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Post Date:2023年3月12日 

自宅練習用の最強のベースアンプはX4Cだった!

PJB X4C RED とリン酸鉄リチウムイオンモバイルバッテリー

エレクトリックアップライトベースのIbanez UB804をベースアンプなしで練習を続けていましたが、そろそろステップアップしてベースアンプから音を出したい!

「10W-30Wぐらいで、コンパクトなアンプで、、」

「でも、一応エレクトリックアップライトだから中低音域も欲しい」

と、探していたら PJB (PHIL JONES BASS) NANOBASS X4C に出会って一目惚れ。

  • 超コンパクトでデザインが可愛い!
  • 小さなボディなのに音がいい!
  • モバイルバッテリーで動く!

と、驚きの3連チャンでした。


自宅練習用ベースアンプに必要な要素

自宅では騒音の問題があるので大音量は不要ですし、場所を取らないコンパクトさは必須です。かといって、弾いていて悲しくなるようなベースアンプは欲しくありません。小型のアンプでもやっぱり音がよくなくては。

ということで、以下のポイントで購入を考えようとしていました。

  1. アンプ出力
    10-30W出力

  2. サイズ
    30cm四方より小さいもの

  3. 音質
    歪まずに低音がそれなりに鳴ってくれる

電池で駆動する超小型のベースアンプは知っていましたが音的には満足できなかったので、USB-PD対応の大容量モバイルバッテリーで駆動させるというのは目からウロコです。

  • コンセントの確保を考えなくてよい
  • 電源ケーブルを這わせる必要がない

というのは、自宅練習でもとってもハッピーなことでした。それに部屋に置くのでデザインもやっぱり無視できない要素でした。

ということで、

  1. アンプ出力
  2. サイズ
  3. 音質
  4. バッテリー駆動の必要有無
  5. デザイン

これらのポイントを考慮して自分の演奏スタイルや用途に合ったベースアンプを選ぶことが重要です。音質に関しては、購入前に自分のベースで試奏するというのがベストですが、少なくともメーカーのサイトやYoutubeなどで、どんな音を奏でてくれるのかはチェックしましょう。

NANOBASS X4C | PHIL JONES BASS にベーシスト池田達也氏がX4Cでデモ演奏する動画があります。この動画の最後でエレクトリックアップライトベースを弾いていたのが購入の決め手となりました。


PJB NANOBASS X4C

PJB(PHIL JONES BASS:フィル・ジョーンズ・ベース)のアンプは、Phil Jones氏が長年にわたって研究を重ねた高音質なベースアンプとして知られています。

PJB NANOBASS X4Cは、大ヒットしたPJB NANOBASS X4の後継機モデルで外見とアンプとしての基本性能は同じで、モバイルバッテリーでも駆動できるようになったモデルです。

カラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、レッドの3色に限定モデルのピーコックブルーがあります。

レッドかホワイトを考え、白色だと汚れが目立つかもと赤色にしましたが、渋めの赤でいい感じです。

PJB NANOBASS X4Cは、超小型で軽量ながらパワフルなベースアンプです。X4Cの主な特徴は以下の通りです。

  1. 幅は16cmで、高さと奥行きが20cm、重さは2.6Kgと軽量かつコンパクトなデザインです。しかし、35W(AC電源)15W-40W(モバイルバッテリー)の出力があり、携帯性に優れつつも十分なパワーを持っています。
  2. フラットでワイドレンジな周波数特性を持ち、低音から高音まで幅広い音域でクリアなサウンドです。エレクトリックアップベースの中低音域での演奏でも音が歪んでしまうこともありません。
  3. USB-PD規格に対応していて DC12V-20V(12V/1.5A以上)のモバイルバッテリーで動作するので、コンセントを気にせずにどこでも使うことができます。
  4. ステレオミニジャックのAUX IN / Bluetooth 5.0を備えているので、リズムマシンを繋げたり、スマホで曲を流しながらの練習ができます。

