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Post Date:2023年5月7日 

合皮カバンの剥がれは補修クリームでキレイに直せる

鞄の底の角を修理(修理前と修理後)

MOUSTACHE(ムスタッシュ)の持ち手が本革で、本体は合皮(合成皮革)のトートバックを使っています。合皮の鞄は、軽く、柔らかくてしなやかな手触りが特徴で、耐水性もあるので雨の日でも使えます。

MOUSTACHE トートバッグ VYE4805

デザインもシンプルで軽いバッグなので気に入っていたのですが、擦れやすい鞄の底の角と、物を出し入れする度に動く開口部の合皮が剥がれてきてしまいました。


トートバッグとは?

通勤の人を見ていると、女性は圧倒的にトートバックが多く、男性はトートバックとバックパック(ビジネスリュック)が大半を占めています。

「トートバッグ」の「トート」とは、英語の「to tote」(運ぶ、持ち運ぶ)という動詞から来ています。つまり、「トートバッグ」は手で持って運ぶことができるバッグのことです。トートバッグは、通常は持ち手が長く、開口部が広いのが特徴です。開口部が広いのでPCなど荷物の出し入れも簡単です。


合皮(PUレザー)とは?

合皮の鞄などで使われているPUレーザーは、フェイクレザーとも言われていますが、本物の皮革に似せて作られた人工素材で、Polyurethane Laser(ポリウレタンレザー)の略称です。

プラスチック系合成樹脂のポリウレタン(PU)を布地に貼り付けて作られているのがPUレザーです。本革の製品と比べると安価ですが、耐久年数では本革に劣り、次第に剥がれてきてしまいます。


合皮の修理

気に入っていた鞄なので「もう少し使いたい」と、自分で簡単に修理できる方法を調べてみると、合皮の修理方法には以下の2種類がありました。

  1. 補修シール
  2. 補修クリーム

破れているわけではないし、簡単そうな補修クリームを選択。


コロンブスの補修クリーム

靴のメンテナンス製品を販売している COLUMBUS のコロンブス 『アドカラー』と『アドベース』を購入。

コロンブス アドベースとアドカラー

アドカラーは、浅い傷用の補修クリームです。色々な色があるので、絵の具のように混ぜて色を作ることができます。

アドベースは、深い傷を埋めるための補修用クリーム(色味は白)で、密着性・耐屈曲性に優れていて、アドカラーと混ぜて使用可能です。

アドカラーは、合皮でも使用可能とあります。

Q:合皮にも使用できますか?

A:合皮にも使用可能です。しかし成分が水系のため、本革と違い、合皮のような水を弾く素材ですと密着しない可能性があります。

【引用】コロンブス公式オンラインショップ | アドカラー

アドカラーとアドベースがセットになっているものを楽天で購入しました。

安価なので、とりあえず試してみるのにもちょうどいいですね。


補修クリームで簡単修理

修理の手順は簡単です。

  1. 修理する部分の汚れを落とす
  2. アドベースとアドカラーを混ぜる
  3. 補修部分に塗布する
  4. 乾かす(自然乾燥なら一晩)
  5. 皮革用クリームで仕上げる

アドペーストとアドカラーを混ぜる

どの位の比率で混ぜればいいのかわかりませんでしたので、とりあえずアドペーストとアドカラー(黒)を1:1にしてみました。

アドベースとアドカラーを1:1で配合

パレットがないので空き缶の上で、筆代りの綿棒でよく混ぜてから、剥がれていた部分の上から塗りました。綿棒は細かい塗布作業に向いています。

アドベースとアドカラーをよく混ぜる

最初は薄く塗ってみましたが、乾かしてみるとまだ剥がれた部分が目立つので上から厚く塗り直しました。ドライヤーで乾かしてもいいようですが、そのまま一晩放置するとかなりいい感じです。


