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Post Date:2023年8月10日 

インク沼にはハマらない!コスパ重視のインクカスタマイズ術

PILOT ink Blue Black

LAMYのブルーブラックは、深みのある濃い藍色です。ブラックよりほんの少しだけ主張が控えめな、このブルーブラックの色が好きです。しかし、万年筆を使う機会が多くなったのでコスパの高いPILOT のブルーブラックにしました。

  • LAMY Blue Black 50ml ¥2,200 40円/ml
  • PILOT ink Blue Black 30ml ¥440 15円/ml

パイロット インキは、他の国内の万年筆メーカーと比べても滅茶コスパがよいインクです。しかしながら安価だからといって品質が悪いわけではありません。ちょっと不思議なのは、30mlの方が、70ml(16円/ml)よりも経済的という点です。

「でも、半分、青い

ブルーブラックとありますが、限りなくブルーに近い色です、、、。


万年筆のインクの種類

パイロットには、一般書記用インキ(30ml)と、耐水性・耐光性に優れたTSUWAIRO<強色>という顔料インキがありますが、万年筆用のインクには下記の3種類があります。

  1. 染料インク(Dye Ink):
    • 水溶性の染料が使われている
    • 紙の繊維に染み込むため滲みやすい場合がある
    • 耐光性や耐水性には劣る
  2. 顔料インク(Pigment Ink):
    • 発色が良く鮮やかで耐久性がある
    • 紙の表面にインクが付着して乾くために滲みにくい
    • 耐水性や耐光性に優れている
    • 万年筆にインクが詰まることがある
  3. 古典インク(iron gall ink):
    • 鉄イオンとタンニン酸を混合
    • 耐水性と耐光性に優れている
    • 書いた字が経年変化で黒くなる

ブルーブラックインクも元々は、青と黒の中間色というわけではなく、書いたときは青かったものが経年変化で黒くなることからブルーブラックと呼ばれたそうです。現在では、多くが扱いやすい染料インクとなっていますが、古典インクも根強い人気があります。


自分色のインクをつくる

「インク沼」とは、万年筆愛好家の間で使われる表現であり、万年筆のインクの探求や収集によって深みにはまることを指します。万年筆インクには、様々な色や種類があります。

魅惑的な世界ですがハマってしまうと抜け出せなくなりそうで怖いです。

など、見るだけでも楽しく、非常に魅力的です。

また、最近では、自分色のカスタムインクが作ることができるインクが、染料インク、顔料インクともに発売されています。

かなり楽しそう!でもコスト高です。至る所にインク沼へのトラップが、、、。


PILOT一般書記用インキは混ぜてはダメなのか?

プラチナ万年筆 万年筆ボトルインク 60cc ブルーブラックもコスパがインクですが、やはり、青系のブルーブラックです。

「ブルーブラックにブラックを少し混ぜるのではダメなの?」

パイロットのよくあるご質問に下記のように記載されています。

A: パイロットの万年筆用インキは、色によって成分が違うため色を混ぜることはお勧めしません。また、同じ色でも古いものと新しいものを混ぜて使用することはお控えください

【引用】インキを混ぜて使用しても良いですか? | よくあるご質問 | PILOT

混ぜない」「足さない」とあります。

しかし、コンバーターを使っているとボトルインクの量が少なくなってくるとペン先からインクを吸い上げられなくなるので足しちゃってます、、、。


PILOT一般書記用インキのブルーブラックとブラックを混ぜてみる(自己責任)

「混ぜるな!危険!」ではなく、「お勧めしません」という自制を促す表現です。また成分が違うとあっても同じ水溶性のインクなら大きな問題は発生しないだろうという勝手な自己判断のもと、メーカーでは推奨されていないインクの混合をしてみました。

インクの混合には、カートリッジインクへインクを注入するインジェクターが便利です。

POINT インジェクター

インジェクターなら計量もできるし、手も汚れません。また、カートリッジインクの中で少量を配合することもできます。


ブルーブラック 3:ブラック 1

パイロット 一般書記用インキ(30ml)のブルーブラックとブラックを3:1の比率で空瓶の中で混ぜます。

ブラックインキとブルーブラックインキを混ぜる

PLATIUM MIXABLE INKの空ボトル(20ml)を使いましたが、パイロットのインキボトルと違う方が区別がつき良いかと思います。

Blue Black 15m + Black 5ml

手順は簡単です。

  1. ブラック5mlをインジェクターで吸い上げて空インクボトルに移す
  2. インジェクターを洗浄
  3. ブルーブラック5mlをインジェクターで吸い上げて空インクボトルに移す x3回
  4. インジェクターで混合インクの吸引と排出を数回繰り返す(攪拌)
  5. インジェクターを洗浄

