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Post Date:2022年11月13日 

いまどきのポータブル電源の選択で悩む

EcoFlow River Max 576Wh

ポータブル電源は、AC電源(コンセント)の家電も動かせる大容量バッテリーです。もちろんUSB Type-A/C でスマホやタブレットの充電もできます。

コンセントに挿す家電が使えるポータブル電源は、車中泊、キャンプといったアウトドア活動だけではなく、天災や停電といった、いざというときの備えにもなります。

また日常生活の中でもコンセントがない場所での家電利用、ソーラーパネルと組み合わせた節電、CO2削減にもなります。

便利なポータブル電源ですが、決して安い買い物ではありません。買ってから「失敗した!」と後悔しないよう事前によく調べる必要があります。


利用したい家電が何時間使える?

ポータブル電源で使う家電がどのくらい使えるかが大切です。防災用であれば利用シーンを考えてみてください。

家族分のスマホの充電、夏なら扇風機、冬やなら電気毛布、LED電球?どのくらい利用できるかを考えるのは重要です。


消費電力とは

ポータブル電源で使いたい家電の消費電力を確認します。xxW(ワット)とあるが消費電力です。定格消費電力という記載の場合は、最大電力消費量となります。

ポータブル電源には 定格出力という項目があります。この定格出力以上の家電は動きません。例えばドライヤーは1,000W以上あるので、高出力のポータブル電源でないとドライヤーは使えません。

ポータブル電源には、瞬間最大出力という記載で定格出力以上の家電が稼働するといった記載もありますが、基本は定格出力の値以下の家電が使えると判断するのがいいかと思います。


電力消費量(Wh)とは

ポータブル電源の供給電力量はWhという単位で記載されています。消費電力(W)× 時間(h)が消費電力量(Wh)となります。ポータブル電源側からみたら供給電力量です。

例えば100Whのポータブル電源であれば、消費電力20Wの家電が5時間使えることになります。しかし、蓄電している電気を100%効率では供給できないので、カタログ値の8割程度で計算します。

上記の100Whのバッテリーで20Wの家電を使う場合は、4時間ぐらいは使えるという計算になります。

100Wh × 80% ÷ 20W = 4h

またバッテリーが劣化すると蓄電量が低下するので電力供給量も少なくなります。

下表は、自分が検討したポータブル電源の定格出力と供給電力量です。

機種定格出力 供給電力量
JVC BN-RB37-C200W375Wh
JVC BN-RB62-C500W626Wh
Jackery 240200W241.9Wh
Jackery 400200W403Wh
Anker 521200W256Wh
Anker 535500W512Wh
EcoFlow River 2300W256Wh
EcoFlow River Max 2500W512Wh

サイズが小さくて軽い256Whぐらいのポータブル電源はお手頃ですが、利用目的によっては「容量が足りない!」となってしまいます。

下記は、256Whと512Whのポータブル電源での利用時間の目安です。

利用家電消費電力256Wh512Wh
iPhone12充電5W12回24回
MacBookAir充電30W3回6回
扇風機20W10時間20時間
電気毛布30W7時間弱14時間弱
LEDライト5W40時間80時間

電源供給ポート数

供給電力量と共にコンセントとUSB出力がいくつあるかも確認しましょう。コンパクトサイズのポータブル電源では、コンセントの差し込み口が1つしかないものがあります。各社とも車での利用シーンを考慮したシガーソケット出力もありますが、日常生活で使うはコンセント(AC電源)数とUSB出力ポート数をまとめました。

機種 供給電力量 コンセント USB Type-C USB Type-A
JVC BN-RB37-C 375Wh 1 - 2
JVC BN-RB62-C 626Wh 2 - 3
Jackery 240 241.9Wh 1 - 1
Jackery 400 403Wh 1 - 2
Anker 521 256Wh 2 1 2
Anker 535 512Wh 4 1 2
EcoFlow River 2 256Wh 2 1 2
EcoFlow River Max 2 512Wh 4 1 3

バッテリー寿命が6倍のリン酸鉄リチウム電池

リチウムイオン電池のポータブル電源のバッテリー寿命は500回とされているものが多いです。国内メーカーのJVCケンウッド(Jackeryと業務提携)、米国企業のJackeryでも、バッテリーの寿命は500回の充電です。

一方、Anker、EcoFlowの中国勢は、6倍の3,000回も充電ができる長寿命リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用したモデルを発売しています。

「充電はソーラーパネル、蓄電した電気は節電のために使う」といった、日常的な使い方をするので、寿命の長いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーのポータブル電源という選択をしましょう。