仕上げは靴クリーム

無印良品の『くつクリーム』で仕上げました。布に塗布して靴を磨くのと同じように使います。これで完成。

無印良品 くつクリーム

ポロポロと剥がれた箇所もキレイに

思った以上に、いい出来栄えです。

鞄の底の剥がれは下写真のようでしたが、

鞄の角は擦れて剥がれやすい

アドペーストとアドカラーでの修復作業後はこんな感じです。

アドベースとアドカラーで補修した鞄の角

パット見には修復跡はわかりません。

そして、こちらは開口部の剥がれですが、

剥がれてしまった開口部

拡大すると荒さが見えますが、使っている分には気になりません。

補修後の開口部

サステナブルな補修クリーム

コロンブス アドベースとアドカラーは、安価で簡単に合皮のポロポロ剥がれを修復できるサステナブルな補修クリームです。

乾いたら色移りもしません。合皮のカバンも補修クリームでこまめに修理しながら使えば長く使えそうです。合皮の鞄で補修クリームの実力を確認できたので、今度は本革の鞄も修理したいと思います。

Post Date:2023年5月5日 

美文字練習は、iro-utsushi<いろうつし>木軸の中字で!

万年筆のペン先を持つ「つけペン」たち

iro-utsushi<いろうつし>は、パイロットの万年筆のペン先を使用した国産のインクをつけながら書く『つけペン』です。パイロットのペン先は、10,000万円以上のモデルでは14K(金)のペン先が使われていますが、kakunoをはじめとするエントリーモデルのペン先は特殊合金です。

iro-utsushiのペン先も特殊合金です。しかし、つけペンは、ペン先に「ペン芯」がないので通常のエントリーモデルの万年筆と比べるとペンタッチにしなやかさがあります。


普段と同じ書き心地で不便さを楽しむ

普段づかいのペンと書き心地で大きく違わない万年筆のペン先を持つ『つけぺん』を選びました。万年筆との違いは、インクを付けながら書くという不便さです。

ちょっとした不便さは、意味のある特別な時間を演出してくれます。

デジタル化が進み文字を書く機会は減る一方です。だからこそ、文字を書く時間を大切にすることが、より意味を持ち、文字というものの奥深さや、手書きの温かみを再確認することがでるのではないでしょうか。


木軸の中字

iro-utsushi<いろうつし>には樹脂軸と木軸がありますが、木軸は丸みを帯びたフォルで手に馴染みやすいフォルムです。ペンが転がらないように1面だけ平らに削られていますが、この部分がペンを握るときに中指に乗せる部分にもなるので握りやすいペンです。

木軸には、モクメとブラックがあります。

iro-utsushi<いろうつし>モクメとブラック

F(細字)はモクメを購入したので、M(中字)はブラックにしました。

iro-utsushi<いろうつし>M(中字)とF(細字)

木軸のブラックは、深みのある黒色が美しく高級感があります。樹脂軸の方が安価ですが、見栄え的にも、持ちやすさ的にも木軸推しです。

iro-utsushiの中字は、日本語の文字に合わせて、海外製万年筆のM(中字)と比べると若干細くなっています。それでも、中字はインク量も多いので、筆圧もいらずに滑らかに書けて、万年筆らしい個性のある文字が書けます。


字を練習するなら中字を

普段は細字の万年筆を使っていますが、字を練習するときには、ハッキリとした筆跡で滑らかに書ける中字で少し大きめに書くようにしています。字幅のある大きめの文字は誤魔化しが効かないので、字を練習するのであれば「中字」が最適だと思います。

MDつけペンとiro-utsushi 中字

MDつけペンも中字でとても書きやすい中字のペンです。極細字、細字の万年筆で「カリカリ」と書いていたので、「スラスラ」という滑らかな中字の書き心地は異世界でした。

下記がiro-utsushiモクメ細字、iro-utsushiブラック中字、MDつけペンの書き比べですが、iro-utshiの中字より、MDつけペンの方が若干、字幅が太いです。

iro-utsushi M(中字)は細め

iro-utsushi中字とMDつけペンは、特殊合金とステンレスというペン先の違いはありますが、共に柔らかい筆跡が特徴で、書き心地の違いはほとんどありません。ただし、MDつけペンはペンポイントが軸の中央にあるため、普段、他の万年筆を使っていると、最初は違和感を感じるかもしれません。

iro-utsuhi中字は、安価なペン先ながらも、非常に丁寧に作り上げられており、字幅が太くなっても優等生な整った文字が書けます。PILOTというメーカーならではの、高い日本品質が感じられます。一方、MDつけペンは字幅が少し太い分、インクの濃淡と文字幅にムラが出るので、より個性的な文字が書け、外国製万年筆のような魅力があります。