下記は、詳細のスペックです。

■スピーカー:PJBカスタム4インチ+ RALFRパッシブラジエター ■出力:35W(バッテリー駆動時 : 15W~40W) ■周波数特性:68Hz ‒ 15KHz ■EQ: Bass 100Hz, +/-15dB Mid 1kHz(Band width 120Hz-10kHz), +/-15dB Treble 10kHz, +/-15dB ■入力:3系統(Input、Aux、Bluetooth 5.0) ■入出力端子: インプット、AUXインプット(ミニステレオ)、ヘッドホン アウト ■サイズ:160(W) x 200(H) x 197(D)mm ■重量: 2.6kg


PJB NANOBASS X4Cに最適なモバイルバッテリー

12V-20Vのモバイルバッテリーで駆動する X4C ですが、製品に同梱されていた「【必ずお読みください】モバイルバッテリーについて」という紙には、下記のように記載されています。

  • 20Vタイプ:AC電源と同等以上のサウンドが得られます
  • 12Vタイプ:音質や音量が若干劣ります。音が歪む事があります

X4Cの推奨バッテリーとして、

が掲載されていますが、

象と散歩: USB PD対応でエコなリン酸鉄リチウムイオン電池のモバイルバッテリーで紹介した 12V/1.67A(20W) の ELECOM DE-C39-12000 にしました。自宅練習用としては十分な音量が出るし、音が歪む(潰れる)ようなこともありません。

X4CのType-Cに差し込んで緑色のランプが点灯すれば利用可能です。試しにモバイルバッテリーのUSB-A(9V/2.2A 18W)から供給してみると供給電力は18Wありますが、電圧が足りずに緑色のランプが点灯せず使えませんでした。

X4CをELECOM DE-C39-12000 で駆動

リン酸鉄リチウムイオン電池のモバイルバッテリーは、電池の寿命が長く、ELECOM DE-C39-12000 は、通常のモバイルバッテリーと比べて倍の1,000回の充電が可能なので、X4Cの電源としても最適です。


X4Cはモバイルバッテリー何時間動く?

PJB X4Cの説明では、12V/1.5A 10,000mAhのモバイルバッテリーで約17時間使用可能とありますが、CIO SMARTCOBY PROの説明欄にはX4Cで10時間以上とあります。

バッテリー例 アンプ出力 音質 使用可能時間
出力: DC12V/1.5A 容量: 10000mAh 15W Max. 約17時間
出力: DC20V/2.25A 容量: 20000mAh 40W Max. 優良 約11時間

ELECOM DE-C39-12000は、12V/1.67A 最大出力20Wで、容量は12000mAhです。

最大出力20Wは、下記で計算で求まります。

12V x 1.67A ≒ 20W

次にモバイルバッテリーの容量を12Vでワット時(Wh)に変換します。

12000mAh ÷ 1000 × 12V  = 144Wh

バッテリー20W出力での使用可能時間は、

144Wh ÷ 20W = 7.2h

つまり7時間12分利用できる計算になります。

しかし、CIO SMARTCOBY PRO の 12V/1.5A 最大出力は18W、バッテリー容量は10,000mAhで同様に計算をすると

10000mAh ÷ 1000 × 12V ÷ 18W ≒ 6.67h

6時間40分です。

計算では電力のロストやバッテリーの劣化を考慮していないので、実時間より大きくなるはずです。しかし、計算値の方が小さいということは、X4Cで常時18Wを消費しているわけではないということが推測できます。

つまり、CIO SMARTCOBY PRO(12V/1.5A)で10時間以上使えるということは、ELECOM DE-C-12000 もX4Cを10時間以上+α 駆動できるということになります。

毎日の使用時間が短いですが、1週間使ってもバッテリーの消費はわずかです。


Ibanez UB804とX4Cの相性は抜群

ベースをケースにしまってしまうと弾かなくなってしまうので、部屋の片隅にスタンドを設置してUB804をいつでも弾けるようにしています。X4CをUB804のスタンドの足元に設置してみました。