意外と大切な充電時間

出かける前に充電を忘れていた、台風や豪雨がきているといったときに直ぐに充電できるのは意外と大切な要素です。

それぞれ、AC電源、シガーソケット、ソーラーパネルから充電できますが、下表はAC電源から充電した場合の充電時間です。

機種 供給電力量 充電時間
JVC BN-RB37-C 375Wh 8.5時間
JVC BN-RB62-C 626Wh 12.5時間
Jackery 240 241.9Wh 5.5時間
Jackery 400 403Wh 7.5時間
Anker 521 256Wh 2.5時間*1
Anker 535 512Wh 3.4時間*1
EcoFlow River 2 256Wh 1時間*2
EcoFlow River 2 Max 512Wh 1時間*2

*1 別売のUSB急速充電器と併用した場合
*2 48分で80%まで充電可能

1時間充電できるEcoFlow River 2 には驚きです。また EcoFlowのポータブル電源は、ACアダプターがなく電源コードを差し込むタイプなので、収納時にスッキリというのも地味にいいところです。


選択したポータブル電源は?

もともと suaoki S601(220Wh ACx2 USB Type-Ax2)を使っていました。コンパクトでシンプルなポータブル電源です。

suaoki S601 220Wh

停電時にも活躍してくれましたが、災害時に備えてもう少し容量が大きなポータブル電源の購入を検討。

  • 供給電力量が500Wh以上
  • 充電時間が短い
  • バッテリー寿命が長い

という観点から、EcoFlow River 2 Max を候補としました。

しかし、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーではない EcoFlow River Max が25%OFFになっていたので、価格に惹かれてこちらをポチり。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーではありませんが、バッテリー寿命も800回と他機種と比べると長寿命です。

やっぱり、価格は外せない重要な要素です、、、。


EchoFlow River Maxの特徴

前述したようにEcoFlow River Maxはリン酸鉄リチウムイオンバッテリーではありませんが、そこそこ長寿命で、そして576Whと十分な容量があります。

項目 スペック
定格出力 600W
供給電力量 576W
AC出力 コンセントx3
DC出力 USB Type-Ax2、USB Type-A急速充電x1、Type-Cx1
バッテリー寿命 800回以上 (80%+)
充電時間 1.6時間
寸法 28.9×18.4×23.5cm
重量 7.7Kg

River 2 MAX はフロントに出力端子もまとめられていますが、River MAX は、ACコンセントが右側面にあります。

EcoFlow River Max ACコンセント 3口

正面には、USB type-Ax3(ひとつは急速充電)、そしてType-C出力あります。

EcoFlow River Max USB Type-C Type-Ax3

LEDライトでの演出もEcoFlow River Maxの特徴です。

EcoFlow River Max LEDイルミネーション

【まとめ】ポータブル電源を購入するときの基準

ポータブル電源の購入を検討する上での重要な要素は下記の6点です。

  1. 供給電力量
  2. 出力ポート(コンセント数)
  3. バッテリー寿命
  4. 充電時間
  5. 価格
  6. 国内メーカーへのこだわり有無

国内メーカーへのこだわり有無を最後にしていますが、国内大手メーカーだとJackeryと業務提携しているJVCケンウッド、シャープ、三菱重工、HONDA、などから販売されています。

HONDA LiB-AID(リベイド)のように、EVの開発をしている自動車メーカーにも頑張ってもらいたいところです。

とりあえず、明確な利用目的はないけど、防災を考えてということであれば、価格とバッテリーの寿命を考えてリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用している Eco Flow River 2(256Wh)をオススメします。

Post Date:2022年10月21日 

Amazonの本気を感じるEcho Studioのアップデート

Echo Studo(チャコール)

Echo Studio のカラーバリエーションモデルとしてグレーシャーホワイトが追加され、ステレオ音源が強化されたソフトウェアにバージョンアップ(8087715460)されました。

このアップデートは過去に購入した Echo Studio にも適用されます。

Echo Studio に

Alexa, アップデートして

と言って、デバイスのソフトウェアが最新版になっていることを確認してください。

新たな空間オーディオ処理技術が搭載され、周波数帯域が拡張されとことにより、

  • 深みのある低音
  • 中高音域の明瞭度向上

となり、ステレオ音源を強化するために設計された空間オーディオ処理技術では、音の奥行きや明瞭度、臨場感を向上し、より没入感のあるサウンドにしたと謳われています。


Echo Studioの音質は改善されたか?

