むことができるのですが、ブログテンプレートからは動画の挿入ができません。あと地図の挿入もできません。何よりもhtmlを直接編集できません。またフォントを指定していなくても余分なhtmlタグが挿入されてしまいます。

Wordでブログ投稿をするコツ

前述したようにWindowsマシンであれば、Windows Live Writerを利用した方が無難です。しかし普段はSurface2を持ち歩いているのでブログの下書きとしてwordを利用しています。ブログに直接投稿する以外にも下書きとして保存できるので修正が必要であれば、ブラウザや別な環境で修正を行うことができます。 下書きとしてだけではなく、図形やグラフを挿入するような場合にもwordで作成すると便利です。


残念なことに...

2014年1月の初旬にはまた Word 2013 から Blogger にアクセスできなくなりました。僅か1ヵ月足らずの命とは...。マイクロソフトのコミュニティには、「ログインのシーケンスが Googleによって変更されたのでは?」とありますが、そもそも Windows Live Writer では Blogger に接続して使えるのですからそんなに難しい問題ではないのではと思ってしまいます。

早いバグフィックスを望みます。

そして再び...

2014年4月8日のWord2013のアップデートに下記の更新内容が含まれていました。
Word 2013 で、Blogger のブログのアカウントを登録しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

アカウントを登録することはできません。

お帰りなさい。(2014年4月30日 追記)

2013年11月11日月曜日

ハタゴイソギンチャクの飼育に必要な水流

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なぜイソギンチャクの飼育に水流が必要なのか?

イソギンチャクの飼育には水流が必要とあります。なぜ必要なのでしょうか? 水流がなければ生きられないのでしょうか? 明確な答えは得られませんでしたがその理由を考えてみました。

イソギンチャクは自然の中では波のうねりや流れを受けた環境の中で生活しています。波に揺られることで新しい水が流れ込み酸素が補給され、イソギンチャクから吐き出されたものや、触手や体壁に付着した砂やゴミなどを落としていると考えられます。

あとは飼育中のハタゴイソギンチャクは暗くなると触手がダラリと垂れていますので、そのまま触手が触れ合ったままだと壊死してしまうのかもしれません。

また水流があることで底砂やライブロックへの苔の付着や汚物の堆積を防ぐこともできます。

ということで、水槽の中で水流を作ってあげています。しかし海のうねりのような水流を作ることはできません。またどのくらいの水流があればいいのかがわかりませんでした。イメージはゆらゆらと揺れている感じです。いまはこんな感じで揺らめています。

水槽の中で揺らめくハタゴイソギンチャク

水流発生用専用のポンプ

水流をつくるために最初に検討したのが専用の小型ポンプです。プログラミング式で自動で水流の方向に変化を付けられる高価なものもありますが、下記のふたつは安価な小型タイプの水流ポンプです。

ナプコ ニューウェーブS 水中ポンプ NWA-1000S (50Hz)


カミハタ リオ プロップ 1000 (50HZ)


ニューウェーブSはサクションカップで水槽に張り付けるタイプでリオプロップはマグネットで固定する方式です。何れも実物を見てみましたが、小型水槽(30cm)には少し大きすぎて小さな水槽では洗濯機状態になりそうです。

そこで、購入してみたのが GEX E~ROKA イーロカ PF-201です。



自分が必要とした下記の要件をすべて満たしています。
  • 景観を阻害しない小型タイプであること
  • 水流を調節できること
  • あらゆる方向に水流を向けられること
水流の方向が変更可能なポイントは2つのL字コネクタにあります。接合部分を回転させることで水槽内のあらゆる方向に水流を向けることができます。また水流弁で水流の強さも調整可能です。

gex_eroka

水量や方向は色々試してみましたが、強い水流が直接あたるとハタゴイソギンチャクは嫌がって移動してしまったので、現在はハタゴイソギンチャクの全面下側をかすめるぐらいの方向で水流を作っています。

照明オフでの揺らめき状態

また GEX E~ROKA イーロカ PF-201 にはフィルター部があり、スポンジマットと活性炭フィルターがセットできるようになっていますので補助的な物理濾過装置としての役割も担えます。

水槽設置サンプル

下の写真が水槽に右側面に取り付けているアクア器具です。LEDスポットライト以外は右側に設置することでなるべく鑑賞を妨げないようにしています。

my_aquatank

カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に必要な機材は、”カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に” で紹介しています。


2013年11月4日月曜日

デジタル移民のメモツール シャープ電子ノート

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最近使っているデジタルグッズのお気に入りのひとつが シャープの電子ノートWG-N10 です。ネット上の評判では賛否両論ありますが、手書きをシンプルに追求されたよい製品だと思います。

発売と同時に購入しましたが、それから半年足らずで新しいバージョンのWG-N20が発売されています。あまりにも早いサイクルなので計画的陳腐化ではないと思いますが、WG-N10でもファームウェアの更新をしているので、オリジナルフォームの変更機能ぐらいはファームウェアの更新で対応できなかったのかと残念に思っています。

2013-11-04T18-29-41_0

シャープ電子ノートのよいところ

  • 起動が早い
  • 書き心地よさ
  • 電池が長持ち
シャープ電子ノートの良さは何といっても起動が早いことと、手書きの書き心地よさだと思います。これはWG-N20になっても電源を入れて直ぐにメモを取り始めることができます。書き心地でいえば、Surface Proを購入してからスタイラスペンを使うようになりましたが、iPadでの手書きに比べれば100倍はいいと思えますが、それでも字が追随してくる感じは否めません。

その点、シャープ電子ノートの書き心地は抜群です。またデジタルグッズで最も求められるのが電池の持ち時間です。輸血を続けなければならないスマートフォンにはうんざりしてしまいますが、WG-N10であれば一度の充電で一ヶ月間使い続けることができます。

WG-N20の改善点

WG-N10はコンセプト的には面白い製品ではありますが、購入時からの不満点と更に使っている中でも不満に思うことが数点あります。最終的な不満点は以下の3点です。
  • カワイクない
  • 暗い所で書けない
  • A6サイズではちょっと小さい
そしてWG-N20では幾つかの点で改良されています。
  • 少しだけカワイク
  • 2000ページまで保存
  • 画面ロック機能
  • ノートフォーム追加機能

WG-N20は少しだけカワイイ

電子ノートは夢を見るのか?」でも記載しましたが、WG-N10は文房具としてカワイクありませんでした。WG-N20になって艶消しブラックが追加され、ケースも少しだけカワイクなりました。

 シャープ電子ノート WG-N20

また、もともとA6の手帳ケースや文庫本カバーなども流用できたのですが、自社サイトからも紹介リンクがあります。これはWG-N10ユーザーにとっても朗報です。KNOX AIRFLAP のA6サイズの手帳カバーは、イタリア製のリサイクルレザーでペンフォルダーも付いています。

また、WG-N10/WG-N20で使えるスタイラスペンの紹介があり、ゼブラ シャーボのPDA用の先端が樹脂の替え芯(S4C芯)が使えるとあります。

PDAのスタイラスペンを愛用していますが、Surface Proのスタイラスペンでも書くことができるので、Surface Pro に対応しているスタイラスペンでも使えます。

2013-11-04T18-24-43_0

最近になって、ワコムの Wacom Bamboo Stylus feel CS300UK を購入してSurface Proと併用して使っています。書き心地は最高ですが、カバーとして使っているブックカバーはペンをさせないので、小型のPDA用のスタイラスペンは手放せません。

ページ保存数と画面ロック機能

WG-N10では1000ページだったページ保存数が2000ページになっています。しかしメモ帳としての利用であれば1000ページもあれば十分です。また画面ロックについての要望が多いとありますが、手書きのメモ帳に鍵を付けている方を見たことがありません。また直ぐに書けなければメモ帳としての意味もありません。なぜメモ帳にロック機能が必要なのでしょうか。

ノートフォーム追加機能

「シャープ電子ノートWG-N10でオリジナルリフィルを作成する」でオリジナルリフィルの作成方法について記載していますが、オリジナルリフィルはWG-N20でも利用できます。大きな違いはオリジナルフォームとして登録できるか否かです。リフィルの追加はページ単位ですが、オリジナルフォームとして登録できれば制限はありません。

リフィルは登録作業が面倒なので、結局いまでは標準の無地とTODOのフォームしか使っていません。一度登録してしまえば永続的に使えるフォームが変更できるのは魅力的です。

暗い所で書けない

セミナー会場や会議でスライドを投射時に照明が落とされると使い物になりません。フロントライトやバックライト機能が追加されると便利なのですが、こちらはWG-N20になっても改善されていません。Kindle Paperwhite や kobo にはフロントライトが搭載されていることを考えると技術的にも可能なのではないかと思います。電池の持ち時間を考えてもフロントライトのオン・オフができればいいのですが。

A6サイズではちょっと小さい

電子手帳ではなく電子ノートというのであればもう少し大きなサイズであればと思います。メモを取る程度ならばA6サイズでもいいのですが、アイデアをまとめたり考えたりする場合には、最低でもA5サイズは欲しいところです。

WG-N20に買い替えるべきか?

