ウォーキング・ベースの練習にメトロノームは必需品です。
メトロノームを購入してなくても、スマホやPCのブラウザを開いて、Googleで「メトロノーム」と検索すれば、直ぐにメトロノームが使える便利な時代です。アプリのインストールすら必要ありません。
そんな時代だからこそ、
ゼンマイを巻いて、振り子が揺れるアナログなメトロノームを使いたい!
Amazon売れ筋ランキング(メトロノーム) の1位は、"The メトロノーム"といった三角錐の形をした機械式(振り子式)の YAMAHA MP90 です(2022年4月7日時点)。
YAMAHA MP-90IVは、色合いもフォームもシンプルです。
サイズは90mm(W)、 202mm(H)、111mm(D) と一般的なサイズですが、
「もっと、もっと小さいのが欲しい!!」
実用的なメトロノームで、小さくてかわいいのはないかと探してみると、
ドイツのメトロノームメーカー Wittner(ウィットナー)の Wittner taktell SUPER-MINI(ウィットナー・タクテル・スーパーミニ)が、30mm(W)、 105mm(H)、50mm(D) と、超小型です。
1拍目を知らせるベル(チーンという音)もありませんが、小さなボディで振り子を揺らすひたむきさに愛おしさを感じます。
と、いうことでポチり。
Wittner taktell SUPER-MINI
ウィットナー・タクテル・スーパーミニは、一言でいえば「かわいいメトロノーム」です。しかし、ドイツのメトロノームメーカが作る小さなメトロノームは技術の結晶です。
取説はありませんが、前面に刺してある、ゼンマイ巻き鍵を外して、右側の鍵穴に回して固定するというのは、直ぐにわかりました。
しかし、メトロノーム初心者にとっては、上部にある振り子止めから左側にずらして、振り子を外すというのを理解するのに3分ぐらいかかりました、、、。
ゼンマイをいっぱいまで巻くと45分間ほどリズムを刻んでくれます。
ちょっと硬めの音ですが、心地よく耳に入ってきます。振り子の左右の揺れが、点ではなく、流れとしてリズムを可視化してくれます。
テンポと速度記号
メトロノームには、テンポと速度記号が記載されています。
テンポはBPM(Beats per Minute)で1分間あたりの拍数です。60bpmであれば1分間に60回、つまり1秒間に1回、リズムが刻まれます。
一般的な機械式メトロノームでは、40bpm-208bpm の範囲でテンポが設定できるそうです。
Wittner taktell SUPER-MINI も同様に設定可能ですが、超小型で目盛り間隔も狭い間ので♩=40-44の目盛りが通常のメトロノームとは異なります。
通常のメトロノームであれば♩=40-44の間は2刻みで目盛りがありますが、Wittner taktell SUPER-MINI では4刻みとなっています。
From | To | 目盛り刻み |
---|---|---|
40 | 60 | 4 |
60 | 72 | 3 |
72 | 120 | 4 |
120 | 144 | 6 |
144 | 208 | 8 |
目盛りの合わせ方
機械式メトロノームでテンポを設定するには、振り子の上下に動くオモリの上部を目盛りの線に合わせます。下写真はテンポ100の設定です。
Wittner taktell SUPER-MINI は、サイズが小さいが故に数字も小さく、目盛り間隔も狭いので、目盛りを合わせずらいというのが唯一の難点です。
速度記号
速度記号とテンポがメトロノーム上に書かれていたので調べてみました。
速度記号 | 読み | BPM | 速度 |
---|---|---|---|
Largo | ラルゴ | 40-60 | とっても遅い |
Larghetto | ラルゲット | 60-66 | やや遅く |
Adagio | アダージョ | 66-76 | ゆっくりと |
Andnte | アンダンテ | 76-108 | 歩くような速さで |
Moderato | モデラート | 108-120 | 中くらいの速さで |
Allegro | アレグロ | 120-168 | 速く |
Presto | プレスト | 168-200 | とても遅い |
Prestissimo | プレスティッシモ | 200-208 | 超速い |
クラシックの奏者でなければ速度記号を意識することはないかと思いますが、♩=76-108のAndnte(アンダンテ)は、イタリア語で「歩くような速さで」という意味です。
まさに、ウォーキングベースを練習するためのテンポです⁈
メトロノームでリズム練習
メトロノームを使ったリズム練習の方法です。
通常は、メトロノームの音は、”拍の頭”として聴きます。4/4拍子なら「いち、にい、さん、しい」です。
しかし、折角、Jazzのウォーキングベースを練習するならJazzyなリズム感を鍛えたい。
先ずは、メトロノームの音を裏拍(メトロノームのカチという音が裏になるリズム)として聴きます。8分音符で「いち・カチ、にい・カチ、さん・カチ、よん・カチ」という感じです。
次にカチの音を2拍、4拍として捉えます。ちょうどドラムのスネアが入るタイミングです。1拍と3拍目はメトロノームのガイドに頼らずに自分でリズムをキープします。
このときの注意点は、実際には設定したテンポの倍の速度となることです。
Andanteで練習しよう
ベースの運指練習は、メトロノームの音を2拍目、4拍目として聴いて練習します。
目盛りを ♩=44、若しくは ♩=48 に設定すると、実テンポは倍の ♩=88、♩=96 なので、歩くような速度のAndante(アンダンテ)での練習となります。
速く弾くことよりも左手のフォームとポジション、右手のピッチカートを意識して、しっかりとリズムをキープしながら音を鳴らしていきます。
慣れてきたら、メトロノームの目盛りを♩=56(実テンポ♩=112)に設定して、中位の速度であるModerato(モデラート)で練習します。
2拍・4拍のメトロノームでの練習で、リズム感が鍛えられ、グルーヴ感を自分で作り出すことができるようになります。
最初は、2拍目、4拍目としてメトロノームを聴くのが難しいかもしれませんが、
「いち、いち、にい、さん、しい、いち、にい、さん、しい」
と、メトロノームのカチというタイミングで1から始めて、1を2回言えば、次は自然に2拍目と4拍目で捉えることができます。
可愛い機械式(振り子式)メトロノームでリズム感を鍛えましょう。