UB804 と X4C

コンセントの確保や電源コードが必要ないというのは、邪魔にならずスッキリとしたセッティングになるので部屋の片隅に出しっ放しにしておくのに都合がよいです。

折角スッキリとしているところに、長いシールドを這わすと台無しになってしまうので、1mのパッチケーブルにしました。

X4CをIbanez UB804の足元に設置


音質

X4Cには3バンドのイコライザー(High, Middle, Low)がありますが、フラットにしているとすごくクリアな音です。ノイズもないしローポジションからハイポジションまでとってもいい感じです。

エレクトリックベースっぽさを軽減させるために Middleを下げた音にしましたが、気に入っています。

エレクトリックアップライトベースではMiddleを少し下げる

モバイルバッテリーで駆動するPJB(Phil Jones Bass) NANOBASS X4C は、エレクトリックアップライトベースの自宅練習用ベースアンプとして最強のベースアンプですが他の楽器でもいい音を奏でてくれます。


Post Date:2023年3月8日 

USB PD対応でエコなリン酸鉄リチウムイオン電池のモバイルバッテリー

リン酸鉄リチウムイオン電池のモバイルバッテリー

PJB(PHIL JONES BASS) NANOBASS X4C というベースアンプが PD対応でDC12V/1.5A以上のモバイルバッテリーで駆動するというので、ベースアンプの購入を前提に12V以上が給電できるUSB PD対応のモバイルバッテーリーを検討。

いま保有している Danboard(ダンボー) のモバイルバッテリーは、デザインはとても可愛いのですが、5V/1A 3000mAhと小容量で過去の規格です。コロナ禍でモバイルバッテリーの出番がなかったので、スマホが新しくなってもモバイルバッテリーを買い替える必要がありませんでしたのでちょうどいい機会です。

モバイルバッテリーを検討するには、充電に必要な電力は機器によって異なります。Apple製品の電源アダプターの規格は下記の通りです。

機種電圧(V)電流(A)消費電力(W)
iPhone12以降9V2.2A20W
iPad9V2.2A20W
Mac Book Air20V1.5A30W

しかし、上記に記載した電圧よりも低くても充電はできます。

出張のときに Mac Book Airの電源アダプタを忘れて、近くにあった 3COINS+plus でPD対応 最大出力20WのUSB充電器を1,000円で購入しました。

3COINS PD対応20W USB充電器

USB充電器には、USB-AとType-Cの2ポートがあり、

ポート対応規格出力
USB-AQC3.0対応5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A
Type~CPD対応5V//3A, 9V/2.2A, 12V/1.67A

と、Type-Cで最大20W(12V/1.67A)の出力があります。30Wが必要なMac Book Airが充電できるか心配でしたが、充電時間はかかりますがちゃんと充電できます。

1,000円でしたが、なかなかの優れものでプラグも折り畳み式で持ち運びにも便利です。

※QC3.0とは、QualcommのSnapdragonチップセットを搭載したAndroidスマートフォンなどで、最大18Wで従来の4倍速で充電ができる規格でことです。iPhoneはQC3.0ではなく、独自の「Apple Fast Charge」という規格で同じく最大18Wで高速充電できます。


USB PD対応モバイルバッテリーとは

USB PDとは「USB Power Delivery」の略で、USB Type-Cのコネクタで大きな電力を供給できる規格です。5V、9V、15V、20Vの4つの電圧(初期が 5V,12V, 20Vだったので12Vも対応した機器も多い)に対応した電力を供給できます。

最新のPD 3.0では、最大240W、電圧が0.5V単位で可変、電流が最大5Aとなりました。更に充電器とデバイス間で双方向の通信が可能となったので、充電器がデバイスの状態を把握することがで、より効率的な充電が実現になったとあります。