WG-N10 を持っているので WG-N20 に買い替えるつもりはありません。新規に購入する場合でも手書きノートとしての機能に大きな改善はないので、オリジナルフォームなんて必要ないというのであれば、価格の安い WG-N10 を購入して自分の好きなカバーやスタイラスペンを購入することをおススメします。

電子ノートの未来

sony_a4_degitalpaper

この春にSONYがA4サイズの電子ペーパーの端末を発表しました。ちょっと「でかい」と印象はありますが、厚さ 6.8mm、質量 358g の薄型軽量ボディでWiFiを搭載しており、タッチパネルは光学式と電磁誘導方式を併用していてタッチとスタイラスペンの両方が使えるとあります。WiFiオフで閲覧1時間/日、手書き5分/日 で3週間の利用というのは微妙ですが、普通に使っても1週間ぐらいは使えそうです。

今秋から大学との実証事件を経て2013年度中に発売とあるので楽しみです。学校や企業での利用促進にはクラウドでのドキュメント管理や配信と組み合わせたサービスができればペーパーレスが推奨されている昨今、一程度の需要はあるのではないでしょうか。また個人利用としても電子ペーパーのノートには興味があるところです。


2013年10月21日月曜日

初心者のイソギンチャクとカクレクマノミの共生飼育

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カクレクマノミとイソギンチャクを共生させての飼育は憧れです。しかし、何度かイソギンチャクを購入しましたが、何れも短命で終わらせてしまっていました。

「初心者にはイソギンチャクの飼育は難しい」「イソギンチャクの飼育には大掛かりな設備が必要」→「自分には飼育は無理」、自分の中ではそう勝手に結論付けていました。しかし、なんとか、カクレクマノミとイソギンチャをリビングで簡単にインテリア・アクアリウムとして飼育することはできないかと、もういちど調べて、再挑戦することにしました。
2013-10-20T22-30-46_8

まだ長期飼育とはいえない半年(2017年4月現在で4年が経ちました)ですが、小型水槽の中でのカクレクマノミとハタゴイソギンチャクの共生飼育ができています。左水槽壁面に付いている貝等を食しながら、すっかりと大きくなってしまいましたが、まだ予断を許せません。今回は、とりあえずここまでの飼育方法についてまとめておきます。

イソギンチャクの飼育は難しくない

短命で終わらせてしまった他のイソギンチャクについてはわかりませんが、現在、飼育しているハタゴイソギンチャクであればアクアリウム初心者(初級アクアリスト)が小型水槽で飼育を始めるのもそんなに難しくはありません。

勿論、カクレクマノミの飼育用具とは別に新たに設備投資が必要となりますが大掛かりな設備は必要はなく、インテリア・アクアリウムとしての美観を損なわずに飼育することができます。ハタゴイソギンチャクの飼育が初心者にハードルが高いといわれているのは、過去の経験からくる誤った知識と誤解から生じているのではないかと思います。

30cm水槽でのハタゴイソギンチャクの飼育ポイントは下記になります。
  1. 元気な生体の入手
  2. 光合成に必要な照明
  3. 水流
  4. 水質の維持
    では、順を追ってカクレクマノミと共生させるイソギンチャクについて説明をしていきます。

    カクレクマノミと共生するイソギンチャクは?

    カクレクマノミはどのイソギンチャクとも共生するわけではありません。そもそもカクレクマノミとイソギンチャクはなぜ共生するのでしょうか。共生とは字のごとく共に生きるです。

    カクレクマノミは体表から分泌する粘液によってイソギンチャクの刺胞毒から守られているので、刺胞毒のあるイソギンチャクは、外敵からの格好の隠れ家です。またイソギンチャクが吐き出した食べ残しもしっかりと食べています。

    では、イソギンチャクにとってカクレクマノミと共生することで得られるメリットは何でしょうか?

    他の魚が間違って入ってくる?
    カクレクマノミが動くことで水流が起きる?

    考えてみても、あまりイソギンチャクにとってはメリットがあるように思えません。このように片方にしかメリットがない共生関係は 片利共生 と呼ばれています。相互に利益関係があるのが 相利共生 です。

    自然環境下でのカクレクマノミはどんなイソギンチャクと共生するのでしょうか。日本サンゴ礁学会誌 第 13 巻,1-27(2011) 「イソギンチャクとクマノミ類の共生関係の多様性: 分布と組合せに関する生態学的レビュー」 には、カクレクマノミと共生するイソギンチャクはハタゴイソギンチャクとセンジュイソギンチャクと記されています。

    また沖縄でカクレクマノミと共生しているのはハタゴイソギンチャクとセンジュイソギンチャクだと聞いたことがあります。実際に沖縄の海中で見たのもハタゴイソギンチャクの中に隠れるカクレクマノミの光景でした。つまりカクレクマノミとの共生を一番に考えるのであればハタゴイソギンチャクかセンジュイソギンチャクがいいのではないかと考えました。

    それ以外のイソギンチャクでも水槽飼育下での共生例は多く報告されていますが、自然界の中では共生していないこと、そして何よりハタゴイソギンチャクが意外にも厳しい環境にも生息しているので、初心者向けのイソギンチャクとして適しているのではないかと考え、ハタゴイソギンチャクを選択しました。

    入手可能なイソギンチャク種類とカクレクマノミとの共生
     
    科目 和名 サイズ 共生
    ハタゴ
    イソギンチャク科
    30cm
    ハタゴ
    イソギンチャク科
    60cm
    ハタゴ
    イソギンチャク科
    60cm
    ハタゴ
    イソギンチャク科
    20cm
    ハタゴ
    イソギンチャク科
    30cm
    ウメボシ
    イソギンチャク科
    15cm
    ウメボシ
    イソギンチャク科
    20cm

    ハタゴイソギンチャクの特徴

    ハタゴイソギンチャクの英名は Stichodactyla gigantea ですが、一般的には Giant carpet anemone (巨大なカーペット)と呼ばれています。短い触手が密生し、口盤がうねうねと波打っている様子は確かに波打つカーペットのようです。カクレクマノミが共生することを考えると和名の旅籠磯巾着というのはピッタリの名前です。

    他に身体的特徴としては体壁に紫色の斑点があります。体色は褐色(ちょっと違う?)ですが、カラーバリエーションは多く、鮮やかな蛍光色のものもいます(ハタゴイソギンチャクの画像検索結果はこちらから)。Wikipedia の Stichodactyla gigantea には寿命は3-5年以上とあります。

    ハタゴイソギンチャクの体壁(紫斑)

    ハタゴイソギンチャクは食欲旺盛?

