DMM.make から4K/60p(解像度が4Kで秒間60コマ), HDCP2.2 HDRコンテンツに対応した4Kディスプレイの第3弾が発売されました。「大画面と4K映像ってどうなんだろう?」という好奇心とともに物欲の神が降臨してきました。
『4Kの映像美を手の届く価格帯で!』というキャッチフレーズに惹かれて55インチの DKS-4K55D をポチッと、、、。どうせならよい音で聴きたいとサウンドバー(SONY HT-S350)も購入しました。
これで映像コンテンツを楽しむ環境が一挙に改善されました。
テレビは要らない?
ディスプレイには、Amazon Fire TV Stick 4K とDVD/Blu-rayプレイヤー、ゲーム機が繋がっていますが、テレビチューナーはないので、テレビ放送は見られません。
しかし、Fire TV Stick 4K があれば、Hulu / フールー、Netflix、Amazonプライムビデオといった動画配信サービスでドラマ、映画、アニメが楽しめます。4KコンテンツもNetflixではプレミアムプランではないと見られませんが、Amazonプライム会員であれば、Amazonプライムビデオで4K映像を体感することができます。
また流行りのドラマやバラエティをチェックしたいのであれば民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー) 」で見られます。
それ以外にも
など Fire TVアプリでたくさんの動画コンテンツを楽しむことができます。
唯一、映像コンテンツで物足りなさを感じていたのは、ニュースや報道番組のコンテンツでした。Huluでも、日テレNEWS24 をリアルタイムで見られますが、経済ニュースなどはもの足りません。
しかし、Fire TV で テレビ東京ビジネスオンデマンドを使えるようになってからは、WBS(ワールドビジネスサテライト)、モーサテ(ニュースモーニングサテライト)をはじめとしたニュースコンテンツが視聴できるようになり、ラジオなど耳メディアの利用が少なくなりました。
と、これだけ映像コンテンツがあると、無意味にテレビをだら見する時間はありません。
ただ、朝だけは、リアルタイム性も欲しいので、
Alxea、J-WAVEをかけて
と、Amazon Echoに呼びかけています。
みんなテレビって見てるの?
世の中の人はテレビをどのくらい見ているのでしょうか?
平成30年版 情報通信白書 第2部 基本データと政策動向 第2節 ICTサービスの利用動向 (1)主なメディアの利用時間と行為者率 から平日にリアルタイムにテレビを見る人の割合を年代別にグラフ化してみました。
総評として、
●テレビの視聴時間は全体で減少。インターネット利用時間は増加傾向
とあったので、ネットを利用する人の割合と対比させてみましたが、平日のテレビとネットの視聴関係は年代によって反比例しています。
リアルタイムにテレビを視聴しているのは、20代 60%、30代, 40代で80%、50代で90%です。20代では、平日はテレビを見ないという人が4割もいるという結果です。
ところが、視聴時間でみると短い20代でも1時間半、40代で2時間半、50代では3時間以上もテレビを見ています。
回答者が仕事をしている有無の分類はないので、主婦などの日中のテレビ視聴時間も含まれていると思いますが、テレビには、ひとたびスイッチを入れると、だらだらと長時間見続けてしまうという魔力が潜んでいることが伺えます。
動画配信サービスなら見ようという意思を伴ってコンテンツを選択して視聴するので、”だら見”というのは少ないような気がします。ただ、ドラマの一気見だけには要注意ですが、、、。
コンテンツを選ぶという意味では、Business On Demand で視聴できるWBSやモーサテなどのニュースコンテンツもチャプターに分かれています。ニュース番組も初めから最後までを視聴するのではなく、気になったニュースだけをチェックすることができます。
テレビがなければNHK受信料は不要
テレビは時間を浪費するだけではなく、NHKの受信料も必要となります。受信料はNHKを見る見ないに関わらず、テレビを受信できる設備を保有していると支払わなければなりません。
下表は2020年10月時点のNHKの受信料です(口座・クレジット)。
| 放送受信料(年額) |
地上放送のみ受信できる
テレビ等の場合 | 13,650円 |
衛星放送を受信できる
テレビ等の場合 | 24,185円 |
一方で、テレビ受像機を保有せずに、大型ディスプレイ+Fire TVで各種VODサービスなどを利用すると、Hulu 月額1,026円(税込)、Business On Demand 月額550円(税込)、それにAmazonプライム会員の年会費4,900円(税込)で、年額 23,812円です。衛星放送の受信料を支払うよりは安価です。
| 利用料(年額) |
Amazonプライム会員 | 4,900円 |
Hulu | 12,312円 |
Business On Demand | 6,600円 |
計 | 23,812円 |
DMM 4Kディスプレイ
DMM.make の4Kディスプレイは、前述したように 4K/60p, HDCP2.2, HDRコンテンツ対応と、映像コンテンツを十二分に楽しめる性能を保有しています。
ディスプレイサイズは、
画面サイズ | 参考価格 |
43インチ | 45,800円 |