PD対応のモバイルバッテリーだと、

  • スマホなどの急速充電ができる
  • 消費電力が大きいノートPC、Nintndo Switchなどでも使える
  • 同じUSB電源が他のモバイル機器でも使える

というメリットがあります。但し、USB PD対応でもType-Cの出力が9V/2.2Aまでというモバイルバッテリーも多いので、必要な電圧(V)と電流(A)の確認が必要です。

また電圧(V)×電流(A)=電力(W)なので、9V/2.2Aも12V/1.67Aも同じ20W出力となりますが、電圧が9Vでは動作しない機器もあります。


12V以上の電圧で供給できるモバイルバッテリー

12V/1.5A以上を必要とする PJB(PHIL JONES BASS) NANOBASS X4C の動作確認済み推奨 モバイルバッテリーのひとつしてサイトに掲載されているのが、CIO SMARTCOBY PRO で12V/2.5A 最大30Wの出力です。

CIO SMARTCOBY Pro - 30Wのスペックは、下記の通りです。

CIO SMARTCOBY PRO - 30W
サイズ77×56×26mm
重さ183g
入力5V/3A, 9V/2.22A, 12V/1.5A
出力(USB-A)5V/5A, 9V/3A, 12V/2.5A
出力(Type-C)5V/2.4A, 9V/2.22A, 12V/1.67A(Max 30W)
バッテリー充電式リチウムイオン電池
電池容量10,000mAh
充電時間2.2時間(20Wで充電)
サイクル回数500回

CIO SMARTCOBY PRO - 30Wで、iPhone12なら2.2回充電できるとあります。MacBook Air も0.6回充電できます。

iPhone12の電池容量は2,815mAhなので単純計算だと 10,000mAh ➗ 2,815mAh で3.5回となりますが、2.2回とバッテリー容量の60%程度です。

これは、スマホを充電するための電圧返還で30%-40%がロストするのと、モバイルバッテリーの電池の劣化を考慮しているからです。

モバイルバッテリーの容量 × 60% ➗ スマホのバッテリー容量 = 充電可能回数

CIO(シーアイオー)の特徴は何といってもコンパクトで大容量ですが、バッテリー残量がLEDで1%単位で表示されるのも洒落ています。


リン酸鉄リチウムイオン電池という選択

ポータブル電源を購入を検討するときにリン酸鉄リチウムイオン電池を知りました。リン酸鉄リチウムイオン電池のメリットは、

  • 安定性・安全性が高い

    リン酸鉄は、高温や過充電などの環境下でも化学的に安定しているため一般のリチウムイオン電池と比べて火災や爆発の危険性が低い。また低温下でも安定動作する

  • 長寿命(サイクル回数が多い)

    一般的なリチウムイオン電池のサイクル寿命は300-500回程度、リン酸鉄リチウムイオン電池は1,000回以上

  • 環境に優しい(廃棄時)

    電解質として有機溶媒ではなく水溶性のリン酸塩を使用しているため有害物質を含んでいない

です。利用頻度が高いモバイルバッテリーでは長寿命が大きなアドバンテージとなります。またPD3.0で出力する電力が大きいモバイルバッテリーであれば安全性も大事です。

リン酸鉄のモバイルバッテリーで探すと、ELECOM(エレコム)のDE-C39-12000シリーズがありました。

12V/1.67AとCIO SMARTCOBY PROよりも電圧が少し低いですが、PJB NANOBASS X4C の 12V/1.5A以上という基準はクリアしています。

ELECOM DE-C-12000シリーズ
サイズ78×17×159mm
重さ310g
入力5V/2.4A, 9V/2.22A, 12V/1.67A
出力(USB-A)5V/2.4A
出力(Type-C)5V/2.4A, 9V/2.22A, 12V/1.67A(Max 20W)
バッテリー充電式リン酸鉄リチウムイオン電池
電池容量12,000mAh
充電時間3時間(20Wで充電)
サイクル回数1,000回