    ハタゴイソギンチャクは食べ物の入り口と出口(口と肛門)が同じ場所で、壺のような胃腔がある腔腸(こうちょう)動物です。固着生物ですが足盤で移動することができます。しかし捕食するために移動することはなく、触手に小動物が触れると刺胞毒で麻痺させて口に運んで丸のみします。そして消化できなかったものはまた口(肛門)から吐き出します。

    自然の中ではエビやカニなどの甲殻類や子魚などが迷い込んでくると食べているようです。光合成だけでも飼育可能といわれていますが、飼育中のハタゴイソギンチャクは食欲旺盛です。水槽清掃用の貝が誤ってハタゴの触手に触れると数多の触手を巧みに動かして中に引きずり込み、シャコガイのように閉じて貝を飲み込んでしまいます。明らかなる意思を持って捕獲して食しています。そして暫くすると消化できなかった貝殻がまわりに吐き出されています。

    ハタゴイソギンチャクの餌となってしまった貝

    餌を与えると消化不良などで体調を崩す場合があるといわれていますが、いまのところは成り行きにまかせています。たまにハタゴイソギンチャクのまわりに貝殻が転がっているので、相変わらず勝手に捕食しているようです。貝が少なくなってくると釣りにいったついでに採取しては水槽に投入しています。

    このようにハタゴイソギンチャクは補食をする肉食性動物でありながら体内に共生させている褐虫藻の光合成で養分を得るという、植物のような一面をもつ何とも不思議な生き物です。

    ハタゴイソギンチャクの生息場所

    ハタゴイソギンチャクの生態を調べるるために、生息場所について調べてみると「サンゴ礁沿岸浅場の景観構造とカクレクマノミの空間分布」に石垣島での水深2m前後のサンゴ礁沿岸浅場での調査結果がありました。

    パッチリーフ(砂地に大小多数の根が存在している場所)、岩盤、砂地の中の石に生息し、夏の最高水温は38.5℃、冬の最低水温が13℃で、1日に10℃の変動あり、更に岸近くでは淡水の影響も受ける。という何とも過酷な場所にハタゴイソギンチャクは生息しているようです。

    図鑑などには水深10mに生息とありますので、もっと安定した環境にも生息しているのでしょうが、少なくとも石垣島の水深2m前後のサンゴ礁沿岸浅場に生息するハタゴイソギンチャクは、環境変化に強いイソギンチャクであるということになります。

    沖縄産ハタゴイソギンチャクを入手しよう

    過酷な環境で生きながらえる沖縄のハタゴイソギンチャクであれば、初心者の未熟さを生体がカバーしてくれそうです。それなりの値段はしますが、カクレクマノミとの長期共生飼育を考えるのであれば国産のハタゴイソギンチャクの選択肢しかありません。元気なハタゴイソギンチャクさえ入手できれば短命で終わらせてしまうような結果にはならないはずです。

    本来、環境の変化に強いハタゴイソギンチャクが飼育環境下で1ヶ月未満の短命となってしまう最大の理由は、採取方法にあるといわれています。ハタゴイソギンチャクは岩場や砂地の石に活着しています。薬品を使って剥がすというのはもってのほか、乱暴に剥がすと足盤や触手に損傷を負わせてしまいます。薬物採取といって販売されているハタゴイソギンチャクを見たことがありませんので、とりあえずハンドコート(素手で採取)と明記されているものを選びましょう。またネットで生体を購入するのであればショップの評価やコメントが参考になります。

    元気なハタゴイソギンチャク 選びのキーワードは、「国産」 「沖縄」 「宮古島」 「石垣島」 「ハンドコート」 です。

    ハタゴイソギンチャク 沖縄産 ハンドコート

    ハタゴイソギンチャクに必要な照明

    生体の購入の前に必要となる器具を揃えましょう。ハタゴイソギンチャクの飼育には照明が必須です。なぜ照明が必要か、どんな照明がいいのかについて説明します。

    ハタゴイソギンチャクと共生する褐虫藻

    ハタゴイソギンチャクは褐虫藻(かっちゅうそう)と呼ばれる単細胞藻類の渦鞭毛藻類(うずべんもうそうるい)と共生しています。褐虫藻とは総称でシンビオディニウム(Symbiodinium)属に属する、大きさ0.01mm 程の小型の渦鞭毛藻類です(日本の海産 プランクトン図鑑【第2版】)。渦鞭毛藻類の種類は多く、遺伝子別タイプ(クレード)で分別されていますが、クレードAはさまざま動物と共生し、沖縄の造礁サンゴに共生するのはクレードC,D とあります。

    ハタゴイソギンチャクは前述したように自らの触手で小魚やエビなども補食しますが、褐虫藻の光合成によって栄養供給を受けています。光合成だけでも飼育可能ですが、逆に褐虫藻からの栄養が絶たれると長くは生きられないようです。褐虫藻はその名の通り、褐色(茶色)です。ハタゴイソギンチャクが褐色なのは褐虫藻の色そのものなのです。 

    また 緑色のハタゴイソギンチャク もポピュラーです。緑色の理由は紫外線の影響で蛍光タンパク質が輝いているのではないかと思います。褐色のハタゴイソギンチャクでもブラックライトで照らすと緑色に輝いて見えます。

    それ以外の色の理由についてはわかりませんが、唯一言えるのは白色のハタゴイソギンチャクは購入してはいけないということです。サンゴの白色化と同じく、褐虫藻の色素が失われたか、褐虫藻が抜け出てしまった状態で、光合成による養分補給ができないことから短命で終わってしまう可能性が大きいと思います。

    ハタゴイソギンチャクの光合成

    褐虫藻の光合成は、陸上の植物の光合成と若干異なります。先ずは「海が青くみえる理由」を考えてみます。

    海が青く見える理由は、海中では青色以外の色は吸収されてしまい青色だけが反射されるからです。太陽の白色光をプリズムを使うと「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」という虹と同じ7色の可視光(人が見える光)に分けられます。

    水中ではこのうちの青以外が吸収されてしまうのです。どのくらいの水深で何色が吸収されるのかについては下図(海の光環境と植物プランクトンから抜粋)を参照してください。

    光の浸透度 
    次に陸上の植物の光合成についてです、「海の色はなぜ青い」と同じ理由で「葉っぱが緑に見える理由」は、光合成を行う緑葉素(クロロフィル)が、光の三原色のうち、青色と赤色の光を吸収して緑色の光を反射しているからです。これは、植物の光合成には青い光(400nm-500nm)と赤い光(600nm-700nm)が必要であるということを意味します。

    しかし、水中では水深5m程で波長の長い赤い光は届かなくなるので、赤い光を光合成に利用することができません。そこで活躍するのが褐虫藻(渦鞭毛藻)に含まれるカルテノイド(色素)のペリジニン(ペリディニン peridinin)です。ペリジニンは光合成の補助色素で、クロロフィルにエネルギーを提供してくれます。またペリジニンと同じ働きをするフコキサンチンは、ワカメ、昆布、ひじきなど褐藻類や珪藻に含まれます。
    フコキサンチンは、褐藻やその他の不等毛藻に存在して茶色-オリーブ色を呈するとともに、葉緑体において光合成の補助色素として機能している。フコキサンチンは可視光線のうち主に青色(400-500nm)の波長域を吸収し、450nm 付近に吸収極大を持つ。特に、褐藻類中のカロテノイドの大部分がフコキサンチンである。
    ペリジニンは、吸収した光エネルギーを 95%、フコキサンチンは 80% 以上という非常に高い効率でクロロフィルaへエネルギー伝達するとあります。また、カロテノイドの分析(北海道大学)によると、フコキサンチンとペリジニンの吸収最大波長(スペクトル)は、それぞれ 449nm, 472nm とあります。

    つまりイソギンチャクに共生する褐虫藻は青色光を光合成に活用しているのでハタゴイソギンチャクの飼育にも褐虫藻の光合成に必要な 472nm の波長を中心とした青色系の光が必要だということになります。

    ハタゴイソギンチャクにの飼育には青色LEDスポット

    ハタゴイソギンチャクの過去の飼育方法では、メタハラ(メタルハライドランプ)や多重蛍光灯が必要とされてきました。これが初心者のハードルであり、インテリアアクアリウムとしての弊害でもありました。しかし、メタハラや複数の蛍光灯が必要になる理由を考えると、白色光の中から必要な青色光を得るために余分な波長の光を含む高輝度の照明が必要であったということだと思います。

    褐虫藻の光合成だけを考えれば青色の光だけ照射すれば無駄な明るさと電力は必要ありません。現在では、青色LEDにより効率的に褐虫藻の光合成に必要な青色の光を省電力で得ることができるようになりました。高輝度青色発光LEDで世界に名を馳せた日亜化学工業に感謝ですね。
    メタルハライドランプ(metal halide lamp)とは、水銀とハロゲン化金属(メタルハライド)の混合蒸気中のアーク放電による発光を利用した高輝度、省電力、長寿命のランプのこと。略称としてメタハラなどと呼ばれる場合もある。
    この青色の光だけで十分なのではないかという考えを後押ししてくれた製品があります。ひとつは、エーハイム LEDライト ブルーです。LEDライト ブルー1は青と白、LEDライトブルー2は、青色LEDだけのライトです。