ブラックにブルーブラックを混ぜながら薄めていきます。これで完成です。

PILOT インキ ブルーブラック3:ブラック1

LAMYブルーブラック、PILOTブルーブラック、PILOTブラック、PILOTブレンドインクで書き比べたのが下記になります。

LAMY BlueBlack, PILOT BlueBlack, PILOT Black, PILOT 混色

LAMYブルーブラックよりも濃厚となりましたが「いい感じ」です。


効率のよい配合比率

無駄なくインクを使い切ることを考慮すると下記の配合になります。

BlueBlack:Black 配合量(合計) 黒色比率 備考
3:1 15ml:5ml(20ml) 25% BlueBlack:2回分
Black:6回分
4:1 12ml:3ml(15ml) 20% BlueBlack:2.5回分
Black:10回分
5:1 15ml:3ml(18ml) 17% BlueBlack:2回分
Black:10回分

もう少しブルーブラックが多い『ブルーブラック 4:ブラック 1』でもいいかもしれませんが、ブルーブラック、ブラック共に無駄なく使うことができるようにするためには、12ml:3ml(15ml)となりますが、。ブラックの保存期間、ブルーブラックを一瓶毎に使い切れることを鑑みると:1』が黄金比率ではないかと思います。

いまのところ「染料の分離」「インクの固化」「書いたときの滲み・擦れ」などの問題は発生していません。暫くは、パイロットインキのブルーブラックとブラックを混合したものを使ってみようと思います。

メーカーの推奨しないボトルインクの配合は自己責任です。

Post Date:2023年8月5日 

万年筆のインク補充術:手を汚さず、コスパよく

POINT インジェクターセット

万年筆のインクの補充方法には、主に以下の2種類があります。

  1. カートリッジ式:インクカートリッジを万年筆に差し込むだけでインクを補充できる簡単な方法です。古いカートリッジを取り外して新しいカートリッジに交換するだけで補充が可能ですが、コスパがよくありません。

  2. コンバーター式:コンバーターを万年筆に差し込み、インクボトルに浸してインクを吸い上げる方法です。コスパはよいですが、インク補充に手間がかかり、インクで手が汚れてしまったりします。

万年筆を使い始めた頃は、コンバーターという存在を知らずにずっとインクカートリッジを使っていました。しかし、ミリリットルあたりの価格は倍以上違います。

  • LAMYインクカートリッジの容量は、1.3ml × 5本 ¥660 約102円/ml(税込)
  • LAMYのボトルインクは、50ml ¥2,200 44円/ml(税込)

と、いうことでコンバーターを買ってインクボトルを使うようになりましたが、コンバーターには下記のデメリットがあります。

  • インク補充が手間
  • 気をつけていても手にインクが付く
  • ボトルインクが使いきれない

コスパのいいはずのボトルインクも、残量が少なくなるとペン先がインクに浸らなくなり、インクを吸い上げられなくなるので残ったインクを新しいボトルに継ぎ足していました。

しかし、コンバーターを使っているのだから仕方がないと割り切っていました。


注射器でカートリッジにインクを注入する

文房具店で万年筆コーナーを物色していたら「インジェクターセット」なるものを発見!

注射器(注入器)でカートリッジにインクを注入する道具です。

セット内容は下記の3つです。

  • 注入器
  • 針(管)
  • 空カートリッジ(欧州共通規格)× 3

欧州共通規格のインクカートリッジが使える万年筆であれば空ボトルにインクを注入できすが、LAMYのような独自規格であれば使用済みのカートリッジを使用します。使用済みカートリッジを使う場合は同じ色のインクでないと色が混ざってします。

しかし、インクカートリッジの再利用は経済的で環境にもやさしい方法です。

使い方は簡単です。

  1. 注入器の管をボトルインクに挿してインクを吸い上げる
  2. インクカートリッジにインクを注入
  3. 注入器をぬるま湯で洗う

インクの補充作業が、すっごく楽になって、手も汚れません

無印良品 アルミ丸軸万年筆も欧州統一規格のインクカートリッジなのでPILOT赤色を注入してみました。

インジェクターでPILOT REDをカートリッジに補充

カートリッジインクの互換性

ヨーロッパのメーカーの多くは、欧州共通規格です。そのため他社のインクカートリッジでも使えることができますが、欧州のブランドでもLAMYやWatermanは独自規格です。

  1. 欧州共通規格(European Standard):ヨーロッパ統一規格(EN規格)とも呼ばれています。ほとんどのヨーロッパのブランドがこの規格を使用していますが、一部のメーカは独自規格のカートリッジです。