はい、気持ちよく改善されました」というのが結論です。

2台の Echo Studio + Echo Sub を使っていますが、「Echo Sub の低音の振動が気持ちよくなった?」というのが、Edho Studioのアップデートに気がついたきっかけでしたが、低音の抜けが抜群に改善されています。

また少しボリュームを上げてみると、音のバランスがよくなっていることもわかります。

Echo Studio(左右)と Echo Sub(中央)

Bill Evans Trio の Waltz for Debby (take 1) - Alternate Take をAmazon Music Unlimied では Ultra HD で配信していますが、

右から聴こえるエヴァンスのピアノ、左から迫るラファロのベースプレイとEcho Subの伝える低音の振動が、空間の中でバランスよく融合され、とても臨場感のある演奏として聴けます。

同じ曲をHDで聴くとやっぱりUltra HDの方が断然、艶やかな音です。Ultra HDの音源を聴けるという意味でもストリーミングを音楽を楽しむデバイスとしてEcho Studioは優れものです。

アップデート前の Echo Studio は、2.0インチミッドレンジスピーカーが3つ搭載されているのに中音域が弱く、イコライザでミドルを+1上げていましたが、「象と散歩: Echo の音質を改善する7つの方法」で書いた、ホワイトノイズを再生して再生される音域を確認する方法を再度試してみると、

Echo Studioでホワイトノイズを再生したときの周波数帯域
iAnalyzer
Echo Studioでホワイトノイズを再生したときの周波数帯域
Analyzer

中音域の凹みがなくなりバランスよく音が出るようになっているので、イコライザはフラットに戻しました。

にしても、ソフトウェアのアップデートでここまで音質改善されるとは驚愕です。Echo Studioの潜在能力を引き出す、今回のソフトウェアアップデートには、Amazonのストリーミング音楽配信に対する意気込みと本気度が感じられます


Echo Studioのステレオペア + Echo Sub は最強

Echo Studio 1台、Echo Studio x2(ステレオペア)、Echo Studio x2 + Echo Sub(サブウーファー)で同じ曲を聴き比べをしてみました。

1台とステレオペアは差は歴然とあり、今回のアップデートによって低音の抜けがよくなったので、Echo Subの存在感もより大きくなりました。

空間オーディオ(Dolby Atmos, 360 Reality Audio)、Ultra HD(ハイレゾ) に対応しているEcho Studioでのステレオペア+Echo Sub(サブ・ウーファー)は、自宅でストリーミング音楽を聴くデバイスとしては現時点では最高峰間違いないです。


他のストリーミングサービスを聴くデバイスとしては?

Echoは、Amazon Music以外に Apple Music、Spotify、AWA、うたパス、dヒッツの音楽配信のアカウントと連携することができます。またradikoも聴けます。


Apple Music

Echo StudioでApple Musicを聴くことができます。しかし、「Apple Music のロスレスオーディオについて」に記載がありますが、Appleのロスレスオーディオ(CD音質以上)は、AALCで配信されているので、Echo StudioではAACでしか聴くことができません。

Apple Musicを聴くにはAlexaアプリでアカウント連携をする必要があります。詳細は、「Alexa で Apple Music を再生する」を参照してください。


Spotify

Spotifyはリコメンドのセンスが素晴らしいので流しっぱなしにするには最適な音楽サービスです。無料プラン(Spotify Free)は、最高音質(320Kbps)では聴けませんが、160Kbps(高音質)で聴くことはできます。しかし、無料プランでは、10曲ぐらい毎に15-30秒の広告が流れるので、有料プランをやめてから聴かなくなってしまいました。

Spotifyを聴くにはAlexaアプリでアカウント連携をする必要があります。詳細は、「AlexaデバイスでSpotifyを利用する」を参照してください。


radikoで聴くラジオNIKKEI第2

radikoは、音楽配信サービスではありませんが、Echoのステレオペアでもラジオ放送を聴くことができます。音質は HE-AAC 48kbps のステレオ配信なので、Amazon Musicと比べると明らかに音が悪いと感じるレベルです。

しかし、ラジオNIKKEI第2(RaNi Music)は、リモートワーク時に小さな音で流しっぱなしにするのに最適な番組です。

コンセプトは、「ず~っと音楽、ほぼトークなし 仕事がはかどるBGMラジオ」です。放送時間も 平日8:00-19:00 と、まさにリモートワーク向けです。

radikoを聴くには、「スマートスピーカーでラジコを聴くには?」を参照してください。


Echo Studioをホームシアターで活用

テレビは大画面と高画質で映像を提供してくれるようになりましあ。しかし、薄型化の弊害として、サウンドに関しては虐げられている感が否めません。映像と音響はセットだと思うのですが、、、。

Echo Studio x2 + Echo Subでホームシアターを構成するとAmazonプライムビデオで映画の世界にも没入できます。

また、Fire TV Stick 4K Max であればTVのHDMI ARCに接続することで、テレビからの音声もEchoで構築したホームシアターから再生することができるので、サウンドバーとしても活用できます。

詳しくは、Amazonのヘルプ「Fire TV Stick 4K MaxでHDMI ARCを使用してホームシアターAlexaをセットアップする」を参照してください。