    エーハイムLEDライトブルー2(BBB)の波長曲線をみると青色LEDの波長は450nmを中心に400-500nm の波長をカバーしています。

    エイハイムLEDライトブルー

    LEDライトブルー2は7wで照度は約320ルクス、色温度は25,000ケルビンとあります。光の単位には照度を表すルクス、光度を表すカンデラ、光束の単位であるルーメン、色温度のケルビンとか光を表す単位には様々なものがあってよくわかりません。光源の明るさがルーメンで、照らされた場所の明るさがルクスぐらいのイメージは付きますが、褐虫藻の光合成にはどれくらいの青色光が必要なのでしょうか。

    調べてみると、光合成に必要な光の単位として光合成(有効)光量子束密度というのがありました。
    光合成有効光量子束密度とは、光合成に必要とされる400nm~700nmの波長に含まれる単位時間、単位面積あたりの光子数のこと。植物育成においては、光強度の目安として使われる。単位はmol m-2s-1で表す(多くの場合はμmol m-2s-1となる)。
    光合成については、光合成の森というサイト、及び光合成とは何か - 生命システムを支える力(ブルーバックス)で詳しく解説されています。光合成の森にある「光の単位」の説明によると、

    光量子束密度(PFD)とはある物質に光があたっているときの1秒間の1㎡あたりの光子の数です。しかし、光合成は青色光(400nm-500nm)と赤色光(600nm-700nm)の色素が吸収できる波長をもつ光子が来た時だけに引き起こされます。それ以外の光子の数が多くても光合成には影響しません。この光合成に必要な波長領域の光量子束密度が光合成光量子束密度(PPFD)です。

    とあります。また光合成光量子束密度の説明に下記のように記載されています。
    光子1個のエネルギーは、実は、光の色によって違います。短波長の光ほどエネルギーが大きく、長波長へ行くに従ってエネルギーが小さくなります。(中略)しかし、光合成に利用できる部分は、実は同じなのです。光合成の反応は、クロロフィルが光子を1つ吸収すると起こる反応で、その反応は、光子がどの程度のエネルギーを持っているかによりません。光子を吸収する回数が勝負なのです。(中略)そこで、光子の数を数える、つまり光量子束密度を光の単位として使って、どの波長でも同じ結果が得られるようにするわけです。
    では、海中でどれくらいの光合成光量子束密度があれば、褐虫藻は十分に光合成ができるのでしょうか。フェルミ推定チックに考えてみました。

    光の単位」には真夏の直射日光の光合成光量子束密度がおよそ 2000 μmol m-2 s-1とあります。石垣島の真夏の太陽ですね。そしてこの値には青色系と赤色系の光が含まれています。海中には赤色光は届かないので、青色光分だけにしなければなりません。文部科学省の文部科学省科学技術・学術審議会・資源調査分科会報告書【光資源を活用し、創造する科学技術の振興ー持続可能な「光の世紀」に向けてー】の中にLEDを使った植物工場での1lm あたりの470nmと660nmの波長での光量子束の値が掲載されています。この比率が32:68です。これを青色と赤色比率とすると青色光だけであれば2000μmol m-2 s-1 の 32%、640μmol m-2 s-1となるのではないかと考えました。

    青色光で飼育できるのではないかと考えさせてくれた照明のもうひとつに グラッシー レディオ RS122 があり、光合成光量子束密度 PPFD(カッコ内の数値)の記載があります。

    リーフディープ(808 μmol/m2/s)>リーフブルー(735 μmol/m2/s)>リーフホワイト(642 μmol/m2/s)>フレッシュホワイト(598 μmol/m2/s)

    ブルー系のライトの光合成光量子束密度が一番高くなっています(Grassy LeDio RS122 シリーズ各カラー別分光スペクトルグラフはこちらから確認できます)。リーフディープ、リーフブルー、リーフホワイトであれば十分な光合成光量子束密度になるのではないでしょうか。
    (2017.03 現在、Grassy LeDio RX072が後継として販売されています。)

    青色LEDスポットライトに決めた理由

    ハタゴイソギンチャクの飼育は青色LEDスポットライトが適しているということを整理すると、
    • 光合成に必要な波長は400nm-500nm(青色)と600nm-700nm(赤色)
    • 海中では赤色光は吸収されてしまう
    • 褐虫藻には青色の光を吸収する光合成補助色素のペリジニンがある
    • 海中の褐虫藻が光合成を行うには青色以外の光は不要
    • LEDは効率的に青色のみ発光できる
    • 高輝度青色LEDの実現とLEDライトの低価格化(以前と比べて)
    • 光合成光量子束密度を高めるため光を分散させないスポットライト型
      ということになります。この条件に合致するアクアリム用の青色LEDスポットライトを探してみました。

      アクアリウム用の青色LEDスポット

      青色LEDスポットライトだけで飼育できないのかという疑問のきっかけとなったエーハイムブルーライト2 をアクアショップで見てみました。小型でスタイリッシュなのでインテリア・アクアリウム向きではありますが、7Wの青色光は少し暗く感じ、光量が足りないのではないかと心配になりました。同じくアクシーファインスポット LED 10W ブルー も展示されていたので点灯してみましたが、こちらも何となく物足りなさを感じました。

      ネットでアクアリム用の10W以上の青色LEDスポットライトを検索すると、
      グラッシー レディオ RS122 リーフディープ 【21W 60°】、レコルト ルーチェ ブルー 12W 【12W 60°】、クリスタルエリート14改 ラピスブルー【14W 50°】、アクシーファインスポット LED 20W ブルー 【20W 30°,60°,90°】などが見つかりました。(【】内はワット数と照射角度)

      2017.03追記
      商品が大部入れ替わったので現時点で入手可能な青色LEDスポットライトについては後述します。

      グラッシー レディオ RX072

      グラッシー レディオ RS122 の後継が RX072 です。2017.03 時点で入手できる青色LEDスポットの中では一押しです。褐虫藻の光合成に必要な400nm-500nmの波長が中心のブルー系LEDスポットライトには、Deep/ディープ、Coral/コーラルがあります。

      Grassy LeDio RX072 シリーズの分光スペクトルグラフはこちらで確認できます。


      レコルト ルーチェ ブルー 12W

      Royal Blue 450nm × 4、Blue 485nm × 3 と、波長の異なる2種類の青色LEDを組み合わせています。レンズ角は60°で明るさは、172.4lm とあります。


      それ以外にも下記の青色LEDスポットライトが見つかりました(2017.03現在)

      アクシーファインスポット LED 20W ブルー

      初めてのレンズ交換式LEDと謳われ、装着されている60°以外に角度調整用の30°と90°の交換レンズが付いています。Blue 2W×12とありますが、それ以外のスペックは記載されていません。箱に波長成分(スペクトル)のシールがついていますがほとんど見えません。450nmあたりを中心として藍色から水色あたりまでをカバーしていそうです。

      ハタゴイソギンチャク用のライトの選択までには1ヶ月近くの調査を要しましたが、最終的には光源が同じでも 30°レンズで光射範囲を狭めれば光が当たっている場所の光量子束密度が高くなり、逆に90°レンズで光射範囲を広げれば。光量子束密度が低くなるのではないかと考えて アクシーファインスポット LED 20W ブルー を購入しました。

      2017.03 現在、10Wタイプのみ入手可能です。

      口金がE26なのでクリップタイプのスタンドでもよかったのですが、水槽の厚さが5mmしかないのと、水面から近すぎてしまうのではないかと考え、専用灯具のアクシーファインスポットを合わせて購入しました。また点灯・消灯を自動でON/OFFするために24時間プログラムタイマーPT24も購入しました。PT24は安価なタイマーで誤差±15分という大雑把な製品ですが、アクアリウムの照明に使う分には十分です。

      アクシーファインスポット LED 20W ブルーの使用感

      アクシーファインスポット LED 20W ブルー の評価ですが、ハタゴイソギンチャクの光合成には、まったくもって問題ありません。しかし、ブルーライトの波長成分などはもう少し丁寧に記載してもらいたいものです。またメーカー(アクアシステム)にメールでも問い合わせをしてみましたがノーレスという最悪の顧客対応でした。

      使用開始時から 30°のレンズに交換してハタゴイソギンチャクにスポットをあてていますが、照明を点灯すると触手の先端を膨らませてそれぞれの触手がライトに当たるように「ニョキニョキ」と動きます。この「ニョキニョキ」という照射前後の違いが必要な光が足りているかの目安になるのかもしれません。鑑賞用の照明として使っている クリアLED エコリオ アーム ではニョキニョキしません。