  2. プロプライエタリ(独自規格):特定のメーカーのモデルのみ適合するカートリッジで、他のブランドの万年筆には使用できません。パイロット、プラチナ、セーラーといった日本のメーカーも独自規格です。

万年筆洗浄キット

同じ会社から万年筆洗浄キットも発売されています。

別なインクを使うときに万年筆のペン先のインクを洗い流してくれるキットです。

しかし、欧州統一規格のインクカートリッジの万年筆にしか使えないので、万年筆のインクカートリッジの規格を確認してください。


さよならコンバーター

LAMY、Faber-Castell、MD万年筆、Moleskine Pen とそれぞれコンバーターを購入しましたが、インジェクターの存在を早く知っていればと悔やまれます。

インクカートリッジが何回ぐらい再利用できるのかはわかりませんが、間違いなくコスパも良いはずです。ボトルインクも無駄なく使いきれます。

オンラインショッピングなどで「目的買い」が増えがちですが、文房具屋行けば、魅力的な商品に出会えることを再認識しました。「探索買い」という、新しい発見や好奇心を満たしてくれる買い物を忘れないために、定期的に文房具屋に行くように心掛けたいと思います。

Post Date:2023年7月31日 

ストレスフリーな読書体験ができる新しいKindle Paperwhiteの魅力

Kindle Paperwhite 第7世代と第11世代の比較

白ヤギさん(Kindel Paperwhite 第7世代)から、Kindle Paperwhite 第11世代(シグニチャーエティション)に買い換えました。更なる進化を遂げた新しい Kindle Paperwhite は、電子書籍リーダーとしてストレスフリーな読書体験を提供してくれます。

以下は、New Kindle Paperwhite(第11世代) の5つの特徴です。

  1. 大きな画面で漫画も見やすく
    ディスプレイが6.0インチから6.8インチに拡大し、コミックス(漫画)や固定レイアウトの本が読みやすくなりました。
  2. 調調調節ライトで更に目に優しく
    フロントライトを反射させるE-inkスクリーン自体が目に優しいですが、さらに色調調節ライトによって寒色系から暖色系へと調節できるため、環境や読書スタイルに合わせた快適な読書が楽しめます。またダークモードも搭載しており、夜間の読書時にも目の負担を軽減できます。
  3. 固定フォーマットの拡大が素早く
    ページめくりの速度が20%早くなっただけでなく、固定フォーマットの本の拡大・縮小も素早く行えます。イラストや図表が多い固定フォーマットの本でも、快適に読み進めることができます。
  4. お風呂タイムに読書が可能に
    IPX8等級の防水性能により、湯船に浸かりながらリラックスした読書タイムを楽しむことができます。
  5. 沢山の本が持ち歩ける
    ストレージ容量は、8GBモデル以外に16GB/32GB(シグニチャーエディション)があります。サイズが大きい固定レイアウトや漫画本でも、たくさんの本をKindleで持ち運ぶことが可能です。

すべての書籍が電子書籍にはなっていないので、読書をKindleだけでとはなりませんが、とても魅力的な電子書籍リーダーです。


New Kindle Paperwhiteの実際の画面サイズ(cm)

New Kendle Paerwhiteの画面サイズは6.8インチです。この6.8インチというのはディスプレイの対角線の長さで、センチメートルにすると約172.7mmです。横幅と縦幅の比率が約4:3なので、横幅は約107.2mm、縦幅は約143.2mmとなります。

しかし、これはディスプレイの有効サイズではなく、画面全体のサイズです。有効サイズは、ベゼル(表示部分を支持や保護するための枠の部分)を除いた部分なので、もう少し小さくなります。

実際に計測してみると、Kindle Paperwhiteのディスプレイは、

横幅:約104mm
縦幅:約139mm

でした。


6.8インチでは、漫画は原寸の約8割で表示

一般的なコミックス(漫画)は、B6判(横幅128mm × 縦幅182mm)です。Kindle Paperwhite 6.8インチの有効サイズである横幅 約104mm × 縦幅 約139mm のディスプレイで、コミックスがどれくらい縮小されて表示されるかを横幅を基準に計算してみました。

  1. B6版のコミックスの標準的なコマ割りの場合、1ページの左端の線から右端の線までは約104mmです。
  2. Kindle Paperwhite 6.8インチだと、これが約84mmになります。
  3. つまり、B6判のコミックが、84/104 ≒ 約81%(2割弱)縮小表示されます。

次に、縦幅の最大を基準に考えます。B6判コミックスの最大は縦幅182mmなので、縦幅139mmのKindle Paperwhiteで表示すると、139/182≒約76%(約2割5分)弱縮小表示されます。横幅は本を綴じている部分があるために最大にはならないので、横幅を基準とした縮小率の掲載は割愛します。