整った字が書けるという意味では、美文字練習にはiro-utsushi 中字を、より個性的にというのであれば、MDつけペンがオススメです。

MDつけペンで書く文字が素敵と思って、MD万年筆も購入しましたが、iro-utsushi<いろうつし>中字を購入して、違いが明確になりました。

どちらも2,000円前後の価格帯のペンとしては非常に満足度が高いと言えます。


色々買って楽しむ

趣味として使うお金と考えれば、色々なつけペンを使ってみるのも楽しいので、決して無駄な投資ではありません。hocoroは、筆文字しか持っていないので細字の書き心地はわかりませんが、同価格帯のセーラー万年筆 ハイエースネオが書きやすいと評判なので、安心して使えると思います。

メーカー製品価格(税込)備考
PILOTiro-utsushi1,980円木軸, 細字 or 中字
SAILORhocoro1,480円細字
MD Paper ProductsMDつけペン2,200円中字

色々な『つけペン』を使って、文字を書く時間を楽しんでください。

Post Date:2023年4月21日 

初心者でも楽しめるMD万年筆で書くと癒される理由

MD万年筆と専用コーバーター

MDつけペンでカーブしたペン先の書き心地に感動したので、MD万年筆も購入しました。

MD万年筆は、MDペーパープロダクトの筆記具として開発された万年筆です。MD用紙に合わせたクリーム色の軸とシルバーのキャップでシンプルなデザインが特徴です。

優位な点としては以下があげられます。

  • 手頃な価格
  • 軽い万年筆
  • 細いグリップはでボールペン感覚
  • 日本語に適した中字
  • MDノートと調和するデザイン

しかし、文字を書く上では問題ありませんが、他の万年筆と比べて筆圧をかけないとインクフロー(インクがペン先から紙に出る流れ)が悪いのが少し気になります、、、。


チープすぎないMD万年筆

MD万年筆は、クリーム色の同軸、透明な首軸、ステンレス製のペン先、ステンレスのキャップからなります。

MD万年筆の名称

高級感はありませんが、チープすぎないデザインです。

MD万年筆とMDノート<新書>

しかし、MDつけペンの方が見た目は素敵です。キャップをしているときは悪くないですが、首軸が透明で透けているは、インクの残量がわかって機能的ではありますが、デザイン的には好きになれません。

MD万年筆とMDつけペン

「直径11mm」とありますが、実際にはペンを握る部分はかなり細く鉛筆を握っているような感覚です。インクを入れた状態で約15g程度の軽量な万年筆です。そのため、ステンレスのキャップをはめると重心が上になってバランスが悪くなるので、キャップを外して書いた方がしっくりします。


MD万年筆のペン先とインク

MD万年筆のペン先は、鳥のくちばしのようなカーブで、ペンポイントがやや内側になるので他の万年筆と筆触に違いを感じます。

MD万年筆のペン先

MDつけペンでは、どの角度からでもインクがスムーズに出て書きやすいペン先だと驚きましたが、MD万年筆では、そこまでの感動がありません。文字幅は中字(M)で適度な太さがあるので、細字に比べると万年筆らしいインクの濃淡がある魅力的な文字を書くことができます。

MD万年筆のペン先はステンレス製で、MD PAPERのロゴが刻印されています。MADE IN SLOVENIAですが、MD万年筆のペン先がどのODM先から供給されているかは明らかにされていません。