      30°レンズでは照射範囲がかなり絞られます。ライトがあたっている中心近くではハタゴイソギンチャクが青く見えるので、青色光を吸収しきれていない(必要以上の光が当たっている)のかもしれません。ただ光が強すぎるのであれば自分で場所を移動するのではないかと考えて現在でもそのまま30°のレンズを使用しています。1日の照射時間は12時間(AM9-PM9)にしています。

      難点としては、30°レンズの照射範囲では幅35cmの水槽の全体を照らすことはできません(下の写真参照)。またブルーの世界でとても綺麗なのですが、赤色のカクレクマノミは照明下では黒っぽく見えてしまいます。あとはライトに海水の飛沫が跳ねて塗装が腐食してきたので、銀色のマジックで補修しました。

      カクレクマノミとハタゴイソギンチャクの共生する水槽

      ハタゴイソギンチャクの水槽への投入

      水槽には底砂を敷いていますが、ハタゴイソギンチャクは砂の上ではなく岩盤や石に活着します。自然の中では平らな場所には活着しないようですが、台座となるような平らなライブロックを底砂に軽く埋めて、ちょうどライトがその上に当たるようにして、ハタゴイソギンチャクを上に乗せました。

      始めは水槽の壁面に移動していきましたが、ライトの位置がよかったのか、その後、底砂に埋もれたライブロックにしっかりと活着してからは移動はしていません。

      手ごろな形のライブロックがなければ、イソギンチャクの活着用なのでレプリカのライブロックでいいと思います。


      下の写真が水槽投入時のハタゴイソギンチャクです。購入したサイズは13cmと小柄なハタゴイソギンチャクでした。はじめは小さく固まっていましたが、半年後の状態が最初に掲載した写真で 20cm を超えるサイズまでに成長しています。貝の食べ過ぎ?

      水槽投入直後のハタゴイソギンチャク

      台座から外れて水槽のわきに移動していたときの写真です。この後、自然に台座に戻りそれ以降は移動していません。

      水槽壁に移動するハタゴイソギンチャク

      最後に

      今回はハタゴイソギンチャクの生態について調べて、照明の選択までを記載しましたが、ハタゴイソギンチャクの飼育ポイントについては、詳細を別記事でも紹介していますので参考にしてください。
      光合成に必要な照明
      LEDライトでイソギンチャクは飼育できます。イソギンチャクと共生する褐虫藻の光合成に必要な灯は青色LEDのスポットライトです。
      イソギンチャクの飼育には青色LEDスポット
      水流
      イソギンチャクの飼育には水の流れが必要ですが高価な水流発生装置は必要ありません。安価な水中ポンプで十分です。
      ハタゴイソギンチャクの飼育に必要な水流
      水質の維持
      小型水槽での水質維持は難しいといわれていますが、タンパク質などの有機物がアンモニアをなる前にプロテインスキマーで除去することで、硝酸塩濃度を抑えることはできます。小型水槽でも使えるインテリア性の高いプロテインスキマーとは。
      ハタゴイソギンチャクの飼育にはプロテインスキマーが必要?
      水槽では難しいとされていた脱膣ができればイソギンチャクは元気に飼育できます。小型水槽で硝化から還元までを可能としたフィルターとは。
      還元(脱膣)システムでカクレクマノミとイソギンチャクの共生飼育

      カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に必要な機材は、”カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に” で紹介しています。


      2013年9月29日日曜日

      カクレクマノミの飼育は簡単?

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      カクレクマノミの飼育を飼育を始めてから早2年以上が過ぎました。現在、飼育しているのは、この春に購入した3代目(正確には2.5代目)で、ハタゴイソギンチャクと共生させてから半年が過ぎていますが何れも元気です。

      2013-09-21 12.54.06

      飼育を始めたときにも「カクレクマノミを飼おう!」という内容でブログを書きましたが、改めて初めてカクレクマノミを飼育するのにあたって何に気を付けなければならないかを考えたいと思います。

      まず、タイトルの「カクレクマノミの飼育は簡単?」という問いに対してですが、答えは「YES」です。勿論、熱帯海水魚なので設備とある程度の手間暇がかかりますが、正しい器具の選択をして一程度のメンテナンスをしていれば、小型水槽での長期飼育は可能です。そうまで言い切って、なぜ、 2年半で3代目の飼育をしているかといえば、
      1. ネットで購入(初代 2匹)
      2. 苛められて1匹死亡
      3. ショップで購入(2代目 1匹)
      4. 病気で全滅
      5. ネットで購入(3代目 2匹)
      ネットで購入した2匹のカクレクマノミは1年半ほど仲良くやっていたのですが、給餌をするともう1匹に餌を食べさせまいと、突いたり追い回したりするようになってきました。なぜ突然に?苛められているカクレクマノミが可哀想でしたが退避させる水槽もありませんでしたので次第に弱っていき、ついにある朝、貝の餌食となっていました。

      それから半年ぐらい1匹だけで飼育していたのですが、やっぱり2匹いないと寂しいと新たにショップで購入してきた1匹を加えました。これが失敗でした。数日後に新参者のカクレクマノミの身体は薄い膜のようなもので覆われていました。病気?と思ったのですが、その翌朝には2匹とも ☆彡 になっていました。あとで調べてみると、トリコディナという致死率の高い病気だったようです。

      新たなカクレクマノミ飼育への挑戦

      水槽内にトリコディナが蔓延しているのではないかと心配し、新たに水槽を立ち上げることにしました。病気の個体を購入してしまい全滅させたことを悔いて、もう一度カクレクマノミの飼育にチャレンジです。今度の目標は、「カクレクマノミとイソギンチャクを共生させての長期飼育」です。イソギンチャクは過去にサンゴイソギンチャク、シイライトイソギンチャク、センジュイソギンチャクと安易に購入して飼育してみましたが、何れも短命で終わってしまっています。

      イソギンチャクについてはもう少しその生態と飼育方法を調べるとして、先ずは新たな水槽の立ち上げです。

      カクレクマノミの飼育に必要な用具

      海水魚の飼育経験もなくカクレクマノミの飼育を始めましたが、2年半の飼育の中で初心者がどうすればカクレクマノミを長期飼育ができるかについてのポイントは理解できたつもりです。環境さえ整えればもともと飼育が難しい魚ではありません。また折角カクレクマノミを飼育するのであれば「癒し空間として部屋のインテリアとなるアクアリウム」するために下記の要素をベースに必要なものを選択しています。
      1. カクレクマノミの生活空間
      2. コンパクトでスッキリとしたレイアウト
      3. メンテナンスの容易性(簡単が一番)
      4. 癒し空間の創造

      カクレクマノミの飼育に絶対必要なもの

      下記のものがなれければカクレクマノミの飼育はできません。それぞれについては個別に説明していきたいと思います。
      • 水槽(小型水槽でも可)
      • ろ過装置
      • 底砂(サンゴ砂)
      • ヒーター
      • 人工海水
      • 海水比重計
      • バクテリア
      • ライブロック
      • 照明器具
      • 水温計

      水槽

      ショップなどで売られている2cm程の小さなカクレクマノミをみると小さな水槽でも飼育できるのではないかと思ってしまいますが、図鑑などでは成魚で 8-10cm とあります、環境や餌によって成長度合いは変わると思いますが、仮に雌が8cmまで成長したとしても(大きいのが雌となるため)、それより小さな雄と2匹であれば幅30cm(20ℓ)の小型水槽で十分飼育できます。飼育書などによっては幅45cmや60cmの水槽が推奨されていたりします。確かに水量が多くなれば水質は安定しますが、水槽のサイズに合わせて必要なものも大きなものとなりますので、初期コストや維持コストが高くなってしまいます。設置場所のスペースも必要となります。

      自分は、コトブキ レグラス R-350 35cm(幅) × 22cm(奥行) × 28cm(高さ) 20ℓ を使っていますが、エーハイム EJ-30SA 30cm (幅) × 25cm(奥行) × 30cm(高さ) 22.5ℓ  など 30cm水槽と呼ばれているものが、カクレクマノミの飼育環境としてもインテリアアクアリウムとしても適しています。エーハイム EJ-30SA はコストパフォーマンスも優れていますし、この後ろ過装置で紹介するアクアコンパクト用に作られている水槽です。