55インチ | 65,800円 |
65インチ | 118,000円 |
と、3種類あります。さすがに 65インチは、10万円を超える価格ですが、55インチの価格は、4K対応ディスプレイとしては、AQUOS, REGZA, BRAVIA, VIERAなどの国内メーカーのテレビと比べてかなり低価格に設定されています。55インチでも十分、大画面と呼べるサイズです。
またスピーカ(10Wx2)も付いているので外部スピーカーがなくても音がでます。音響を意識したスピーカーではありませんが、音声設定でサラウンドにすれば、それなりの音では聴けます。
4Kディスプレイと各機器の接続
『4Kの映像美を手の届く価格帯で!』というキャッチフレーズに惹かれたのは確かですが、大画面4Kディスプレイとサウンドバーで、どのように各機器を接続して、ホームシアター環境を構築できるを考えました。
HDMIで常時接続したい機器はFire TV Stick 4K、Blu-ray/DVDプレイヤー、そしてゲーム機です。デジカメはHDMI出力がない古いカメラなので、AV接続ができるのが望ましいです。
そして、音声出力は、ディスプレイで入力をまとめてサウンドバーで出力というのが、イメージした接続方法です。
DMM.make 4Kディスプレイの入出力は下記の通りです。
入力 | - HDMI(HDCP2.2)x3
- AVx1
- USBx2
|
音声出力 | |
DMM 4Kディスプレイは、入出力も充実しています。入力にはHDMI3系統以外にもAV入力がありますし、光デジタルでの音声出力もあります。単にPCと接続する大型ディスプレイとはコンセプトを異にしており、家庭で動画配信サービスを楽しむためにモニターとしての利用を前提としています。
サウンドバー
折角、大画面ディスプレイにしたので、よい音で楽しみたいと思い、設置も簡単なサウンドバーの購入を検討しました。DMMディスプレイはテレビではないので、HDMI(ARC)では接続できないので、サウンドバーは光デジタルの入力が必須となります。
またディスプレイとサウンドバーで10万円ぐらいに抑えたい(3万円ていどのサウンドバー)という予算上の制約もあり、候補として考えたのは、下記の3機種でした。
BOSE Solo 5 TV sound system は、店頭でも音を確認しました。とても音がよく、コンパクトなボディとは思えない低音の響きもありました。しかし、実際にサブウーファー付きの製品と聴き比べてみると、やっぱりサブウーファーの低音には敵いません。
YAMAHA YAS-207は後継のYAS-209が発売されたこともあり、発売時よりも値段がかなり下がっています。高さ方向のバーチャル音場も実現したというバーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」というのは実際に音を確認してみたかったのですが、最終的に選んだのは、SONY HT-S350 でした。
SONY HT-S350
SONY HT-S350は、フロント65W×2、サブウーファー100Wの合計230Wと迫力のサウンドです。サブウーファーは16cmあり、低音はかなり心地よいですが、サブウーファー単体でのボリュームあるので調整が可能です。また本体(サウンドバー)とはBluetoot接続なので配線が不要です。
また前方のスピーカーだけで臨場感豊かなサラウンドを実現する「S-Force PROフロントサラウンド」は気持ちよく音に包み込んでくれます。
ソニー独自の高精度なデジタル音場処理技術により、前方のスピーカーだけで仮想的にサラウンド音場を再現。後方にスピーカーを置く必要がなく、すっきりとしたレイアウトで、豊かな臨場感を楽しめます。また、壁からの反射音を利用しないため、部屋の形状の影響を受けにくく、設置する場所の広さや位置にかかわらず良好なサラウンド再生を可能にします。
Fire TV Stick 4K
テレビなしでオンラインで映像コンテンツを楽しむのであれば、Apple TV, Chromecast, Fire TV の何れかは必要です。Amazonプライム会員であれば、Amazonプライムビデオも楽しむことができるのでFire TVがおススメです。以前は、据え置き型もありましたが、現在、販売されているモデルは、スティックタイプの Fire TV Stick だけです。
Fire TV Stick と Fire TV Stick 4K の比較は下記となりますが、4Kに対応している Fire TV Stick 4Kを選びましょう。
| FireTV Stick | FireTV Stick 4K |
映像 | 最大1080p | 4K Ultra HD, HDR, HDR10
Dolby Vision, HLG, HDR10+ |
プロセッサ | クアッドコア 1.3 GHz | クアッドコア 1.7GHz |
ストレージ | 8GB | 8GB |
オーディオ | Dolby Audio | Dolby Audio |
WiFi | デュアルバンド、デュアルアンテナ
802.11a/b/g/n/ac対応 | デュアルバンド、デュアルアンテナ
802.11a/b/g/n/ac対応 |
Fire TV Stick 4K は、DMM 4Kディスプレイ、DKS-4K55Dの横にあるHDMI入力に差し込むとUSBポートは潰してしまいますが、ちょうどよい塩梅です。
DMM 4Kディスプレイからの電源供給は可能?