目安として、コミックスよりおおよそ2割小さくなると考えてください。文字や絵も小さくなりますが、読むのにギリ苦にならない縮小サイズです。


ストレージサイズの選び方

Kindle Paperwhiteを選ぶにあたって、最も悩ましいのが、ストレージサイズです。8GB/16GB/32GB(シグニチャーエディション)の3種類があります。

Kindle Paperwhite は8GBモデルでも、数千冊の本を持ち歩けると謳われています。しかし、これはサイズの小さいリフロー型の電子書籍で計算した場合です。Kindle本には下記の2種類のフォーマットがあります。

リフロー型:

テキストのレイアウトが画面サイズや文字サイズ合わせて流動的に変化する電子書籍で小説など文字主体の本です。

    リフロー型のメリット

  • 文字サイズ、余白、行間などを自由に変更して読むことができる
  • 全文検索や辞書機能などを利用することができる
  • サイズが小さい

固定レイアウト:

通常の書籍と同じように、ページ数やレイアウトが固定されている電子書籍で、コミック、雑誌、それ以外にも図表が多い本も固定レイアウトが多いです。写真・絵・図表を含むのでサイズも大きくなります。


Kindleに何冊の本がダウンロードできるのか?

Kindle Paperwhite(シグニチャーエディション) のストレージサイズは32GBです。

『設定』 → 『端末オプション』 → 『詳細オプション』 → 『ストレージ管理』

で、確認すると、

Kindle Paperwhite Signituire Edition のストレージサイズ

使用 2.89GB + 空き 24.41GB = 27.3GB となっています。更に「その他」の254MBはシステムファイルそして、辞書ファイル(英語、日本語)で100MB超なので、実際に本を保存できるのは約27GBです。

8GBモデルでは、実際に本を格納できる領域は約6GBとなります。

リフロー型の小説は、1MB - 5MBと小さいですが、コミックや雑誌になると50MB - 150MBにもなります。コミックを中心に読むのであれば、8GBモデルだと102冊(平均:60MB/冊で計算)です。50MB/冊 平均でも122冊です。

もちろん全ての本を端末に保存しとく必要性もありませんが、100冊というのは現実的な数字です。


Kindle本のサイズの確認方法

Kindle本のサイズは、Amazonの商品ページに記載されていますが、Kindle Paperwhiteにストレージ管理での表示と異なります。Kindle端末では、本をダウンロードすると自動的に端末に最適化されたファイルサイズに変換されているようです。

Amazonでは、「見える子ちゃん9」のサイズは125,074KB(122MB)です。

Kindle本 見える子ちゃん9 のファイルサイズ

しかし、Kindle Paperwhiteでは、68MBとなっています。

Kindle Paperwhiteにダウンロードした「見える子ちゃん9」のファイルサイズ

16GB 広告なし がお勧めな理由

以前使用していたのが4GBモデルでしたが、途中から購入した書籍が入らなくなり、結構ストレスでした。New Kindle Paperwhite は、8GBモデルと16GBバイトモデルで1,000円しか違いません。1,000円をケチらず迷わず16GBを選びましょう。

また、「広告なし」オプションは「広告あり」より2,000円高くなりますが、本を読み始めるときにロック画面でスワイプが必要となる「広告あり」に比べ、『広告なし』はスムーズに起動でき、ホーム画面下部の広告もなく邪魔になりません。断然『広告なし』をお勧めします。


シグニチャーエディションの違い

Kindle Paperwhiteには、もうひとつ特別モデルであるシグニチャーエディションがあります。広告ありのオプションはないので16GB 広告なし モデルと比較すると2,000円の差です。広告なしの新しいカラーモデルも選べるのも魅力です。

Kindle Paperwhite Signituire Edition

シグニチャーエティションの機能的な違いは下記の3点です。

  • ストレージ容量(32GB)
  • 明るさ自動調整機能
  • ワイヤレス充電
  • デニムブルー・ライトブルーが選べる

ワイヤレス充電は、別途、充電器が必要となりますし、Kindle Paperwhite は、充電頻度が高くないので、Type-Cでの充電で十分です。明るさ自動調整機能は、スマホでもお馴染みで、外で読んだり、暗いところで読んだりするのに便利ですが、手動でも簡単に切り替えられます。しかし、カラーは「広告なし」で新色のデニムブルー、ライトグリーンが選べるのはシグニチャーエティションだけです。


フィルムとケースは必要?

ケースに入れて持ち歩くなら保護フィルは不要だと思います。純正のケースでなくてもサードパーティ製のケースが色々とあります。

Kindle Paperwhite 第11世代 ケース

下記の第11世代用のケースをを購入しましたが、いい感じです。

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