      幅30cmで容量20ℓといっても水槽によってはサイズだけで容量の記載がないものがあります。その場合は水槽サイズから容量を計算します。 エーハイム EJ-30SAであれば 幅30cm × 奥行25cm × 高さ30cm ÷ 1000=22.5ℓ となります。

      幅(cm)x奥行(cm)x高さ(cm)÷1000=容量(ℓ)

      ※実際の水を入れる高さは淵より5cm程下の高さになりますし、上記の計算では水槽のガラスの厚さも考慮されていません。また底砂やライブロックを入れれば更に水の容量は少なくなりますが、計算上の容量が20ℓあれば十分だと思います。

      ろ過装置

      2年間、外掛けフィルターを使ってきましたが、水槽の再立ち上げにあたり、水質の安定を図るために外掛けフィルターよりも濾過容量の大きい エーハイム アクアコンパクト 2004 という外部フィルターに変更しました。エーハイム アクアコンパクト 2005 という製品もありますが、大きくは濾過容量(大きさ)の違いになります。20ℓの水槽であれば、 エーハイム アクアコンパクト 2004 で十分です。

       
      エアコンパクト2004 エアコンパクト2005
      ろ過容量 1ℓ 1.5ℓ
      ろ材の量 0.8ℓ 1.3ℓ
      サイズ 128mm x 191mm 128mm x 241mm
      対象水槽 45ℓ 50ℓ

      エーハイム アクアコンパクト 2004  は、ポンプ部を水槽にかけて利用するタイプなので水槽内もすっきりとして、設置も初心者でも簡単です。注意点はホースの長さを水槽のた高さに合わせて切断しなければならないことでしょうか。写真は実際に水槽の脇に設置した状態です。小型なので水槽の横においても邪魔になりませんし音も静かです。

      2013-09-14 17.45.06

      エーハイム エアコンパクト2004付属のシャワーパイプを付けると水槽内が細かい気泡で満たされますので、エアレーション(ブクブク)も必要ありません。下の写真は、エーハイムエアコンパクト2004 接続面の反対側になりますが、白くゴミのように見えるのが水槽内で細かい気泡が舞っている様子になります。


      2013-09-22 19.27.09

      ろ過の仕組み

      ろ過の仕組みには「物理ろ過」、「生物ろ過」、「吸着ろ過」の三種類があります。
      • 物理ろ過は、スポンジやウールマットによるろ過で、水槽中の比較的大きなゴミを除去します
      • 生物ろ過は、バクテリアで有害なアンモニアを分解して毒性の低いものにすることです
      • 吸着ろ過は、活性炭などの吸着素材で濾過する仕組みです
      エーハイム アクアコンパクト 2004/2005 は上記の三種類のろ材を組み合わせたろ過装置です。ろ材は本体購入時に付いていますが、2004には吸着ろ材の活性炭フィルターパッドは付いていません。

      アクアコンパクト2004のろ材を水の流れる順番は、ポンプの吸水口にあるストレーナースポンジフィルタ ⇒ 粗目フィルターパッド ⇒ サブストラットプロ レギュラー ⇒ 細目フィルターパッド ⇒ 活性炭フィルターパッドの順番です。エーハイムの説明では、それぞれのろ過の役目を以下のように記載しています。

       
      ろ材 ろ過
      ストレーナースポンジフィルタ 物理ろ過
      粗目フィルターパッド 生物ろ過(物理ろ過)
      サブストラットプロ レギュラー 生物ろ過
      細目フィルターパッド 物理ろ過
      活性炭フィルターパッド 吸着ろ過

      交換用フィルターパッドの説明では、ストレーナースポンジフィルタと粗目フィルターパッドは洗浄となっています。生物ろ過が目的であれば折角定着したバクテリアを水で洗い流してしまうことになりますので、物理ろ過の役割も担っているのではないかと考えられます。

      そして、ろ過の仕組みの中で最も大切となるのが「生物ろ過」です。餌の食べ残しやカクレクマノミの糞で水槽内には有害なアンモニア(NH3/NH4+)が発生します。アンモニア(NH3/NH4+)を亜硝酸(NO2)に変化させるバクテリアと亜硝酸(NO2)を硝酸塩(NO3)に変化させる2種類のバクテリアによって水槽内の水は濾過されます。アンモニアを害の少ない硝酸塩に分解してくれるバクテリアを好気性(こうきせい)バクテリアといい、繁殖、活性化するためには水中の酸素が必要です。

      吸着ろ過材の活性炭は、水を黄ばみを透明にし、臭いも吸収してくれるの居間に設置するアクアリムとしは必需品だと思います。本体購入時に併せて エイハイム 活性炭フィルターパッド を購入しましょう。

      硝酸塩(NO3)の分解

      水槽の中で蓄積されてしまう硝酸塩ですが、自然の海では、植物性プランクトンや海藻に摂取されたり、嫌気性(けんきせい)のバクテリア(無酸素環境で活動)によって窒素に分解され大気中に放出されるようです(硝酸塩→亜硝酸塩→窒素)。水槽内では嫌気域(無酸素の領域)を作るのが難しいために自然と同じように硝酸塩(NO3)を分解させることは難しいようです。

      使用したことはありませんが、嫌気域(無酸素)ではなく好気域(有酸素)で還元バクテリアや酵素の活動によって硝酸塩を二酸化炭素に分解する硝酸塩完全除去剤 AQUA GEEK AZ-NO3 という製品も販売されています。

      うまく硝酸塩を除去することができれば、基本的に水槽の水替えが必要なくなるはずです。

      底砂

      底砂も生物濾過としての役割もありますし、ライブロックなどのレイアウトにも底砂があった方が安定します。海水魚にはサンゴ砂がよく使われています。水槽を一掃したときに以前の粗目のサンゴ砂から細かいサンゴ砂に換えてみました。

      カクレクマノミの飼育では最低 2cm は底砂が欲しいところです。パウダー砂で1.4kg/1ℓ、細かいSサイズで1.3kg/1ℓ とありますので、必要な底砂量は計算によって求めます。

      例えば エーハイム EJ-30SA にサンゴ砂Sサイズを2cm分敷くためには、

      30cm(幅) x 25cm(奥行) x 2cm(高さ) ÷ 1000 × 1.3kg = 1.95kg

      必要であることがわかります。逆に2kgのSサイズのサンゴ砂を買ったとすると

      2kg ÷ 1.3kg x 1000 ÷ 30cm(幅) ÷ 25cm(奥行) ≒ 2.1cm

      底砂を敷くことができます。

      底砂の値段もピンキリなのですが何が違うのかよくわかりませんが、天然サンゴ砂を選べばいいのではないかと思います。サンゴ砂 粟サイズ SS 2kg も 680円とお買い得な商品ですが、送料を考えると マルカン ヤドカリのリラックスサンドお徳用 2.5kg が勝ります。商品名にヤドカリとありますが、100%天然サンゴ砂で細かさも適度で、2.5Kg という容量も十分です。Amazon で 1000円以下で購入することができます。

      ヒーター

      カクレクマノミは熱帯魚なので低水温では飼育できませんので水温が下がる冬はでヒーターが必要となります。カクレクマノミの飼育は25℃前後とありますが、実際に飼育してみると高い温度には適性があるのではないかと思えます。

      この夏も水槽の水温は常に30℃を超えていましたが、元気に乗り越えることができました。小型水槽であれば大きなヒーターも必要ないので電気代の節約のためにも50W型のヒーターで十分です。

      少し金額が高くなりますが温度設定ができる小型ヒーターもあります。これなら24℃の温度設定もできると思い購入したのが、エヴァリス オートヒーターダイヤルブリッジ 50AD です。まだヒーターなしで飼育しているので使っていません。