DKS-4K55Dには、USBスロットがあるので、「Fire TV Stick 4Kの電源供給も可能?」と思ってディスプレイのUSBポートに差し込んでみました。
ディスプレイの電源をONにしている状態であれば電源供給は可能ですが、ディスプレイの電源をOFF(待機モード)にするとUSBから電源供給はされなくなります。そのためディスプレイの電源をONにする度にFire TVが再起動します。しかも半分くらいの確率でFire TVが起動してくれないので、HDMIポートの抜き差しが必要となり、現実的な使い方ではありません。
バッテリーを保有しているタイプのTV マウント アクセサリーがあると配線がすっきりするかもしれません。
リモコンをFire TVにまとめる
Fire TVでコンテンツをみるために、ディスプレイ、Fire TV、サウンドバー、と3つのリモコンを操るのは煩わしいです。
Fire TV Stick 4Kの "設定">"機器制御">"機器の管理"でTVとサウンドバーのリモコンの設定ができます。
TVのメーカ設定ではDMMというのはありませんが、東芝を選択するとDMM.make 4Kディスプレイの電源ON/OFFのコントロールができるようになります。またサウンドバーは、メーカーをSONYと選択すれば、電源ON/OFFとサンドバーのボリュームコントロールが、Fire TV Stickのリモコン1台で行えるようになります。
上記の設定をしていれば、Fire TV Stickの音声ボタンを押しながら
テレビを付けて
テレビを消して
と言えば、ディスプレイとサウンドバーの両方の電源ON/OFFができます。
動画配信サービスにないコンテンツ
2019年6月に角川シネマ有楽町で『卒業』と『小さな恋のメロディ』のリバイバルが上映されていました(青春映画の名作2選「卒業 4Kデジタル修復版」+「小さな恋のメロディ」公式サイト)。
2つの作品共に古い映画ですが、映像と音楽の融合の素晴らしさを教えてくれた映画です。「やっぱりいいな」と、2作品ともに Blu-rayを購入してしまいました。
素敵な映画のリバイバルとBlu-rayを発売した角川に感謝です。
卒業
『卒業』は、ダスティン・ホフマン主演の1967年の映画です。端的に言ってしまえば、歳の差不倫、そして、その不倫相手の娘の略奪婚という下衆な話しになってしまうのですが、『Simon & Garfunkel』の『Scarborough Fair』、『The Sound of Silence』といった楽曲が、映像と共にゆっくりと心に染み入ってきます。
ラストシーンでの『The Sound of Silence』が流れ始めてからの二人の表情の変化と音楽が絶妙で、バスの向かう先には、本当に幸せな未来があるのだろうかと考えさせられ、♪And touched sound of the Silence (そして、沈黙の音に触れた)という歌詞で終わります。
小さな恋のメロディ
1971年に公開された映画です。なぜか日本人に長く愛されている映画ですが、いちど観ればその理由が納得できます。『The Bee Gees』の美しいメロディもさることながら、純粋無垢な11歳の子供から「人を好きになるということがどういうことなのか」を教えられます。
『The Bee Gees』の『Melody Fair』,『First Of May』そして、最後に2人でトロッコを漕いでいくシーンで流れる『Crosby, Stills, Nash & Young』の『Teach your Children』は、恥ずかしくて素直に好きと言えなかった曲です。