インクカートリッジは、ヨーロッパタイプのショートサイズで欧州共通規格です。専用のカートリッジには、ブラックとブルーブラックの2色があります。また、専用コンバーターを使えば、ボトルインクで自分の好きな色のインクを使用することもできます。


コンバーターを使う

つけペン用にボトルインクを購入していたので、コンバーターを買ってみました。MD万年筆の専用コーバーターは、クルクルと回してインクを吸い上げる回転式コンバーターです。

コンバーターを使うメリットには下記があります。

  1. 好きな色のインクが使える
  2. コスパがよい
  3. 環境に優しい(カートリッジの廃棄がない)
  4. 大人になった気がする

一方デメリットとしては、

  1. コンバーターにインクを補充するのが面倒
  2. 補充後にインクの拭き取りなど手入れが必要
  3. 外出時にインクが切れると補充できない

インクの補充自体は簡単ですが、プスっと刺すだけのカートリッジ交換に比べると手間がかかります。またペン先をインキボトルに入れるので、補充後にペン先のインクを拭き取る必要があります。

MD万年筆のコンバーターの使い方については、説明書に添付されていますが、絵を見るとペン軸までどっぷりとインクに浸しています。

MD万年筆 専用コンバーターの使い方

初のコンバーターなのでドキドキでしたが、MD PAPERのロゴの手前までをインクに浸してツマミを右にクルクルと回していくとインクが吸い上げっていきます。これならば軸が汚れずに済みます。

PILOT ボトルインク ブルーブラックを使っています。ちょっと青みが強いですが、めちゃコスパの高いボトルインクです。


MD万年筆の中字はちょうどよい太さ

MDつけペンの書き心地と濃淡ある文字が気に入って、同じペン先のMD万年筆を購入しました。しかし、書き比べてみると結構違いがありました。

MD万年筆とMDつけペンで書いた文字

MD万年筆のペン先にはインクの量と流れを調整するペン芯があるので、MDつけペンよりムラがなく優等生な感じです。万年筆なんだから当たり前なんですけど、、、。

また、前述したように書きやすい万年筆ではありますが、MDつけペンと比べてしまうと、どの角度からでもインクがスムーズに出て書きやすい万年筆とまでは実感できません。

MD万年筆は中字ですが、海外製の万年筆のM(中字)と比べると文字幅はかなり細いです。小さめの字でも潰れない太さだけど、万年筆で書いた感が出るので、いい感じです。MDノート<新書>にもマッチする文字幅です。

万年筆は筆圧が必要なく書ける筆記具ですが、MD万年筆は少し筆圧をかけた方が万年筆っぽい文字となります。そういう意味では、ボールペンやシャーペンなど他の筆記具を使っていると違和感なく使える万年筆なのかもしれません。


MD万年筆の心地よさ

Faber-Castell Ambition EF(極細字)やMUJIアルミ丸軸万年筆(細字)など、文字幅の細い万年筆の筆音は「キュッキュッ」としたやや高い音ですが、MD万年筆の筆音は「シュッシュッ」と柔らかい音になります。

万年筆の筆音は心安らぎますし、集中力も高まるのでASMRの一つだと言えます。

《autonomous sensory meridian response 「自律感覚絶頂反応」の意》食材を切る音や咀嚼 (そしゃく) 音、電車の通過音など、日常生活で起こる音を聞いて、快感を得ること。また、そのような音を収録した動画のこともいう。アスマー。

【引用】ASMR | goo辞書

MD PAPER PRODICTSU 万年筆 Fountain Pen FULL VERSION R の動画は脳が痺れます。


MDノートと共に

MD万年筆はMDノートと一緒に使うことで、『統一感を持った価値観に基づいた選択をしている』という強い気持ちで使えます。

MDノートの透明カバーのペンホルダーも10mmまでのペンが収納できるたありますが、1mmオーバーのMD万年筆も刺さります。

MDノート<新書>ペンホルダーとMD万年筆

MD万年筆単体で使っているとPILOTカクノのと間違われやすいので(確かに、ホワイトボディのカクノっぽい)MDノートと共に使うことをオススメします。

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