電池容量は12,000mAhあるので、容量の6割で計算するとiPhone12なら2.6回充電できます。また12V/1.67Aあるので Mac Book Air の充電も可能です。

最大のメリットは、サイクル回数が1,000回とCIO SMARTCOBY PRO と比べて倍長く使うことができます。

また大容量のモバイルバッテリーは安全性も大切なので、安かろう悪かろうでは困るので日本のメーカーの方が安心できます。10,000mAh以上あれば大抵のスマホは複数回充電できるので災害時の備えにもなります。

  • モバイルバッテリーの利用頻度が高い
  • タブレットも使っている
  • いざというときはラップトップの充電にも

という利用を考えるのであれば、リン酸鉄リチウム電池のモバイルバッテリーの ELECOM DE-C39-12000シリーズはオススメです。


DEC-C39-12000の使用感

310gは、ずっしりと重く感じます。鞄が更に重たくなりましたが、厚さが17mmなので鞄の内ポケットに収まります。Mac Book Airでも充電できるか試しましたが一応充電可能です。

手のひらサイズのモバイルバッテリーではありませんが、ベースアンプを動かすことが主目的だったので、小さくて可愛いよりも実用性重視です。

Type-CケーブルとType-Cからライトニングに変換できるコネクタで色々なケーブルを持ち歩く必要もなくなりました。

バッテリーの残量は4段階のLEDでしかわかりませんが、そんなに細かく知る必要もないので不自由はないと思います。

リン酸鉄のモバイルバッテリー

ソーラパネルで充電

Ecoなモバイルバッテリーを購入したので、ソーラーパネルでモバイルバッテリーを充電してみました。ソーラパネルは、象と散歩: 室内でスマホの充電ができるソーラーパネルを選ぶ で紹介した Jackery SolarSaga 60 です。

Jackery SolarSaga 60 にはUSB-AとUSB Type-Cの出力ポートがあるので、充電する機器を直接繋げます。Type-Cの出力は5V/3A(15W)ですが、リン酸鉄リチウムイオン電池のELECOM DE-C39-12000も充電できます。

晴天の日中という制限はありますがエコな充電ができます。

日中はリン酸鉄リチウムイオン電池のポータブル電源 EcoFlow RIVER 2(象と散歩: いまどきのポータブル電源の選択で悩む) に充電して、夜間にポータブル電源からリン酸鉄リチウムイオン電池のモバイルバッテリーに充電するとエコ度倍増です。

Post Date:2023年2月24日 

美しい大人な字を書くための5つのステップ

ペン字筆文字練習帳と万年筆

大人な美しい字に憧れます。

「書は人なり」と言いますが、美しい字を書く人はそれだけで好意印象です。きっと美しい字を書くためには、筆記具の正しい使い方を知っていて、姿勢がよく、文字の書き順通りにバランスを意識しながら丁寧に書いているという背景があるからだと思います。

文字を書くことが少なくなった時代だからこそ手書きにこだわりたいとは思うものの、自分の書いた文字を見返す度に吐息が漏れます。


大人な字とは?

書道には、篆書(てんしょ)隷書(れいしょ)草書(そうしょ)行書(ぎょうしょ)楷書(かいしょ)と5つの書体があるそうですが、普段書く文字で大人な美しい字として憧れるのは、点画を正確に書く楷書より、少し崩した書体の行書である「くずし字」です。

下の動画で書道家 大江 静芳(せいほう)氏が、行書とはどんな書体かをが詳しく説明してくれています。

行書は書き手の個性がでるので、かっこいいと思える字体を見つけてお手本として真似しましょう。


文字を習うべき?