      人工海水

      カクレクマノミは熱帯魚なので海水での飼育となります。水槽が20リットル以下だとしても、定期的に水替えも必要となるので50リットル用ぐらいのものを購入しましょう。

      また計量のためにクッキングスケール、人工海水のもとを溶かすためのポリ容器があると便利です。

      ポリタンクは水替え用の人工海水を作るとき使っています。また釣りに行ったときに海水を汲んでくるのにも使用しています。

      人工海水の作り方

      1. クッキングスケールで5ℓに必要な量を計測
      2. 人工海水のもとをポリタンクに投入
      3. 1ℓのペットボトルで5ℓ分をポリタンクに投入
      4. 5ℓに必要な塩素除去剤(カルキ抜き)を投入
      5. 蓋を閉めてポリタンクの取っ手をもって上下に強く撹拌
      なぜ10ℓのポリタンクで5ℓ分しか人工海水を作らないかといえば、ポリタンクを撹拌させて人工海水のもとを水に溶かす目的と腕力的な問題からです。また塩素除去剤(カルキ抜き)も5ℓに必要な容量をポリタンクに入れます。塩素が除去できる家庭用の浄水器を使っているのであれば、浄水器の水を直接使っても問題ありません。塩分濃度についてはこの時点で計測しなくても水槽に新しい人工海水を投入しながら調整すれば大丈夫です。

      熱帯魚のための安全な水が1本で簡単に作れます。水槽設置時、水替え時に、水道水を熱帯魚にとって理想的な水に速やかに調整する、オールインワンタイプの大変便利な水質調整剤です。●水道水に含まれる魚に有害なカルキを速やかに中和します。●水道水に含まれる重金属、クロラミンを速やかに無害化します。●魚の表皮・エラを保護する水に調整します。●淡水・海水両用。
      また人工海水のもとの計測が面倒というのであれば テトラ マリンソルト プロ 楽々水替えパック は10ℓ単位に小分けされているので上記の方法で一袋を適当に半分に分ければ10ℓ分の人工海水が作れます。

      海水比重計(塩分濃度計)

      カクレクマノミの飼育本を読むと海水魚の飼育に適した比重は 1.023前後とあります。海から汲んできた海水も1.023ぐらいです。しかし実際の飼育の中では1.020~1.026ぐらいの間であれば大丈夫ではないかと思います。海水の比重を気にするよりは急激な変化がないように注意しましょう。

      水分が蒸発すると海水の塩分濃度(比重)は高くなります。また塩だれといって海水の飛散で塩が結晶化すると塩分濃度(比重)は下がります。蒸発した分の水は補給しましょう。足し水は海水ではなく真水です。海水で蒸発分を補充すると塩分濃度が高くなってしまいます。

      定期的にハイドロメーターを使って比重のチェックをしましょう。

      バクテリア

      濾過装置のところでも記載しましたが、カクレクマノミの飼育で水質を保つためにはバクテリアは必須です。水槽を立ち上げるときと水替えをするときにはバクテリアの補充が必要です。外部フィルターのろ材にも、底砂として敷いたサンゴ砂にも最初はバクテリアは存在しません。初めてカクレクマノミを飼育するために水槽を立ち上げたときには、 ばくとEins/ばちるすEins を使いましたが、今は ベルテックジャパン Bioスコール 海水用 を使っています。

      水槽立ち上げ時には10ℓあたり20mlの投与を4日間必要とあるので、20ℓの水槽では80ml必要になります。また水替え時にも補給するので、余裕を持った少し大きめのもの選択しましょう。

      また後から知ったのですが、ライブサンドといわれるバクテリア付きのサンゴ砂も販売されています。下記の Bact Sand(ばくと さんど)は安価なので試す価値はあるのではないでしょうか。

      ライブサンド(Live sand)とは、珊瑚礁を形成する浅海において死サンゴの骨格が風化し、のように粉砕され、様々な生物群集が繁殖した状態のものを指す。これに付着した生物群集が閉鎖環境下の水質維持に貢献するとされる。
      【引用】Wikiペディア

      ライブロック

      ライブロックとは、サンゴの死骸等の石灰石の表面に石灰藻などが付着したものです。内部に小さな隙間が無数にあり、そこに無脊椎動物、小さな甲殻類、バクテリアなでの微生物がたくさん生息しています。長期的にみてもバクテリアが定着する場所になります。また水槽のレイアウト作り、アクアリウムとしての景観のアイテムとしても必須です。
      ライブロック(Live rock)とは、珊瑚礁を形成する浅海において主に死サンゴの骨格が風化し、表層に様々な生物群集が繁殖した状態のものを指す。これに生息する無脊椎動物やバクテリアなどの生物群集が閉鎖環境下の水質維持に貢献するからである
      【引用】Wikiペディアから
      ライブロックの必要量は水槽の1/10程度が必要とありますので、20ℓ水槽であれば 2Kg が目安となります。


      照明器具

      カクレクマノミだけの飼育にも照明が必要です。またインテリアアクアリウムとしても必要な要素です。カクレクマノミだけの飼育であれば強力なライトは必要ないので、低電力で色彩豊かなLED照明がインテリアアクアリウムには最適です。GEX フラットビーム オーロラ は名前の通り電灯部がフラットで厚さ14mmと薄型ですっきりとしています。また高輝度フルカラーLEDを採用し、3つのマミで色彩を自由に調整できます。&yen;1,980という破格の値段で売られていたのでGETしました。廉価版の GEX クリアLED エコリオ アーム は、白色LED×18 青色LED×3 赤色LED×3 の24LED で3系統が独立したスイッチになっていて、On/Offにより色の組み合わせが調整できるタイプです。消費電力は3.2W(フラットビーム)/3.3W(エコリオ アーム)で、1日12時間点灯した場合でも電気代は月々30円足らずです。


      可変色LEDライトで好きな光の色にチェンジ!サンゴ水槽や水草育成など使い方無限大。
      とありますが、この照明単体ではイソギンチャクを飼育することは難しいのではないかと思います。アクアリウムを楽しむための照明として捉えましょう。

      水温計

      カクレクマノミの飼育に最適な海水温は25℃前後とあります。冬はヒーターを使えばいいのですが、夏場に25℃を保とうとすると水槽用のクーラーが必要となります。前述したように30℃でもカクレクマノミは元気でしたが、それ以上に高温になるようでしたらクーラーの購入を検討した方がよいかもしれません。20ℓ以下の水槽であれば外部フィルターと接続する テトラクールタワー CR-1 などがあります。

      こんな感じで接続します。外部フィルターと並べると結構なスペースが必要となります。

      テトラ クール タワー CR-1
      テトラ クールタワー CR-1


      このように水温を計測するために水温計は必要です。デジタル式の水温計の方が見やすいですが、そんなにこまめに水槽を気にする必要もありませんし、邪魔にもなるので、個人的にはアナログ水温計がすっきりとしていて好きです。エヴァリス きっちり計れる水温計 は色で分けれていて24℃から30℃までが黄色になっています。


      カクレクマノミ飼育の初期費用

      カクレクマノミの飼育しようとすると初期で一体いくらかかるのでしょうか。今回紹介した商品を ‘13.9.20 時点で調べた金額が下記になります。最低限必要なもので 23,000円、クーラーを購入すると30,000円程必要となります。多少異なった商品を選択したとしてもカクレクマノミの飼育を始めるにあたって 2-3万円ぐらい必要と考えた方がいいです。

      水槽の立ち上げとカクレクマノミの投入

      水槽の水質が安定するまでには2-3ヶ月必要だともいわれています。しかし、そんなに待つこともできません。またカクレクマノミは案外丈夫な魚なので、あまり神経質になる必要もありません。最初の水槽立ち上げには、ばくとEins を使って水槽にカクレクマノミを入れるまでに10日間かけましたが、今回は、前回の水槽から引き継いだ巻貝、ヤドカリに餌をあげながら Bioスコール 海水用 を4日間投与し、翌週に水質チェックなるものをしてからカクレクマノミを投入しました。

      但し、水質は1週間程度で安定しているとは思えないので試験紙による水質チェックは気休めと好奇心満たすためです。

      水質のチェックは、水生生物にとって大切なpH(ペーハー)と、有害なアンモニア(NH3/NH4+)と亜硝酸(NO2)をテトラのテスト試験紙で測定してみました。理科の実験のようで海水に浸した試験紙の色とサンプルの色とを比較するのですが、pHについては色の違いがよくわかりませんでした。




      カクレクマノミを選ぼう

      カクレクマノミは人気があるので海水魚を扱っているアクアリウムショップであれば大抵は販売されています。またネットでも多く扱われています。販売されているカクレクマノミは4タイプに分別されます。

      ひとつはブリードと呼ばれている養殖されたカクレクマノミです。ブリードには国内と外国(東南アジア)があるようですが、敢えて東南アジア産ブリードのように記載されているものはみたことがありません。もしかしたら単にブリードと記されているカクレクマノミは外国産なのかもしれません。