Echo Studio 2台とEcho Subの構成は奢侈の極みのように思われますが、音楽と映画に没入できる音響環境は心を豊かにしてくれます。

気がつけば、Amazonのデバイスに囲まれ、Amazonのサブスクから抜けられない生活となってしまいました。「Amazonの奴隷と化するのも悪くない」と言い訳する今日この頃。

Post Date:2022年10月4日 

大人の普段使いの万年筆(MUJI アルミ丸軸万年筆)

MUJIアルミ丸軸万年筆

万年筆を使うとちょっと大人になった気分です。

使いづらいと思われがちな万年筆ですが、慣れればとっても書きやすい筆記用具です。筆圧が必要なく楽に書けるで疲れないですし、インクの滲み、濃淡、線の強弱なども味となって自分が書いた文字にも愛着が持てるようになります。

ボールペンと比べるとインクの交換頻度が高い、書いて直ぐ手を置くとインクが付いてしまうという難点はありますが、それすらも愛おしくなれる筆記用具です。


MUJI アルミ丸軸万年筆という選択

LAMY safari が、とっても書きやすいので2本使っています。

LAMY safari 万年筆

無印良品のアルミ丸軸万年筆のシンプルなデザインには惹かれて購入しましたが、1,090円1,590円(税込)という価格からあまり期待はしていませんでした。

※MUJIの価格改定で1,090円から1,590円になりました(2023年2月追記)

アルミ丸軸万年筆とインクカートリッジ

しかし、使ってみると「とっても書きやすい!

万年筆には太いボディが多いですが、アルミ丸軸万年筆は細い軸なので、他の筆記用具からも違和感なく乗り換えらるのではないでしょうか。

MUJIではOEM先についての記載はありませんが、ペン先の装飾、太さを表すFの文字、IRIDIUM POINTの記載が、ドイツのSCHMIDT(シュミット)社のペン先と酷似しています。

MUJIアルミ丸軸万年筆のペン先

安価な万年筆にありがちな、暫く使っていないとペン先が乾いて文字が書けなくなってしまうということもありません。


文字の太さ

万年筆の太さ(文字)は、下記のような記号で表されています。

  • Extra Fine(極細字)
  • Fine(細字)
  • Medium(中字)
  • Broad(太字)

漢字はアルファベットと比べて細かいので、日本ではF(細字)の万年筆が好まれているようですが、同じF(細字)でも、メーカーによって若干太さは異なります。

MUJIアルミ丸軸は、商品説明に細字とありますが、LAMYのF(細字)よりも若干細い文字となるのでノート書きにも向いています。


MUJIインクカートリッジの互換品は?

MUJIで2本で105円150円(税込)でインクカートリッジが販売されていますが、近くに無印良品がないと不便です。またインクの色もブラック(黒)だけです。

※MUJIの価格改定で105円から150円になりました(2023年2月追記)

しかし、MUJIアルミ丸軸万年筆は、欧州共通規格の製品なので、同じ欧州共通規格のインクカートリッジが互換として使えます。

日本ブランドではOHTO(オート)、海外ブランドでは、Schneider(シュナイダー)が安価に手に入ります。また、OTHOではブルーブラック、シュナイダーではミッドナイトブルーといった濃紺色のインクが選べます。

OHTOのインクカートリッジには、MADE IN AUSTRIAと記載がありますが、MUJIのアルミ丸軸万年筆のリフィルもMADE IN AUSTRIAとあるので、もしかたしたら同じもの??

下の写真は、OTHO(左)、MUJI(中央)、シュナイダー(右)の各インクカートリッジですが、どちらも問題なく使えます。

MUJIアルミ丸軸万年筆の互換インクカートリッジ

普段使いの万年筆として

LAMYを長年使っているので慣れてしまっているというのもありますが、MUJIアルミ丸軸万年筆は、LAMYに比べて滑らかでない(硬い)感じがします。しかし、書きづらいというわけではありません。最初からこの万年筆を使っていれば違和感はないかと思います。

The 無印良品というデザインのシンプルさは好みが分かれるところかもしれませんが、プラスチック製の安価な万年筆より、こだわりを主張してくれます。

また、

  • インクカートリッジ購入のハードル
  • インク色がブラックしかない

というのも前述した、OHTO(オート)のインクカートリッジであれば入手しやすく、ブルーブラックも使えます。

1,090円1,590円という価格で、この書き心地であれば十分ですし、シンプルなアルミボディも飽きなく使えそうです。気軽に使える普段使いの万年筆として最適ですし、これから万年筆を使ってみようという方にもお勧めできる逸品です。

象と散歩:人気の投稿(過去7日間)