通信講座のペン習字といえば、その昔は、雑誌の裏表紙に日ペンの美子(みこ)ちゃんの漫画による広告をよくみかけましたが、日ペンの美子ちゃんもペン習字講座も健在のようです。

また手書き文化を広めるためにPILOTもペン習字講座を長年開催しています。4種類の中から好きな型の字の手本を選んで練習でき、価格が手頃というのがパイロットの特徴です。

通信講座 期間 金額
日ペン ボールペン習字講座 17ヶ月 ¥29,800
PILOTペン習字通信講座 12ヶ月 ¥17,600

通信講座のメリットは、単に手本を真似るだけではなく添削をしてくれることですが、1年以上も継続できるかが課題です。

またリアルの教室で習うのであれば公文書写(KUMON)にペン習字もあります。近くに教室があるかは、こちらから探せます。


大人な美文字への5つのステップ!

1週間-2週間というのは無理だとしても、数ヶ月の間に自分の文字を少しでも改善したい!

と、いうことで大人な美文字への5つのステップです。

  1. 気持ちを高める筆記具を買う
  2. 正しい筆記具の持ち方を知る
  3. 美しい文字を構成する要素を知る(左脳的理解)
  4. 素敵だなと思う文字のテキストをなぞる(右脳的練習)
  5. 慣れてきたら縮小コピーでなぞる(実践のために)

Step1. 気持ちを高めるためには道具から

美文字への第一歩は、美しい文字を書きたくなる筆記具を使うことです。何かを始めるときに道具から入るのは大事です。形から入ることは揶揄されがちですが、

① 道具にあった実力が欲しくなる
② 愛着が湧く道具は使いたくなる
③ いい道具は長く使える

というメリットがあります。

象と散歩: 大人の普段使いの万年筆(MUJI アルミ丸軸万年筆)で紹介した無印良品の丸軸アルミ万年筆は、安価でとても書きやすい万年筆です。

でも、気分が高揚しない、、、

と、いうことで新しい万年筆の購入を決意。

ボールペンで長年使っているファーバーカステル アンビジョン ペアウッド(ボールペン)は、とても書きやすくてデザインも気に入っているので、同じファバーカステル アンビジョンの万年筆を物色。アンビジョンのシリーズは軸が細身なので普段使っている他の筆記具とも違和感なく使えます。

軸が木材だと長年使っていると味わいがでてきます。しかし、気に入っているとは言ってもボールペンと同じだと芸がないのでウォルナットを検討。ペンの太さはノートに書くことを前提にEF(極細字)です。

ポチる前に文房具屋で実物を確認してみると、「レジン(合成樹脂)も悪くないかも」と価格的な誘惑に負け、レジンのブルーを購入しました。


ボールペンから万年筆への大人の階段

ファーバーカステル アンビジョン ペアウッド(ボールペン)は、軸の重みがあるのであまり筆圧をかけなくても書けます。それでも紙をなぞるだけで書ける万年筆には敵いません。

万年筆はとても楽に書ける疲れない筆記具です。

自分の衰えを補ってくれるという意味でも大人な筆記具です。そして万年筆は、筆圧やペン先の方向によってインクの濃淡や線の強弱が出せるので「とめ・はね・はらい」も表現できます。多彩な表現力を持つ万年筆は、美しい字が書ける可能性を秘めた筆記具なのです。

大人な美文字習得のためにもお気に入りの万年筆をみつけてください。


Step2. 正しい筆記具の持ち方を知る

美しい字を書くためには、正しく筆記具を持ちましょう。筆記具は親指人差し指で軽くつまんで中指を添えるのが基本です。

こちらの動画では、ペンの持ち方についてだけでなく、普段あまり意識をしていない3本の指の使い方についても説明されいます。

また万年筆での書き方についてはパイロットの動画が参考になります。

  1. ペン先は刻印がある面を上に
  2. ボールペンより寝かせて持つ
  3. 紙の上を滑らすように書く

万年筆は毛細管現象を利用しているので、インクが出やすいようにペンを使うというのがコツです。


Step3. 美文字の要素を左脳で理解する

美しく見える文字には理由があるはずです。芸術的な要素は無理だとしても、パターン化されたものがあれば、法則を理解することで美しい文字が書けるようになれるかも!