      そしてあとふたつが外国産と国産の天然ものです。カクレクマノミは暖かい海に生息しているので国産だと沖縄産になります。値段は一般的に、ブリード<国産ブリード<天然<国産天然 と高くなっていきます。国産ブリードのSサイズなら1匹800円程度ですが、沖縄産の天然だと2,000円にもなります。更に沖縄産天然ペアになると6,000円以上です。サイズはSサイズで2-3cm、Mサイズで4-5cm程度です。カクレクマノミは2年で成魚になるとあるので、Sサイズは生後1年未満、Mサイズで生後1-2年ぐらいなのでしょうか。
       
      ネットでの生体購は不安もありましたが、購入したカクレクマノミは問題はありませんでした。事前にネットショップの口コミをみて判断してください。

      熱帯魚店なので購入するのであれば、入荷直後の水槽に大量に泳いでいる状態ではなく、日数が経って数が少なくなってからの方が、病気を持っている確立が下がります。また国産ブリードで少しでも長く水槽環境下で生きてきたと思われるMサイズのものを選ぶとよいかもしれません。


      イソギンチャクとの共生

      カクレクマノミの飼育の再チャレンジにあたっての目標はイソギンチャクとの共生でしたが、掲載している機材は、カクレクマノミ単体の飼育用のものです。

      イソギンチャクの飼育には、水流や光合成を促す灯りが必要となります。きちんと調べずにカクレクマノミとイソギンチャクを共生させたいという気持ちだけで、イソギンチャクを購入してしまうと、間違いなく失敗すると思います。

      自分も3回の失敗を経て、やっと生体についてきちんと調べなければならないと気がつきました(遅すぎでしたが…)。

      共生での長期飼育にあたっては、色々と調べて必要な機材を用意してからハタゴイソギンチャクを購入しました。共生環境での飼育開始から半年を過ぎましたが、いまのところ大きな問題は発生していません。しかしまだ長期飼育とはいえる期間ではありません。イソギンチャクの飼育についてはまた別で書いてみたいと思いますが、初めてカクレクマノミを飼う方にはこれだけは言えます。
       
      安易にイソギンチャクを購入しない!

      ※ ハタゴイソギンチャクとの共生については、「初心者のイソギンチャクとカクレクマノミの共生飼育」で詳しく説明していますので、こちらをご覧ください。(2013.10.22 追記)

      カクレクマノミの飼育

      カクレクマノミの飼育は難しくありませんが、水質が安定するまではBioスコールの説明書にあるように、2週間に1回、2日間連続でBioスコールを投入してください。水質の安定がカクレクマノミに飼育には大切です。また飼育には「毎日すること」「毎週すること」「毎月すること」の3つがあります。そんなに難しいことではないので、これだけを守れば長期飼育はできると思います。

      毎日すること

      • 照明のOn/Off
      • 給餌
      • 補水(蒸発した水を足す)
      • 水温をみる
      カクレクマノミに朝晩に2回、食べ残さない程度に動物食性のでメガバイトレッドを与えています。また副食(おやつ)として植物食性のメガバイトグリーンを与えています。何れもよく食べます。サイズはカクレクマノミがSサイズ(2-3cm)ならメガバイトもSサイズ、カクレクマノミのサイズがMサイズ以上ならメガバイトもMサイズを用意しましょう。

      また補水のために最初にどこまで海水を入れたかをセロテープを水槽に貼ってその上からマジックでマーキングしておくと便利です。水の補給に水道水は使えないので、カルキ抜きが面倒であれば安いミネラルウォーターを購入しておくと便利です。


      毎週すること

      • 水槽の清掃(コケ取り、塩だれ拭き)
      • バクテリアの補給
      水槽のガラスにコケが生えてきたらゴシゴシと手作り清掃棒で落としましょう(作り方は下記参照)。また塩だれしている部分も布やティッシュで拭き取ります。水槽が汚れてしまうと癒し空間として機能しなくなります。そして前述したように当面は2週間に1回、2日間に渡ってBioスコールを投与してください。
       
      コケ取り清掃棒の作成方法
      1. 適当なサイズ切れ端布(捨てるシャツなど)を用意
      2. 割りばしの先に適当に切れ端を巻く
      3. 輪ゴムで固定(完成)
      2013-09-16 17.36.30

      毎月すること

      • フィルターの清掃
      • 1/4から1/2の水替え
      • 海水の比重を1.023にする
      毎月、フィルターの清掃をしましょう。アクアコンパクトの粗目フィルターパッドとストレーナースポンジフィルタは洗浄してください。細目フィルターパッドは洗浄するのではなく交換します。アクアコンパクトの交換用フィルターパッドセットは、細目フィルター3枚、粗目フィルターとストレーナースポンジフィルタが1枚ずつなので、細目フィルターを毎月交換すると、粗目フィルターとストレーナースポンジフィルタは3ヶ月での交換で数が合います。

      また活性炭フィルターパッドも毎月交換します。サブストラットプロ レギュラーは洗浄しません。洗ってしまうとバクテリアがいなくなってしまいます。汚れがひどい場合は水替えで水槽から抜いた水ですすいでください。

      水替えは一番面倒な作業ですが、できるだけ月に1回、1/4から半分の水を入れ替えましょう。活性炭フィルターパッドを使うと水の黄ばみや臭いはないと思いますので、カクレクマノミだけを飼育しているのであれば3ヶ月に1回に半分の水替えでも十分だと思います。海水を全部変えてしまうと水質変化してしまいますので半分の交換とします。また水換えのタイミングで海水の比重を1.023に合わせ、Bioスコールでバクテリアを補充します。

      以上がカクレクマノミの飼育になります。

      カクレクマノミの病気

      カクレクマノミは丈夫な魚ですが、もっともかかりやすい病気が白点病です。白点病は魚が弱っているときに白点虫に寄生され発病するあります。しかし治癒可能な病気なので恐れることはありません。白点病は自然治癒しますし、薬でも直ります。先ずはカクレクマノミが白点虫に寄生されるほど弱ってしまった原因となったストレスや水質を気にしましょう。海水魚初心者であれば多くの場合は水質が原因でと思いますので、水質の改善を図りましょう。

      カクレクマノミ飼育にかかる費用

      カクレクマノミの飼育にかかる毎月の費用を計算ます。電気代、人工海水、塩素除去剤、バクテリア、交換用フィルターパッド、補水用ミネラルウオーター、餌代が主な経費項目になります。まず電気代ですが、家仲間コムで計算した金額になります。

      カクレクマノミを飼育するのにかかる1ヶ月の電気代
       
      消費電力
      利用時間
      料金
      エーハイム エアコンパクト2004
      5W
      24h
      90円
      GEX クリアLED エコリオ アーム
      3.3W
      12h
      30円
      エヴァリス オートヒーター
      ダイヤルブリッジ 50AD
      50W
      24h
      910円
      テトラクールタワー CR-1
      70W
      24h
      1,270円
      春/秋
      120円
      1,030円
      1,390円

      ヒーターもクーラーも使わずに24℃~30℃が維持できる時期は、ろ過装置と照明だけなので、毎月120円ぐらいです。ヒーターを使う冬場であれば、+910円の1,030円、夏にクーラーを使うとなると +1,270円の1,390円になります。ヒーターとクーラーは24hで計算していますが、実際はOn/Offがあるのでもう少し安くなると思いますので目安の金額としてみてください。

      カクレクマノミを飼育するのにかかるその他の費用
       
      備考 金額
      餌代 メガバイトレッド 6か月使用 250円/月
      餌代 メガバイトグリーン 6か月使用 250円/月
      エアーコンパクトフィルターパッドセット 3か月毎に購入 600円/月
      活性炭フィルターパッドセット 3か月毎に購入 600円/月
      人工海水 マリンソルトプロ 50L 毎月10ℓ交換 200円/月
      バクテリア Bioスコープ 300ml 半年分 400円/月
      合計 2,300円

      餌代他で毎月2,300円がかかります。電気代と合算すると毎月2,420円から3,690円がカクレクマノミを飼育するためのコストになります。癒し空間の維持にはそれなりのお金もかかります。



      最後は下世話な話となりましたが、カクレクマノミの生態とコストを理解した上で是非飼育を始めてください。 (゜))<< (゜))<<

      2013-09-21 12.49.11

      カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に必要な機材は、”カクレクマノミとイソギンチャクの飼育に” で紹介しています。

       
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