そう考えて美文字の法則を探してみました。

NHK Eテレ まる得マガジンで放送されていた「8大法則でたちまち美文字」のテキストは、とてもわかりやすく美文字の法則が説明されていてすごく納得できます。

8大法則でたちまち美文

テキストに詳しく説明があるので、放送を見ていなくても8大法則について十分に学べます。

  1. とめ・はね・はらい
  2. 3つの横線
  3. 右上がり 右下重心
  4. 右払いの上に空間を
  5. 直線を意識
  6. 口と日の出っ張りに注意
  7. 文字の主役を見極める
  8. へん・つくりのバランス

巻末にひらがなとカタカナのお手本の付録があります。文章の7割がひらがななので、先ずは楷書でしっかりとひらがなを練習しましょう。Youtubeの説明を見ながらなぞって書くことで効果増大です。

への字結び三角結びで「は」と「ほ」って横線の数の違いだけじゃないことを初めて知りました。

また、この番組の講師だった書道家の大江静芳(セイホウ)氏は、Youtubeに「美文字になれる10のポイント」という動画をアップしています。

こちらの10のポイントは、

  1. 中心線を揃える
  2. 漢字よりもひらがなを少し小さめに
  3. トメ・ハネ・ハライを意識する
  4. 横線は少し右上がり
  5. 右下に重心をもってくる
  6. 横線は1箇所だけ伸ばす
  7. 字の中の空間を揃える
  8. 口は下と右を出す
  9. 日は下2本を出す
  10. 結び目は直線で結ぶ

ですが、これは著書の「今日から美文字」の内容です。


Step4. 素敵だなと思う文字をなぞる

左脳に美文字法則をインプットしたら、次は自分が素敵だと思った大人な「くずし字」をなぞって右脳にイメージを定着させます。くずし字には個性があるので、テキスト購入前に文字をチェックしましょう。


購入したテキスト

女性と男性の書道家二人のテキスト選んでみました。

つづけ字・くずし字ボールペン字練習帳とペン字筆文字練習帳
つづけ字・くずし字 ボールペン練習帳(鈴木栖鳥 著)

書籍の試し読みでも「素敵な文字だなあ」と思いましたが、下は鈴木栖鳥(せいちょう)氏のインスタにアップされている文章ですが、しなやかな流れがとってもステキです。

こういう字に少しでも近づけたら手紙を書きたいと思うかもしれません。

ワンランク上の美文字が書ける!! 極める! ペン字・筆文字練習帳(鈴木曉昇 著)

もう一冊は、鈴木曉昇(ぎょうしょう)氏のテキストです。

こちらもインスタからとなりますが、書籍の補足説明をしている文章です。文字の太さもありますが、しっかりとした力強さのある字です。

縦書きだけなく、横書きのサンプルもあるので、横書きのときのバランスも練習することができます。

いずれも書き込み式ですが、テキストに直接書き込んでしまうと繰り返し練習できないので、コピーを取るかトレーシングペーパーを使って練習しましょう。

ペン字筆文字練習帳

お手本の字を「なぞって、なぞって」右脳で形を認識できたら、お手本の字を見ながら自分でも書いてみましょう。

文章を書くときは横書きが中心なので、縦書きで映える連綿と言われる2文字以上を続けて書くつづけ字もいつか披露するときのために頑張ります。


Step5. 慣れてきたら縮小コピーをなぞる

テキストのお手本の文字は、形を覚えるためのものなのでかなり大きいです。普段ノートに書く文字はもっと小さいので、縮小コピーをしてなぞれば、文字が小さくなったときの感じも理解できます。

ここまでくれば、ちょっと素敵な字が書けるようになっているのではないでしょうか。

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